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2026年6月 6日 (土)

辺野古ダンプ飛び出し女性書類送検される

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政権が変わると政府機関が仕事をするようになります。
2年前にもなる辺野古工事におけるダンプ飛び出し女性が地検に書類送検されました。
ふー、やっとかい、このままうやむやでお蔵入りかと思っていました。

司法機関は悲しくやその時の為政者の顔色を伺います。
高江集落を部隊としたヘリパッド反対紛争時は、反対協議会はやりたい放題でしたが、県警は集落が封鎖されても知らん顔、警官のすぐ横で防衛局の職員が暴行されていても素知らぬ顔でした。
デニー県政の先も長くはないと見られたのでしょう。

「沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場を名護市辺野古に移設する工事に伴う土砂の運搬作業現場で2024年、男性警備員がダンプカーにはねられて死亡した事故で、県警は5日にも、現場で抗議活動を行っていた県内の女(70歳代)を重過失致死容疑で那覇地検に書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった」
(読売6月4日)
辺野古移設抗議巡り警備員はねられ死亡、ダンプカー前に飛び出した70代女を書類送検へ…重過失致死容疑 : 読売新聞 

このダンプ事故の時も基地反対派は、「危険な行為ではないという認識だ。現場では、牛歩で抗議者が道路を横断し終わると、警備員がダンプカーに合図を送り、1台だけ出すという『暗黙のルール』があった」「その『暗黙のルール』に従わず、安全確認もされないうちに2台続けてダンプカーが発進することもあった」と語っています。
つまり工事側が2台続けて出したから事故が起きたというリクツです。
「暗黙のルール」を一方的に破り、工期を早めようとして2台続けて出した「警備員の合図に問題があったのは明らか」ですか。
ダンプの前に飛び出しておいてひかれたら、それは工事側の責任とのこと。
では、工期を早めようとしたのは誰かといえば国でしょうから、この事故は「国の無謀な策謀が招いた死亡事故」ということになるようです。

あのね、こういうリクツが成立するなら、国道で事故れば、こんな国道を作ったのは国だから、国が悪い、補償を寄こせと提訴するのと一緒なのよ。
全部他人の責任、なにがあっても自分は悪くない、相手が悪い、国が悪い、社会が悪い、自分だけが正義だ、これがサヨクの皆さん共通の体質です。

当事者意識がないので、今回の辺野古転覆事故のように表向きは謝って見せても、あとから後からそれを否定する言い訳とも愚痴ともつかない言辞が漏れてきます。
謝罪会見でもサンダル履きで来て、一貫して口をヘの字に結んでふてくされ、なんでオレがこんな場所にに来なきゃなんのだとあたりを睥睨する。
こんなことを一般企業がやれば袋叩きで会社は倒産するでしょうが、「正義の運動団体」はメディアがスルーするから同情すら集めてしまうようです。

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女子高生が死亡した船転覆事故の会見 頭を下げず腕組みで臨む運行団体に「誠意感じられない」の声 – Sirabee

果ては自分たちは「被害者」だといわんばかりの振る舞いに及ぶ。
こういうのを他責体質と呼びます。人格のどこかが欠損しているようです。

このダンプ事故の女性は反対運動界隈では英雄視さえされました。
そして彼女は自らを「フェニックス」(不死鳥)と名乗り、「脚は折れても心は折れぬ」とイキみました。
おいおい、あんたの無謀な行為で人を殺しているのに、まるで殉教者のような心境です。
この亡くなった誘導員はこの女を助けようとしたのですよ。
これが人の所業か!

今、盛んに文科省の辺野古転覆報告について、「踏み込みすぎだ。教育を萎縮させる。浅い教育しかできなくなる」という批判がなされています。
どっちに向いて言っているんだという類の非難です。
文科省の報告は学校が行った研修で生徒の人命が失われたという事態の重さに則しています。
そもそも学校法人と抗議船運営団体が違法な運航をしたことから事故は発生しており、その後のずさんな対応が批判をいっそう問題をこじらせました。

では、「浅い教育」ではなく「深い教育」とはなんなのですか。
デモ行進に等しい抗議船に乗せて、敵である海保と戦って見せることなのでしょうか。
ならばいっそう生徒を反対協議会がやらせているダンプ前飛び込みを生徒にさせる「深い教育」をさせればよかった。

このような「平和運動」の過激な危険行為は沖縄では日常茶飯事で、枚挙に暇がありません。
反対運動が実効支配した地域は必ず無法地帯と化します。
高江や辺野古のように、警察が見て見ぬふりをしていたために反対運動はここを治外法権多と錯覚しているようです。

車の下に多数がもぐりこむのは常識。車で県道を封鎖することも朝飯前。
下写真は、当時の高江における反対運動を撮った写真です。
当時過激化した反対運動が高江地区を実力で「実効支配」していました。
「実効支配」はただの比喩ではなく、高江集落の生命線を反対派が握ってしまったからです。

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当時、高江集落に続く県道は反対協議会の手によってことごとく封鎖されました。
これは反対派が車両を組織的に乗り捨てたからです。
これが「非暴力」?、笑わせないでください。
ひとつの僻村の喉頸を締め上げておいて、なにが非暴力だ、笑わせないでほしい。

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防衛局

外部に繋がる道路をすべて封鎖された高江集落は存亡の危機に陥りました。
生活物資は来ない、畑に行くこともなきない、学校にも行けないのですから。

高江で進む反対派の「ムラ殺し」: 農と島のありんくりん

こういう所業はすべて反対協議会がやってきたものです。
これが民主主義でしょうか。
こいうことを知っていて反対協議会が運営する抗議船に生徒を乗せたとしたら、同志社国際高校も同罪です。
違うというなら、教育と社会運動の次元の違いをわきまえてものを言いなさい。

 

 

2026年6月 5日 (金)

怪人トランプのネーミングのセンスと食生活

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まったくトランプ親方は素頓狂の帝王です。
イランとの戦争の真っ最中に巨額のカネをかけてしているのが、国防総省(United States Department of Defense、 USDOD) を「戦争省」(United States Department of War DOW )に改称するというどーでもいいこと。
あれだけの巨大組織だから、看板からレターヘッドに至るまで替えなければならず、その費用が1億2500万ドルというんですからアホですか。

「(CNN) トランプ米大統領が昨年9月に署名した大統領令に基づき、国防総省を「戦争省」に改称する費用は最大1億2500万ドル(約198億円)に上る可能性があることがわかった。議会予算局(CBO)が14日に公表した推計で明らかになった。
CBOが民主党上院議員2人に宛てた書簡によると、国防総省がどのように名称変更を実施するかによって費用は1000万ドルから1億2500万ドルの間で変動する可能性がある。議会が国防総省にならって法的名称変更を進めれば、「数億ドル」かかる可能性がある」
(CNN1月16日)
米国防総省、「戦争省」への改称費用は最大198億円 議会予算局推計 - CNN.co.jp

考えてみりゃわかりそうなもんですが、あれだけ巨大な組織ですから公式文書の数もハンパじゃありません。手間とカネがすさまじい。
それに改称するには議会承認がいるのです。
だから2025年9月にトランプが名前代えるぞぉと思いついてから今に至るまで正式に改称されたわけじゃなくて、「国防総省」は公式文書に使い、非公式には「戦争省」と使い分けています。頭がグルグルします。

「戦争省 (Department of War) へと恒久的かつ正式にへ改称することを目指す意図を発表したが、それには連邦議会の承認が必要なため、実際の改称が施行されるまで国防総省の補助的名称として戦争省の使用を認める大統領令に署名した。CNNによると、具体的には「国防長官・国防総省及び同省に配属された職員に対し、公式文書・公的発表・式典および行政府内の非法定文書において、「戦争省」「戦争(副)長官」といった称号を使用することを認める」というもの。当面は従来の「国防総省」に次ぐ補助的な名称として併用するとしたが、公式ウェブサイトも刷新され、URLは「Defense.gov」から「War.gov」へと変更された
アメリカ合衆国国防総省 - Wikipedia

それにしても「戦争省」ですか、趣味悪い。ヘグゼスなんか戦争省長官となって、これじゃあまるで戦争狂みたいです。
戦争省長官が出てきて、和平を説いてもウソ臭い。対外イメージ最悪ですが、いいんでしょうか。
それにしてもなんつうネーミングの趣味の悪さ。

さてトランプが大のジャンクフード好きだというのは有名で、安倍氏の頃に訪日した時はわざわざ「最高級ジャンクフード」(語義矛盾)を作ってもてなしたそうです。
いまでも片時もスナック菓子を手放さずボリボリ食いながら、食事はハンバーガーとコーラで済ますんだそうです。
冷えたコーラを直ちに持って来させるボタンまで執務室の机にはついているのだとか。
きっとトランプの大統領晩餐会もビッグマックだという話ですから(←真偽不明)、チャールズ国王にも食わしたのかな。
これをバラしたのは閣僚でした。

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「偉大なるアメリカの食べ物」トランプ大統領、ホワイトハウスでハンバーガーをふるまう

「ホワイトハウスのミラー大統領次席補佐官の妻、ケイティ・ミラー氏が司会を務めるポッドキャスト番組に出演したケネディ氏は、一番「とんでもない」食習慣の持ち主は誰かと問われ「大統領だ」と回答。ミラー氏の笑いを誘った。
ケネディ氏は続けて、「興味深いことだが、大統領は本当に悪い食べ物を口にしている」と指摘。具体的にはファストフードや菓子類、炭酸飲料などを挙げた。
特にダイエットコークについては四六時中飲んでおり、人間とは思えない「神のような体質」だと強調。「どうして生きていられるのか分からない」ほどだと語った」
(CNN2026年1月17日)
ケネディ米保健福祉長官、トランプ氏の「とんでもない」食習慣を暴露 「どうして生きられるのか分からない」 - CNN.co.jp

保健省長官のロバートケネディジュニアというのも笑いを誘います。
彼は例のケネディ兄弟の弟ロバートの息子で、キャサリン・ケネディ元駐日大使とは従姉妹にあたります。
彼女はバリバリの民主党リベラルですから、さぞかし仲が悪いでしょうね。
このロバートジュニアもそうとうにカルトが入っていて、反ワクチンの旗手で、就任するやいなやメッセンジャーワクチンのを進めてきた諮問委員全員を全員首にしてしまいました。
そのロバートジュニアが「神のような体質だ」と感嘆するのですから、トランプはそうとうなもんです。

ニューズウィークはトランプの好みのブランドまで書いています。

「彼のファストフード好きは有名で、定番はマクドナルドのハンバーガーとケンタッキーフライドチキン。昨年の大統領選中の対話集会で、好きなマクドナルドのメニューを問われたトランプは「ビッグマックは素晴らしい。クォーターパウンダーもね。あれはうまいぞ」と熱弁をふるった。
トランプは塩辛く、脂っこく、見た目にもシンプルな食べ物を好むほか、調理法や衛生管理にもうるさい。トランプは前述の対話集会で「客に1個でも腐ったハンバーガーを出せば、店が潰れてしまう(から出さない)」と言った。「食材の出所もわからないような店で食べるより、ハンバーガーを食べるのが身のためだ」
(ニューズウィーク2017年05月19日)
初外遊の憂鬱、トランプはアメリカ料理しか食べられない! | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

安倍さんも凝った「最高級ハンバーカー」なんぞ出さないで、そこらのマックバーガーとケンタッキーだして上げればご満悦だったのにね。

 

 

2026年6月 4日 (木)

なぜイラン戦争和平交渉はわじわじとするのか

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うーん、ワジワジとする。
停戦発効は4月8日ですから、すでに2カ月余り。
戦闘期間以上に長い交渉をしているのにかかわらず、まったく着地しないのはなぜなんでしょうか。
トランプは最後の最後でイエスと言わず、イランはあいも変わらず周辺諸国を攻撃し続けています。
昨日はクウェートの空港施設を攻撃して大きな損害を与えています。

[ドバイ 3日 ロイター] - クウェート外務省は3日、国際空港や外交関係施​設などの民間施設を標的としたイランの攻撃‌で1人死亡したと発表した。損害を受けた具体的な外交関係施設は明らかにしていない。保健省は、空港職員や乗客を含​め、少なくとも63人が負傷したとしている。
国​営通信社によると、未明にクウェート国際⁠空港が攻撃を受け数人が負傷、空港第1ターミナル​の建物が「深刻な損傷」を受けた。クウェート航空​は、3日の運航スケジュールを変更すると発表したが、その後まもなく、民間航空局が運航を再開したと明らかにした。
バ​ーレーン軍は声明で、ミサイル3発とドローン数機​を迎撃したと発表した」
(ロイター2026年6月3日)
クウェート攻撃で1人死亡、60人余り負傷 米支援の代償とイラン | ロイター
たしかアラグチ外相は中東諸国はフレンドだ、攻撃はしないなんて抜かしていませんでしたっけね。
例によってイランの口約束は信頼できないということです。
クウェートは怒りにふるえてこんな外務省声明を出しています。めったに日本では報じられませんからアップしておきます。
「(クウェート)外務省はクウェート国を最も強い言葉で非難し、攻撃を表明します‎‎イランによる弾道ミサイルやドローンの残酷かつ継続的な使用は、最新のものが本日の夜明けに行われ、再びクウェート国際空港を含む民間および重要施設を標的にし、1名が死亡、他者が負傷、さらに外交使節団を含む重要施設にも損害を与えた。
同省は、イランによる露骨な攻撃を断固として拒否し、さらなるエスカレーション、緊張の激化、地域の安全保障と安定を損なうものであり、国際法の規則である国連憲章および2026年安全保障理事会決議2817号の明白な違反であることをクウェート国が断固として拒否する。
同省は、クウェート国家の安全、主権、安全および市民・住民の安全は手の届かないレッドラインであり、これらの攻撃の再発は攻撃的かつ組織的なアプローチであり、クウェート国はこれを容認しない」
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一方、米国は限定的ながらイランに報復攻撃を加えています。
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BBCニュース

「米ホワイトハウスは最新の発表で、双方の交渉団がさらなる協議を可能にするため、停戦を60日間延長させる枠組みで合意したと説明した。ただ、ドナルド・トランプ米大統領の承認がまだ必要だとした。イランはこれが正しいのか明らかにしていない。
停戦は4月8日に発効。その前の活発な戦闘期間よりも大幅に長く続いている。だがこの1週間、試練にさらされてきた。
米中央軍(CENTCOM)は、イラン南部の港湾都市バンダル・アッバスにある「地上管制施設」などを空爆したと発表。これに対しイランも、「攻撃が見過ごされることはない」などと警告した
その後、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は、米空軍基地を攻撃したと発表。どの基地なのかは明かさなかった。のちに米中央軍は、複数の米軍基地があるクウェートの上空で弾道ミサイルが迎撃されたと説明した」
(BBC2026年5月29日)
【解説】 米国とイランは和平に近づいているのか、再び戦争へ向かっているのか - BBCニュース

この交渉停滞の原因はイランが分裂しているからだと米国は見ています。
米国側はスッキリとトランプが最終的に意思決定する仕組みがありますが、イランは窓口が外相のアラグチなのか、革命防衛隊のボスのガリバフなのか、それとも他にいるのかさえも闇の中です。
おそらく焦点は核問題です。
国務長官のルビオはこう言っています。

「一方、ルビオ氏は公聴会で、イランがこれまで拒否してきた核問題に関する協議に応じる姿勢を示していると証言。詳細は明かさなかったものの、ルビオ氏は「1カ月前には話題にすることさえ拒んでいた問題だ」と述べ、交渉は進展していると強調した」
(産経6月3日)
米イラン交渉長期化の理由は「内部亀裂」 米国務長官が説明、回答に「3~5日かかる」 - 産経ニュース

たぶんすでに高濃縮された兵器級の核物質を国外に出すか、出すとしたら米国か第三国かあたりでスッタモンダしているのかもしません。
イランとしてはなんとか「勝った」形で終わらせたい、米国もなんとか「勝った」形にしたいというせめぎ合いなのかもしれません。
米国にすれば核物質を温存して手仕舞はありえない、それならトランプが口汚く罵っているオバマの核合意と変わらないわけです。
とりあえず和平合意して、延長交渉で交渉継続というのが交渉団の意向のようですが、ならばそもそもイラン戦争なんぞやらにゃよかった。

そしてもうひとつの交渉遅延は、米国があえてしているという説です。
ほんとうにトランプがこう言ったかどうかはわかりませんが、「ホルムズ海峡で動けない国は、台湾でも動けない」ということがあります。
これは言ったか、言わないかを別にして、反面の真実であることに間違いありません。
元西部方面総監部幕僚長福山隆氏は、これは米国があえてホルムズ海峡の打通を遅らせているのではないかという見方を示しています。

「空母打撃群と高い掃海能力を持つ米海軍にはホルムズ海峡の打通能力があると見られる一方、政治・戦略面では、(同盟国の負担分担や対中抑止の観点から)早期全面打通を急がないという判断が生じ得る。(略)
ホルムズ海峡が封鎖されても動けない国は、台湾有事の際にも動けない。米国は同盟国の「覚悟と実動能力」をここで測るはずだ。

ホルムズ海峡封鎖は、米国にとって中国への圧力装置であり、同盟国への忠誠テストと言っていい」
(福島隆3月8日)
ホルムズ海峡封鎖が日本の戦後を終わらせる可能性、高市訪米でトランプが突きつける同盟の最終試験とは(1/4) | JBpress (ジェイビープレス)

ほんとかな。いかにも自衛隊の将官が言いそうなことですが、トランプに西側盟主たる自覚なんかあるとは思えません。
彼には台湾を守る気はないし、中国と対抗してまで自由主義陣営を防衛する気もなさそうに見えますが。

 

2026年6月 3日 (水)

プーチン、財政当局からいいかげんにしろと言われる

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とうとうプーチンの財布がショートしたようです。
ブルームバークはこのように報じています。

「(ブルームバーグ):ロシア政府の高官らはプーチン大統領に対し、ウクライナ戦争への支出が財政的に維持できない軌道に乗っていると警告した。ウクライナ侵攻が始まって以来、最も深刻な亀裂がロシア政府内部で表面化した。
事情に詳しい関係者の発言と、ブルームバーグ・ニュースが確認した文書によると、ロシア財務省と中央銀行の当局者らは、現在計画されている国防支出の水準では政府の財政赤字が危険なほど拡大する恐れがあるとクレムリンに進言した。
関係者らによると、ここ数カ月でロシア経済と国家財政の状況に対する懸念を強めている当局者らは、国防支出の新たな削減を提案した。逼迫する財政を立て直すには、さらなる効率化が不可欠だと助言しているという」
プーチン大統領に異例の進言、戦費維持困難とロ財務省・中銀高官 - Bloomberg

ウクライナ侵略後、ロシアは軍事行動や占領地の維持のために大きな歳出を続けています。
軍事支出はいかなる財政支出項目よりも優先されており、軍や治安機関、軍需産業への支出が膨らみ続けてきました。
その結果、社会保障やインフラはおざなりとなり、一にも二にも軍事優先の予算配分になっていました。

「2025年度予算案では軍事費が今年度予算比25%増の13.5兆ルーブル、歳出全体の32.5%に達することが示された。
4年ほどで国防費は2.5倍となり、前線の戦況悪化で人件費が増大しており、軍備増強の動きも関連費用の膨張を招いている。
なお、国家安全保障関連費を併せると歳出の4割強に達するなど、軍への依存度が高まる動きもみられる」
(西濵徹 第1生命経済研究所2024年10月2日)
ロシアは経済を維持する観点から戦争を止められないのかも ~25年度予算案で軍事費は25%増、歳出全体の3割強を占めるなど、戦争が一大産業と化している~ | 西濵 徹 | 第一生命経済研究所

軍事支出が国家支出の実に4割強ですって!
うちの国が2%にすると野党や中国から「新軍国主義」だなんて言われるんですから、のどかなもんです。
これだけ戦争という非生産的分野に予算投入すれば、皮肉なことに現象としてはGDPは伸びますわな。
大砲の弾や戦車でも、道路などのインフラの補修でも、教育福祉だろうがカネが動けばGDPは増大しますからね。

戦争経済はいわばアドレナリン出っぱなしの経済状態ですから、身体に大きな負担をかけます。
その結果、たいへんな財政赤字を生み出します。
財政赤字を増やすまいとすれば、軍事支出以外の支出をカットするしかありません。
つまり戦争を止めること、それしか処方箋はないのです。

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「墜落」するロシア財政。過去最大の赤字にプーチンはどう向き合うか | Business Insider Japan

「関係者の一部によると、プーチン大統領は財務省当局者に対し、国防費に手を付ける前に他の分野で歳出を削減するよう求めた。懸念の内容や規模は公表されておらず、関係者はいずれも匿名を条件に話した」
(ブルームバーク前掲)

頼みは石油しかありません。ロシアはモノカルチャー国家ですから、石油以外に売るもんがありません。
一時的にイラン戦争で原油価格が上がったのは福音でしたが、まったく足りません。

「情報筋はブルームバーグに対し、中東戦争による石油収入だけでは不十分であり、ロシア経済を改善するためには少なくとも1年間は1バレルあたり100ドル以上を維持する必要があるとのことである。
情報筋は、このような持続的な高価格でも、ロシアの経済成長、インフレ、銀行セクターに影響を与える構造的問題は解決しないと指摘した。ロシア財務省は4月9日に、2026年の最初の3か月でロシアの財政赤字が4.58兆ルーブル(約635億ドル)に達し、2026年全体の計画赤字である3.79兆ルーブル(約525億ドル)をすでに超えていたことを認めた」
ロシア攻勢作戦評価、2026年6月1日 |ISW

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プーチンはバクチ打ちの心境に陥っているんでしょうな。
初めはチョロイと思って大バクチをかけたら失敗し、なんとかその失敗を埋め合わせるためにバクチを繰り返したが、とうとう胴元から、お客さんゼニがないと勝負はこれ以上できんよと宣告されたというわけです。

「プーチンが防衛費削減や戦争規模縮小を拒む姿勢は、プーチンが近中期で戦争に勝てると信じており、ロシア経済がそれまで持ちこたえられると考えていることを示唆しています。
ISWは最近、プーチンがロシア軍のウクライナでの成功について、ロシア軍の上層部からの大幅な誇張された主張に基づいて誤った認識を生み出している可能性が高いと評価しました。 プーチンの戦場状況の誤解は、戦争支出を高額に保つこと、そして軍事目標達成のために戦争を継続するという彼の姿勢に拍車をかけている可能性が高い」
ロシア攻勢作戦評価、2026年6月1日 |ISW

プーチンは全体主義国家の哀しさで取り巻きにはイエスマンしか置いていません。
だからゴマスリ共が「へぇ閣下、勝っておりますだ。もう一息でゼレンスキーは降伏を言ってきます」という甘言にとろかされていたのです。
だから財政当局に、もうしばらく我慢すれば勝って終わるから待て、と言っていたのでしょうね。

かくしてウクライナ戦争は完全に泥沼化してしまいました。
今年に入ってロシアはまったく支配地域を増やすどころか減少させています。
つまりプーチンの思惑どおり勝てるどころか、じり貧になっているのです。

「ウクライナ軍はこれまでのところ、ロシアの2026年春夏の攻勢をほぼ食い止めており、2026年5月のロシア軍は2025年5月の領土のごく一部にしか駐留していません。 ISWは、2025年12月から2026年5月の間にロシア軍が40.64平方キロメートルを掌握または浸透した証拠を観察しました。しかし、ロシア軍は同じ期間にロシア軍が支配する領土のみを考慮すると、281.1平方キロメートルを失いました」
ロシア攻勢作戦評価、2026年6月1日 |ISW

ロシアは侵攻の勢いをとうに喪失し、持久戦からいまや後退戦に移りつつあります。
いまや戦線を維持することも出来ず、ジリジリと支配地域を失っているようです。
プーチンのギャンブルも終わりは近いのかもしれません。

こんな状況のなか、ナチをトチ狂ったのかプーチンはルーマニアにドローン攻撃を仕掛けました。
こんな状況で自動参戦条項を持つNATO加盟国を攻撃するとは、もうこの男壊れてしまったのかもしれません。

 

 

2026年6月 2日 (火)

中国、シャングリアダイアログやっているさなかに尖閣侵犯

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アジア安全保障会議シャングリラダイアログが開かれました。
シャングリアダイナログと言うと、なんかヒマラヤにある神秘の秘境で清い会話でもやっているようですが、ただの開催ホテル名だというだけで、中身は実にエグイ。

アジアで安全保障の国際会議をやるっていうんですから、当然その中心には中国がいらしてくれねば話になりません。
それが安全保障対話なのに国防大臣が欠席というんですから、なめているというか、ハナから「対話」なんぞに関心がないかです。

アジア安全保障会議シャングリラ・ダイアローグ)が31日、閉幕した。中国は国防相を2年連続で派遣せず、中国の演説枠も直前でキャンセルとなった。軍事力を急速に拡大する一方で、閉鎖性が高まっている状況への懸念も出ている」
(朝日2026年5月31日)
アジア安保会議、2年連続で国防相欠席の中国 高まる閉鎖性に懸念も:朝日新聞

「閉鎖性」もなにも、今まで中国が透明性のある「対話」なんかしたことがあるのですかね。
対話なんぞ実力行使までの時間稼ぎ、というのが中国の流儀でした。
今までこの会議では中国による南シナ海問題が何度も提起されてきました。
フィリピンは初期の頃から、中国の人工島問題に注意を喚起し続けていましたが、対中融和ベッタリだったオバマはハナもひっかけませんでした。
ですから、アジアの海洋安全保障に重大な危機を与えている南シナ海の軍事要塞化はすべてこのオバマ時代に完成しています。

2015年には、オバマ・習近平会談で、習は南シナ海の人工島に関して、軍事利用しないと国際社会に明言してていましたが、当然そんなことは空約束でしかなく、米中会談後に中国がやったのは領有権の主張と軍事要塞化でした。
怒ったフィリピンはこれを国際仲裁裁判所に訴え、2016年に勝訴したのですが、中国はこれをガン無視し、言った台詞が「中華人民共和国外交部は、その裁決が無効であり、拘束力を持たず、中国は受け入れず、認めないことを厳粛に声明する」だったのですから、もう止める者はいないやね。
中国外交部の報道官なんぞ「判決なんか紙屑だ」とまで言うんですから手に負えません。

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南シナ海紛争海域で中国とフィリピン間の緊張が続く中、ベトナムも紛争海域の暗礁を島にする作業に速度を上げていると伝えられた。25日(現地時間)、香港サウスチャイナ·モーニング·ポスト(SCMP)によると.. - MK

そして、その後も開発を進め、フィリピンに対する軍事的圧迫を強めています
上の写真はスプラトリー諸島ですが、小さな岩礁の上に海底の土砂を汲み上げてとうとうこんなリッパな要塞島を作ってしまいました。

そのうえに乗っているのは、戦略爆撃機が離発着できる大型滑走路と軍艦が寄港する軍港でした。
他人の国の領海に堂々と軍事基地を作るのですから、これを侵略といわずナニを侵略と呼べばいいのでしょうか。

これに対して、フィリピンは米国への救済を求めました。
真っ先にやったのは、1989年の冷戦終結後に返還を求めたクラーク空軍基地やスービック軍港の復活でした。
バカだね、この二つの基地があれば中国は南シナ海に手出しできなかったのにね。幼稚なナショナリズムのつけを支払わされたのです。
沖縄に基地があるから戦争に巻き込まれるなんていまでも言っている人たち、こういう例を見てから言いなさいね。

日本もレーダーや移動式ミサイル、巡視艇などの供与を行ってきましたが、今回のシャングリラダイアログでは、それを一歩進める形で、海事のあぶくま型護衛艦などの供与を開始します。
ほんとうにいいことです。具体的には大変でしょうが、ここでやらねば、次は日本に降りかかってくるのです。
尖閣がスープラトリーになってからでは遅いのです。 

また、もうひとつのテーマであるはずの核保有について「対話」はまったく無力でした。
中国の核武装が、他の常任理事国、別名「核クラブ」と本質的に異なるのは、いかなる軍縮条約にも加わらない無制限な核保有国だということです。
中国は世界で唯一いかなる核軍縮条約にも参加せずに、核軍拡を続けた国なのです。
世界の核保有国は、最大手の米露などは核軍縮条約で保有数を厳しく制限されています。
しかしこの核軍縮の枠組みに入ることを再三に渡って国際社会から要請されながら、中国は一貫して核軍縮に加わることを拒み続けています。

「複数のホワイトハウス当局者がCNNに語ったところによると、政権内部では新STARTの失効後、中ロと「すべての兵器、弾頭、ミサイル」を対象とした新協定を結ぶ案が検討されている。
トランプ氏は3日、すでにプーチン・ロシア大統領や中国政府と3カ国協定について協議したと述べ、「中国も参加を強く望んでいる」「実は貿易交渉の場でもその話になった」と主張していた。
しかし中国外務省の報道官は6日の定例会見で、「中国の軍縮問題をどの国が取り上げることにも反対する。3カ国間の核軍縮協定に向けたいかなる交渉にも参加しない」と明言。世界最大の核保有国である米ロの軍縮が先決だと強調した」
(CNN2019年6月7日)

核兵器禁止条約を進めるNGOは口を開けば、日本政府が締結しないのはおかしいと難癖をつけてきましたが、どっち向いてしゃべってんだか。
本気で彼らが「核なき世界」を作りたいならば、抗議行動は北京でするべきです。
なぜなら世界の核大国で唯一核軍縮には目もくれず、核の爆買いに走っているのは世界ひろしといえどこの国だけなのですから。
おっと違った、イランと北朝鮮もありましたっけね。みんなお仲間だ。

とまれ一切の核軍縮条約に縛られていないため中国はやりたい放題です。
新疆ウィグル自治区で、新たな核発射施設が110基も建造されていることが発見されましたが、こういうことを規制しないでなにが「対話」ですか。

そして口を開けば中国が言うのは、「アジアの被害国に対し日本から謝罪や反省の表明がなされていない。日本は新型軍国主義だ」という使い古された歴史認識カードです。
おいおい、あんたに言われたくはないね。
小泉氏が即座に反論しています。

「名指しを避けつつ、中国を念頭に「核兵器と戦略爆撃機を大量に保有している国が、そのいずれも持たない日本を『新型軍国主義』と呼ぶのはおかしい」と反論。「平和国家としての日本の歩みは地域と国際社会によって評価されている」と述べた。「不透明な軍備増強や意図の見えない行動は不信と誤算を招く」とも指摘した」
(産経5月31日)
「虚偽の主張」「不透明な軍備増強」小泉防衛相が中国非難 アジア安保会議で演説 - 産経ニュース

はい合格です。ジュニア、いつからこんなに賢くなったの。
こんなたわけた非難を聞き流してはダメ。直ちにその場でやり返さないと相手の暴論を容認したことになっちゃいますからね。 

なお、中国はこのシャングリアダイアログをやっている最中に、尖閣海域に海警を2隻侵入させてきました。

「第11管区海上保安本部(那覇市)によると、25日午後3時11~13分頃、沖縄県石垣市の尖閣諸島・南小島沖の領海に、中国海警局の船2隻が相次いで侵入した。2隻とも砲を搭載し、同日午後3時半現在、領海内を航行している。近くで日本漁船1隻が操業しており、海上保安庁の巡視船が警戒するとともに、海警船に対して領海からの退去を要求している。海警船の領海侵入は7日以来」
(読売5月26日)
尖閣諸島領海に中国海警局の船2隻が相次いで侵入…2隻とも砲搭載、近くで日本漁船1隻が操業(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

対話の催しの真っ最中に他国を侵犯する、これが中国という国の流儀です。

 

2026年6月 1日 (月)

小泉氏、ドローンに覚醒す

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いままでこの人物だけに首相はさせたくない政治家のトップに輝いていた小泉大臣ですが、高市政権でがぜん覚醒してしまいました。
いままでのようにお花畑に遊ぶ少年を辞めて、リアルな政治家に生まれ替わっています。
ま、環境大臣だった頃も、世界トップモードに対しては異常に敏感だったので、今回もそれかもしませんが、方向は決して間違っていません。
むしろ国防という堅牢な世界に風穴を開けるにはうってつけのキャラなのかもしれません。

防衛省は大胆に無人機を導入しようとしています。
公表されたのは3月のことですから、防衛省はその検討段階まで含むと1年以上前から練っていたのでしょう。
その名も「シールド」だそうです。
こういうネーミングに凝るのがいかにもジュニアらしい。あ、いかんまたくさしてしまった。

「日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、防衛省はドローン数千機を活用した沿岸防衛体制「シールド」の構築を目指している。運用には訓練環境や生産基盤など克服すべき課題も多く、自衛隊は世界的に進む「新しい戦い方」への対応を急ぐ。
 シールドは敵艦艇の迎撃や情報収集、レーダーサイト防衛などを担う10種類以上のドローンを組み合わせ、侵攻を試みる敵を多層的に食い止める構想。同省は2026年度予算案に約1000億円を計上し、27年度中の実現を目指す」
(時事3月13日)
大量ドローンで沿岸防衛 数千機導入、課題も―「新しい戦い方」へ対応急務・防衛省:時事ドットコム

防衛省の「シールド」構想はこうです。

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防衛省はこう説明しています。

無人アセットによる多層的沿岸防衛体制【SHIELD】の構築
近年、諸外国において無人アセットの導入及び技術革新が進展したことに伴い、戦闘様相も大きく変化。我が国においても、高価な有人アセットを含む侵攻部隊から我が国を防衛するため、有人アセットのみならず、安価かつ大量のUAV・USV・UUVを活用し、これらの組み合わせによる非対称的かつ多層的な防衛体制の早急な整備が、これまで以上の喫緊の課題。
これまでの各種実証試験の実施に加え、最新の技術を有する各種アセットの出現により、広範な無人アセットを短期間で大量に取得可能な状況が到来。
そのため、令和8年度概算要求においては、1,287億円を計上してこれらの取り組みを進め、令和9年度中に無人アセットによる多層的沿岸防衛体制【SHIELD】を構築。
また、これらの取り組みと並行し、各無人アセットを一元的に管制するシステムの早期導入も追求
(令和8年度概算要求~重点ポイント)

どうしてこうわかりにくく説明するんだろうと思いますが、従来の離島防衛の概念はこうです。
下図と上図とを較べてみて下さい。上図には無人機なんかぜんぜん姿がありませんね。

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防衛省・自衛隊|令和5年版防衛白書|1 島嶼部を含むわが国に対する侵攻への対応

従来のイメージは、押し寄せる中国上陸艦隊に対して、陸上からのスタンドオフミサイルで叩き、F-2で対艦ミサイルを食らわせ、水上戦闘艦や潜水艦からも対艦ミサイルをご馳走し、最後に水陸機動団で奪還するというのが歓迎プログラムでした。
まことにオーソドックスで、これはこれでいいのですが、盲点がありました。
相手が大量のドローンをウンカの如く投入してくる可能性があるのです。

だって中国は世界一のドローン大国だもん。
佃煮にするくらい軍事ドローン持ってるんだもん。使わないわけないじゃないですか。
中国国内には100以上のドローンメーカーが乱立、民間・軍用含めドローンにおいては先進国で世界のトップシェアは完全に中国企業が支配しています。
最近、宮古海峡を偵察しにきたBZK-005などは、100機以上軍が保有しています。
軍事利用が大好きなあの国はとっくの昔にドローンを実戦配備して、台湾や離島攻撃に組み込んでいるはずです。

ところで、日本が手本にしているウクライナは東欧随一のハイテク国で、製造基盤も分厚いものがありました。
対するロシアは黒海艦隊は事実上黒海から追い出され、冷戦の名残でミサイルは腐るほど持っていても、ドローンはイランからのもらいものが主力です。
だから非対称戦が組めたわけです。

ウクライナが今、やっている無人機戦争はこうです。

①上陸船団を連携して叩く
FPVドローンを満載したUSV(海洋ドローン)を侵攻ルート上にばらまいておき、上陸用の舟艇や揚陸艦(軽装甲で密集した、お高い標的)に対して、近くから大量のFPV(一人称ドローン)を同時にぶつけます。
②水際の陣地を潰す火力支援
サーモバリック・ロケット弾を発射するシュメーリが、海岸の軽装甲の車両や橋頭堡を叩く。
③対空ドローン
マグラV5などのUSVで、ヘリや対地攻撃機などを攻撃する。

①から③までが連携し、互いに補完しあって撃退するという仕組みです。
これまんま台湾やわが国離島の防衛に役だつじゃん、と誰しもが思ったのも故無しではありません。
実際に台湾は全力で無人機と取り組んでいます。

しかしヌカ喜びは早い。
相手が基本はたいした先端技術もなく、民生品製造では三流国でしかないロシアには効きました。
ところが、我々が相手とする中国は、世界一の民生品製造国なのです。
米国や日本の下請けをやっているうちに、技術を盗みまくり、技術者をリクルートし、いまや高度な技術を身につけてしまいました。
かくしていまや残念ですがドローン製造でも世界一です。

わが国で使っているドローンをひっくり返してご覧なさい。みんなメイドインチャイナですから。とほほです。

「中国は、年に数百万機の民生用ドローンを生産して輸出する、世界屈指のドローン大国です。大量生産を支える国内産業基盤の裾野も広く、ドローンに必要な部品やソフトウェアは全て自国内で生産しています。 
このような中国製ドローンは、世界市場シェアの8割前後を占めており、ドローン用バッテリーなどの中国製部品は、世界中のサプライチェーンを押さえてしまっています。 
つまり、中国以外の国がドローンを国内生産しようとすれば、「AIの目」で高度な自律飛行ができるドローンを産み出した米国でさえ、中国製部品の入手が必要不可欠になっているのです」
(澤田雅之)
中国は民生用ドローンを年間数百万機生産・・・ウクライナは軍用ドローンを年間数百万機生産|澤田雅之 

ここがロシアとは根本的に違う点です。
だから「弱者がハイテクで強者に勝つ」というウクライナとロシアの非対称の図式は、こと中国相手には通用しないのです。
むしろ先行する中国の水準にどう追いつくのかが現実のテーマなのです。

そこで防衛省が着目したのが、わが国あって中国にはないぶ厚い「町工場」層なのです。

「2026年5月20日、名古屋市にある産業用ドローン(無人機)メーカー「プロドローン」社の工場に、小泉進次郎防衛大臣の姿があった。目の前に並んでいたのは、物資輸送用の大型ドローンや、完成したばかりの「攻撃用ドローン」だ。社員から熱心に説明を受けた小泉氏は、視察後、力強くこう宣言した。
「無人機の生産・技術基盤が国内に存在することが不可欠だ。世界一、無人アセット(装備品)を駆使する組織に変革していく」
今、日本の防衛戦略が根底から覆ろうとしている。いや、劇的な「進化」を遂げようとしていると言っていいだろう。
かつて「防衛後進国」と揶揄されることもあった日本が、ここに来て、世界を驚かせるほどのスピードで「新しい戦い方」に適応し、さらに国産の最先端技術をもって、世界のトップランナーに躍り出ようとしているのだ」
(増田 剛)
ドローン大国の中国に「日本の町工場」が反撃開始…”純国産無人機”を生み出す、驚愕の「モノづくり力」とは

ここに予算を投じて、今まであった政府金融は防衛産業にはカネを貸さないという不文律を破って活性化させようと、しています。
まだ始まったばかりで形が見えるのはしばらくかかるでしょうが、日本の底力を見せて下さい。

 

2026年5月31日 (日)

日曜写真館 よき年のよき日生れたまひ菖蒲葺く

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女等に菖蒲むらさき尽したる 細見綾子

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夏きたるかの堀切の菖蒲も見む 安住敦

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乾坤に根引の菖蒲よこたはる 三橋敏雄

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女の手ひいて菖蒲の名どころに 山口青邨

 

2026年5月30日 (土)

後はトランプの承認待ちだとか?

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米国とイランが核合意とホルムズ海峡開放について暫定合意したとメディアが報じています。
CNNの書きっぷりだと、後はトランプ御大がオーケーを出すか出さないかまで煮詰まっているとか。ホントかな。

「(CNN) 米当局者は28日、米国とイランの協議で暫定合意に達したと明らかにした。だが、トランプ米大統領はまだこれを承認しておらず、地域情勢は依然として緊迫している。
当局者らは、いかなる合意にもトランプ氏の承認が鍵になると警告しており、トランプ氏は合意に先立ち、協議の現状に満足していないと述べていた。また、戦争終結に向けたもう一つの不可欠な段階とみられるイラン最高指導者の承認が得られているかどうかも明らかではない。
だが、過去48時間にわたり米イラン間で敵対行為が続いているにもかかわらず、両国間で文書が最終決定されたことは、外交が進展している兆候となった。
覚書には、ホルムズ海峡の航行制限解除、船舶の自由航行の許可、米国の海上封鎖解除に関する文言が盛り込まれる。
また、高濃縮ウランの備蓄の扱いを含むイランの核開発計画をめぐる60日間の交渉期間を開始する内容も含まれる。情報筋によると、核開発計画に関する最も困難な問題は、今後の協議の中で解決していく必要があるという」
(CNN5月29日)
米イラン、海峡開放と核協議開始で暫定合意 トランプ氏は未承認 - CNN.co.jp

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CNN.co.jp

日経もアクシオスをソースにしてこのように報じています。

「米政府当局者は28日、米国とイランの交渉が暫定合意に達し、トランプ米大統領の承認を待っていると記者団に明らかにした。米政治サイトのアクシオスによると、停戦を60日間延長し、この間にイランの核問題を協議する覚書を交わすことで一致したという。
アクシオスによると、覚書ではホルムズ海峡を開放し、イラン側は30日以内に全ての機雷を除去する。イランは核兵器の開発を追求しないとの約束が盛り込まれるという。60日間の交渉で高濃縮ウランの処分方法などを話し合う。米国がイランに科してきた経済制裁の解除なども協議する」
(日経5月29日)
米、停戦延長と核交渉継続でイランと暫定合意 トランプ氏の承認待ち - 日本経済新聞

一方、イラン・インターナショナルはヴァンス副大統領の発言をこう伝えています。

「米国副大統領JDヴァンス氏は木曜日、イランはテヘランの核計画に関する合意の可能性をめぐる交渉が続く中、合意を望んでいる一方で、最終的な結果は不確実であると付け加えた。
記者団に対し、ヴァンスは両者が「いくつかの言語問題でまだ意見を交わしている」と述べ、「多くの進展を遂げた」と付け加えた。
「MOUをいつ、あるいは割り当てるかどうかは正確には言い難いと思います。いくつかの言語的な点で意見を交換しています。ここでかなり進展がありました。イラン側は明らかに合意を求めており、ホルムズの街を開放したいと考えています。ホルムズの街を開放してほしい。核関連の問題、高濃縮備蓄、そして濃縮の問題についてもいくつか問題があります」とヴァンスは述べました。
「だから、彼らと行ったり来たりしているんだ。少なくとも今のところ、彼らは誠実に交渉しており、私たちも一定の進展を遂げていると考えています。今後も進展を続けていければと思います。大統領は合意を支持できる立場にいるが、それはまだ議論の余地がある」と付け加えた」
(イラン・インターナショナル5月29日)
Iran wants deal but agreement still unclear, Vance says | Iran International

双方手詰まりなのでしょうね。
イランはメディアが「和平には関心をもっていない。どこまでも続けてやる」というほど余裕はないはずです。

「交戦中の今、イランの主導権を握る革命防衛隊(IRGC)は、文民やイスラム法学者以上に米国との妥協に関心を示していない。
「トランプ政権はイラン政権の性質とアプローチを根本的に誤解していると思う」と戦略国際問題研究所(CSIS)で中東プログラムのディレクターのヤコビアン氏は指摘する」
(AFP5月12日)
焦燥するトランプ氏、イランに対する「カードがない」ことを痛感か 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News

一理あるでしょうな。
トランプがカルト宗教国家の中枢である革命防衛隊の「狂気」を理解していないのは事実でしょうね。
常識的に考えて、正気かよ、と思います。
石油備蓄タンクはお漏らしを始めてもう満杯。
これ以上この状況が続けば地層に地下水が混ざって使い物にならなくなく油井が続出するはずです。
つまり石油とテロしか輸出するものがないイランにとって、国家経済の根本が壊滅しかねないレッドゾーンに突入しているのです。

一方、ホルムズ海峡の逆封鎖はまちがいなく効いているはずです。
これが続く限り石油輸出が不可能、輸入もできない、軍事物資も輸入できないのですから、これまた大戦末期に機雷と潜水艦によって海上封鎖されて干上がったわが国の状況を彷彿とさせます。

通常の海上、空軍戦力はほぼ壊滅していますし、「一億総特攻」の革命防衛隊も3分の1の兵員が戦死しているといわれています。
しかしこれも日本の大戦末期と同じで、陸軍のイっちゃった連中はまだまだやれる、松代に大本営を動かし、天皇陛下にも動座願う、女子供にも竹槍持たせて、みたいな狂った連中もいるわけです。
国家がどうなろうと国民が死のうと生きようと、テメーの権力の安泰の犠牲になれというヤツです。
今のイランにも同じようにこの手合いは、それ以上に大勢いるのでしょう。
だから負けたと思われる合意の表現にはとことんこだわるので、ホルムズ海峡開放しちゃったらどう言い訳すんのよ、という話です。
ならば、イランの管轄を水域を拡げる、ホルムズ海峡管理庁まで作って料金設定するなんてエスカレーションを初めからしなけりゃよかったのです。

つまりイランというカルト宗教国家のことですから、持つかもしれないがさすがにこれ以上は無理かもしれないというギリギリ、いやそのレッドラインを片足超えた場所にイランはいるのです。
だからいままで以上に国内を監視強化して締め上げる、いっさいの異論は封じる、インターネットも遮断する、ましてやデモなんかやる奴は重機関銃で根こそぎなぎ倒す、何万だろうと殺しまくる、ということを現実にするわけです。
イランが米国とよく戦っている反米の星だというので贔屓にしている連中がまだいるようですが、こういうことを許すのでしょうか。

かといって、トランプも口で言うほど万全ではないはずです。

「シンクタンク「中東研究所」の上級研究員ブライアン・カトゥリス氏は、「トランプ氏のここ1か月の行動は、この紛争を終わらせようと必死な指導者の姿を示しているが、彼は自分の望むものが得られないと、さらなる紛争をちらつかせて脅し続けている」と指摘。
「これは、彼がより良い条件を引き出す方法を知らないことを示している。戦争が始まる前に、もっと良いディール(取引)ができたはずだ」と述べた。
トランプ氏は昨年、中東への介入を繰り返してきた歴代米大統領を批判し、中国を最大の挑戦者と位置づけていた。
だが、カトゥリス氏によれば、トランプ氏は今、その時よりも「はるかに弱い立場で」中国に臨むことになる。
「米軍はわずか1か月半で大量の武器弾薬を消費しており、中国はそれを承知している」とカトゥリス氏は指摘する」
(AFP前掲)

そりゃ米軍はやれといわれりゃやるでしょうよ。
まだ中央軍だけで戦っていますから、太平洋軍はこの時期に日本では航空ショーなんかやるくらい余裕こいているわけです。
しかしけっこうキツイのは事実です。

「アメリカ議会調査局(CRS)による最新の報告書が、米軍がイランに対する軍事作戦「Operation Epic Fury」において、少なくとも42機の航空機を喪失、または大破させたという衝撃的な事実を明らかにした。この損耗規模は、ベトナム戦争以降の米軍航空戦力における最大級の損失と見られており、長らく米軍の基盤であった「航空優勢神話」に深刻な亀裂を入れるものとなった。この42機という数字には、イラン軍の攻撃により撃墜された機体だけでなく、地上攻撃で破壊された機体、飛行中の事故による損失、そして味方による破壊処分(自爆処分)された機体も含まれている」
(ミリレポ5月27日)
「撃墜だけではない」米軍イランで42機損失、その驚くべき内訳とは

特に米軍の主要打撃力であったトマホーク巡航ミサイルが撃ちすぎて払底しかかっているのが痛いようです。

「英紙フィナンシャル・タイムズは23日、日本政府が反撃能力の柱と位置づける米国製巡航ミサイル「トマホーク」について、納入が大幅に遅れる見通しだと米国が日本側に伝えたと報じた。米軍は対イラン軍事作戦で大量の弾薬を消費したため備蓄が減少しており、日本への納入が最大2年遅れる可能性があるという」
(読売5月24日)
トマホーク、日本への納入が最大2年遅れる見通し…イラン攻撃で1000発超を投入し備蓄が減少 : 読売新聞

中東諸国はイランの報復を恐れてもう止めてくれと言いだすし、国内世論はついてこないし、インフレは亢進するし、トランプも思案のしどころであるのはたしかなようです。

 

 

2026年5月29日 (金)

ウクライナ軍、ドローンを携えてサポリージャに反攻

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ウクライナは世界有数の、おそらくは世界一のドローン技術を持つ国です。
いわば国を支える特技といってよいでしょう。
そのドローン技術は、いまや支援を受ける国から、与える国へと変貌しつつあり、外交的に極めて協力なカードとなっています。
たとえばNATOの演習にオブザーバー参加したウクライナ軍は、わずか数人のオペレーターで対抗側を振り回し、叩きたたきのめしたと言われています。
西側も、眼前で3000万ドルもするような高価な戦車が、わずか1000ドルもしない攻撃用UAVで破壊されるのを見せつけられたわけです。
こりゃ認識も変わるはずです。
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ウクライナ「ドローン軍」強化、1000の無人兵器投入へ…「兵士の命救うため代わりに」 : 読売新聞

「火砲や戦車も、今なお強力な武器だ。しかし、コストが1000ドルほどのドローンも、熟練操縦者の手にかかれば、3000万ドル相当の戦車を破壊できてしまう。最近の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、昨年エストニアで行われた北大西洋条約機構(NATO)の演習にウクライナからドローン操縦者が招かれた時、彼らはわずか数人でNATO側に大混乱をもたらしたのだという。NATOは大幅な遅れを取り戻さなくてはならない。4年間の戦争の結果、世界で最も熟練したドローン戦の実戦経験者は、今やウクライナとロシアの兵士たちなのだ。そのことは、今の戦争の大きな影響の一つだ」
(BBC2026年2月26日)
【解説】 ウクライナは今も果敢、敗北が近いとは思えない……BBC国際編集長 - BBCニュース

まさにその意味で、ドローンは言葉の正しい意味でゲームチェンジャーだと言ってよいでしょう。
防衛省は、ゲームチェンジャーについてこう言っています。
「そもそもゲーム・チェンジャーとは、何かということですが、この言葉は元々 スポーツ分野の言葉と言われています。 特に野球において、試合の流れを一気 に変えてしまう選手のことを指す言葉でした。 これが転じて、動向を大きく変 える人や出来事をゲーム・チェンジャーと言うようになりました」
04_symposium3.pdf
かつてこのウクライナ戦争においても、ゲームチェンジャーと呼ばれた兵器はいくつも登場しました。
ある時はそれはハイマースであり、ジャベリンであり、F16であり、はたまた西側戦車がゲームチェンジャーに擬されましたが、いずれも長短があってその座に長く止まることはできませんでした。
たとえばロシア戦車に無敵を誇ったジャベリンは強力無比な対戦車ミサイルでしたが、恐ろしく高価で、米国からの供与された数も限られたものでした。
ハイマースも面制圧が可能な精密多弾頭ミサイルでしたが、これも同様な理由でウクライナの自由にはなりませんでした。
F16もエイブラハム戦車も奮闘していますが、いかんせん数に限りがありすぎます。
このような数とコストの壁に阻まれて、一時はウクライナはこのまま敗北するのかと思われていましたが、そこに登場したのがドローンという救世主でした。
ドローンの凄さは恐ろしく安価で、大小目的により価格に幅がありますが、安いものなら15万円で一機買えてしまえるというチープぶりです。
また大部分の部品はウクライナ国内で調達できる民製品で済みますから、支援という外部に依存せずに済みます。
恩きせがましく、支援を出したり引っ込めたりするトランプの顔色をうかがわずに済むということです。
「2年前にウクライナ軍がドローン専門の司令部を作り、陸軍、海軍、空軍などと同じ軍種の一つにドローン部隊を位置づけた。このドローン専門の司令部がドローン作戦について様々な新しい考え方を打ち出してきた。しかも、陸軍や空軍などとも連携をしている。さらに、ウクライナの軍と民間企業は、この4年以上ずっと連携を続けてきて、イノベーションを起こし、ドローンの能力を飛躍的に高めた。加えてAIなども使って司令官の意思決定を支えるシステムができた。ドローンを有効活用できる態勢が整い、目に見える形で効果を上げ始めている」
(小谷哲男)
ウクライナがドローンで対ロシア反撃“加速”AI駆使で戦場は…米テック企業の意図(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
もうひとつ有利に働いたのはスターリンクでした。
これはイーロン・マスクが所有するナビゲーションシステムですが、マスクはウクライナ国内のロシア登録末端を切断しました。
これにより、ロシアはナビがつかえなくなるという致命的な状況に陥りました。
現代の戦場でナビが使えないければ、大砲やミサイルを発射できず、ドローンも歩兵の組織的運用すら不可能となります。
「ドローン戦で優位に立つため、両国は常に技術革新を続けている。世界一の富豪イーロン・マスク氏が所有するスターリンクのシステムを、どちらも戦場での通信やナビゲーションに使用している。マスク氏が最近、ウクライナ国内で活動するロシア登録端末を遮断すると同意したため、ロシアは打撃を受けた。ポーランドの資金で運用されるスターリンクを使うウクライナが最近、ウクライナ南部の領土を奪還できた、その大きな理由がこれだと言われている」
(BBC前掲)

これよよってウクライナはいままでの防御から攻勢モードに移りました。
それが顕著なのは、あのアゾフ連隊によるアゾフスタル製鉄所の死闘で忘れることのできないサポリージャです。
ここもロシア軍へのスターリンク遮断と機を一にして攻勢に移りました。
そしてその攻勢主力はあの懐かしきアゾフ連隊です。
アゾフスタリ要塞陥落せず: 農と島のありんくりん

20260528-165648

米国務省、ウクライナ「アゾフ連隊」への兵器供与を解禁 - CNN.co.jp

「ロシアはウクライナ軍が南部ザポリージャ州で反転攻勢を開始したと主張している。この主張がされ始めた時期は、米スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」へのロシア軍のアクセスが新たに制限され、前線の通信に支障が出始めた時期と重なっている。
アナリストらによると、ロシア側が流布する「ウクライナの反攻」というナラティブ(語り)は、ロシア側が以前に主張していた疑義のある領土獲得の話と符合する。スターリンクの制限によって通信に障害が出るなかで、ロシア側のナラティブはにわかにロシア軍の進撃からウクライナ軍の反撃に移り変わった」
(フォーブス2026年2月13日 )
ウクライナ軍が南部で「反攻」とロシア主張 スターリンク制限と絡めナラティブ戦展開 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

サポリージャはロシア軍の兵站ラインの中央を担っており、ここをウクライナ軍に切断されれば、以西の戦線とクリミアは孤立します。
アゾフ連隊はこのサポリージャに多数のドローンを持って再び登場しようとしています。

ゼレンスキーはこの機をのがさず外交的攻勢に打って出ました。

「他方、この戦闘の背景には外交圧力の高まりがある。ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領によると、米国は和平合意を6月までに成立させることを求めているとされる。このタイムリミットにより、ロシア側が持続的に圧力をかけ続けてきた前線の帰趨は、一段と重要な意味を持つようになっている。
2022年にウクライナ南東部マリウポリでウクライナ兵として戦い、ロシア側の捕虜になった元英国軍人ショーン・ピナーは、筆者のインタビューで「懸かっているものはたいへんに大きい。
現状についての認識がそのまま外交に直結するからです」と語った。「ウクライナが行き詰まっているように見えれば、不利なディール(取引)をのませようとする圧力が高まります。一方、ロシアが能力を著しく消耗しているように見えれば、ロシアはどのような交渉でも影響力を一気に失います」
(フォーブス前掲)

トランプの本音は、ここでロシアにドネツクの20%とサポリージャ州とヘルソン州を割譲しろというものです。
ついでにウクライナは選挙をしてゼレンスキーを降ろせということも言っているようです。
これが仮にも自由主義陣営の盟主の言うことかと呆れます。
私がこの男をまったく信用しないのはこういうことをする人物だからです。
しかしそれが現実な以上、ウクライナは独力で独立を守るしかありません。

「ウクライナが今なお保持するドネツクの20%と、ロシア軍が奪取できていない南部ザポリッジャとヘルソンの両州を、それぞれロシアに割譲せよ――というのが、プーチン氏がウクライナに突きつけている要求の重要部分だ。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領によると、アメリカは夏までに停戦を実現しようと、この条件を受け入れるよう彼に圧力をかけているのだという。
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、ゼレンスキー氏に選挙実施を求めている。プーチン氏に対しては、同じ要求はしていない。トランプ氏は、戦争を終わらせたのは自分だと宣言したがっている様子だ。たとえ停戦が維持されなくても、彼は停戦を自分の手柄だとして、今秋の中間選挙を戦う材料にするだろう。さらにトランプ氏は、対ロ制裁が解除されるまでは行えない、ロシアとの巨大なビジネス取引も視野に入れている」
(BBC前掲)

その意味でも、ドローンという新たな武器はウクライナにとっての天恵なのです。
ウクライナの驚異的しぶとさが試されるのはいまです。

ひさしぶりにウクライナ応援バナーを出すことにしました。

 

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ウクライナに平和と独立を



2026年5月28日 (木)

なんと共産党と反対協議会が聞き取り拒否し、自民党が擁護するとは

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思わず、えっと言ってしまいました。
辺野古転覆死亡事故で信じられないような対応が出ているのです。
事故を引き起こした運航者である共産党員船長諸喜田タケル氏と反対協議会が国交省の捜査を拒んでいるというのです。

「沖縄県名護市辺野古沖で船2隻が転覆し平和学習中だった同志社国際高(京都府)の女子生徒ら2人が死亡した事故で、運航団体の「ヘリ基地反対協議会」と抗議船「平和丸」の男性船長が、国交省側の聞き取りを拒否していることが22日、分かった。内閣府沖縄総合事務局運輸部(運輸局に相当)の担当者が同日、抗議船「不屈」の金井創(はじめ)船長(71)=死亡=に対する海上運送法違反罪での告発書を提出後、明らかにした」
(産経5月22日)
辺野古転覆、抗議船運航団体と平和丸船長が聞き取り拒否 「今後も事実確認は困難な状況」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

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今帰仁村・諸喜田タケル

にわかには信じがたいような奇妙な話です。
捜査機関に対して聴取に応じるのは、事故を起こした側のイロハのイ、義務といってもいい。
それを形式的には任意であるからと拒否し、文書提出にすり替えてしまう、これってリッパな隠蔽工作というんじゃありませんか。
なにかというと、彼らには死んだ金井創氏をあたかも悲劇のヒーローの如く持ち上げ、「天国で死んだ金井さんは女子高生と基地反対を運動見守ってくれています」と美化する一方、共同正犯である諸喜田氏はひたすら逃亡を決め込んできて、いまだ一度たりとも記者会見にすら応じていません。
共産党本部が隠れていろ、捜査には応じるなと指令していると見られても致し方のないことです。
あの極度の中央集権体質の党のことですから、たぶんそうなのでしょう。

小池書記局長の言い分も聞いておきましょう。

「国交省側の聞き取りというのは内閣府の沖縄総合事務局運輸部だそうですが、この働きかけは4月中旬にありまして、その際何のための聞き取りなのかが明らかでなかったということで、正確を期すために文書で応じたということです。
同時に船長それからヘリ基地反対協議会の役員は海上保安庁の事情聴取にはこの間も応じていて、これは数回応じていますし6月にも予定されているということです。ヘリ基地反対協議会としては事故の責任団体として事故原因究明に全面協力するという立場を表明してまいりましたが、その立場を堅持していると聞いておりますので、報道がされていますので確認をした事実は以上です」と述べた」
(ABEMA 5月28日)
辺野古事故めぐり記者と共産・小池氏がバトル「平和丸の船長が説明すべきでは」「海保の聴取に応じている。国交省には文書で回答」 互いにカットインの応酬(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

いや海保の聞き取りには応じた、国交省のそれは「何のための聞き取りか明らかではなかったので」拒否して文書で代行したということのようです。
ほー国交省が何を聞きたかったのかわからなかった、とは異なことを。
そんなことは分かりきっているでしょうに。
海保に応じたのはあたりまえ。司法当局に応じなかったら逮捕して話を聞くだけのことですから。
国交省はもっと別なことを聞きたいのです。たとえば明らかな海上運送法上の違反や、当日の海の状況、なぜ船を出したのか、どういう状況で転覆事故が起きたのか、その時子供たちはどう海に投げ出されたのか、船長はどういう救命措置をとったのかとらなかったのか、事故後なにをしていたのかなどなど多数あったので、当日の共同正犯である諸喜田氏に聞きただしたかったのですよ。

諸喜田氏はこう述べているとされています。

「女子高校生の命がなぜ奪われたのか、事故の真相解明は「平和丸」船長の証言が鍵を握るが、彼は公の場で自ら説明しようとはしなかった。ただ、事故翌日の17日、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」(オール沖縄)の非公開会合で、「(先に転覆した『不屈』を見て)パニックになった。助ける以外ないと思った」と報告したことが伝えられている。
「助けるため」というが、事故は巡視船1隻とゴムボート10隻で警戒中の海上保安庁の目の前で発生しており、「平和丸」が救助に向かわなくとも、海保が迅速に救助に急行していたのである。しかも、最初に転覆した「不屈」には法定の最大定員10人のところ9人が乗船しており、「平和丸」にも最大定員13人のところ「平和丸」船長と乗組員を含め12人がすでに乗っていた。
その状況で「不屈」乗船の高校生らを海から引き揚げることは、「平和丸」に乗船していた他の高校生らをさらなる危険に晒す行為だった。海保に救助活動を任せることが、「平和丸」に乗船していた高校生たちの命を守るためにも必要だったのである」
(松崎いたる5月27日)
高校生の命が奪われたのに、抗議船転覆から2週間ほぼ沈黙…元共産党員の"党・しんぶん赤旗"への強烈な違和感(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

海保の巡視船の目の前で大事故を起こし1隻は転覆したのだから、おとなしく海保という海難救助のプロに救助を任せるべきでした。
にもかかわらずパニックになって、救助しようとしてじぶんまでもが転覆し子供たちを海に投げ出してしまっています。
仮に金井氏の転覆した船にたどりつけたとしても、満杯の自分の船でどう助けたというのでしょうか。

松崎氏はこう指摘しています。

「なぜ「平和丸」は海保の救助活動を信頼しなかったのか。それは、「不屈」「平和丸」の両船が“抗議船”という特殊な性質を持っていたからに他ならない。
辺野古の基地拡張工事に反対する任意団体「ヘリ基地反対協議会」は、「不屈」や「平和丸」を用いて海上での抗議デモを行ったり、米軍基地に反対する野党系の政治家、活動家、マスコミ関係者らを乗船させたりして、工事の視察や監視を行っていた。そのため、警戒・警備を担う海上保安庁とは日常的に対立的な関係にあったのだ」
((松崎前掲)

こんなことは、とっくに自発的に諸喜田氏が記者会見を開いて答えるべきことだったのです。
それをしない。いつもの共産党なら説明責任を果たせとオデコに血管を浮かべて迫ったんじゃありませんか。
いざ自分のこととなると逃げを打ってだんまりを決め込み、書記局長は「現地に問うてみたら」とひとごとのように言う。
なんというダブスタなことよ。
こういう行為を世の中では隠蔽体質と呼びます。違いますか。

こういう調査に非協力的態度を取る限り、諸喜田氏や反対協議会に対して国政調査権を発動して真相解明するしかありません。
国会に証人招致するのは不可欠です。
ところが、二度目にびっくりしたことには、これを拒否したのは参院沖縄北方特別委員会の筆頭理事の今井絵理子議員でした。

「招致を求めた参政党の梅村みずほ氏が22日の委員会で「自民党筆頭理事から『民間人を参考人招致することには慎重であらねばならない』との理由で賛同いただけなかった」と明らかにした。
同委員会の理事は今井絵理子(自民)、自見英子(同)、徳永エリ(立民)、山田吉彦(国民民主)の各氏」
(産経5月25日)
辺野古転覆で平和丸船長と基地反対協代表の参考人招致見送り 参院委「民間人は慎重に」 - 産経ニュース

今井氏は自民党ですよ。 元アイドルタレントで不倫とバカ外遊で有名でしたが、それはいいとして、自分の選挙区で起きたこの痛ましい人災の真相究明を阻んでどうするのか。
自民党、正確に言えば参院自民党の見識が疑われます。
いつから自民党は共産党の同伴者になったのでしょうか。
恥を知りなさい。この人に政治家の資格はない。

 

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