第2回加計閉会中審査 青山委員後半 

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青山繁晴委員による閉会中審査・加計部分の後半です。

ここで加戸前愛媛県知事は、まさに涙と共に吐くような言葉を語っています。この加戸氏の血を吐く訴えをしっかりと受けとめねばなりません。

この加戸前知事の発言すら、メディアはきちんと伝えませんでした。

はっきり言いましょう。いまや日本のメディア全体が発狂しています。まともな人間が作るものとは到底思えません。

恐ろしいのは一部のメディアを除いて報道姿勢が、全体主義国家の如き一列だということです。

このなかには、本来高度の客観性を要求されているはずのNHKすら含まれています。

週刊誌は新聞の別動隊に堕し、テレビはワイドショーが世論をコントロールしている体たらくです。

Suzu15
そしていまや日本の世論は、上の写真のような芸人コメンティターたちが作っています。

低劣なコメンテイターたちが、報道対象の内面を宇宙からの神の眼のごとき眼で見透かして、おちゃらけた中傷に励んでいます。

たまにまともなことをゲストが言おうものなら、全部をいわせずに、「そんなこと楽屋で言って下さい」などと居丈高に押し潰すことも平気でやります。

今、テレビでは反アベでない芸能人は干されるようです。

日本のメディアは一部の例外を除き、腐敗堕落の段階を通過し、もはや「ない」ものと思って下さい。

今回も転載させて頂いた国会議事録は、「ぼやきくっくり」様からのものです。転載することにより、メディアが卑劣にも隠蔽している真実を拡散せねばなりません。

このようなくっくり様のような逞ましい草の根の記録者がいて、今の日本の政治と言論はかろうじて成立している状況なのです。

このモリカケ騒動で明らかになったことは、安倍政権の「忖度」ではありません。

ひとつは、日本のメディアが醜悪な自殺を遂げたこと。

今ひとつは、私たちネット言論が日本の正気を保つための最後の防衛ラインであるということです。

それはいまだ非力ですが、たしかに存在しています。

太字はくっくり様のものに私がつけたものも含まれています。口語ですので、長すぎる文節は適時切り、句読点も修正いたしましたが、文意は損ねていません。

赤字もくっくり様が施したものですが、あえてそのまま転載いたしました。

えー、ま、などは削除ました。写真もくっくり様ご提供のもです。

改めて「ぼやきくっくり」様には深く感謝いたします。
全文は「ぼやきくっくり」様ttp://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2086.html#sequel  

                 ~~~~~~ 

●2017年7月25日【予算委員会 加計学園】 閉会中審査2回目
※動画:
https://www.youtube.com/watch?v=1Bjoi4ZSga8

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青山繁晴委員
「これまであの、昨日の衆議院の質疑をめぐって、お聞きいたしました。
さて、7月10日の、この本参議院における閉会中審査における、加戸参考人と、それから前川参考人の証言によって、客観的な経緯っていうものが、かなり明らかになったと、考えます。
加戸参考人にお尋ねしますが、加戸参考人がおっしゃった経緯というのは、ものすごく短く縮めますと、鳥インフルエンザ、口蹄疫、狂牛病、といった新しいリスクに対応するために、愛媛県と今治市で、たくさん大学にも声をかけたけれども、その中で唯一、加計学園だけが、誘致に応じてくれた。
これは、県議と、加計学園の事務局長の方の人間関係に、もともとは、よるものであったと。
で、ところが、加計学園がようやく手を挙げてくれたけれども、これは加戸参考人の言葉をそのままいただいて申せば、文科省の、岩盤規制という歪められた行政によって、実現していなかったと。
構造改革特区のノウハウをもってしても、難しかったと。あるいは民主党政権の時に、総合特区って試みもありましたけれど、それはおっしゃってなかったですけれども、いずれにせよ、そういう特区で突破口を開くってやり方が上手くいってなかったけれども、それがよくやく国家戦略特区というものが登場したことによって、いわばそれをドリルとして、ついに実現して、行政が正されたと、いうふうに証言されました。
いま、まとめたこの経緯でよろしいでしょうか。どうぞお願いします」

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加戸守行参考人(前・愛媛県知事)
「まずあの、冒頭に、参考人としてお呼びいただきましたことを、心から感謝申し上げます。
私自身が、いまご指摘ありましたように、この今治へ、獣医学部の誘致に、一番先頭を切って旗を振った、首謀者でございますだけに、ま、今回、こういう形で安倍総理への疑惑、あるいは批判というような形で、議論が展開されていることを、大変悲しく思い、この濡れ衣を晴らす、せめてもの、いささかでも役に立ちたいと思って、参上いたしました。
 冒頭に申し上げますが、私は、加計理事長が安倍総理の友人であったってことは、昨年まで全く存じませんでした。
そして、いままでの間に、私は安倍総理を拝見しておりましたけれども、平成13年の2月に、えひめ丸事故が起きた時に、当時、安倍首相(※森首相)のもとで、官房副長官として危機管理を担当され、国内での調整、アメリカ在日米軍との関係、あるいは、さまざまな形での総合調整、便宜を計らっていただいた、私にとっての大恩人でありますから、それ以来の、安倍総理との、何十回にわたる様々な会合を通じて、加計のかの字も聞いたことはございませんし、私自身も申し上げたことはありません。
ただ、言及したのは、教育再生実行会議の委員になりまして、この、デッドロックに乗り上げてる状態を、側面射撃が、援護射撃ができないかなと思って、場違いではありましたけれども、その場で、愛媛県が獣医の問題で、こんなに、岩盤規制に面して、困っていると。で、当時、安倍総理の言葉を使いまして、愛媛県の小さなドリルでは、穴が開かないから、教育再生実行会議のドリルで、穴を開けてもらえないかというような、発言をいたしました。
しかしその時には、1回目は場所を言いませんでした。2回目は、愛媛県で、用地を準備してという言葉は言いましたけども、今治という言葉も触れておりません。
まして、加計学園のかの字も出しておりませんから、たぶん、私が発言した趣旨は、その時総理が、いらっしゃったから、この話は少しは気にしてもらえるかなと思ったんですけど、恐縮ですがあまり関心なさそうにお聞きになっておられまして、えー、それから間もなく、提案が下ろされ、また2回目に発言した時には、また提案はダメで、全く反応なかった。今にして思えばですね、そんな時の友人だったのか、もしご存知だったら、少しは反応が違ってたんだろうな、なんて、いまは想像してるところであります。
 ところで、誘致の問題に関しまして、先ほど総理もちょっと触れられましたが、昨日の予算委員会で申し上げましたように、
もともとは愛媛県の県会議員が、加計学園の事務局長と、今治での同級生で、ございました。
その関係で、平成17年の1月に、県会議員が話を持ちかけまして、今治での大学誘致、進出を。
それを2年間経て、検討の結果、昭和19年(※平成19年。後ほど訂正あり)の1月に、獣医学部で、つくりましょう、つくりますという構想が出てまいりまして、当時、安倍政権下でございました。
私も、安易に考えてましたのは、文部省は私の出身地でもありますし、後輩が少しは、私の意向を忖度して便宜を図らってくれるかなと思って(笑)、参上いたしましたが、言葉は、慇懃丁重でありましたけど、中身は、農水省の協力が得られないと難しい、特に、権益擁護の、既得権益の強力な団体があってと、いうような話で、ああ、一筋縄では行かないなと、これは、ということで、悩みながら、模索しておりましたら、ちょうど、小泉内閣時代からの、構造改革特区があるということを知りました。
そして中四国ブロックでの説明会、これは何回も何回もやってるようですけど、それに愛媛県の担当者と、今治の担当者で、聞きに行ってもらって、ひょっとしたら、この構造改革特区で道が開けるかもしれんという形で、福田内閣の時点で、申請をいたしました。
で、考えてみますと、このなかなか上手くいかなかった理由は、結局、構造改革特区で、特区の本部長は、総理大臣でありますけれども、実務は、全部、所管省がやりますから、文部科学省が仕切って、農林水産省と、お互いに、できませんできませんって返事がかかってくるから、とても総理の手の及ばないとこで、既得権益団体の岩盤に阻まれているんだっていうことを感じながら、しかもそれが15連敗いたしましたから、大相撲で言えば、15戦全敗だと引退と、こういふうになるわけでございます。
正直言いまして、構造改革の特区の時は愛媛県と、今治市がタイアップしてやりましたけど、愛媛県は15戦全敗で、成績悪しってことで引退して親方になりまして、構造改革特区の方は、今治市があえて、白星を得るべく、○○○○という形で、えー、特区の申請をして、そして、有識者会議の英明なる判断と、内閣府の、あるいは、虎の威を借るような狐が、発言を用いてでも、強行突破していただいたことを、私は大変喜んで今日に至っております。
けれども、さまざまな今日の情勢で、心配してることも、いくつもございますが、それは後ほど、時間ございましたら、私に申し上げる機会を、よこしていただければありがたいと思います。概略の経緯は、かようなところでございます」

青山
「さらに補足もなさって、とてもご丁寧な説明いただきました。
で、そのうえで、ひとつだけ、付け加えて確認いたしたいことがありまして、それは、岡山理科大学獣医学部のための土地は、今治市に学園都市構想があって、すでに用意されながら、どこの大学も、あるいは大学関連も来なくて、空き地になっていた土地、そのことでよろしいですか」

加戸
「このことにつきましては、私の思い入れもございますのは、知事に就任した時点で、もうすでに何十年か前から、今治には、学園都市構想を持っておられまして、そして、言うなれば新都市整備事業として、森林を開発して、整備して、そこに学園都市をつくろうという構想がありましたが、神棚に上がったままで眠ってました。
で、私は知事に着任早々、この問題を今治市と尻を叩いて、一緒にやろうよということで、旧建設省に参上し、土地整備公団に参上し、やっとの思いでご了解いただき、ゴーサインをいただきました。
その年には今治市も、土地の買収にかかりまして、翌年には、都市整備公団の現地事務所も設置されて、工事を、設計から開始いたしました。
そして造成ができて、土地はあるんですが、2つの地区がありまして、ひとつは、第1地区は産業地域、商業地域、第2地区が、学園都市構想地域でありました。
で、こちらの方が、地元の、大学の誘致等々って話がまとまりかかっては潰れというような状況で、全く整地をされて、スタンバイしておりますけれども、来ていただく大学が存在してないという空白地域の状態で、そこを何とかしたいというのがまず出発点でありました。
 と同時並行で、先ほども言いましたように、先生もご指摘のありましたような、鳥インフルエンザ、狂牛病、口蹄疫、等々との関係で何とか、公務員獣医師が足りない、来てもらえない。
この四国の空白地区という状況、また研究機関もないというような中で、何とかしなければ、という思いがあったところに、私の指南役でございますけれども、アメリカで、獣医学の発祥の地と言われております、コーネル大学に留学し、その後、ジョージタウン大学の客員教授として、6年間勤務された方が、アメリカとの往復をしながら、私にさまざまなアメリカの情報を教えていただきました。
加戸さん、このままでは日本は立ち後れると、まさにアメリカは、国の政策として、国策として、人畜共通感染症の防止、特にアメリカは、ま、もちろん当然、牛で、食べている国ですから、畜産業は生命線だということもありました。
国策として取り組んで、獣医学部の増員を図り、新設を認めていくと、こんな歴史の流れの中に、日本は遅れているんだよねぇって、ぼやきを言われたのを覚えておりますし、そんな意味で私は、まさに学園都市としての今治の、若者の活気あふれる街にしたいという今治の願いと、愛媛県が困っている、四国が困っている、公務員獣医師、大動物獣医師の確保の問題、それに、国際的な潮流に合わせて、いまは小さいかもしれない、これだけ難産なら立派に育つであろう。
世界に冠たる、感染症対策、あるいはライフサイエンス、等々、あるいは、動物実験を通じた創薬の分野で、鍛えられた若者が、愛媛のために、四国のために、日本のために、そして世界のために、活躍するんだと。今治が誇れる大学、と、その3つの願いを込めて、今治市民、愛媛県民の、夢と希望の未来を託して、チャレンジしてまいりましただけに、この10年の道のり、ある意味では、特区申請以来、悲願10年の手前で、
白紙に戻せだ何だと議論が出ていると、またあと10年待たされるのかなという。
アメリカより10年以上遅れてるんです。20年も遅らすようなことは、それは日本国家としての恥だと
、私は思っております」

青山
「いま総理も、いわば初めての部分も含めて、この経緯をお聞きになったと思うんですけれども、総理として、この当事者の加戸参考人らから明らかにされた経緯については、いまどのようにお考えでしょうか」
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安倍晋三内閣総理大臣
「えー、ま、加戸、前知事がおっしゃったように、まさに、昭和41年を最後として、その後、ま、獣医学部は全く新設されていない、わけであります。
それから半世紀が経過をして、鳥インフルエンザの問題、あるいは口蹄疫の問題、動物から動物、動物からヒトにうつる伝染病が大きな問題となっています。
この問題に対応するために、専門家の要請、あるいは、公務員獣医師の確保は、喫緊の課題であります。
それでもですね、それでも新設を認めない、時代の変化に対応できない制度であるならばですね、その制度こそが、歪んでいると、考えるわけでありまして、時代のニーズに合わせて、規制を改革をしていくことはですね、行政を歪めるのではなくて、行政を、歪んだ行政を正していくことであろうと、このように思います。
岩盤規制改革を全体として、スピード感を持って、進めていくことは、まさにいまも、そして今後も私の総理大臣としての強い意思であります。
 しかし当然ですね、当然、いま加戸さんも、一生懸命頑張ってきたけども、こんな議論になっていることは残念だということをおっしゃっておられました。
だからこそ、プロセス、は、適切、適正でなければならないわけであります。
国家戦略特区は、民間人が入った諮問会議、そして専門家も交えた、ワーキンググループで、これオープンな議論をし、そして、その議事録もちゃんと残していきます。
また、文部科学省もはじめ、関係省庁はそこに出て行って、主張すべき点は主張できるわけでございます。

そしてまた告示等を出しますが、告示もですね、関係省庁が合意をしながら進めて行くというプロセスになっているわけでございます。
まさにこの適正なプロセスの上、今回の規制改革も行われたもの、でございます。
ただ、まだ多くの国民の皆様に、ご納得いただいていないのは、事実でございますので、事実に、我々は基づいて丁寧に説明を続けていきたいと、このように考えております」
 

青山
「えー、7月10日の連合審査、閉会中審査につきまして、もう一点だけ、加戸参考人のお話をお聞きしたいんですけれども、実は7月10日、加戸参考人が、経緯も含めて、とても分かりやすくお話しいただいたんですけれども、ほとんど報道されませんでした。ちなみに僕という国会議員は、この世にいないかのような扱いになっておりましたが(笑)、それは、まあ有権者には申し訳ないけど、はっきり言って、どうでも良いことであります。
問題は、当事者の前川参考人と並んで、一方の加計参考人、が、まるでいなかったが如くに扱われたと(議場ざわ)、いうことを、加戸参考人としては、前川さんの先輩の文部官僚でいらっしゃり、官房長までなさり、そして愛媛県知事をなさり、本当はですね、そして僕、加戸さんとも打ち合わせしてませんけれど、たとえば、このあと、拉致事件のことを、総理にもお尋ねしますけれども、愛媛県知事時代に、初めて、愛媛県として、拉致事件の取り組みを強化されて、それに感謝をしている特定失踪者の方々、実はたくさんいらっしゃるんです。
たくさんお声をいただきました。で、そのように、この、いままでできなかったことを打ち破ろうとする、政治をなさってきた、行政と政治をなさってきた、加戸参考人におかれては、今回のこのメディアの様子、を含めて、社会の様子、いまどのようにお考えでしょうか。どうぞご自由にお話し下さい」

Photo●加戸守行参考人(前・愛媛県知事)
「私もあの、霞ヶ関で30数年、生活してまいりまして、私の知る限り、いままで、メディア批判をして勝った官僚、政治家は、誰一人いないだろうと思っておりますし、ここで何を申し上げても詮無いことかなと感じますが、ただ、あの、今回、7月10日の証人喚問(参考人招致)ののち、私はその晩、イタリア旅行に出かけまして、日本のことは知りませんでした。
10日間、旅行して帰ってきましたら、いや、日本では報道しない自由っていうのが騒がれているよって。何ですかって聞いたら、何か、一覧表を見せられまして、加戸参考人の発言を紹介した、○、△、×で、新聞、メディア、テレビ等の勤務評定がありまして、ああそうだったの、というのを見て。
で、私、あの、役人時代から、慣れっこでございますから、ま、当然そうだろうなと、思いながら、えー、ただ、報道しない自由があるってことに関しても、有力な手段、印象操作も有力な手段、で、そのことはマスコミ自体が謙虚に受け止めていただくしかない
、ことでございますけれども、このことに関して、あえて申し上げなければならないことが、ひとつあります。
それは、いま、実はあるテレビ局の報道(※)で、報道された中身に関して、ま、そのこと自体は、私はどうこう言うわけじゃありませんが、その取材に応じられた前川参考人の発言で、報道の時にはカットされた部分があります。
※TBS金平キャスターによる「報道特集」のこと。https://anonymous-post.news/archives/916
で、このことについて、やはりこの場でおいて、安倍総理がこんなに窮地に立っている時に、このことはやっぱり私の、これは指導しなければ気が済まないから申し上げさせていただきます。
 ちょっと時間取って恐縮ですけれども、私が松山にいる時に、東京のテレビ局のキーステーションの、系列局から、話がありました。それは、私の知事時代の県政担当記者から、東京のキー局が、取材をしたいと、急いでるけどって。実は、連絡があった時に私は東京へ用事があって、上京する。
で、松山へ、テレビカメラかついで取材に来る時間ないでしょうと。
だから東京に着いたら、東京で、その、夜なら時間が取れますよと言ったら、テレビ局が、カメラ2台、記者が2名、そして私のあばら家に来ていただいて、立会人は私の妻一人でありますけど、その場で、何でカメラが2台かと思ったら1台は、前川参考人の、取材したビデオ取材の、映像で私に見せながら、このことに関して、加戸さんに取材をしたいんだってことでございました。
 ま、言うなれば、教育再生実行会議に、安倍総理に頼まれて私が、この加計問題を取り込む、という構図になってるわけでありまして、で、私が笑い飛ばした部分はカットされましたから、多くの国民には分かりませんけれども、あの獣医学部新設の疑惑追及かなんかっていうタイトルの番組であったようであります。
しかしその後、翌日のホームページに載ってまして、そのホームページには画面に、私の画像とテロップが流れ、その下にご丁寧に、教育再生実行会議の議事録のコピーまで載ってますから、よく見ていただくと分かるんですけれども、まずその、加戸さんは、『安倍総理と加計って友人関係ご存知でしたか』『あんなこと全く知りませんでしたよ』ってな話から始まって、それから『教育再生実行会議の委員には、どうしてなられたんですか』って、それは、いや、前川参考人が、『あの加戸委員は、安倍総理が直接頼まれたんですよね』って言って、記者のほうが、『え、何でご存知なんですか』『いや、私が、教育再生実行会議の委員の人選に関与してましたから、知っております』と。
そしてその次、カットされた、あ、そのあとから私に対するインタビューは、『何でお受けになったんですか』って言うから、『安倍総理から、教育の再生は安倍内閣の重要事項として取り組みたいから、加戸さんの力を借りたいというお話でしたので、喜んでお受けしました』って。
 で、
そのあとがカットされた部分ですが、前川参考人が、『あれはですね、安倍総理が、加戸さんに、加計学園の獣医学部の設置を、教育再生実行会議の場で、発言してもらうために頼まれたんですよ』って。
で、記者が『え、そうなんですか』って。
『だって、そのあと教育再生実行会議で、私も出席しておりましたが、唐突に、発言をされました。この加計学園の○○○○○○、それから、しかも2回にわたって』と、ありました。
で、『このことはどうですか』って言われて私は、ま、高笑いしました。『そんなことあるわけないじゃないですか』と(笑)。
そして、その部分がカットされたのは後で私は考えました。
このまま報道すれば、おそらく安倍総理から、名誉毀損の訴えを提起される恐れ無しとしない。
加戸先輩は、それは踏みつけられてもいいけれども、
そこまで想像をたくましくして、ものを言われる方なのかな。
でもこのことに関しては、総理補佐官ご発言メモが残っているわけでもあるまいし、何でそんなことをおっしゃるのかと。
安倍総理を叩くために、そこまで、全国に流れるテレビの画面の取材に応じて、私の取材がもしできてなければ、あのまま生で流れているかもしれない、ということを考えた時に、私は、自分の後輩ながら、精神構造を疑いました
(議場ざわ)。

 私は、彼を買ってます。
それは、私が愛媛県知事の時に小泉内閣が、三位一体改革の名のもとに、義務教育国庫負担金制度の廃止を打ち出して、大もめにもめて、球を丸投げして、全国知事会で、結論を出してくれと言われた時に、数少ない有志がかたらって、徹底抗戦しました。
10数人が反対しましたけれども、全国知事会の票決では、3分の2は多数決ですから、3分の2の多数決で、この理不尽な廃止制度が、全国知事会で認められました。
その時に、当時文部省の、初等中等教育課長として、前川参考人は、奇兵隊前へとブログの中で、徹底してこれを批判し、あえて職を賭してまで、この義務教育国庫負担金廃止に、論陣を張ってもらいました。
気骨のある、素晴らしい人材で、嘱望しておりました。
彼が事務次官になった時には、私一番嬉しかったです。本当に文部省を代表し、気骨を持ってチャレンジする、素晴らしい次官が誕生したなと思いました。
 
その彼が、何で虚構の話を全国テレビで話すんだろうと。
これはテレビ局が、放送をカットしてくれたから、彼は救われましたけれども、でも、その後の発言の様子を見ていると、想像が全部事実であるかのごとく発言されている。
同じ○○○○と言われてるんじゃないだろうなと。
でもそのことが、国民をそういう方向へ持っていくことになるんじゃないのか、という危惧を持ちながら、あえてこの場で、私は、報道の批判はしません。
良識を持ってその部分をカットした、テレビ局の見識には、感謝します。
でもそのリスクを冒してまで、言わなければならない、作り話をしなければならない、彼の心情が、私には理解できない
ので、でき得べくんば、青山委員からご質問いただければと思います(議場笑)」

青山
「あっという間に時間がなくなってきてしまったんですけれども、やっぱりあの、フェアネスのために、予定外ですけど、前川参考人、お話しになることがあれば、すみませんが、時間が足りないので、できれば手短に…」

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●前川喜平参考人(前文科事務次官)
いや、これは誤解だと思います。あの、私はメディアの取材に対しましてですね、加戸委員が、教育再生実行会議の委員になられたことにつきましては、これはもう、総理直々にお声がけがあったと。特にこの人にしたいという申し出があったと。
こういう経緯は確かに話したことはございます。
それから、あの、教育教育再生実行会議の席上ですね、愛媛県今治市に獣医学部をつくりたいと、こういうご発言が二度にわたり、私は、まあ自分で、その、陪席しておりましたので、聞いたわけですけども、ま、そういう発言があったと。
ま、この事実も伝えたことはございます。これは、ま、議事録に残ってるわけでございますけれども。
しかしそれをですね、総理に頼まれてその発言をしたんだ、というようなことは、私、言った覚えはございません(加戸参考人の方を見る。加戸参考人は首を横に振る。議場笑)。
あの、それはおそらく、私、あの、ま、まさかその、加戸先輩がですね、事実を捏造するとは思いませんので、誤解があると思います。
ま、その点はちょっと、あの、まあメディアもそれを、公開してくれるかどうかは分かりませんけれども、チェックすれば分かることだろうと思っております。
 あの、加戸前知事がですね、ほんとに熱意を持って、獣医学部、加計学園のですね、獣医学部の誘致に努められて、ま、その念願が叶ったと、いうことは本当に、あの、ご同慶の至りだというふうに思っておるわけでございますけども、しかし、その、いわゆる加計疑惑と言われるものはですね、やはり加計ありきで、国家戦略特区という仕組みがですね、そのために、まあ、曲がった形で使われたんじゃないかと。
さまざまな条件を付すことによってですね、結果的に、この、結論ありきのとこに持っていったと。そういうふうな、ところに問題があるわけでありまして、そこのところをきちんと解明することが大事であってですね、ま、あの、加計、その、加計学園ありきであったことはもう間違いないわけですけれども、愛媛県や今治市が一生懸命やっておられたと、これは事実として、認めなければならないと、思っております」

青山
「はい。いま、前川参考人は加計ありきだったことは間違いないとまたおっしゃってて、えー、ずっとそうではないってことを、僕の質疑で明らかにしているわけです。
で、そのうえで、メディアの問題も指摘しましたけれども、政府にも大きな問題点が間違いなくありました。
こうした経緯であることを正面から、こうしたっていうのはさっき、短く申した、経緯であることを正面から説明せず、しかも経緯の中で現れる、文書を最初は見つからなかったと言い、あとで見つかったと言い、普通の国民からしたら当然、隠蔽やごまかしがあるのではないかと、むしろ正当に疑わせたことに大きな問題があります。なぜそのようなことが起きたのか、どう改善なさるのか、まず文科大臣にお聞きします」

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 ●松野博一文部科学大臣
「えー、お答えをいたします。文部科学省は、民進党等から、提示をされました文書について、調査を行いました。当該文書の存在は確認をできなかったという調査結果を5月に発表をいたしました。
その時点においてはこの調査方法に関して、一定の合理的調査であったと考えておりましたけれども、しかしながら、追加調査を行うべしという国民の声を真摯に受け止めまして、さらにファイルの、対象のファイルを広げ、またヒアリング対象を広げた結果ですね、前回確認できなかった文書の存在が明らかになったと、いうことが事実関係でございます。
しかしこの経緯に関しましては、もう大変申し訳なく思っておりますし、私としても真摯に受け止めているところでございます。
これらのことを受けてですね、今後、文書、の作成、管理のあり方の改善、職員の意識改革等に、取り組んでまいりたいと考えております」

青山
「えー、いま文科大臣も反省を込めておっしゃった経緯と、改善策について、総理はどのようにお考えでしょうか」

安倍
「ただいま文科大臣からも、ま、答弁させていただいたところでありますが、内部文書を巡るですね、ま、調査について、国民の皆様の政府への不信を招いたことは、率直に認めなければならないと思います。
その上で、それらの文書の記載を巡りですね、国民の皆様から大きな疑念を抱かれた、この原因を冷静に分析してみますとですね、内閣府と文部科学省の間で、さまざまな省庁間の調整が直接行われておりまして、第三者が加わっておりません。
当事者の間だけで、言った言わないのこの水掛け論になっているわけであります。
こうした省庁間の直接のプロセス、調整プロセスが、透明性に欠け、国民的な疑念を招く大きな要因であったと、考えております。
国家戦略特区制度の運営はもとより、政府だけでなく、この第三者である民間人が加わった、諮問会議やワーキンググループで議事も全て公開する、このオープンな形で議論を行っております。
そういう仕組みでありまして、民間人が入る、諮問会議、そしてまた、民間の専門家によって、民間人によって構成されるワーキンググループ等において議事録を残してオープンに議論をしている、という、透明性の高い仕組みになっています
これが岩盤規制改革の大きな原動力となっておりますが、省庁間のですね、細かい点の調整も含め、さらなる透明性の向上に向けて、運用強化を検討していきたいと思います」

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第2回加計閉会中審査 青山委員と前川参考人の応酬全文(前半)

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SNSN 様、丁寧な経済論説とお答え、ありがとうございました。またぜひお願いいたします。こんどは私の駄文はカットしますので(すいません)。 

さてまだホットなうちに、先日の2回目の閉会中審査についてお伝えしておきます。 

このようなマスヒステリー状況が続くのでは、真相など永遠に霧の中ですが、前川氏の言うこともそこかしこに綻びが見えてきたようです。 

ただし、例によってこのような前川氏に不利になるような報道は、コンプリートリー・ナッシングです。 

今回も驚異的な丹念さで全文書き起こしをされた、「ぼやきくっくり」様に心からお礼を申し上げます。
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2086.html#sequel 

このようなサイトがなかりせば、メディアは加戸前愛媛県知事や、青山氏議員の発言はあたかも存在しないものとしてスルーされてしまいました。 

今回もテレビのワイドショーは、加戸前知事の発言箇所は、音声を止めてコメンテーターにしゃべらせていたようです。 

このようなメディアの狂態が続くかぎり、「疑惑は深まる一方」でしょう。 

私たちネット言論が、このようなブラックボックスを埋めていかねばなりません。

今回は前川氏への質問を掲載し、明日、加戸前愛媛県知事の陳述を掲載します。これも大変に興味深いものとなっています。

また、今回はスペースの都合でのせられませんでしたが、小野寺五典委員の追及も鋭いもので、この青山-小野寺両委員の質問で、前川氏は完全に論破されてしまいました。

こちらも産経が文字起こしをしていますのでぜひお読みください。
http://www.sankei.com/politics/news/170724/plt1707240044-n3.html

「加計疑獄」は、ボンボン燃えているようでいて、近づいてみればただの水蒸気みたいな蜃気楼でした。

なんのことはない、前川前事務次官は文科省内の情報ともいえない噂を基に、「今治市」だから勝手に「加計学園にちがいない」と妄想し、脳内で加計疑惑を作ってしまったようです。

青山氏が言うようにただの「思い込みで」す。

実はその時点で、今治市は公共事業の実施を公表して公募したにすぎず、したがって安倍氏が加計の参加を知るよしもなかったからです。

安倍さん、いくら丁寧に説明を尽くしても野党とメディアは絶対に承知しないでしょう。彼らは一行も報じないでしょうから、世論の風向きは変わりません。

典型的なマスヒステリーです。

事実上この第2回審議で彼らは完全論破されたわけですが、このまま延々と引き延ばして、2020年改憲へ向けてのタイムリミットである年末発議を潰そうとしています。

かくなる上は、「加計解散」をして信を問うのもいいのではないでしょうか。

                     ~~~~~~~~

●2017年7月25日【予算委員会 加計学園】 閉会中審査2回目
※動画:https://www.youtube.com/watch?v=1Bjoi4ZSga8

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 青山繁晴委員
「さて、愛媛県今治市に、岡山理科大学獣医学部を新設する件をめぐって、昨日も衆議院で、予算委員会が開かれました。恐縮ながら、まず、前川参考人にお尋ねします。
前川参考人におかれましては、和泉総理補佐官と会われた時の印象を、加計学園ありき、だったと主張されるうえでの、大きな根拠になさっています。
その会われた日時について、昨日の(自民党の)小野寺議員への質問のお答えで、昨年9月9日の午前10時頃とおっしゃいました。
ところが、その同じ小野寺議員に、9月9日の午後3時頃と、大幅に時刻が変わりました。さらに(民進党の)大串議員には再び、9月9日15時とおっしゃいました。
しかし前川参考人が、6月3日に毎日新聞のインタビューを受けられた際には、9月5日午前10時25分に和泉補佐官と会ったとおっしゃってます。
昨年の9月9日ではなくて、この場合9月5日です。今度は日にちも違います。また、時刻はなぜか午前に戻っています。

毎日新聞の紙面によれば、前川参考人は、ご自分のスケジュールを管理なさっているスマートフォンを記者にお示しになりながら、昨年9月5日午前10時25分にアポイントが入ったとおっしゃっています。恐縮ながら、一体どれが本当なのでありましょうか。お答え願えますか」 

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前川喜平参考人(前文科事務次官)
「獣医学部新設の件で、和泉総理補佐官に最初に呼ばれましたのは、昨日、衆議院予算委員会で申し上げました通り、9月9日の15時頃、でございます。これが正しい日時でございます。
その日のうちの20時頃には、その様子につきまして、高等教育局専門教育課を呼びまして、えー、伝達したと、いう経緯でございます。えー、10時頃と、最初に申し上げたのは、これは言い間違いでございます。またあの、メディアのインタビューで、9月5日というふうに言ったこともございましたけれども、これは、手元の記録と記憶に基づきまして、再確認しましたところ、この日に和泉補佐官から、呼ばれましたのは、産業革命遺産の情報センターの件であったと、いうことでございます。これは私の単純ミスでございます
 

青山繁晴委員
「いま前川参考人がおっしゃった通り、当然言い間違いっていうのはあり得ると思います。但し、やはり社会の見方は、文科省の前事務次官でいらっしゃいますから、常に正確に、記録に基づいておっしゃってると、国民は思いますので、この神聖な国会審議において、信憑性に疑問を持たざるをえないような、ご答弁はやっぱりいかがなものかと思います。
 で、一方で、
前川参考人は、昨日の質疑では、率直なお答えもなさっています。
それは、加計ありきということを、事務次官として、総理に直接お尋ねになったのではなくて、また、和泉総理補佐官との面会でも、加計学園にしなさいと言われたのではなくて、前川参考人の持たれた印象として、そうだろうと思われたということを、きちんとお話しになりました。

そして、和泉補佐官と会われた日、いま前川参考人がいみじくもおっしゃった通り、その日の夜8時頃に、文科省の高等教育局の専門教育課に対して、和泉補佐官からこのような話があったと伝えたと、おっしゃったわけです。
つまり、文科省内に、総理のご意向によって、加計画に決まったとしまっているという情報が省内に作られたのは、前川参考人のあくまでも自分の印象を根拠にしてのことではありませんか。
前川さんは、和泉補佐官は、総理は自分の口からは言えないと、言えないからとおっしゃったと、証言なさり、一方、和泉補佐官はこれを全否定なさいましたが、いずれにしても、和泉補佐官も、加計と言ったという話は、前川さんの主張においても、ないわけですから。従いまして、たとえば、以下は仮にの話ですけれども、前川さんがお会いになった中に、木曽功さんという、加計学園の理事を務められ、あるいは同じように、文科省の先輩でいらっしゃる、方もいらっしゃいますから、そういう方と会われた、印象で、このような加計ありきという、前川さんの主張の一番大事な部分が作られたんではないですか
はい、そこはいかがでしょう。つまり具体的な証拠に基づいておっしゃってるのか、そうではないのかということです」
 

前川
「あの、私の理解では、初めから加計ありきでございました。ま、私、和泉補佐官に、呼ばれる以前に、8月の26日でございますけれども、内閣官房参与であり、かつ、加計学園理事である、文部省の先輩でもあります、木曽功氏の訪問を受けたわけでありまして、その際に、今治の、獣医学部の新設の件をよろしくと、言われたと、ま、こういう経緯がございます。ま、これは間違いなく、加計学園の獣医学部を早くつくってほしいという、こういうご要請であるというふうに受け止めたわけであります。
また、ま、その、後ですね、担当課である高等教育局の専門教育課から、その時点での、経緯を、説明してもらいましたけれども、ま、その、その説明におきましても、懸案となっているのは今治における加計学園の獣医学部の問題であるという認識を、文部科学省全体としては持っておりましたし、これは内閣府も共有していた、と、思っております。
 また、9月9日に、和泉氏に呼ばれまして、私が、国家戦略特区の獣医学部を早くつくれるようにしてほしいと、こういうご要請を受けた際に、いま、青山先生おっしゃったようにですね、総理は自分の口から言えないから私が言うのであると、こういう、お話がございました
これは私は、どう受け止めたかと申しますとですね、一般的に、規制改革をスピード感を持って行えと、いう趣旨であれば、まあこういう台詞は出てこないわけでありまして、総理がおっしゃってるからやりなさいと、こういう話になるわけであります。
総理が自分の口からおっしゃれないと、いうことであれば、これは親友である加計孝太郎理事長の学校のことであると、それを早くしなさいと、まあそういう趣旨であるというふうに受け止めた。
私はこのようなことからその時点にも、これは加計学園のことであると、いうことは、明確に理解したわけであります。
またその後ですね、文部科学省の者が、内閣府から伝達された事項、これはペーパーになって残っております。
これはあの、私は極めて信憑性の高い物だと思っておりますけれども、9月の26日に、内閣府の藤原審議官から伝達を受けた事項、この中に、今治の獣医学部について、平成30年4月開学を前提に、最短のスケジュールをつくるように、これは、官邸最高レベルの言っていることであると、こういう記述がございます。
また10月に入ってからですね、えー、内閣府に対して、文部科学省の懸念事項を伝えた際に、その回答としてですね、これもペーパーに残っていますけれども、この開設の時期について、つまり30年4月という開設の時期について、これも今治というのは、このペーパーの中から明らかでございますけれども、今治の獣医学部の開設の時期については、総理のご意向であると聞いていると、ま、こういう藤原審議官の、言葉が記されている。
さらには、これもまた信憑性の高い文書だと思っていますけれども、10月21日の日付が入っております、萩生田官房副長官のご発言概要というペーパーがございます。ま、この中でもですね、総理は30年4月、開設とお尻を切っていたと、こういう、ま、言葉が入っておりましてですね。ま、こういったいずれの資料から、考えましてもですね、私が9月9日に得た、ま、理解というのは、正しかったというふうに思っております」

青山
「いま丁寧にお話しいただいたんですけれども、要はいままで前川参考人がおっしゃってきたことと、寸分違わぬ、同じであります。
で、今の証言の中に、加計という言葉はひとこともでてこないんです。
それは、愛媛県今治市に、いままで空白だった四国に、獣医学部を早期につくる、えー、そして最短で、来年の春につくると、いうことは繰り返し、その根拠になってることを、根拠とされた側は、国会の質疑で否定なさってるわけですけど、でもそれは言った言わないの話ににもなるから、それを置いといても、もう一度言います、前川参考人の話に、一度も加計という話は出てこないんですよ。ね。だから、加計ありきって言葉は、むしろ、言い方は厳しいですけれども、むしろ、前川さんの胸の中で加速計画ありきあって、これを、一般的に言うと、残念ながら思い込みと言わざるを得ないですよ。はい(議場ざわ&やじ)。
 さて、昨日の答弁につきましては、総理にも一点、お尋ねしたいことがあります。
総理は特区に、加計学園が申請していることは、今年1月の特区諮問会議で初めて知ったと、おっしゃいました。もし違ってたら、あとでおっしゃって下さい(山本一太委員長が安倍総理の名前を呼びかける)。
続けて。えー、昨日の質問では、総理出席の国家戦略特区諮問会議がそれまで、何度も開かれて、…何度もって言葉はなかったですね、開かれているのだから、知らないはずはないと、いうご指摘がありました。
そこで議事録や、事実経過を調べてみました。
不肖ながら記者出身でありますから、関係者にも、複数当たっていきました。そうすると、たとえば、皆様がお読みになれる議事録で申せば、1月20日の国家戦略特区諮問会議ですね、これは19分間行われて居るんですけれども、この会議で山本大臣から、ご出席の山本大臣から、獣医学部の新設についても、ちょっと中略します、本事業が認められれば、昭和41年の、北里大学以来、わが国では52年ぶりの、獣医学部の新設が、実現しますと。
その全ての項目、これを含めた、他の項目もありましたから、今治も他の項目ありましたけれども、他の項目について、関係大臣の同意は得ております。
これらにつき、ご意見等はございますでしょうかと、お話があって、議事録によると、異議なしの声があって、それはそこで終わってるわけですね。
で、実は
この会議でも、議事録を拝読する限りは、加計学園って名前は出てこないんです。
しかし、関係者によれば、総理は、事前の事務方のブリーフィングで、加計に決まったことを知り、そして関係者の一致した証言によると、総理はこれまで、今治市が特区に指定され、その前に名乗りを上げて指定され、そして獣医学部の話があることはご存知であったけれども、そこに加計学園が申請してることは、知らなかったというふうに、関係者が、複数の関係者がおっしゃってます。

この経緯、総理、この経緯で、正しいでしょうか。日本の最高責任者として、お答え願います」

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●安倍晋三内閣総理大臣
「えー、改めて、私がいつ、何をどのように知ったか、ということについて、ご説明をさせていただきたいと思います。
まず大前提として、獣医学部の提案者は、構造改革特区、でもですね、その後の国家戦略特区、においても、自治体である今治市であり、加計学園ではありません。
今治市の提案は、平成19年のですね、福田政権の時以来、構造改革特区として申請が行われてきました。第2次安倍政権になってからも、4度にわたって、申請がございました。その対応方針は、私が本部長を含める、構造改革特区本部、で決定しており、今治市からの提案については、私は知りうる立場にありました。
しかし、数十件ある、この案件の、ひとつに過ぎないわけでありまして、結果もですね、安倍政権、第2次安倍政権においては、4度とも、提案を、ま、事実上認めない、ま、事実上認めないってわけですから、却下と言ってもいいんですが、事実上認めないものでありましたので、実際には、今治市の提案については、全く認識をしていなかったわけであります。
 その後、国家戦略特区制度が誕生し、2年前の11月から、私が議長を務める、国家戦略特区諮問会議において、今治市の特区指定に向けた、議論が進む中、私は、今治市が獣医学部新設を提案していることを知りました。
しかしその時点においても、またその後のプロセスにおいても、事業主体が誰か、という点についてですね、提案者である今治市から、ま、説明はなく、加計学園の計画は承知をしておりませんでした。
 で、最終的には、本年1月に、事業者の公募を行い、加計学園から応募、があった、その後の分科会でのオープンな加計学園から応募があったわけであります。
その後、分科会でのオープンな議論を経て、1月20日に諮問会議で認定することにてりますが、その時、私は初めて、加計学園の計画について承知したところであります。

もちろん私と、加計氏は、政治家になるずっと前からの友人であります。
しかし、私と加計さんの間においてですね、いわば、お互いに立場が変わっていきますが、その立場を利用して、何かを成し遂げようとしたことは、ただの一度もないわけでありまして、具体的に、獣医学部をつくりたいとか、あるいは今治に、っていう話は、これは一切なかったわけであります。
まさにそういう関係であるからこそですね、そういう関係であるからこそ、友人としてお互いに、仲良く付き合いをすることができたと、私はこのように考えているところでございます
(議場ヤジ)」

青山
「はい。いまのあの、総理のご答弁、僕は総理と事前に打ち合わせしたわけじゃありませんから、いま初めて伺いましたけれども、ご答弁の後半、実はそれ、いまからお聞きしようと思っていたことでありました(笑)。
と言いますのは、この、昨日の総理のご発言、ご答弁について、国民が普通に持つだろう疑問は、総理いま自らおっしゃった通り、長年の友人である、加計孝太郎理事長から、一度も聞いたことがないっていうのはなかなか普通信じられないんですよね。
で、これも、
関係者の証言をたどっていきますと、加計孝太郎理事長が、総理に教育論をぶつことはあったと。
しかし具体的にどの学部を、加計学園、たくさん学部チャレンジされてますけれど、どの学部をどこにつくりたいって話は、しないということだと。
で、ゴルフをなさっても食事をなさっても、政治家の利害に関わる話はしない習慣になっていた、だからこその友達だと
、まさしくいま総理がおっしゃったことと一致してますけれども、そういう友人関係、だったということでしょうか。もう一度、念のためお願いします」

安倍
「彼は教育者として、時代のニーズに合わせ、新たな学部や学科の新設に、チャレンジしていきたいと、いう趣旨の話をしたことはありますが、具体的にどの学部をつくりたいと、いうことは一切私に話したことはございません。
いままで、彼はさまざまな、すでに、学部等をつくってきておりますが、そうした学部についてもですね、事前に一切、私に説明や話、はございません。
ですから獣医学部の新設について、相談やあるいはまた、以来は一切なかったということは明確に申し上げておきたいと思います。まさに友人として相手の立場をりようとしようとする、ということがあればですね、もう友人とは言えないわけあります
。その点はですね、きっちりと、ま、踏まえていたと、このように思います」

青山
「はい。実はいま、総理が確認された経緯、すなわち、この、今年の1月20日に至るまで、総理が、加計学園のこの件に関するチャレンジを、ご存知じゃなかったということで、あればですね、実はこれまでの、加計ありきじゃないのかっていうことを最大の争点にしてきた国会審議、正直なところ、何だったのかと、いうように思います。
総理、あえてお聞きしますけど、なぜ最初から、そういうふうに正面から、おっしゃらなかったんでしょうか。あの、勝手に推測すれば、やましいことをしていないのだから、説明をする必要がないと、いうお気持ちもあって、いまのようなご説明をいままで、なさらなかったのでしょうか。お願いします」

安倍
「ま、私も全く身に覚えのない、ま、話でありますから、ま、その意味においてですね、少し、至らぬ点があった、言葉足らずであったことは率直に認めなければならないと、思うわけであります。
しかし、昨日もですね、加戸委員(参考人)も証言をしていただいたように、第1次政権においてもですね、文科省に対して、この、今治市が、この獣医学部の新設について相談に行ったわけでありますが、これ第1次政権の時、であります、全くけんもほろろであったということでありますし、いまご紹介をさせていただきましたように、安倍政権、
第2次安倍政権の時に、4回、申請されております。
実は、民主党政権時代に1回申請されたものをですね、安倍政権で、認めなかった、というものを含めれば、ま、5回にわたって申請されたものを、第2次安倍政権においては、認めていない
、ということも、申し添えておきたいと思います」

                                            (続く)

 

 

今回は、改行してえーを削除した以外の「くっくり」様の施した太字、大文字、写真はそのまま収録し、太字は私が付け加えた箇所もあります。

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snsn氏寄稿 アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめ その3

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snsn氏の三回連載の最終回です。 

改めて論考を拝読すると、私と一緒の観点に立たれていることに、嬉しく思いました。 

私も金融緩和・財政拡大・規制緩和を、バランスよく展開すべきだという意見です。 

今、インフレ率が目標に達していないのでアベノミクスは失敗ではないか、という批判が財政拡大重視派からでています。 

たしかにその側面もあります。デフレという現象は、需要と供給にギャップが生じて経済が冷え込む現象のことです。 

これを需給ギャップ(GDPギャップ)と呼びます。かったるいようですが、定義からおえておきましょう。

「需給ギャップがマイナスになるのは、需要よりも供給力が多いときで、企業の設備や人員が過剰で、物余りの状態になります。これをデフレギャップといいます。
逆に、供給力より需要のほうが多いとプラスになり、物価が上がる原因になります。これをインフレギャップといいます。需給ギャップは市場メカニズムがうまくいっていないときに大きくなり、それを解消するためには、政府が景気刺激策などで需要を調整する必要があります」(SMBC日興證券 はじめてでも分かりやすい用語集)
http://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/si/J0610.html

つまり、経済の過去の傾向からみて平均的な水準で生産要素を投入した時に実現可能なGDPを「潜在GDP」と呼びますが、それから実際のGDP を引いたものが、「需給ギャップ」というわけです。 

つまり本来これだけ作れるのに、思ったより需要が伸びない、作っても在庫が増えるだけだというような現象が経済の冷え込み現象であるデフレです。 

ちょっと思い出してほしいのですが、白川日銀の頃に急激に進んだデフレの時には、テレビCMは激安一色でしたね。牛丼が280円で食べられた時期です。 

2009年10月の消費物価指数(CPI)では、585品目のうち、62%が前年同月に比べて値下がりしました。 

国内では円高が進行し、価格破壊という安売り合戦が繰り広げられました。当然、消費物価指数は下がり続けていきます。 

いいことでしょうか。いや、このような不健全な消費物価指数の急落は、深刻な需要不足によって引き起こさされたものですから、企業は資金調達に苦労し、コストカットをするようになります。

結果、真っ先に切られるのは、はいそうです、賃金と雇用ですね。 

当時、厚生労働省がまとめた現金給与総額は、10月まで17カ月続けて前年割れとなっています。 

売れない⇒安売り⇒収益下落⇒コストカット⇒賃金下落・雇用悪化⇒個人消費下落⇒売れない・・・、以下無限ループ。 

これがもっとも怖いデフレ・スパイラルです。日本はこの重篤な症状に罹って苦しんできました。時期的には、白川日銀・民主党政権時にあたります。

民間需要が冷えきった時には、公的需要の温かいお湯で身体をほぐしてやらねばならないのです。

ところが2009年に誕生した民主党政権は、真逆に「コンクリートから人へ」というわけの分からないスローガンを掲げて公共投資に大鉈をふるいました。

このとき財務省から渡されたマニュアルを握りしめて、コストカッターをやったのが「仕分け人」蓮舫氏でした。

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やらねばならない公的需要の投入はしない、その上にデフレ不況期に増税をする、しかも貧しい者のほうが苦しむ逆進的な消費増税をするという、信じがたいほど愚かなことを決めたのが、2012年の野田政権時の三党合意でした。

これは今なお日本を苦しめています。 

もちろんすべての筋書きを書いたのは、財務省です。 財務省正面玄関には墨痕リンリと「大増税」という書が掲げてあるそうです(うそ)。

2014年、安倍首相は三党合意を受けて消費増税に踏み切りました。 

結果は、下図グラフでも分かるように、せっかく芽生えたデフレ脱却の芽を潰してしまい、再びデフレ・スパイラルへとまっさかさまに落ちようとしていました。 

Photohttp://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=554...

2014年の消費増税時をご覧ください。ピンクの個人消費が一気にマイナス2ポイント近辺に下落しているのがわかります。 

その翌年の2015年、安倍政権は財政拡大によって緑色の公的需要を手当てして需給ギャップを埋めようとしているのがわかりますね。 

そのことでかろうじてGDPは浮力を取り戻しています。 

おそらくこの消費増税が野田政権時にされていたら、金融緩和・財政拡大なき増税となるわけですから、わが国は二度と永久に立ち直れないほどの打撃を受けたことでしょう。

これは民主党だからというわけではなく、2013年に安倍氏と総裁選で争った石破氏が総理になったとしても、まったく一緒だったはずです。

それはさておき、この緑色の帯を注目してほしいのですが、順当に維持されたとはいい難い状況なのが見て取れます。 

伸びるどころか、2016年などは驚くほど公的需要は圧縮されてしまっていますし、個人消費の回復も弱々しいものです。

いかに消費増税が景気を直撃し、長きに渡って暗雲をもたらすのかわかります。

これではデフレ脱却は難しいと私も思います。しかも2019年10月1日には安倍氏が「もう再延長はしない」と言った消費増税が待ち構えているのです。

インフレ目標を設定し、量的緩和の継続をコミットメントすると、期待インフレ率が上がり、実質金利が下落し、デフレ脱却できるという金融緩和政策一本槍では救えないのは明白です。

おそらく金融緩和のアクセルを強く踏むだけではなく、同時に公的需要を大幅に、市場がゲっというくらい積み増さないと景気は刺激を受けないでしょう。

そして2019年10月の増税を延期ではなく、永久凍結すべきです。なんならゼロ消費税でもかまいません。

この部分に対して三橋貴明氏などの「財政拡大派」が不満を持つのはわかりますが、この派は強烈な反グローバリム傾向を持っているために、3本目の矢である規制緩和まで全否定してしまっています。

財政拡大派は口をきわめて金融緩和派を罵倒し続け、いまや自分たちはリフレ派ではない、アベは辞めろとまで叫ぶ始末です。いくらなんでもやりすぎです。

かくして、リフレ派は内部分解を起こしかかっています。

困ったもんです。デフレ脱却という大目標が挫折しそうな時に、内ゲバに夢中になるなよ、と思います。

もう少しバランスよく、アベノミクスは三つの矢のパッケーシだったことを思い出して欲しいというのが私の思いです。

すいません。また前座が長すぎました(汗)。 

                 ~~~~~~~~   

■アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめ その3
                                            snsn
 

[承前]  

<後編>  

3. アベノミクスvs民進党、そしてリフレ派内部の意見の相違 (続き)  

私個人の考えですが、金融緩和だけで乗り切れるという硬直的な考えでは消費税増税を否定する論拠を弱めることになりそれこそ景気が大減速してしまいます。  

金融緩和は重要ですが、公共投資を含めた財政出動を積極的に推進する必要があると考えます。(無駄な箱物ではなく中身は十分に吟味する必要はありますが) 

また特区などの規制緩和、先端技術導入などの成長戦略も同時に重要になります。 

従って個人的には、①②③バランス派を支持しています。  

アベノミクスの完成は是々非々で三本の矢をバランスよく推進することではないでしょうか。

また、2%のインフレ目標を過度に強調しすぎると達成/未達成だけがクローズアップされてしまい、失業率の改善などせっかくの良い傾向が見えにくくなります。
 

企業にとって雇用は先行投資ですから、中長期的な成長期待は醸成されていると思います。  

そこでインフレターゲットを固定的な目標にするのではなく、名目経済成長率をターゲット(※1)にする方が企業の期待値の実感と合うでしょう。  

また、銀行が日銀に預けている超過準備金がいわゆる「ブタ積み」の状態にあることは悪いことではなくむしろゼロ金利解除のための売りオペ(※2)のハードルを上げているのであって、当面ゼロ金利解除されないだろうというシグナル効果がありますので、インフレターゲットだけがインフレをコントロールするチャンネルではありません。  

4. 今後のアベノミクス  

残念ながら経済政策ではポスト安倍で期待できる人材はいません。後任を是非育ててほしいものですが、、チルドレンのレベルがあれでは・・・。  

そうなると、日銀総裁人事を思い切って元FRB議長のバーナンキなどに依頼してほしいものです。 

もし仮に石破氏が首相にでもなったら、日本経済は確実に縮小するでしょう。石破氏も国防を考えるならば経済を強化することによる安全保障を考えてほしいものです。  

経済的パワーは、どんな武器よりも強い威力を発揮する場合があるのです。  

私はTPPやEUとの貿易協定についても経済的な安定による安全保障の構築という極めて大きな効果があると思っています。  

経済というのは単なるお金儲けだけの政策ではないのです。  

ここでは論じる余裕はありませんが、安倍さんの外交手腕はなかなかのものだと評価しています。  

現実的には日本が軍事予算を大幅拡大したり、核武装は世論や周辺国の反対から不可能でしょう、であれば経済的ヘゲモニーを握り世界をリードする存在になるしか生きる道はありません。

内閣支持率を見ていると正直先行きが不安ですが、唯一の希望は安倍さんがリフレ理論を実際にやってみたという動かしがたい事実です。
 

安倍さんが実行した、成果も出た、支持率も上がった、ハイパーインフレも国債暴落も起きなかった、まだ不備はあるけどもこの記憶は政治家の”身体感覚”として自民党内に強く残っているはずであると信じたい。  

政治家も人気商売ですから、国民に支持される政策を無視できないと思います。

以上、長々とお読みいただきありがとうございました。
                                              (完)
 

●編者注  

※1インフレターゲット 物価下落と不況のデフレ・スパイラルを 断ち切るために、一定の物価上昇率を目標とし、その目標を達成するまで金融を緩和すること。  

※2 売りオペ 国の中央銀行が市場において債券・CP・手形などの有価証券を売却する ことにより、市場の通貨量を減少させる公開市場操作(オペレーション)の一つこと。

 

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 snsn氏寄稿 アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめ その2

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snsn氏のアベノミクス論考3分割中の2回目です。 頂戴した論考はここから後編に入るのですが、分量の都合上ここで一回分割して中編とさせて頂きました。

さて私はこのまま推移すると、アベノミクスはデフレ脱却の一歩手前で分解する可能性が出てきていると思っています。

それは今回snsn氏が述べられているように、金融緩和・財政拡大・成長戦略といったアベノミクスの3ツの柱にギクシャクした相剋が生れつつあるからです。

私は安倍氏は日銀による金融拡大にのみに力を傾注した結果、2番目の財政拡大政策をおろそかにしているように見えます。

これが緊縮型の予算編成をもたらし、いまひとつ景気の浮揚に繋がらない結果をもたらしています。

政府はここで一気に財政アクセルを吹かせてデフレトンネルを脱出すべきなのに、出口がそこにありながらブレーキをこまめに踏んでしまっています。

これを早急に立て直さないと、危険な兆候が現れています。モリカケ騒動対策という政局ではなく、経済政策としての対応が必要です。

おそらく消費増税凍結は当然のことで、5%に戻すていどの荒技が必要です。

このような及び腰になっている原因は、安倍氏の意志というよりも、閣内における財務省の意志を汲んだ麻生財務相の緊縮財政志向の抑えが強力に効いているからです。

自民党内では、何度も同じことを書いて恐縮ですが、安倍氏はスタンド・アローンの存在です。

アベノミクスは自民党にとって異端の政策であり、本来はリベラルのものだからです。

安倍氏は最大派閥を率いているとはいえ、「盟友」麻生氏と敵対しては政権運営ができなくなります。

ですから、アベノミクスは与党内で総論賛成・各論反対という結果になり、すべてにおいて中途半端になりがちという弱点を持っていました。

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https://dot.asahi.com/wa/2017052500085.html

この弱点に眼をつけたのが、朝日・財務省でした。

朝日は戦後リベラルの地位を根底から揺るがす「極右反動」のアベを政界から葬りたいと考え、財務省は官僚の盟主たる財務省に抵抗し、リフレなどという邪論を現実化したアベノミクスを抹殺したいと願いました。

まさに戦後の体制そのものである財務省を先頭とする官僚と、言論を支配することで世論を操作してきた朝日という二大エスタブリッシュメントにとって、アベこそが殺しても飽き足らない憎き存在だったのです。

この両者の思惑が一致して、アベという独立峰をへし折ってしまえば、アベノミクスは瓦解すると朝日と財務省の戦略が作られました。

短期的にはアベを倒した後に、自民党内緊縮・増税派を据えるのが当面の彼らの目標です。

今、起きている一連のモリカケ&隠蔽疑惑は、このアベ包囲網戦略から生れました。

アベノミクス三本の矢のうち、アベノミクス派内部でも意見が異なる規制緩和をターゲットに据えたのも偶然ではありません。

朝日は、規制緩和の中心である国家戦略特区を官僚のクーデターによってやり玉に上げただけではなく、アベノミクス派内部の亀裂に手を突っ込み、内部から瓦解させようとしました。

「アベは敵だ。敵を殺せ」、これが朝日と財務省の合い言葉です。

Photohttp://www.sankei.com/politics/photos/170723/plt17...

そしてそれを物語るように、今日の朝日のトップはこれてす。
自民に危機感 トップ代えねば

今まさに、アベノミクスは胸突き八丁を迎えています。政治と経済が密接に関わった状況が現在なのです。

                ~~~~~~~~ 

 ■ アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめ その2
                                              snsn

[承前]

<中編>

3. アベノミクスvs民進党、そしてリフレ派内部の意見の相違
 

経済学上の大きな争点として成長派vs緊縮派が挙げられるでしょう。 

アベノミクスは成長を志向していますが、一方民進党は消費税増税、財政規律(緊縮)を志向しています。 

注意すべきは自民党がみんなアベノミクス支持かというと全くそうではないという事です。特に石破、麻生、小泉は緊縮派であり民進党と基本的には同じ政策になります。 

そして緊縮政策は財務省の意思なのです。 

党派関係なく成長志向の政治家を列挙すると、民進党馬渕澄夫、金子洋一、都民ファ渡辺喜美、自由党山本太郎と見事にバラバラです。 

経済学の世界ではリフレが支持されていますが、政治の世界では安倍さんはかなり異端であり周り中敵だらけの中で戦っていると言えましょう。 

それだけにアベノミクスの推進パワーが削がれ中途半端になっているのも事実です。

またリフレ派内でも意見の相違があり、このことが一般的にアベノミクスの議論を分かりにくくしています。

アベノミクスの3本の矢は 

①金融緩和→ゼロ金利、量的緩和
②財政出動→公共投資
③成長戦略→規制緩和

これらのどこを重視するかで、アベノミクス陣営の中で意見が分かれており論者により重視する政策が大きく異なります。
 

①金融緩和重視派:岩田規久男、浜田宏一、原田泰、高橋洋一
②財政出動重視派:藤井聡、三橋貴明
③成長戦略重視派:竹中平蔵、高橋洋一
①②③バランス派:飯田泰之

①の金融緩和重視派は理論的にはデフレ脱却には金融緩和のみ有効で、公共投資の効果は少ないと主張するマンデル=フレミングモデル(※)に立脚しています。
 

※編者注 財政赤字が拡大すると実質長期金利が上昇し、設備投資や住宅投資が減少する(クラウディング・アウト効果)。
また、実質長期金利が上昇すると国内への資本流入圧力が生じて自国通貨が
増価し、輸出が減少して輸入が増加するためGDPが減少する。よって、変動相場制のもとで景気回復や雇用を増やすには、財政政策よりも金融政策が効果的だという理論。ロバート・A・マンデルとJ・マルコス・フレミングが1963年に発表、1999年にノーベル経済学賞受賞。 

これについて
②の財政出動重視派からは、インフレターゲットが目標未達である現時点では金融緩和だけで本当に乗り切れるのか?という有力な疑問も提出されています。
 

また、過度にマンデル=フレミングモデルに依拠すると負の財政出動である消費税増税も悪影響がないことになってしまい、いつのまにか消費税増税を受け入れてしまいがちな(あるいは理論的に否定できない)危険な傾向にあります。 

岩田規久男、浜田宏一がインタビューなどで消費税増税について煮え切らない答弁をするのはこのためだと思われます。 

金融緩和&消費税増税許容論の伊東隆敏などもいます。 

③の成長戦略重視派については新自由主義的な色合いの政策であり、リフレ派としては効果が薄いとして冷淡な見解も見られます。 

特に②の財政出動重視派は、規制緩和を全否定する傾向にあります。

アベノミクスはこのように幅広い経済政策のパッケージであり、それはうまく回れば効果的なのですが八方美人的ともいえましょう。
 

現在アベノミクスが一定の実績を上げているものの、当初計画の2%のインフレ目標に達していないのはこのリフレ派内部の意見相違があり、政府としても自信を持って政策を決定できていないことも一因ではないでしょうか。 

下手をするとアベノミクスは空中分解します。 

                                          (続く)

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日曜雑感  経済が成長することを止めた時、人を殺す

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昨日、炎天下にあぶられながら仕事をしていたら、みごと熱中症もどき。沖縄でやって以来、ひさびさにぶっ倒れました。

車でいえば、ラジエーターからモーモーと煙を吐いているってかんじでしょうか。

立っていられなくなって、炎天下にガタガタ震えがくるってかんじで、体内の熱がシャワーを浴びるていどでは引いていきません。

こうなったら、塩をなめながらら水をがぶ飲みして、水に漬かるしかありません。

もう若くねぇなと思っていたら、こんなことを上野千鶴子氏が書いていたことを思い出しました。

平等に貧しくなろう 社会学者・東京大名誉教授 上野千鶴子さん

「日本は人口減少と衰退を引き受けるべきです。平和に衰退していく社会のモデルになればいい。一億人維持とか、国内総生産(GDP)六百兆円とかの妄想は捨てて、現実に向き合う。
ただ、上り坂より下り坂は難しい。どう犠牲者を出さずに軟着陸するか。日本の場合、みんな平等に、緩やかに貧しくなっていけばいい。国民負担率を増やし、再分配機能を強化する。つまり社会民主主義的な方向です。ところが、日本には本当の社会民主政党がない」(中日新聞2017年2月11日)

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なかなかスゴイいことをいいますなぁ、この人。

日本は少子化による人口減少によって衰退の一途を辿るから、みんな揃って貧しくなろう、ということのようです。

私は初級ジジィですから言っていいと思いますが、なにを勘違いしているんだこのバァさん。

典型的なゼロ成長論です。このテの人たちは、「成長しないであろう」という予測にとどまらず、むしろ「成長は悪だ」くらいの言い方をよくします。

その理由に原発をつけたり、少子化がついたりするだけで、中身は一緒です。

上野氏は1948年生れで今69か70歳ですから、高度成長の恩恵はたっぷりと受け取っている世代です。

小学校時代は、公共広告機構が「ライバルは1964年」なんて妙な褒めそやし方をしている、経済絶頂期。

空気や川は汚れ放題でしたが、ガキもうじゃうじゃいて、賃金は右肩上がり。

で、大きくなればまだまだ続く高度成長。そしてこの世代が管理職になったあたりであのバブルという壮大なキンキラ時代を満喫するわけです。

そしてそのツケを私たち後の世代に回して、退職金と年金、その上に企業年金まで満額もらって楽隠居。

そんな世代が「もう成長はしない」とか、「成長することは地球環境にとって害」みたいなことを平気で言うのを聞いていると、うんざりまします。

下図の年代別の政権に要求することをみると、「景気回復」が圧倒的に多いのが分かります。

これからの社会を支える青年層は当然のこととして、就職氷河期を痛いほど体験してきた30代から40代もまた、景気回復こそが日本国民最大の願望なのです。

Photohttp://saigaijyouhou.com/blog-entry-3979.html

安倍政権は消費増税という手痛い失敗をしました(あれをしなければ、とうにデフレ脱却は完了していたはずですから)が、基本において「景気回復」を軌道に乗せようとしています。

それこそがこの政権の最大の支持理由なはずで、右左のイデオロギーはスパイスていどのことで、本来は無視していいくらいなのです。

それを見ない脱成長論は、文明論に形を変えたただの「世代エゴ」にすぎません。

自分の世代は満喫して、その上に乗ってたぶん日本の歴史上もっとも豊かな老齢期を迎えている世代が後の世代に向かって、「オレたちの世代で成長はオシマイ。若い奴らはつましく清貧で生きろ」はないでしょうよ。

上野ばぁちゃんの言うように、「平等に、緩やかに貧しくなっていく」ならば、今の再分配の構造自体を変えろということですから、まずは魁より始めよで、自分たちの年金の何割かを自主返還しなさい、って。

今この人たちの多すぎる人口を、少子化の若者が支えているわけですから、そのていどやってもバチはあたりません。

人間はあってあたり前だと思ってきた既得権をヒッペがされるのが、なによりもイヤですから抵抗はあるでしょう。

共産党は、「アベの老人福祉切り捨てをゆるさないゾ」とデモのひとつもするでしょうし、上野氏がいう「平等に貧しくなる」ためには、国がバサバサと高齢者向け福祉を切らねば実現しないのです。

既得権益もバサバサ切らねばダメでしょうから、小泉氏が言っていた「聖域なき構造改革」が実現せねばなりません。

となると、獣医学部ひとつ新設したくらいで、わーわー言うなと言うことになります。

いったんこうやってまっサラな「平等社会」を実現してから(ゾッとしますが)、おもむろにそこから新たな再分配を考えていかねばなりません。

一種の社会主義革命です。

しかしおかしなことには、この人たちは規制緩和は大反対ですし、福祉の縮小にはもっと反対です。

つまりは自分たちの分け前は自分のもの、オレたちの世代があの世に行ってから「平等に、穏やかに貧しく」なれ、ということになりますね(笑)。

成長の果実はみんな自分たちの世代が食ったから、この残りを若い連中が平等に分配してくれという、まことに虫がいい考え方です。

つまりは「脱成長論」とは、このような世代エゴの変形なのです。

成長しなければ国は滅びます。

デフレが若い人たちの間に失業者と自殺者を増やし、内向きの時代を作ってきたのは、データからも明らかです。

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上のグラフは宮崎哲弥氏のものですが、年平均完全失業率と経済・社会生活を原因とする自殺者数の推移が正の相関関係にあることが分かります。 

宮崎氏によれば、「自殺者数が増加する。逆に、失業率を下げると自殺者数も減少し、両変数の差分を計算した相関係数は0.74」だそうです。

時系列で見れば、1990年からの26年間ピークは2003年と2009年だとわかります。
 
そして宮崎氏は現在の自殺者数が、1998年から1999年と同じだということを指摘します。
 
1998年は日本経済にとって、忘れ得ぬ地獄の釜を開けた年となりました。

下図は橋本龍太郎政権が、15年前の1997年に消費税増税増税時した前後の自殺者数推移を見たグラフです。 

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消費税増税の翌年の1998年にご注目ください。自殺者が急増します。 

1997年には年間約2万4千人だったものが、翌年には約3万3千人にと、なんと1万人もの増加します。 

覚えておいて下さい。消費税増税した翌年に日本は世界有数の自殺者を出す国になったのです。 

分水嶺とでもいうべき3万人の大台を突破した年が、この1998年なのです。

それに追い打ちをかけるように2003年はITバブル崩壊が開始され、2009年は全世界を覆ったリーマンショックが始まります。
そしてやがて、白川日銀のデフレ・円高容認政策が始まります。
白川総裁について、浜田宏一イェール大学教授はこう書いています。http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34584

「日銀流理論」と、世界に通用する一般的な(そして歴史ある)金融論、マクロ経済政策との間には、大きな溝がある。その結果としてもたらされたのは、国民生活の困窮だ。とりわけ高校・大学の新規卒業者の就職率が大きく落ち込んでいることは深刻な問題である。経済問題は、庶民の生活、その原点から考えていかなくてはならないのだ。
〈若者の就職先がないことは、雇用の不足により単に現在の日本の生産力が失われるだけではありません。希望に満ちて就職市場に入ってきた若者の意欲をそぎ、学習による人的能力の蓄積、発展を阻害します。日本経済の活力がますます失われてゆきます〉」

 
こうしてわが国は、永遠に抜け出せないかにみえたデフレのトンネルを走り続けることになります。 

関口宏翁(73歳)の言うように「若者は安定よりも変化を求めるべきではないか」なんて、「青年層の保守化」を嘆いてみせても、そりゃあんたの世代から「変化」をもとめてくれ、と言いましょう。

経済が成長することを止めた時、若者の未来を奪い、人を殺すのです。

■写真 あくびをする千代丸。今場所はただのデブから、つよいデブになりました。

 

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日曜写真館 朝5時の向日葵畑

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 snsn氏寄稿 アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめ その1

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snsn氏から寄稿を頂戴しましたので、掲載させて頂きます。

私は今の時機は、政治的には<保守vs戦後左翼>の戦後総決算的な戦いとなっていると思っています。

左翼勢力にとってもう後がありません。

特定秘密、安保法制、テロ等準備罪と連敗を重ねた上に、首相から左翼勢力の存立前提である憲法の改憲提案が出たことがメディアの暴走の始まりでした。

今回のモリカケ騒動が、首相の改憲発言時から始まっていることにご注意下さい。

左翼陣営、とりわけそれを率いる朝日は、首相「一強」の根源にあるのが、経済政策にあることを見抜いています。

いまのようなくだらない政治的出来事に眼を奪われていると忘れがちですが、あれだけの総メディアによるどしゃぶり的バッシングを受けても、政権支持率が30%台と底堅い理由は、経済がいいからです。

青年層の自民党支持の多さは、アベノミクスにより劇的に失業率が改善されたことにより長きに渡った就職氷河期が終わりを迎えたからです。

つまり、安倍氏の強さの根源には、経済政策の正しさがあるということです。

朝日などの戦後リベラルは、アベ憎しのあまり安倍氏ごとアベノミクスを葬り去ろうとしています。

つまり、今私たちの眼前で繰り広げられている白茶けた政治茶番の陰には、経済政策をめぐる戦いも天王山を迎えているということです。

何度となく書いていますが、安倍氏は自民党の異端です。

おそらく彼が失脚した場合、彼を継ぐ可能性がある石破氏、麻生氏など、主だった自民党領袖たちは一様にプライマリー・バランス(基礎的財政収支)規律派ですから、増税・緊縮財政策に復帰することでしょう。
基礎的財政収支 - Wikipedia

自民党領袖の多くが反アベノミクスだというのは、リフレ政策が元々はリベラル派の政策だからです。

米国をみればわかるように、オバマ民主党政権下のFRB議長はベン・バーナンキでしたが、彼はリベラル派にしてリフレ派経済学者です。

むしろ共和党保守のほうが、緊縮・財政規律派に属しています。

これが世界標準であって、唯一日本だけが左翼が財政規律派で、保守政権側のほうがリフレ派という逆転現象を起こしています。

だから、党内異端である安倍氏は、自らの経済政策を実現するために「一強」にならざるをえなかったのです。

この増税・緊縮路線は、実は自民反安倍派と朝日や民進、公明と共通しています。もっとも民進には、そもそも経済政策らしきものすらありませんが。

朝日の代表的論者の原真人氏は、「金融緩和はやめろ」「財政政策はバラまきだ」といったあげく、朝日社内では株価が下がると拍手が起きたそうです。

つまり彼ら共通の敵は、アベノミクスなのです。

本来、かつてのクリントン・オバマ政権がそうであったように、経済が好調な時に政権を代えろという声は起きないものです。

勝っているサッカーチームのレギュラーを代えるようなものですからね。

それを無理筋でやろうとしているのが、朝日などの反アベ・メディアです。

火のないところに煙を立てて大火にしようとしているわけですから、無理偏に無理、砂上の楼閣です。やがて虚偽はバレます。

しかしそうでもかまわないと彼らは思ってます。

政局評判家の伊藤惇夫氏が加計問題について「ひるおび」でいみじくも言ったように、「問題は印象の部分」だから事実であろうとなかろうと、視聴者に疑惑印象さえ与えられればメディアの勝ちなのです。

ここで改めて、アベノミクスとはなんであったのかを概観することは、意味あることだと思いsnsn氏に寄稿依頼した次第です。

大変に読みやすく優れた論考を頂戴したことを感謝します。語尾をですます調で統一し、改行を施した以外は原文ママです。なお図表類はブログ主が挿入しました。

ではどうぞ。

                      ~~~~~~~~

図表1日経株価平均推移

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 図表2 有効求人倍率推移

Photo_4図表3 失業率推移

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図表4 企業倒産年次推移Photo_2図表5 自殺者と完全失業率の相関

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■アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめその1
                                         snsn

アベノミクス、いわゆるリフレ派経済学についてのまとめ記事を書かせていただきます。

この分野の分析や理論は大変複雑であり、今回の記事の中ではとても紹介しきれませんのでかなりシンプルに語ることをご容赦くださいませ。

■<前編>

はじめに
私がリフレ=アベノミクスを支持する理由は、経済成長を重視しそれが現実に実績を上げつつあるからです。

経済の安定によって文化は育ち、人権が守られ、貧困が解消し、安全保障上優位性を確保することにつながるため、経済は最高度に優先されるべき政治課題だと思います。

クルーグマン、スティグリッツや浜田宏一といった世界的な経済学の権威によって提唱されていたリフレ理論が2000年初頭から日本でも紹介されてきました。

ただ当時は自民党も民主党もこの政策を採用することなく、2009年からの民主党政権の緊縮財政政策によって日本経済は崩壊寸前にまで至りました。

第二次安倍政権になって現実にリフレ理論を実行した結果多くの実績を残し日本経済は復活しつつあります。

しかしながら手放しで称賛しているわけではありません。まだまだ達成が不十分ですし、旧民主党の負の遺産である消費税増税問題を解決できていない。

それはアベノミクスが根本的に間違っているということではなく、アベノミクスが”まだ足りない”
あるいは”もっと改善する余地がある”ことであると考えています。

■1. アベノミクス成功の指標
参考文献としては、松尾匡『この経済政策が民主主義を救う』、飯田泰之『マクロ経済学の核心』です。
松尾氏は実は思想的にはマルクス主義経済学者あり反安倍です。

しかしながら松尾氏は冷静にアベノミクスの成果を認めた上で、それを超える提案をしています。従って「御用学者」でないことがお分かりいただけるでしょう。

飯田氏はリフレ派で個人的に最もバランスが取れている経済学者だと思います。

●アベノミクスの成果、政権発足時 → 現在
・日経平均株価:1万230円(2012/12/25) → 2万118円(2017/7/14) 図表1
・経常利益:48.5兆(2012年度) → 68.2兆(2015年度) 
・有効求人倍率:0.8倍(2012/12)→ 1.49倍(2017/5) 図表2
・失業率:4.5%(2012/1) → 3.0%(2017) 図表3
・大卒就職率:65%(2012/4) → 70%(2015/4)
・15歳〜64歳正社員比率:40%(2013/2) → 42%(2015/7)
・名目雇用者報酬総額:245兆円(2012/10-12) → 255兆円(2015/4-6)
・企業倒産件数:950件/(2013/1) → 742件/(2015/10) 図表4
・設備投資額:66兆円(2012/4-6) → 70兆円(2015/4-6)
・対ドル為替レート:79円(2012年平均) → 119円(2017年平均) 

政権発足から現在において、これだけの確実な実績を残したことはアベノミクスの政策としての正しさを表しています。

ただこれを見てもまだ批判する人もいますので、よくある反論への回答をQ&A形式でで
説明します。

Q1.少子化なので失業率が改善して当たり前だ、しかも民主党政権時代から失業率は改善しているが?


A .確かにアベノミクス以前から失業率は改善トレンドにありました。

しかし民主党時代に失業率が下がった内容を見ると、当時不景気により正社員への道を諦めバイトしている人が就業者にカウントされてしまっている上、年齢的に仕事に就くことを諦めた人々(ディスカレッジドワーカー)も失業率の計算対象外です。

そのため見かけ上失業率が改善していたと考えらます。

そもそも少子化で就業人口が減っているのであれば、就業人口がアベノミクスで増加し続けている事象が説明できません。

これは仕方なく専業主婦していた人や、年齢的に就職を諦めていた人々(ディスカレッジドワーカー)が就職し始めたという解釈が最も妥当なものだと考えます。

有効求人倍率の上昇を考えてもアベノミクスによる景気回復を実感した企業および就業者の行動だと解釈できます。

Q2.一人当たり賃金が下がっているが?

A .定年後男女の就業が増えて、非正規や主婦パートが増えたことにより平均化すると下がって見えるだけです。

むしろこれにより世帯収入は増えています。また大卒新卒の就職率が上がったため、給与の低い層が平均を下げているだけであり中期的には上がってゆくと考えられます。

労働市場の改善については一人当たり賃金ではなく、上記のような報酬総額で見るべきでありこちらは上がっています。

また、デフレ状況から就業人口の伸びが一段落し、人手不足感の出てきた現時点以降に賃金アップが想定されます。

Q3.円安で輸出企業はいいが日本は輸入依存経済であり結果的に悪影響があるのでは?実際に2015年は貿易収支は2.2兆円の赤字だが?

A .経済学者飯田泰之によると、2016年の輸出入の差額である貿易黒字は5.6兆円なので円安の効果はプラスです。

さらに、第一次所得収支は18兆円の黒字です。

これは日本企業、個人が海外に持っている資産からの受取配当金などであり、今や日本は貿易立国ではなく海外に多くの資産を持つ巨大な債権国なのです。

円安効果によって海外通貨建ての資産が円換算した場合に増加します。

したがって貿易収支を過剰に気にする必要はありません。

Q4.金融緩和でハイパーインフレになるのでは?

A .ハイパーインフレは歴史的に見ても極端な供給能力不足の経済において発生します。

第一次大戦後のドイツのように戦争や内乱で国内資源が殆んど破壊し尽くされた状態の経済で起きる経済現象です。

今の日本はむしろ長引く不況で逆に供給能力は過剰だったわけであり、ハイパーインフレが起きることはありえません。

2. アベノミクスの課題

確かに上記のような実績は残しつつも、残る最大の課題はインフレターゲット目標が未達成だということでしょう。

2013年スタートした日銀の黒田総裁、岩田規久男副総裁体制の目標は2015年に2%のインフレターゲット達成でした。

しかしながら1%に満たない水準で留まっており、アベノミクスの最大の課題となっています。

この要因としては、金融緩和がまだ足りないこと、公共投資など財政出動ができていないこと、民主党野田政権が埋め込んだ消費税増税という地雷がアベノミクスの効果を減殺していることなどが挙げられます。

これらの問題は<後編>で詳しく説明します。

                                                (続く)

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隠蔽疑惑事件 前川氏の防衛省版なのか?

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[追記]
共同の記事に対して、時系列の不整合が指摘されています
ので、冒頭に付け加えておきます。

ソースは河野太郎氏「南スーダンの日報問題」(7月20日)です。(欄外に全文)
http://blogos.com/outline/235601/

河野氏による時系列整理です。

・2016年12月16日・・・防衛省が稲田大臣に日報の破棄を報告
・同日        ・・・稲田大臣が再度調査を指示
・12月26日     ・・・防衛省が日報の存在を確認
・2017年1月27日 ・・・防衛省が稲田大臣に日報の存在を報告
・2月6日      ・・・稲田大臣の指示で日報公開・
・2月15日     ・・・稲田大臣が隠蔽を了承(共同)

となると共同が伝える2月15日に稲田大臣が隠蔽を了承したのは、日報を公開した後に「隠蔽を了承」したことになり、ありえないことになります。

なお当初アップしたM氏に対しての確定的な調子の部分と氏の写真は、不適切ですので削除しました。 申し訳ありませんでした。

                                        ブログ主 

                    ~~~~

今回の事件は一般的なメディアの偏向や、監視社会といったことで見ると見誤ります。

私がこの問題で恐れていることは、防衛省・自衛隊が流出元だということです。

これが文科省ならまだ許せます。獣医学部新設についての内部文書が見つかろうがどうしようが、外国に知られてそう困るわけでもないからです。

今回は安全保障マターです。

この最高幹部による会議録が流出したとすると、日本の自衛隊はいかなる国とも同盟を結ぶことができなくなるでしょう。

内部で知り得た安全保障情報をリークする軍人、ないしは官僚がいる国に情報を渡せば、かならずメディアに漏れるからです。

元空自の情報幹部だった鍛冶俊樹氏はこう述べています。

「こうした内部情報は特定秘密保護法の対象ではないが、幅広い意味で秘密と言うべき性質のものであり、情報公開法の対象でもないのである。
 
 端的に言えば、稲田防衛相を快く思わない陸自が意図的に情報をマスコミに流したのである」

流出元は現時点では判明しませんが、鍛冶氏の推論どおり自衛隊制服組から流出したとかんがえると、ゾッとします。

なぜならそれは、鍛冶氏がいうようにそれは「自衛隊のクーデター」だからです。

私は現時点では鍛冶氏の推測には立ちませんが、そうなった場合自衛隊の信頼は地に落ちます。

自らの意見が通らない、あるいは自らの利害が冒されたからといって、メディアに内部情報を漏らす軍人・官僚がいるなら、彼らの意見が通らないたびに前川氏のような「正義の内部告発者」が誕生することになるからです。

前川氏がそうであったように、高いセキュリティランクの人間による意図的リークは防げません。

なぜならそれは、組織的構造上の問題ではなく、すぐれて属人的なものだからです。 

その人物が刺し違える意識を持って「内部告発」した場合、そうとうに高いレベルの情報も流出します。

前川氏のように事務次官というランクなら、その官庁のトップセキュリティのすべてを知り得る立場にあるわけです。

だからこそ今なお古代から連綿として続くスパイが、インテリジェンスの世界で重用されているのです。

今回の衝撃は、前川氏の防衛省版がいた可能性が高いという一点に収斂されます。

この情報が正しいかどうか分かりませんが、もしそうならこの官庁と違って、国防情報の流出は国家を直ちに危機に陥れます。 

今回は陸幕長、副長、事務次官、省官房長官が列席する会議ですから、信じたくはありませんが、そのいずれかひとり、あるいはそれに陪席していたサポート官僚の誰かが漏らしたたのです。

今回のことが漏れるとすれば、この十数人のうちのひとりです。この流出犯を徹底して見つけ出して厳罰に処さないと、日本の安全保障の根幹が崩れます。

『選択』という情報紙によれば
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170704-00010000-sentaku-pol

「黒幕として「岡部俊哉陸上幕僚長と反目するM防衛部長」(統合幕僚監部関係者)との見方も強まっている。この関係者によれば、M氏は自己顕示欲の塊で、自分たちに都合がいいように事実を歪曲してNHKに垂れ流していた疑いでも特別防衛監察の焦点になっているという」※記事内実名

M陸将補が、防衛相という重責を自覚しているとは思えない稲田氏に激しく反発していたことは容易に想像できます。

また陸自現場にのみ隠蔽責任を被せようとする背広組の圧力に対して、やり場のない怒りを持っていたのも理解できます。
※追記この部分には憶測が混じっています。筆者

この情報が間違っていることを切に祈ります。

それにしても朝日は、安倍憎しのあまり、とんでもないことを官僚たちに教えこんでしまいましたね。

これから官僚たちは自分の利害や思惑と違ったら、そのたびに正義づらしてメディアにリークし、官庁クーデターをすることでしょう。

このような国を法治国家とは呼びません。

朝日はアベを倒したいばっかりに、とんでもないものを引っ張り出してしまったのです。慰安婦問題と一緒の構造です。

それを自覚していますか、朝日新聞さん。 

■お断り M陸将補佐の実名、写真、経歴は削除しました。フライング気味に乗せたことを反省しています。もうしわけありませんでした。(午前11時30分)

■河野太郎氏「南スーダンの日報問題」7月20日

自衛隊の南スーダンの派遣施設隊の日報は、二月六日にはその存在が明らかになっており、機密部分が黒塗りになっているもののすべて公開されている。繰り返すと、「二月六日には日報はすべて公開されている。
だから二月十五日に、防衛省で開かれた会議で、日報を隠蔽することはできないし、公開するかどうかを決めることはできない。
このニュースの中で、NHKにしろ、民放にしろ、二月六日に日報がすべて公表されているということに触れていないのは、視聴者に誤解を与える。
二月十五日の防衛省の会議で問題になることがあるとすれば、陸自で見つかった日報は、個人のものなのか、行政文書なのかという判断だ。
もし、日報がそれまでに見つかっていなかったら、行政文書だろうが、個人のものであろうが、陸自で見つかった文書は干天の慈雨のようなものであり、日報が見つかった、よかった、ということになっただろう。
ただし、もしそれが個人の文書だったら、それが改ざんされていないかということが問題になるだろうが。
しかし、それまでに日報が見つかって公表もされているのだから、問題は陸自で見つかった文書が個人の文書なのか、(その場合、特に問題はない)、行政文書なのか、(この場合、最初に開示請求をされたときに、探し方が足りなかった)ということになる。
個人の文書ならば、それが見つかったことを公表する必要もないだろうが、行政文書ならば、当初の探し方が足らなかったことが明らかになったことを公表する必要がある。
防衛省は、見つかった日報が個人の文書だと考え、特に発表の必要がないと考えた。
しかし、日報に関してはそれまでいろいろとあったわけだから、自分たちで判断するだけではなく、内閣府の公文書課や国立公文書館に、きちんとした判断を仰ぐべきだった。それがこの騒動の本質ではないか。
こうした説明もなく、あたかも日報を隠蔽する決定が行われたかのような報道は、間違っていないか。」

 

 

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こんどは「稲田隠蔽疑惑再燃」ですか

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じっくり書かねばならないテーマは山積しているのですが、こうも阿呆な光景が続くと猛暑のせいもあって、脳味噌が白茶けてくるようです。 

まずは、昨日朝日・共同などで、蓮舫氏の記者会見を押し退けて一面に踊りだした稲田氏の「隠蔽工作」とやらです。 

事実関係をご承知の方は、朝日・共同の記事は飛ばして「さてさて」からお読みください。

Photo_2ひるおび 7月19日

まずは火元の共同(7月18日)が、全国に配信したものからいきましょう。 

今回は共同の「スクープ」の形で地方紙に流し、それを無検証のまま毎日、東京が掲載し、朝日はおっかけ記事をだしました。

「南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、稲田朋美防衛相が二月に行われた防衛省最高幹部による緊急会議で、保管の事実を非公表とするとの方針を幹部から伝えられ、了承していたことが分かった。複数の政府関係者が十八日、明らかにした。防衛省・自衛隊の組織的隠蔽を容認した形になる」
(中日新聞7月19日)

http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2017071902000214.html

この後は、今や報ステに並ぶフェークニュースの発信源となった「ひるおび」までが、蓮舫氏の記者会見などそっちのけにして、大きく「稲田隠蔽」を報じたのは、ご承知のとおりです。 

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ひるおび 7月19日

一方、稲田氏は即刻これを否定しました。

http://www.sankei.com/affairs/news/170720/afr1707200003-n1.html

「『日報を非公表にするとか隠蔽するということを了承したということはない』
稲田氏は19日、防衛省で記者団に対し、自らが「隠蔽」に関与したとの見方を強く否定した。2月15日に「緊急幹部会議」があったとの事実もないとした」(産経7月20日)

さてさて、モリカケで朝日とタッグを組んでいたはずのNHK(7月19日)は同日、それを否定する情報を報じました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170719/k10011065291000.html 

NHKも2月15日に岡部陸幕長と黒江事務次官というトップが出席して、会議を開いたところまでは一緒です。 

その会議では、破棄したとしていた日報のデータが陸上自衛隊司令部のパソコンに保管されていることが報告されたが、この保管データは隊員のPCに入っているものなので、公表は差し控えようということになった、としています。 

この対応自体は、後にこれを政局化しようと思わねば妥当なもので、個人の作成した文書・メモまで「行政文書」と見なすべきかどうかは意見が分かれるところです。 

文科省の例の前川文書(牧野メモ)と一緒で、現場職員のメモまで開示要求されるべきなのか私も迷うところです。 

当時の国会審議では、「戦闘」と日報に書いてあったから戦闘状態の場所にPKOを出していたんだろうと言いたかったわけで、そのツマに日報隠蔽を出してきたわけです。 

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PKO5原則が今やまったく時代遅れのものになっているのは明らかなことで、当時南スーダン首都のゴマジュバでは戦闘が頻発していました。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-6893.html
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だから隊員は「戦闘」状態と常識的に判断したわけですが、なにも自衛隊が「戦闘」しているわけではありません。 

PKO5原則が崩壊している地域にPKO部隊を送り込む失敗をした、民主党政権の情勢認識が甘かっただけです。

民進党は稲田氏の更迭を求めていますが、2011年7月に 国連南スーダン共和国ミッションUNMISS)を出した政権は、他ならぬ当時首相の民進党幹事長・野田佳彦氏です。

毎度のことながら自分のことは棚に上げてよー言うよと思いますが、この平和構築活動は重要なことなので、別稿で詳述します。 

では、この陸幕長・事務次官が出席した会議に稲田大臣が同席していたのでしょうか。 

NHKはこれを否定します。 

「一方、防衛省関係者によりますとこの会議とは別に、同じ2月15日に防衛大臣室で、稲田大臣と黒江事務次官や岡部陸上幕僚長らが会議を開いたということです。この中では陸上自衛隊の情報公開に関して説明が行われ、稲田大臣からは、今回、情報公開請求を受けてから日報を探すまでにどのような対応をとったのかなどについて質問があったということです」 

はい、共同のニュースを種ねあかしすれば、同じに日にふたつ会議があっただけなんですよ。 

NHKによれば、陸幕長・事務次官の会議の後に、大臣も入れた会議をしたのでしょうが、事務方は当然前段の会議の事務方合意に従って大臣に説明し、稲田氏はどのような経緯かあったのかを質問したに止まったようです。

同じく産経(前掲)です。 

「ある省関係者は報道を受けて稲田氏の会議記録を精査したが、該当する会議は見当たらなかったという。自衛隊最高幹部の一人は「(稲田氏は)絶対に承知していない」と否定する。別の幹部も「稲田氏は一貫して情報の公開を指示しており、隠蔽する理由がない」と語る」

NHK・産経と共同・朝日がまったく違うことを報じることとなったわけですが、もう少し情報が欲しいところです。

いずれにしても、防衛省内・前川フォロワーズからのリークでしょう。おそらく統幕の背広組です。

背広組とは防衛省の非制服組のことですが、彼らは官僚支配がシビリアン・コントロールだ勘違いしてきました。

シビリアン・コントロールとは、文民政府が軍をコントロールするという意味であって、軍を官僚が支配することではありません。

しかも背広組の多くは他の省庁からの出向組でした。

ところが、それが安倍政権になってゆっくりと制服組、つまり自衛隊現場組がその専門性が故に重用されるようになってきました。

このことに対して背広組は内心面白くないはずです。今回の「隠蔽」事件も、陸自現場に罪を被せたい背広組と制服組との暗闘があったと想像されます。

仮に隠蔽がほんとうだとすれば、それは「戦闘」と書いてしまうとPKO5原則に反してしまうと危惧したからで、そういう気の利かせ方は背広組特有のものです。

またこの時期を狙ったのは、稲田氏が内閣改造の一番手に登っているために、今リークしておかないと次の防衛相に問題を引き継いでしまうという危機感もあったのかもしれません。

加計と通底するのは、官僚層の揺らごうとしている自らの支配への焦りです。

たぶん似たような問題は、いまのようなメディアがありつづけるかぎり、また起きることでしょう。

いずれにしても隠蔽があったにせよなかったにせよ、官僚が自らの思惑や利害を通すためにこんなリークを繰り返して倒閣運動に加担するようになると、国民の「官」に対する信頼が根底から崩れることになります。

稲田さん、これについても特別防衛監察を実施して下さい。

それにしても勘弁してくださいよ。暑いなんてもんじゃないのに。

 

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蓮舫氏会見 つくづくこの人は・・・

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昨日の蓮舫氏会見を見ての感想から。 

まずは政治的にどうのこうのはないと思います。与党はこの問題を劣勢回復の起爆剤にする気はありませんし、あればとうに使っています。 

むしろ問題は身内の党内でしょうが、この調子です。

「『今さら戸籍を見せられても関心はないし、どうでもいいことだ』(若手議員)」「『国内に二重国籍者はたくさんいる」(ベテラン議員」「『プライバシー情報は本来は政治がガードすべきものだ。公開がもたらす悪弊のほうが大きい』「『差別や排他主義につながりかねない』(党執行部)」(毎日7月18日)

主要メディアの小さな扱いと党内のこの微温的な空気がある限り、この問題はこれで幕引きでフェードでしょう。 

Photo_5http://www.sankei.com/politics/news/170718/plt1707180036-n1.html

まぁ、党首の次ぎのメはあるわきゃないですが、そもそもあの党に、「次の代表選」自体があるかどうかもわかりませんしね。 

ただひとつ言えるのは、政治家以前の蓮舫氏の人としての資質がたまらない。 

人格うんぬんは品下りになるのですが、この人に限っては政界広しといえどこれほどダブスタがひどい人も珍しいですな。 

テレビを見ていて、ああここの場に座っているのが稲田大臣じゃなくてよかったなと思ったのは私だけでしょうか。 

このケースなら蓮舫氏は、謝罪くらいじゃ許さずに、議員辞職要求くらいはキイキイ叫んだことでしょうからね。 

大方の人は忘れたでしょうが、同性である稲田大臣に対してもっとも口撃をしかけたのは蓮舫氏でした。 

なんと2007年から8年にかけての対談の一コマを取り上げて追及していました。 

まぁ内容はともかく、蓮舫氏そのいたぶり方がすさまじいこと、すさまじいこと。

「稲田氏は『10年前の一議員の発言』『長い対談の一部」と拒んだが、蓮舫氏の追及に、『どうしても読めというので読みます』と朗読。唇をかみ、声が震える場面もあった」(日刊スポーツ2017年1月31日)

防衛大臣に10年前に、女性の働き方についてしゃべったことを、罰ゲームよろしく朗読させて悦にいるわけです。 

まったく稲田氏を評価していない私も、こりゃ度がすぎると思いました。 

たぶんこの人は、自分の中に政治的サディストのバイアスがあることを自覚していないのです。

「政治的人間」という種族は、えてして自分の好悪にすぎない感情を政治的な装いで表現しますが、その意味で蓮舫氏はまことに「政治的」です。

稲田氏が都議選で派手にオーンゴールの決勝点を上げた時の、7月6日の蓮舫氏の発言。

「既遂で違法行為を行った大臣がその発言を訂正した所で違法行為が消える訳じゃない。法律違反をしてる大臣は一刻も早く罷免すべき」

 この発言の「大臣」を「党首」に入れ換えれば、蓮舫氏は昨日の記者会見はそのまま辞任会見となったでしょうな。 

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またこの人は、よせばいいのに子供を言い訳に使いましたが、こんなことも言っていました。 

「民進党の蓮舫代表は11日、東京都内で開かれた「ベストマザー賞」(NPO法人日本マザーズ協会主催)の授賞式にプレゼンターとして出席した。20歳になる双子の男女を育てた蓮舫氏は式後、「(子育てで)一番こだわったのはあいさつ。『ありがとう』『ごめんなさい』をちゃんと言えるように教えてきた」と記者団に振り返った」(産経2017年5月11日)

す、すいません、思わず口元がほころんでしまいました。「ごめんなさいを言える子に育てる」ですか。(爆)

じゃあ蓮舫さん、あなた、母親の教育が悪かったんだねぇ。

さて今回の会見は、戸籍謄本を見せたまでは常識的対応でしょうが、また余計なことを言ってしまっています。 

「手続きを怠っていたことは事実だ。私はずっと日本国籍だと思っていた。疑ってもいなかった」(産経7月18日)
http://www.sankei.com/politics/news/170718/plt1707180036-n1.html

 もちろん見え透いた嘘です。時系列を洗ってみます。 

こ事件は要するに、1985年の国籍法改正に伴って、当時18歳に達していた蓮舫氏が日本と台湾(中華民国)との二重国籍状態を解消する手続きをしていたのかどうかです。 

先日アップした法務省の「国籍選択の流れ」をもう一回見てください。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-3492.html 

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今回適切な重国籍解消の手続きをしていなかったことを認めていながら、「疑ってもいなかった」と言ってしまうサガが哀しい。

というのは、蓮舫氏は、ハーフであることを売りものにしたタレントであり、二重国籍であることを積極的に付加価値にしてきた政治家でもあるからです。

いまやネット言論によって過去の様々な言動がわかってきています。

週刊現代1993年月6日号では、「お母さんは日本人」という問いに答えてこうはっきりと答えています。

「私は二重国籍なんです」

この時点で彼女はとうに成人に達した25歳で、しかも国籍法改正で父系でも母系でも国籍取得できる緩和があったのですが、蓮舫氏そのまま放置していたことになります。

1985年以前の法改正以前だと、父系のみの血統主義でしたから、日本国籍は取得できなかったわけですが、すべての条件が揃っているにもかかわらず、知らんぷりをしていたわけです。

当時彼女はテレビタレントでしたが、同じ1993年にテレ朝のステーションEYEにキャスターとして起用された時の抱負の言葉も残されています。

「在日の中国国籍の者としてアジアからの視点にこだわりたい」(1993年3月16日朝日)

続いて1997年29歳の時の発言。

「日本語しか話せないのが自分の中でコンプレックスになっていました。自分の国籍は台湾なんです。父のいた大陸というものを一度この眼で見てみたい」(1997クレア)

2004年に民主党から立候補したときの選挙広報です。これは致命的です。

ちなみにここに虚偽を書くと公職選挙法違反で失職し、公民権停止となる可能性があります。かつて学歴詐称で失職した前例もあります。

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立候補する際に二重国籍を隠すことは可能です。それは戸籍謄本には国籍選択宣言が乗らないからだということは先日お話ししました。

しかしそれが「帰化」という表現までしてしまうと話は別です。「日本国籍を持っている」まではほんとうですが、同時に台湾国籍も持っていたのですから「帰化」はしていません。

すなわち虚偽記載です。

政治家となった後もむしろ得意気に「私は華僑」発言まで飛び出しています。

2010年、中国でのインタビューに答えての発言。

「ずっと台湾・中華民国籍を維持して、双子にも(中国語を)教えている。華僑であることを忘れずに何度も中国を訪れてきた」(中国国内線機内誌『飛越』)

これは逃げようがありませんね。蓮舫氏は意図的に重国籍を維持するメリットが、何かしら存在したのです。

後は、去年さんざん嘘を並べてきました。

2016年9月6日の、疑惑を追及されての発言。

「昭和60年に日本国籍を取得し、台湾籍の放棄を宣言した。台湾籍は有していない」

もうこのくらいでいいでしょう。

蓮舫氏は違法状態を長期間知っており、それを修正することなく放置してきました。

それによるなんらかのメリットがあったのだと考えられます。それがいかなるものなのかは、もう少し蓮舫氏に語ってもらわねばなりません。

まぁ、他人の10年前の雑誌の対談の一節を切り取って、口を究めて口撃した蓮舫氏のことですから、よもや忘れたとは言わないでしょう。

稲田さん、大臣辞めて、このことが国会審議の俎上に乗ったら、ぜひ蓮舫氏の発言録を朗読させて下さい。そのくらいやられてもバチはあたりませんからね。

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