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2026年10月12日 (月)

このヒト、米国メディアと国際世論なんか気にもしていない

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もういちいちかまっていられなくなるようなトランプの暴言の嵐です。
というか、このヒト、米国メディアなんか気にもしていないし、ましてや国際社会がどう思うかなんて頭の片隅にもないようです。
だって今は中間選挙真っ最中ですから、全部国内向け、それも共和党-MAGA派の連中だけに向けたあいさつのようなもんです。

トランプはノーベル平和賞をホンキでもらう予定でした。(爆笑)
そしたらなんとオスロの平和賞委員会選んだのが、トラ公のヤルことなすにケチをつける元国際司法裁判所(ICC)の判事であり、元国連人権高等弁務官であるナビ・ビレイ氏でした。
こりゃ怒るわね。とうとうICCに制裁だぁ、と吠えました。恥の上塗りです。

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ノーベル平和賞はピレイ元ICC判事に 平和と国際法に貢献 - BBCニュース

「 ノルウェーのノーベル賞委員会は9日、2026年のノーベル平和賞を南アフリカ出身のナビ・ピレイ氏に授与すると発表した。平和と国際法の推進への取り組みを評価した。
ノーベル賞委員会はピレイ氏について、法律の分野で示してきた「並外れた勇気と誠実さ」、「平和と国際法の推進への取り組み」を称賛した。
ピレイ氏の「普遍的な法原則を守る姿勢や確固たる倫理観は、長いキャリアを通じてぶれることがなかった」とも指摘した。
ノーベル賞委員会のフリードネス委員長は、国際刑事裁判所(ICC)の判事を務めた際、ピレイ氏は「法的手段が戦争行為や暴力の防止に役立つことを示した」と説明。「国際法を支える制度の強化にも貢献した」と評価した」
(cnn10月9日)
ノーベル平和賞にナビ・ピレイ氏、国際法の推進に尽力 ICCの判事などを歴任 - CNN.co.jp

さて、前回大統領選挙の時もひどかった。
古くからの共和党支持者である政治学者のピットニーはこう言います。

「共和党の人々はトランプの言うことが好きなんだ。殆どが『不法移民がアメリカの血を汚している』という発言を支持している。多くの人が、それが世界史の非常に酷い章(ヒトラーの著作)と似ていると指摘しても、共和党員はそのレトリックから目を背けようとしない。(中略~かつては富裕層が共和党を支持していたが)最近は主に大学教育を受けていない白人が支持する政党になった」
(TBS2024年1月22日)
可能性高まる“もしトラ” 何故アメリカはトランプを選ぶのか?【報道1930】|ニフティニュース (nifty.com)

「不法移民がアメリカの血を汚している」ですか、頭を抱えるような差別発言です。
「血を汚す」などという表現には、ナチス優生学の亡霊が蘇ったような嫌悪感さえ感じます。
しかしこういうリベラルメディアが絶対に容認しないような修辞が、彼を労働者階級のヒーローにしています。
それを聴く大衆は、今の米国で我が物顔のポリコレをものともしないトランプ親分にしびれるわけです。
メディアが叩こうとどうしようと、ワーキングクラスはニューヨークタイムスなど読まないからです。

アイオワ州で長年共和党の下院議員を務めたウォルター・コンロンはこう言います。

「昔は金持ちは共和党に投票し、中間層は民主党に投票し、貧困層は選挙に行かないもんだった。(中略)これまで10年連続でトランプ支持者以外の共和党員が支部などの運営をしていたが、直近の執行部の顔ぶれは大半が親トランプ派に取って代わった。
多くは共和党の会合で見たこともない人たちだ。(私はトランプ支持ではないが)バイデンとどちらかを選ぶことになったらトランプのレバーを引くよ。引く時に指に鎮痛剤を注射してね。
仕方なくトランプを選ぶが、(ホントは)他の人の方がずっといいと思っている」
(TBS前掲)

このへんが共和党知識層の平均的な塩辛い見方でしょう。
ただし過半数の支持者は違います。
経済学者のスティーブン・ムーアは、マーチャンダイジング(商品化計画 )の「商品としてのトランプ」をいみじくもこう評しています。

「彼はロックスターのようだ。人々は彼を愛している。特に労働者階級の人たちは彼が自分たちの代弁者だと感じている。トランプは並み外れてカリスマ的な男だ。みんな彼の頭の良さを過小評価している。彼は素晴らしい男、ゴルフが大好きで、庶民的で、テレビをよく見る。彼はアメリカを理解している。マーケティングの天才だ。彼は“トランプ”をブランド化した。それは素晴らしいブランドで、彼は偉大なプロモーターで、好感が持てる人物…。つまりトランプには多くの人が知らない面があるのだ」
(TBS前掲)

ですから、トランプは「平均的アメリカ人」にわかることしか言わないのです。
でなければ、太平洋か大西洋を「トランプ海」に改称するなんてイカレタことを言うはずがありません。

 

2026年10月11日 (日)

日曜写真館 ひややけく向日葵立ちぬ諦めぬ

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向日葵は黙して已が分守り  久保田一豊

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しづかなる向日葵黄土より立ちき 加藤秋邨 

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向日葵に天よりあつき光来る 橋本多佳子

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向日葵やそこに水脈ある大地   河野志保

2026年10月10日 (土)

トランプにとって台湾はヒトゴト

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「珊瑚を大切に」さんの、記事の「トランプは中国と対立することを望まないだろう」ということについての疑問にお答えしておきます。

「トランプは中国と対立することを望まないでしょう。 では何故台湾に最新型の戦闘機を送ったんでしょうね。ブログ主さんの推測はずれる事もあるのでは?」オールドメディアの反トランプ報道に影響を受けているとは思えませんが、最新型戦闘機の台湾への譲渡も単なるパフォーマンスなのでしょうか?」

結論から言えば、トランプの心中など誰にもわかりません。
というか、あの男自身決まっていないんじゃないですかね。おっと、これじゃあ答えにならんか。
たぶん「珊瑚」さんはF16Vが2機引き渡されたことを言っているのだと思います。

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「第1次トランプ米政権が2019年に台湾への売却を決定した最新型のF16V戦闘機66機のうち、第1陣となる2機が2日、南東部・台東県台東市の空軍志航基地に到着した。台湾の国防部(国防省に相当)が2日発表した」
(産経10月2日)
米最新型F16V戦闘機が台湾到着 66機のうち第1陣の2機、機器故障と習氏訪米で延期(産経新聞) - Yahoo!ニュース

この記事には続きがあって、実は台湾は全部で63機発注しているんですよ、それもだいぶ前に。
もうとっくに全部台湾に到着して実戦配備されてなきゃならんのです。

「F16V66機は当初、23年から納入が始まり、26年末には引き渡しが完了する計画だった。しかし新型コロナウイルス禍によるサプライチェーン(供給網)の混乱などにより大幅に遅延し、中国から軍事圧力を受ける台湾の防衛戦略に影響が出ていた。台湾の国防部は「現在、米国で生産中のF16ブロック70は計63機で、その一部は引き渡し段階にある」と説明した」
(産経前掲)

受注を受けたのが第1次政権だというごとに留意して下さい。
いまなら出しませんね。当時は国務長官にポンペオみたいな対中しっかりやるぞ派がいて舵取りをしていました。
今の政権のような茶坊主ぞろいとはおお違いです。
そして途中でコロナが襲来してサプライチェーンが混乱したことを理由に遅延に継ぐ遅延。
忘れた頃にたった2機寄こして、あとの61機はいつになるんでしょうか。

原因のひとつは、米国の製造業がコロナがあろうとなかろうとボロボロなことです。
航空産業なんかまだましなほうで、造船業なんか技術者はいない設備は老朽化しているで、修理はできない、作れば作ったですぐに火を吹く、もうぜんぶ外注してしまおうとマジに悩んでいる始末です。
パトリオットミサイルなんて、ウクライナやイランで派手に使ったらたちまち在庫切れ。
慌てて発注しても、できるのいつのことになるのかわかりませーん、です。
とうとうしびれを切らしたウクライナはライセンス生産させてくれ、と言い出す有り様です。

そしてもうひとつは、トランプ御大の意志が定まらないことです。
元来がこのひと、すべてをディールの材料でしか見ないというがあります。
ですから、やたらオダててみたかと思うと翌日には手のひら返しして平気です。
そのうえインテリ嫌いで、感情に支配されやすく、気まぐれときていますからたまったもんじゃありません。

そしてもうひとつは、トランプ御大の意志が定まらないことです。
元来がこのひと、すべてをディールの材料でしか見ないというところがあります。
ですから、やたらオダててみたかと思うと翌日には手のひら返しして平気です。
そのうえインテリ嫌いで、感情に支配されやすく、気まぐれときていますからたまったもんじゃありません。
はっきり言って、合衆国大統領にこれほど向いていないキャラはめずらしいくらいです。

トランプにとって台湾はただの駒のひとつです。
今までの大統領が多かれ少なかれもっていた、民主主義陣営の指導者として台湾を守るなんてシャレた心意気は限りなくナッシングです。
かといって、かつてのメルケルやマクロンのように、中華帝国におすがりしてなんとか自国製品を売ろうとまでは落ちぶれてはいません。
おだてて乗せて取引に持ち込んでうまいことやりたいていどです。
台湾はそのための駒にすぎません。

トランプからすれば、台湾は米本土からあまりに遠いために中国の脅威はヒトゴトなのです。
南シナ海にしても東しナ海にしても、中国が支配したからナニていどが本音じゃないでしょうか。
その意味で、本当にフツーのよくいる「アメリカ人」なのです。

 

2026年10月 9日 (金)

なぜネタニヤフがあれだけ狂ったのか

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3年前の2023年10月7日にイスラム過激派テロ組織ハマスがイスラエルに対する大規模テロ攻撃を実行し、1200人を凄惨なやり方で殺戮、250人を拉致しました。
よく日本のメディアはハマスを「イスラム主義組織」とか、「パレスチ抵抗組織」などとと呼んでいますが、正しく「イスラム過激派」ないしは「テロ組織」と呼ぶべきでしょう。
ここをあいまいにすると、なぜネタニヤフがあれだけ狂ったのかわからなくなります。

まずハマスは国家ではありません。パレスチナ暫定自治区を裏から支配していた「イデオロギー集団」です。
パレスチナ自治政府は国際的に承認されている政府の首班はかつてアラブゲリラのなれの果てであるアッバスです。
アッバスは富のなる木の自治政府にしがみつく無能の王で、世界から送られてくる支援金をほとんど自分の懐にねじ込んできました。
しかし自治政府がなにひとつまともな住民サービスをしないために、ガザ地区の実際の支配者はハマスでした。
彼らはその組織力を使って、本来自治政府がすべきことを代行してきました。
ハマスがむき出しで存在するより、ガザ保健省、あるいは教育機関、時には国連組織を名乗るほうがスマートだったからです。
ちょうど日本の過激派が、どこかの大学自治会や労組を乗っ取って合法めかしているのと同じです。
ただし、彼らが大規模テロをしかけるまでは。

このテロをやったためにハマスの実態が露わになりました。
彼らは福祉団体でもなてれば、難民救済組織でもなく、武装したテロ集団だったのです。
しかも単に理念を唱えるだけではなく、武装して大規模テロを立案し実行する能力をもっています。
ただし国家と異なるのは、指導部はあっても政府ではないために交渉ができないことです。
一見エジプトで交渉めいたことをしていますが、過激派のボスが仕切っているだけで正式な国家間外交交渉ではありません。
ですから、合意した休戦や捕虜交換などの戦後処理について彼らは責任負いません。
当然非武装化などするわけもなく、いまも武装した状態で潜伏しています。
彼らは宗教カルトです。彼らに妥協はない。

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ネタニヤフ氏もイラン攻撃停止表明 トランプ氏「1人で戦え」と圧力 - 日本経済新聞

となると、終わりがなくなるのです。
国家間戦争においては相手国の国民を殺すことが目的ではありませんから、軍事力を潰せば戦争目的は達せられます。
しかし相手がイデオロギー集団だった場合、理念は不定形であるために終わりがありません。
イスラエルはテロリストを何千人か殺したと言っていますが、それはそれだけのことです。
イデオロギーは飛び散って拡散するウィルスのようなものですから、何千人死のうと終わりがありません。
ネタニヤフがやっているのは果てしないモグラ叩きのようなものです。
当初の自衛戦争で停止すればよかったのに、戦争をガザ全土に拡大させ、かの地を荒れ地に変えてしまいました。
そのうえトランプを引き込んで、とうとうイランとも正面衝突です。
イランを巻きこんだためにサウジなどの湾岸諸国にまで飛び火しました。
いまや世界戦争の危険すらささやかれています。

もちすんネタニヤフだけの責任とはいいませんが、イスラエルはこの暴走の責任をどうとるのでしょうか。

2026年10月 8日 (木)

地位協定を決するのは時代と力関係です

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昨日の記事についてHN「宜野湾ちゅ」さんのコメントについてお答えしておきましょう。

「どちらの国が1次裁判権を持つかは身柄をどちらが先に拘束したかではなく、「公務中」か「公務外」かによって決まるのでは」

私の記事の書きぶりでは、まるで身柄を米軍か警察押さえるか競合しているようにも読めます。この表現は短絡です。
仰せのとおり、公務中の行為で、相手が米軍人なら、原則として米国側が第一次裁判権を持ちます。
公務外の事件や、日本人や日本の利益に対する犯罪は、原則として日本側が第一次裁判権を持ちます。
今回公務外で日本人や日本の利害に反する犯罪ですので、問答無用でに日本側に第一次裁判権があります。

この問題は古くからあるのですよ。
というのは地位協定が、米軍が「占領軍」だった時に作られているために「在日米軍」が変化においつけない部分があったのです。
秘密解除になっている外務省文書には「占領軍意識をもっており、急激な変化に切り換える心的準備ができていない」と書いています。
ですから日本の司法当局は、米国施設、あるいは域外を問わず逮捕できても、米軍に引き渡さねばならなかったのです。
今はこのようになっています。

日米地位協定
3 裁判権を行使する権利が競合する場合には、次の規定が適用される。
(a) 合衆国の軍当局は、次の罪については、合衆国軍隊の構成員又は軍属に対して裁判権を行使する第一次の権利を有する。
(i) もつぱら合衆国の財産若しくは安全のみに対する罪又はもつぱら合衆国軍隊の他の構成員若しくは軍属若しくは合衆国軍隊の構成員若しくは軍属の家族の身体若しくは財産のみに対する罪
(ii) 公務執行中の作為又は不作為から生ずる罪
(b) その他の罪については、日本国の当局が、裁判権を行使する第一次の権利を有する。
(c) 第一次の権利を有する国は、裁判権を行使しないことに決定したときは、できる限りすみやかに他方の国の当局にその旨を通告しなければならない。第一次の権利を有する国の当局は、他方の国がその権利の放棄を特に重要であると認めた場合において、その他方の国の当局から要請があつたときは、その要請に好意的考慮を払わなければならない。
4 前諸項の規定は、合衆国の軍当局が日本国民又は日本国に通常居住する者に対し裁判権を行使する権利を有することを意味するものではない。ただし、それらの者が合衆国軍隊の構成員であるときは、この限りでない。
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日米地位協定
17条を整理しておくと

① 対象者は第17条は米軍の構成員、軍属、その家族です。
② 専属的裁判権として、日本法では処罰できず米国法だけで処罰できる行為は、米側が専属的に裁くことになります。
逆に、米国法ではなく日本法だけで処罰できる行為は、日本側が専属的に裁くことになります。
③どちらの艇法でも処罰できる場合は、両国に裁判権があります。
この場合、事件の種類や公務中かどうかで優先順位を決めます。

③がもめるところで、日本の司法機関は米側が裁判権を行使を主張する事件でも、日本法上の犯罪について捜査できると主張し続けてきました。
米国は起訴するまでは米国側に身柄を留置すべきだとしています。

ぶっちゃけ、どちらが先に容疑者を確保するかでまったくその後が変わってくるのです。力関係というやつですね。
日本が押さえれば、米国がいくら起訴前だからこちらに引き渡せといっても、こんな殺人などの凶悪事件は県民感情が許しませんよとのらりくらりと逃げられます。
米国が押さえたら、逆に日米外交当局の合意どおりにやらせてもらう、日本捜査当局にも「関与」させるていどで済ますこともできます。

トランプになって日米はある種の緊張関係の時代に突入しています。
直接ぶつかるということはないにせよ、米国の利害と日本のそれが微妙にずれる時代にいます。
端的に対中関係です。トランプは中国と対立することを望まないでしょう。
日中がフリクションをおこした場合、中国の肩を持つこともありえるとおもっています。
たとえば仮に台湾侵攻が発生した場合、トランプはグダグダ言って救援を遅らせるか、ひどい場合は見捨てます。
そのような体質のトランプ時代にいることを忘れないようにしましょう。

2026年10月 7日 (水)

米兵が那覇のホテル女性を殺害

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なんでまたこういう微妙な時期に、と思いますが、米兵が那覇のホテルで女性を殺害しました。馬鹿め。
まずは亡くなれた女性のご冥福をお祈りします。

「那覇市のホテルで3日未明に女性の遺体が見つかった事件で、県警は4日、米軍普天間飛行場所属の海兵隊上等兵の容疑者の男(20)を強盗殺人の疑いで緊急逮捕した。「私は知りません」と、容疑を否認しているという。政府はグラス駐日米大使に対して抗議し、再発防止を要請。古謝玄太知事は早期に上京し、高市早苗首相らに抗議する意向を示した。凶悪事件で米軍関係者がまた逮捕され、県内各地で抗議の声が上がった。
 県警によると、3日午前2時10分ごろから4時15分ごろ、那覇市若狭1丁目のホテルで、同市の女性(39)を殺害し、財布とリュックサックを奪った疑いがある。財布などは現場周辺に捨てられていた。
 司法解剖の結果、死因は首を絞められたことによる窒息と判明した」
(沖タイ2026年10月5日 )
那覇市のホテル女性殺害、米兵を強盗殺人容疑で逮捕 また起きた凶悪事件、県内各地で抗議の声 | 沖縄タイムス+プラス

この米兵は海兵隊普天間基地所属の上等兵で、デビン・バラード容疑者(20)で、殺人容疑で逮捕されました。
なおバラード容疑者は容疑を否認しています。

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産経ニュース

知事と首相は直ちにきびしい非難声明を出しています。
米軍も危機感をもったようで、このような措置をとりました。

「在沖縄米軍トップの沖縄地域調整官ワトソン中将は6日、米兵が強盗殺人容疑で逮捕された事件を受け、在沖縄の米軍人全員に9日から30日間、午前0時から同5時まで外出を禁止すると命じた。米軍キャンプ・コートニー(沖縄県うるま市)に司令部がある第3海兵遠征軍がX(旧ツイッター)で発表した。
さらに7日正午から9日正午までは業務を停止し、基地外での自由時間を認めないとした。この期間は基地内外での飲酒も禁止する」
(産経10月7日)
在沖縄米軍が7~9日業務停止 9日から30日間は午前0~5時の外出禁止 強殺事件受け - 産経ニュース

在沖米軍トップと新知事の初顔合わせに泥が塗られてしまったわけです。

今回はスッキリと日本の司法が逮捕したからいいのですが、この米兵が基地に帰還してしまうとややっこしくなります。
日米地位協定第17条5(C)により、日本で裁判を受けるべき被疑者であっても、米国が先にその身柄を拘束した場合は、1次裁判権は米国がもっています。
さらにここから、このような米兵犯罪がかならず起きるのが基地があるから起きるのだという左翼好み言説が生まれます。

私は日本の法制度の礼賛論者ではありません。
弁護人ぬきの取り調べ、可視化の遅れ、常態化している検察リーク、長期拘留のあり方などについて、いつもなんだかなと感じてきました。
たとえば沖縄で問題となって久しい日米地位協定が変えられない一番の理由は、米国が日本の司法制度に対して不信感があるからです。

それはそれとして、このような外国軍人の非道な行為に対して、国や当該自治体が強く抗議するのは主権国家としての当然の義務です。

2026年10月 6日 (火)

沖縄は住みやすい県ではありません

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デニーが去り、ようやくまともな沖縄についての議論ができる素地ができました。
この男のように米軍が悪い、本土が悪いと言っていれば終わったような時代は終了したのです。
なぜなら、それは思考停止だからです。
ま、一時はいいんですがね。手が届かない問題は全部他者のせいにしてしまえば気も楽ですしね。
しかしそれを何十年もやってしまうと、自分で難問に取り組んで解決しようという精神がなくなります。

さて、残念ながら沖縄は住みやすい県ありません。
世界有数の観光資源もちながら、「住む」となると話は別で、高い物価、低い所得、交通渋滞など複数存在します。
なぜこうなるのかという最大の理由は「土地がない」からです。

「国土交通省が17日に発表した公示地価(1月1日時点)によると、県内は全用途(住宅地、商業地、工業地)の平均が前年比で6・6%上昇した。前年を上回るのは2014年から13年連続。上昇率は前年の7・2%と比べて鈍化したものの、全国では東京都に次いで2番目に高い」(沖タイ2026年3月17日)
【沖縄の公示地価2026】県内の地価、13年連続で上昇 全用途6.6%で東京に次ぎ全国2位 | 沖縄タイムス+プラス

ともかく狭い。元来が島だから狭いのは当然ですが、そこに米軍基地が我が物顔でいるのですからいっそう狭い。
狭いから地代が高い、アパートを借りるにしてもゲっという値段で、年寄りには借りられないなんて話になっています。
那覇から出て、豊見城や宜野湾など通勤圏に行ってもかなり高い。

これはただ全国ボトムの賃金である沖縄の所得水準からすると、もう若年層から中堅世代の住居費の負担はヘビーだろうな思います。
それもあって島は好きだが所帯持てないので、県外に去る若い人もそうとういると聞きます。
こんな狭い島なのに南北を縦貫する鉄道一本ないので、全国の一の自動車社会なもんだから朝夕の都市部の渋滞は東南アジア並です。
農地も狭いので農産物も安くない。コメなんか作る場所がなく、安いのは外牛ばかり。

なにが原因かって、決まっています。「土地がない」からです。
いやあることはあるんですよ、ただ基地があって民間利用ができないだけです。

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普天間飛行場 - Wikipedia

普天間基地のまわりなんて、世界一危険だうんぬんの前に宅地の中に基地があるだろうが、という問題です。
もちろん出来た当座はのどかな農村だったのですが、やがて宅地化が急速に進行したんですが、これを返還してもらおうという至極まっとうな政策が辺野古問題のことの起こりです。
これを「新基地反対」という方向にムリヤリにねじまげてしまったのが、デニー氏を担ぐ「オール沖縄」の左翼の人たちです。

ただし、逆説的ですが今後は明るいんです。なぜなら順次返還されていきますから。
都市部でこれほど大規模な土地物件が出てくるなんて東京では夢のよう。
那覇でも牧志補給しょう跡地ゴソっとでてきます。

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防衛省・自衛隊:那覇港湾施設の移設について

しかしここでも那覇港湾施設の返還には浦添側への代替施設整備という条件があります。
普天間もそうですが、米国に納得させるにはオフセットなんです。
コッチをよくしようとするためにはアッチをなんとかせにゃならないので、辺野古はノー、普天間でて行けなんてならんのですよ。

ですから、土地返還計画というのはこんごの沖縄の将来をする重大なことなのです。
ゲンタ知事が就任そうそうにここに一石を打ったのは正解です。

「30日、沖縄県知事に新たに就任した古謝玄太知事は就任会見で、県庁内に設置されている「辺野古新基地建設問題対策課」をあす10月1日付で廃止すると明らかにした。これに代わる組織として、基地対策課内に「早期返還対策室」を設置する考え。
普天間基地の1日も早い危険性除去と返還、県民の負担軽減を求める行政について、この「早期返還対策室」で進めていくとした」
(RBC9月30日)
【速報】古謝玄太新知事 辺野古新基地対策課の廃止を表明 「早期返還対策室」が基地負担軽減行政を担当へ(RBC琉球放送) - Yahoo!ニュース

イデオロギーから現実の経済に、着実に一歩が踏み出されたようです。

 

2026年10月 5日 (月)

いまや「オール沖縄」はゲンタ知事のものだ

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ノンフィクションライターの石戸論氏は、知事選挙終盤の3日間に58号線を埋めつくした緑色の人々の熱気をこう書いています。

「古謝に先駆けてVロード沿いを小走りで駆ける一群がいた。先頭で引っ張るのは2人だ。一人は石油販売会社りゅうせきの社長、会長を歴任した那覇商工会議所会頭の金城克也、もう一人は名護市を拠点に建設、ホテル産業を展開するゆがふグループを率いる前田貴子である。
金城は古謝陣営の選対本部長、そして前田は後援会長という肩書きがついている。すれ違いざま、現状の評価を聞こうと声をかけると、前田は満面の笑みで「勢いがあります〜」と返してきた。大物財界人の軽快な歩調に陣営のすべてが現われていた。
そんな光景を見ながら「財界がまとまれば、これ以上強いことはない」──陣営幹部は強気な言葉を発するのだった。復帰後生まれの初の県知事となる42歳が、歴代最多得票42万3124票を集める流れはここに完成していた」
(ニューズウィーク10月2日)
基地の島・沖縄が「普通の県」になる? 現職の玉城デニーに42歳の古謝玄太が大勝した「地殻変動」の正体(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

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【WEB限定】こんな表情もあった 大物政治家、家族、支援者…記者が捉えた沖縄知事選、熱気の「あの瞬間」 | 沖縄政局を語る記者座談会 | 沖縄タイムス+プラス

一方選挙後ですが、「オール沖縄」もデモをしました。
これが気の毒なくらいショボい。
載せたのは「オール沖縄」機関紙の琉球新報です。

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琉球新報

「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議は3日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で、第58回県民大行動を開いた。移設を容認する古謝玄太氏の知事就任後初の開催で、県内各地から616人(主催者発表)が参加し、「辺野古新基地建設NO!」と書かれたプラカードを掲げて、決意を新たにした」
(琉球新報10月4日)
「辺野古阻止」決意新た オール沖縄が知事選後初の集会 「県民大行動」に616人 沖縄(琉球新報) - Yahoo!ニュース

みなさんインフルにでも罹ったのかマスクをして帽子をまぶかにかぶり顔を隠しています。なに警戒してんですかね。
実にカルト的雰囲気で、このデモに参加するのはそうとうに勇気が必要です。
おそらく「オール沖縄」はいまや骨と皮だけになってむき出しの「左翼」そのものとなってしまったようです。
骨がナニかって、もちろん共産党です。

「県政の柱に新基地反対を据える」というデニー氏の県政方針自体が、他には何もしないということだと、県民は気づいてしまいました。
かつてインタビューに答えた仲井真氏は、もっとも経済政策の不在を心配しており、こう語っています。

「21世紀ビジョンにとって大事な時期で、ここで停滞すれば行く末に大きく響く。沖縄は県民所得にせよ産業振興にせよ成長曲線に入りかけたところで下がることを繰り返してきた。
 産業振興に向け、道路など交通システムのインフラ整備が遅れており、港や鉄軌道の整備も必要だ。普天間飛行場の返還後の跡地も産業振興に充てる。辺野古移設の問題だけで政府と対立していては経済にとってマイナスで、沖縄の発展のためには時間を浪費することは許されない」

この21世紀ビジョンは、普天間基地や北部訓練場などの大規模返還に対応して、新たな島作りを構想したものでした。 
しかし、その大規模返還はあくまでも普天間基地の代替があって、すべてがパズルのようにして動くものな以上、それを阻んでしまっていては話になりません。 
そう、要するに、デニー氏は政策オンチの上に、度し難い経済オンチなのです。
それは翁長氏が、今後南部の観光の拠点になるはずのMICE(会議・研修・観光・催事のための総合施設)を、論功報償で金秀・呉屋氏の本拠地の東浜(あがりはま)に強引にもって行ったことでも知れます。
東浜が最悪な立地環境なのは、関係者が口を揃えて指摘するところです。 
一事が万事です。翁長氏は利権にからまることはやるが、トータルな島の経済構想が欠落しているのです。

元知事公室の吉川由紀枝氏はこう述べています。

「翁長知事は2014年11月の県知事選で圧勝したが、その基盤は盤石というわけではない。『オール沖縄』を標榜して当選しただけに、知事自身の可動範囲は、全基地閉鎖から基地容認まで様々ある沖縄の意見の最小公約数に狭められている。即ち、「辺野古反対」「オスプレイ反対」くらいしか、発言できる範囲がないのだ。特に現実的な妥協ラインはどこか?という話になると、「オール沖縄」では一切の合意はない。この可動範囲をちょっとでも越えれば、知事の支持基盤は分裂する。
 とどのつまり、「沖縄県のいうことをすべて呑むか」「それとも、呑まないか」という、オール・オア・ナッシング以外の交渉ができないということだ。これでは、日米政府とのまともな交渉相手たりえない」 
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20150514/281135/

吉川氏が指摘するように、翁長氏は選挙に勝つためだけに「オール沖縄」という虚構を作りだしました。
もはやこの虚構は経済発展の阻害物になっていました。
今回の知事選挙はいわば財界の反乱だったのです。

 

 

2026年10月 4日 (日)

日曜写真館 コスモスのみだるるひかり空よりす

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どこよりも野辺に似合いし秋桜 桑原敏枝

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コスモスとしか言ひやうのなき色も 後藤比奈夫

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コスモスに日の匂ひして人近づく 細見綾子

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秋桜またしなやかに立ち上がる 大東由美子

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人生は背丈いろいろ秋桜  桑原敏枝

2026年10月 3日 (土)

最大の不安要因は習

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ところで、台湾有事 とは現実にどのようなものとなるでしょうか。
いくつかのシナリオが考えられます。
2023年12月初め、キヤノングローバル戦略研究所が「ポスト台湾有事」と題する政策シミュレーションを実施しています。
このシミュレーションゲームは、米国のシンクタンクがよく使う大規模なゲーム形式を使います。

「この種の演習は2009年以来43回目。今回も国会議員、公務員・自衛官、学者、ビジネス・ジャーナリズムの精鋭約40人が集い、中国や台湾、日本など関係政府・報道関係者らの役を一昼夜、リアルに演じてもらった」
(産経12月14日)
【宮家邦彦のWorld Watch】中国「台湾侵攻」5つのシナリオ - 産経ニュース (sankei.com)

えてして政府がするシミュレーションは、中国の軍事侵攻をテーマにすれば、ほとんどの時間をかけてこれがいかなる法律の範疇に属するのかという事実認定の神学論議に費やされてしまいます。
ですからこんなことをいくらやっても、国会の大臣の答弁のメモになるだけのことです。

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習近平総書記が南中国海閲兵に出席 「中国海軍を世界一流の海軍に」--人民網日本語版--人民日報

一方、40人もの専門家が各自の専門分野に立って、ロールプレイングゲームをするわけですから、東アジア情勢のリアルな状況展開を知り、かなりの精度で予測することが可能です。
キャノングローバル研が用意した台湾有事シナリオは5つでした。

●シナリオ1 /台湾の「独立宣言」
これは台湾が焦るあまり独立宣言、ないしはそれに近い言辞をしてしまうことから始まります。
たとえば、台湾正名運動も「独立宣言」と大陸は見なすでしょう。

「台湾正名運動(たいわんせいめいうんどう)とは、主に台湾の泛緑連盟の議員やその支持者及び在日台湾人などによって行われている台湾本土化運動の一つ。台湾の公的な場で使用されている「中国、中華(China)」という呼称を「台湾(Taiwan)」へ置き換え、台湾の存在を「中国の一部」から「中国とは別個の地」に代えることを目標としている」
台湾正名運動 - Wikipedia

「ひとつの中国」を国是とする中共は、台湾が「独立」を正式表明することを待っています。
「ひとつの中国」は、中共にとって正統性( legitimacy)そのものです。
ワンチャイナは、中共が中国を支配する倫理的、歴史的に正しいとされる唯一の根拠ですから、譲ることができないのです。
したがって、中国は台湾が「独立」を口にした瞬間、武力行使せざるを得ないことになります。

ただし、台湾民進党政府が「独立」という地雷を踏む可能性はかぎりなくゼロです。

●シナリオ2\ 軍強硬派の自己過信

「一方、人民解放軍が「今なら台湾制圧は成功可能」と政治指導部に保証するなど、米軍を過小評価し、己の軍事力を過大評価する恐れもある」
(産経前掲)

中国軍内部には強硬派が存在します。
彼らは自らを過信し、世界最大最強の軍隊だと思っています。
そして台湾軍を小国の三流軍隊と見なしており、米軍も手を出せないはずだ、とみくびっています。
特にウクライナ戦争に、米国が戦備リソースを使っている中、東アジアはまで手を伸ばせないと考えています。
彼ら軍部強硬派は前述したブリンケンの中共に対する警告も、米国の弱さの現れであると見るでしょう。
この可能性はありえます。

●シナリオ3 /共産党内の権力闘争
習に強力な政敵が誕生し、彼が習を軟弱な日和見主義者と批判した場合、習はリアクションとしての軍事侵攻を取らざるをえなくなるでしょう。

「現指導者の前に強力な政敵が出現し、現政権の外交政策を「弱腰」「不十分」と批判し始めれば、対抗上何らかの措置を取らざるを得なくなる。今後中国国内の経済・社会状況が悪化すれば、党内で権力闘争が再燃する可能性はあるだろう」
(産経前掲)

ただし、現在のように習近平の党内闘争が終了し、ひとり独裁が完成してしまえばこの可能性は低くなります。

●シナリオ4/ 民衆の不満爆発

「マクロ経済学的に見て現政権の経済政策は不十分だ。ナショナリズムで扇動されてきた民衆の不満が、不動産市場低迷、バランスシート不況、若年失業率の悪化、社会保障制度の不備などで爆発する恐れがある以上、指導部が批判を逸らすため対外強硬路線に踏み切る恐れもある」
(産経前掲)

いわゆる内部矛盾を外への侵略で糊塗する伝統的な方法です。
共産党統治を国民が支持してきた最大の理由が、右肩上がりの国内経済でした。
中国経済は2023年にコロナ危機から急速に回復し、世界成長の原動力としての役割を再び果たすと予想されていましたが、習のゼロコロナ政策の失敗によって完全に失敗し、いまやIMFから世界生産の「足かせ」とまで呼ばれるほどに失速してしまいました。


●シナリオ5/ 独裁者の判断ミス
これがもっとも大きなリスクです。
一種のヒューマンエラーですが、プーチンはこの「独裁者の誤謬」をウクライナで盛大にやらかし、独裁者は必ず失敗するという教訓を世界に与えました。

「最も恐ろしいのは、プーチン露大統領の対ウクライナ戦争のように、独裁者が戦略的判断ミスを犯す可能性だ。もしかしたら、この蓋然性が最も高いかもしれない」
(産経前掲)

今回の台湾総統選を見ると、中共の干渉の痕が多く発見されます。
中国は毎回、台湾の選挙に介入してきましたが、今回は最も深刻、かつ大規模でした。
中国は明らかに選挙に影響を及ぼして、彼らが望む馬英雄九政権のような親中政権を樹立しようとしました。
その最大のものは、馬英九の「一つの中国」発言です。

「元台湾総統の馬英九氏は、優勢な民進党に対抗するため、反対候補の一本化を図ったが、協議は決裂した。8日、ドイツメディアの取材を受けた馬英九氏は、台湾と中国の関係を意味する「両岸関係」についてはと前置きしながらも、「信用しなければならない」という発言をした。この事は国際社会と台湾の有権者に衝撃を与え、国民党の侯友宜(こう ゆうぎ)候補でさえ認めなかった。
蔡慎坤氏によれば、 中共が支持する人物は、必ず負ける。中共に好意的な政党や要人は、ほとんどの場合、有権者に捨てられると述べた」
エポックタイムズ (epochtimes.jp)

この大きすぎる敵失で、民進党は勝利を勝ち得たといっても過言ではありません。
この原因は、習近平の馬鹿ぶりにあると福島香織氏は見ていますが、私もそう考えます。
習の現実に対してのこのボケぶりこそが、東アジアの最大の不安定要因なのです。

 

 

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