北朝鮮危機 とりあえず「休戦」か?

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北朝鮮をめぐって、色々な動きが一斉に起きています。

まず大枠から捉えていきましょう。

現在、米国と中国は、互いに政府声明という抜きさしならない形を避けて、一見非公式に見える媒体を通じた意思表明をし合っています。

いわば、米中が「文通」をしているようなものです。 

まずは中国の立場からいきましょう。なかなか興味深いものがあります。 

共産党外交機関紙「環球時報」社説(4月22日)です。 

「今が中国政府にとって、戦争が起こった際に中国が取る、事前に確立された立場を米国に説明しておく良い時期だろう。北朝鮮政府が断固として核プログラムの開発を続け、その結果として米国が北朝鮮の核施設を軍事攻撃した場合、中国はこの動きに外交チャンネルでは反対するが、軍事行動には関与しない」 

続いてもうひとつ。 

「しかし、米国と韓国の軍隊が北朝鮮の政権を壊滅させる直接的な目的で非武装地帯(DMZ)を地上から侵略するならば、中国は警鐘を鳴らし、直ちに軍隊を増強するだろう。中国は、外国の軍隊が北朝鮮の政権を転覆させるのを座視することは決してない」 

中国は自分の意志を、新聞を介して伝えることをよくするのですが、額面どおりに受けとめれば、こう言っていることになります。 

①米国が北朝鮮の核ミサイル関連施設を攻撃することは容認する。
②北朝鮮への地上部隊の侵攻や、北朝鮮政権の転覆は容認しない。
 

そして米国の立場です。

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「マティス氏は国防総省で開いた記者会見で、北朝鮮が米国を攻撃すれば「急速に戦争に陥る恐れがある」と述べた」(AFP8月15日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170815-00000005-jij_afp-int 

マティス国防長官はこの発言に先立ち、ティラーソン国務長官との米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への連名寄稿で、こう述べています。

①わが国が平和的に圧力をかける目的は、朝鮮半島の非核化で、米国は体制転換や朝鮮半島統一の加速には関心がないし、米軍が非武装地帯の北側に駐屯するための口実を求めているわけでもない。

②長きにわたって苦しんでいる北朝鮮国民は敵対的な政権とは異なる存在であり、彼らに害を与えるつもりもない。

③北朝鮮の挑発的かつ危険な行動について国際社会の考えが一致しており北朝鮮は止まらなければならない。

④米国は北朝鮮と交渉する意志があり、外交を通して北朝鮮に方針を改めさせることを優先しているが、その外交は軍事的選択肢に裏打ちされている。

⑤北朝鮮は平和への新たな道を選ぶか、さらなる孤立の道を選ぶか選択を迫られている。 

つまりは米国は、北朝鮮の体制転換や南北統一の加速化は目指しておらず、北朝鮮の政権転覆には関心がないし、北朝鮮が核実験やミサイル発射などの挑発行為を直ちに停止すれば、北朝鮮と交渉する用意がある、ということです。  

トランプ政権はグチャグチャで崩壊寸前だという人がいますが、その論拠はトランプ、ティラーソンとマティスが、勝手にしゃべっているということのようです。

私は違うと思います。彼ら3名は綿密な打ち合わせの下で、どこでなにを言うのかあらかじめ決めてしゃべっています。

勝手なことをしゃべって、追放されたのがバノンです。

たとえばマティスが原潜ケンタッキーの乗員への訓示で、「至急何かをしなければならなくなれば、君たちに頼ることになる」ときついブラフをかけると、直ちにティラーソンが、「米国民は言葉の応酬を心配せずに、安眠していい」とフォローして中和しています。

方や、軍事オプションをちらつかせ、方や平和低外交努力を強調しているというわけですが、この天秤に乗ってトランプがさらにもの騒がせなだめ押しをするという仕掛けです。

これを受けて中国商務省は8月14日の声明で、国連安保理の新たな制裁決議を履行するため、北朝鮮からの鉄鉱石や海産物などの輸入を15日から停止すると発表しました。 

北朝鮮の工業基盤はなきに等しく、外国からの輸入で核ミサイルのエンジン部品を買うしかありません。 

そして買うためには、あたりまえですが、北朝鮮紙幣を持っていっても「便所紙をもってくるな」と爆笑されるだけです。 

必要なものはドルです。この貴重なドルを調達をしている主要相手国が中国です。 

いままで米国が今やろうとしてきたのは、直接的なミサイル開発に関わった企業・個人の資金の凍結でした。 

今回は核ミサイルに関与していようがいまいが、北朝鮮のドル獲得手段であった貿易そのものを対象としています。 

この米国の厳しい対応に、中国が「乗った」ことになります。 

さて、米国が朝鮮半島危機において二度と繰り返したくないと考えているのは、かつての朝鮮戦争のパターンです。
朝鮮戦争 - Wikipedia

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北朝鮮が戦車を先頭に立てた電撃作戦によって圧倒的優位に立ったのは初期だけのことで、仁川上陸作戦以降、北朝鮮軍は壊滅的な状況に陥りました。

そして国連軍が鴨緑江に達した時点で、毛沢東は義勇軍という名で、78万といわれる膨大な人民解放軍を投入します。

こうして米軍は38度線付近に押し戻されたまま膠着状態を迎えて、現在「休戦」状態となっているのは、ご承知の通りです。

米国がもっとも恐れる事態は、ソウルが火の海になることではなく、中国が北朝鮮有事に軍事介入してくることです。

そのような場合、米中は相互に到達できる核ミサイルを持っているが故に、地域紛争から核を含む米中全面戦争にエスカレートする可能性があります。

このような事態は、両国共に回避したいことは確かです。

つまり、中国は北朝鮮の政体変更をしない、地上進攻はしないという2点で妥協して、北朝鮮に対する限定的軍事オプションは容認するとしたわけです。

これを聞いた正恩の顔をみたいものです。酒量が増えたという話もありますから、健康にはご注意ください。酒は持病の通風によくないですよ。 

そして出てきたのが、この8月14日の発表です。

「朝鮮半島での軍事的衝突を防ぐためには、アメリカが先に正しい選択をして行動で示すべきだ。悲惨な運命のつらい時間を過ごしているアメリカの行動をもう少し見守る」

いつものように無意味にエラソーにしている態度は無視して、要は「休戦だ」と言っているようです。

これが一定期間の凍結にすぎず、本格的核武装の解除へと向かう一里塚になるとは思えません。当面のグアムなどに対する攻撃を控えさせたに止まるでしょう。

しかし、この「休戦」期間をフル活用して、様々な水面下での接触が続けられるはずです。

このような時期において、わが国ができることは限られています。

北朝鮮にグアム攻撃や、核実験をさせないような日米同盟の強固さを正恩にわからせることです。

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その意味で、日米2+2(外相・防衛相会談)は有意義でした。

また佐藤副大臣の、グアムに向かう核ミサイルはわれわれが落すという台詞はグッドジョブでした。

技術的には佐藤氏もよく知っているように、小笠原にでもPAC-3を持って行かねば不可能ですが、そういうひとことが米国民にアッピールします。

今は、そういうあいまいな「休戦」時期なのです。

 

 

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翁長知事の誤算みっつ

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当初、本記事は山路氏の論考とカップリングにいたしましたが、長文のために別途掲載にいたしました。

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私は翁長氏が古巣の自民を割って登場した時の衝撃を、いまでも忘れることはありません。 

このときの衝撃がいかにすさまじかったのかは、自民は以後の選挙をことごとく落したことでもわかります。 

つまりは、翁長氏は、自民県連からただ「出た」のではなく、「ぶっ壊して出てきた」のです。 

この衝撃は自民県連の指導部からもたらされたもので、しかもその手下たちは県庁所在地たる自民党那覇市議団(新風会)でした。 

つまり、自民県連の中枢部が丸ごと敵陣営に寝返ったのです。 

ひとつの政治集団は外部からの衝撃だけでは、簡単に崩壊することはありません。むしろ結束して強固に固められます。 

しかしそれが”ユダ”によってもたらされたものだったが故に、かつての自民県連は内部崩壊の危機の淵に追い込まれたのです。

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左翼陣営にとって、これほど痛快な出来事はなかったでしょう。 

「翁長」という敵将を得て「島ぐるみ」を演出できたばかりではなく、炎上する敵陣営を高みから見物していればよかったのですから。 

この裏切りはおそらく、翁長という政治家にとって、一生つきまとう暗い影となるでしょう。 

そして翁長氏がこの裏切りを繕うベールに使ったのが、オキナワ・ナショナリズムでした。 

米国政府相手の独自外交、駐米沖縄県大使、国連演説、そして延々と続く移設問題やオスプレイをめぐる本土政府との戦い。 

これではまるで、沖縄県は特別自治区だと宣言しているようなものです。

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「負ける戦いをしない」政治家であるはずだった翁長氏の誤算は、みっつあります。 

ひとつは、なにより共産党を甘く見たことです。山路氏も触れておられましたが、翁長氏がよく知っている公明党とは違って共産党は1㎝も立場を変えません。 

共産党の政治目標はあくまでも「全基地撤去」であって、辺野古移設においていかなる中間的な妥協点も存在しないのです。 

特技のはずの腹芸を封じられた老練な政治家ほど、この世で惨めなものはありません。 

去年3月に本土政府からの提案の「和解」期間案に乗ったことを、翁長氏は後に深く後悔することになります。 

では、確実にニッチもサッチもいかなくなる本土政府の提案に、なぜ乗ったのでしょうか。 

それがふつためです。

昨日の論考で山路氏は今年5月に菅官房長官が振興計画の延長を唐突に言い出したことを、翁長氏のこれ以上の「抵抗」を封じる手段だと書かれていました。 

同じメカニズムは去年の「和解」期間にも働いていたのです。「和解」期間の終了は秋。秋は次年度予算折衝の開始時期なのです。 

翁長氏は次年度予算をつり上げるためには、戦闘的ポーズを崩さず話し合っている「ふり」だけは必要だったのです。

翁長氏の政治家としての致命的欠陥は、経済オンチだということです。

おそらくはあまりに長期に渡って、振興予算配分の胴元の座にあぐらをかいてきたために、経済オンチで済んだのでしょう。 

ここが経済人だった仲井真氏との大きな差です。

振興予算なしでの県経済をまったく構想できず、国家戦略特区というお題にも、「先島への外国人労働者の輸入」ていどのことしか思いつかないのが、翁長氏です。 

つまりは、国からの手厚い経済支援なしで県を動かせないわけですから、国との関係を断ち切れないのです。 

三つ目は、国がおどろくほど柔軟だったことです。去年の春に工事を再開することは可能でした。 

しかし、それをあえて捨てて休戦期間を作り、毎月官邸の最実力者である菅氏を沖縄通いさせたわけです。 

抵抗する翁長氏のメンツを立てながら、話し合いを尽くした形を整え、最後には最高裁判決というこれ以上ない決定打で一連の移設を巡る政治劇に幕引きしました。

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その後はエピローグのようなものです。まだ共産党に配慮してゴネる翁長氏を再び「黙らせた」のが、先にも述べた今年5月の振興計画の延長でした。 

いまや政府は翁長氏を潰す気などありません。どうぞそのまま「戦っているふり」をしてください。そのほうが都合がいいとすら思っているはずです。 

なぜなら、工事はすでに再開されているという実は取っており、しかも無意味な闘争をすればするほど県民は翁長氏に、「成果が出ない知事」という印象を強く持つからです。

そして県民の目には、翁長氏は保守でもなんでもなく、身も心も共産党に乗っ取られた傀儡政治家と写るでしょう。 

そして沖縄左翼陣営には、翁長氏に代わる独自候補がいません。

あえていえば山城氏でしょうが、病身なうえに社会党色が強すぎて共産党は乗れないでしょう。 

2期を巡って人選さえ誤らねば、山路氏が述べるように保守が奪還できる条件は整いつつあります。

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山路敬介氏寄稿 沖縄県の政治状況と翁長知事の実相 最終回 翁長知事の再選はあるのか?

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山路氏寄稿の最終回になります。 労作の提供に心から感謝ましす。  

私たちはえてして、保守だから翁長氏を批判する、逆にリベラルだから翁長氏を支持するという平板な見方に陥りがちです。

山路氏論考のきわだった特徴は、イデオロギーで曇らない「突き放した」立体的な視点が基調にあることです。

さて、山路氏の最終回です。 

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  ■ 沖縄県の政治状況と翁長知事の実相その5
                                              山路敬介

承前

■ 翁長知事の再選はあるのか?

世論調査を行えば、今だに翁長知事の支持率は一定水準以上あると思われます。
 

少なくも現状の安倍首相よりはマシでしょう。 

ただ、それは対立候補がない状態においてです。 

翁長知事は「健康問題」を抱えているといわれますが、年齢相応の持病があるにしても現在のような有閑な職務に耐えられないほどではありません。 

しかし、私は沖縄自民党が興南学園の我喜屋優氏を担ぎ出すことが出来れば、翁長知事は「健康問題あり」として出馬しないと考えています。 

「負ける戦い」をしないのが翁長流だし、負ければ退任後の地位を左右します。 

辺野古移設について我喜屋氏は「約束は守るべき」という立場ですが、我喜屋氏相手の場合、両者が戦えば翁長氏は逆に10万票の大差で負けるでしょう。 

「辺野古移設反対」は沖縄の民意だと良く言われますが、それも大した意味ではないと言う事でもあります。 

 
私は、翁長氏は棺桶に入るまでには、自民党に戻るものと考えています。
 

そうでなければ子息の翁長雄治氏の将来がなくなるし、自民党県議や周辺議員の中にはそうした橋渡しをする用意のある方も複数います。

他にも、例えば安里繁信氏が対抗馬であってすらも、翁長氏は勝てないと思われます。 

しかし、残念ながら西銘恒三郎氏や安倍総理に近い島尻安伊子氏では無理です。 

一方、オール沖縄側には翁長知事以外、誰も「勝てる候補」はいません。

県・自民党本部はそこを良く考えて、傲慢な自家意識に囚われることなく候補者を擁立してもらいたいと思います。
                          

しかし、それより何より「県民意識の変化」は、単純に「結果を出せない知事」である事を良く見抜いた結果であって、その評価である点が一番大きな要因でしょう。
 

およそどこの首長に対してもそうですが、市民・県民の支持というものは、就任後においては、それまでの知事の主張の内容は実はどうでも良く、「どのように実行したか?」、「どれだけ実行できたか?」という点のみが評価基準です。 

その意味で、「埋め立て承認取り消し訴訟」による県側の全面敗北は取り返しのつかない失点でした。 

多くの県民にも何となく結果は予想出来ていたとはいえ、裁判の過程で先に譲歩してでも、滑走路の位置を変えるなり期限を設けるなりして、「一矢を報う」くらいの事は出来たのではなかったか?  

「絶対に勝てる」と約束した知事の言葉は食言に同じで、その事に対する評価は静かに深く県民に「翁長ばなれ」、「新風会ばなれ」となって蓄積されて来ています。

ほとんどの県民は「普天間の移設」や、全体的に米軍基地を減らす事に希望を持っています。
 

それでも元々は、「辺野古移設」そのものには強い関心を持ってはいず、これは「どうせ出来るのだから」という既定路線のあきらめムード的感覚からというよりも、「田舎に移るんね~」と言った程度の認識で、何やら「よそ事」であるような現実感にとぼしい感覚に近かったと思われます。 

ですので、当初からSACO合意の内容や本質を理解する人はごくわずかだったし、「辺野古移設」が全体的な基地負担軽減に繋がる「正式な条件」だ、という事も全く理解されていませんでした。 

そこを大々的に「辺野古移設問題」として、経緯を無視し虚実ないまぜにしてクローズアップさせたのは運動の成果というよりなく、弱い発信力しか持たない政府や、「二紙」に発言権を奪われた仲井眞県政の根本的欠陥を突くかたちで、沖縄マスコミの特殊性と左派運動の接着が最大限に機能した成果でした。

                                               (了)

 

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日曜写真館 ホーチミン市の市場にて

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私は市場が好きて、どこの街に言ってもまずいくのは名所旧跡ではなく、市場。

そこに住む人たちの飾らない顔が見られます。なんせ胃袋につながっている場所ですからね。

サイゴン(ホーチミン)では丸々半日かけて市場を徘徊し、昼飯を市場でたべたら、午後はチョロン地区をぶらぶら。夕飯はチョロンの食堂と、市場漬けの至福の一日でした。

那覇の農連市場や牧志公設市場とそっくりな雰囲気で、違和感がまったくなし。

コンデジのスナップ写真ですので、解像度はご容赦ください。

さて、昨日の大阪大阪桐蔭と仙台育英との一戦、ご覧になりましたか。

いや、よもやよもやでしたね。9回裏2死から内野ゴロの送球がセーフだったとは!柿木君は両手を上げて、ヤッタと叫んでいましたもんね。無慈悲。

しかし、そのあと仙台の馬目君が、あの強烈なプレッシャーの中で打つとは!

すごいもの見ちゃった、というかんじでした。両チームに惜しみない拍手を。

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山路敬介氏寄稿 沖縄県の政治状況と翁長知事の実相その4 国と「呼吸」を合わせているかの翁長知事

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山路氏の論考の4回目です。 

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          ■沖縄県の政治状況と翁長知事の実相 その4  
                                           
山路敬介                                                                     

 承前 

二紙の論調と乖離しつつある「県民の意識の変化」に耳目を閉ざす翁長知事 

私は沖縄県民意識の特殊性があるのだとすれば、「閉ざされた情報・言論空間に置かれている事」が、その原因の第一にあげられると考えるものです。 

ですが、それであっても翁長知事就任以来起こった様々な出来事から、「県民意識」の変化は確実に起こっています。

それは、「コザ騒動」以来、基地反対派が長く封印してきた「暴力行為容認路線」に転換した事への嫌悪感や、本来基地問題とは何ら関係のない本土からの異様なゴロツキ紛いの「反差別暴力集団」の来襲などによる危機感もあるでしょう。
 

話がそれますが、2016年4月26日の琉球新報コラム「金口木舌」はひどかった。 

「ヘイト行動への反抗」という題で男組(しばき隊)のイベントなどを紹介し、「超圧力・武闘派 男組の再結成だ!」などと、最大限に持ち上げた有様は反吐が出そうでした。 

その後、香山リカ氏や安田浩一氏などしばき隊応援団の有名人の論説がしげく紙面に載るようになり、「マイノリティの沖縄が、マジョリティの本土に差別されている」という構図をつくり、その証明として「沖縄の基地問題」があるのだというキャンペーンを行いました。 

 
このような、これまで思ってもみなかった「差別」の存在を外部者に勝手につくられた事に県民は当惑しはしましたが、明治時代じゃあるまいし、本土の人たちに沖縄への差別意識など毛頭ないのは明らかで、それゆえ当の沖縄県民自身も「被差別者」になる気など全くありません。
 

「沖縄人は劣った民族なのだから、米軍基地を押し付けてもよい」と考える国民など見た事もありません。 

だいいち都道府県人気ランキングで4位なのだし、移住希望者が引きも切らないのですから、わずかその点からだけでも全くお話になりません。 

年寄り左翼の皆さんはいざ知らず、沖縄の若者でこのような薄っぺらい「差別論」に乗っかり、その果の「暴力容認論」に傾く恥知らずは全く存在しません。 

 
それでも二紙は今だに、深刻な暴力事案による逮捕者を正当化する試みを続けていますが、ネットをほんの少しくぐれば「真実を目の当たりに出来る時代になった」のです。
 

沖縄でも他県同様に、特に若い連中ほど報道に惑わされることなく自分から積極的に事実を拾いに行く傾向が「二紙との乖離」を生んでいると言って差し支えないでしょう。

ところで、知事の「アイデンティティー」の押し売りにも辟易しました。
 

生まれた島を個々人が恋うるのは当然にしても、知事がそれを言う事の「政治的臭み」には耐え難いものがあります。 

また「魂の飢餓感」などと馬鹿げて浮いた物言いは、その知的レベルの低さも露呈しましたが、これには若者に限らず失笑・「赤面もの」でした。 

 
同じように政治家の中身のないワードだとしても、小池知事の「ダイバーシティー」だの「サステイナブル」だの聞くにつけ、せめて格好だけでもいいから考えて言葉を使って欲しいと願わずにおれません。
 

そのような中、かつて「最低でも県外」と主張したバカな総理の自身の妄言に固執する行動がなお混迷を深め、その流れに乗り翁長雄志という「普天間の即時返還と辺野古移設阻止が同時に出来る」 と公約する知事候補が保守系から現れたのですから、米軍基地の減少に加速度が着くと期待して票を入れる県民が多かったのは当然です。 

結果、粛々と法に則って許可をした仲井眞氏が落選し、出来ない事を「出来る」とウソを言って県民を騙した翁長知事が誕生したのです。 

  
誰が知事であれ、法に基づいて行政を行っておれば、「埋め立て承認許可」は必ず行われなければならず、その当然の事をなしたに過ぎない仲井眞氏の「埋め立て承認許可」には一切の違法性がない事が最高裁によって明らかになりました。

いくら二紙が県民に向かって本質を隠し闇に向かって吠え立てても、以上のような諸々の事実がようやくにして徐々に県民の間に広がり、その結果の「オール沖縄」首長戦3連敗なのだという事実を、翁長知事はもっと厳粛に受け止めるべきです。


国と「呼吸」を合わせているように見える翁長知事

「取り消し訴訟」の完全敗北と高裁和解条項によって「辺野古移設問題」は、国と県の間の行政機関間においては決着をみました。
 

ところが問題は「辺野古移設を絶対阻止する」とした翁長知事と、それを信じた県民の間の決着がまだついていないのです。 

 
そこをファクトによって、県民の前に明らかにするのが新聞本来の役割ですが、沖縄ではそういう報道は期待出来ません。
 

中華人民共和国の新聞は中国共産党の機関紙ですが、沖縄の新聞は運動体の機関紙なので、国民の知る権利・言論の自由を実現する新聞本来の目的を果たすものではないからです。 

考えようによっては、人民日報や環球時報よりもまだ悪い。 

 
信念はないが、もともと世故に長けた翁長知事は「県民には真実を隠しておく」方が得なので、いちおうそこに乗って時間稼ぎを試みます。
 

しかし、そこはそれ。少なくも国・県の間において「取消訴訟の完全敗北」=「辺野古問題の終結」は揺るぎない真実ですから、行政の長としてそのように振舞わねばなりません。 

敗訴直後から「完全敗北の事実」をまるで認めず、他にも手段が存在するように見える幾多の言動を繰り返してきた翁長知事ですが、それは単に言動であって、以後の「行政行為」としては今回の訴訟提議までありませんでした。 

絶えず威勢のよいラッパを吹き鳴らす事は、県民や運動体向け。そのスピーカーとして新聞の存在があるようです。

しかし実は注意深く和解条項を守り、判決の趣旨に逸脱しないように慎重に国との呼吸を合わせているのが真実と思われます。

以降、主観的部分もあろうかと思いますが、私がそう考える理由を縷々述べて見たいと思います。 

また、いろいろ見方はありましょうが、私は今回の訴訟はギリギリ高裁和解内容に抵触しないものと考えています。 

むしろ、和解内容は翁長氏において十分正しく意識され、今回の岩礁破砕訴訟は全面敗訴を承知のうえであり、そこまでして「「撤回」を回避する道を選んだ」という事だと考えます。

① 敗訴直後から翁長知事は「岩礁破砕更新許可」や「河川の付け替え許可」、文化財法護法(これは名護市ですが)などの、あらゆる手段を用いて「辺野古移設を阻止する」とブチあげました。
 

しかし、本気で「辺野古移設を阻止」したい人間が、そうやすやすと自分の手の内を晒すものでしょうか? 

実際、今回も岩礁破砕許可権限を利用して来るだろうと警戒をされて先手を打たれたのは、事前に県からそういうサインが出ていたからにほかなりません。

② そもそも「更新許可申請」を行わない事が国の「違法行為」だというのならば、なぜ、その事を理由にして「承認の撤回」を行わなかったのか?
 

水中ドローンを想定してまでの軽微な工事の瑕疵の発見さえ、その理由とするべく身構えていた点を考えると非常な矛盾です。 

 
③ 政府が決定した例年どおりの補助金3000億円超えの決定は、これまでのような度重なる折衝が見えず実に唐突感のあるものでした。
 

補助金要請を強く言えない翁長知事の政治的立場を慮った「政府の配慮」がそこにあった事は明らかで、持ちつ持たれつの両者の気脈を感じないワケには行きません。

④5月に菅官房長官が、これも唐突に「「沖縄振興計画」の延長をやる方向だ」と発表しています。
 

その方向性に向かうまでの議論が明らかでなく、国と県との折衝が行われたのは当然としても、それがどのように行われたのか全然明らかではありません。

この事について篠原章氏は、3月に「「撤回」は必ずする」と宣言した翁長氏が今だにしないのは、まさに菅氏が発表した「沖縄振興計画」のゆえだ、と推察しています。
 

爾来、振興計画の延長こそ翁長氏の悲願だったのであり、「翁長氏はそのために日の丸保守という立場を捨て、「辺野古反対」まで訴えて政府に圧力をかけた」という見立てです。 

延長を示唆した菅氏発言を受けて、これまでの強力な反政府姿勢を取れなくなったもので、「埋め立て承認を撤回」しない理由もここにあるという見解です。 

 
詳しくは新刊書の到着を待ちたいと思いますが、なるほどそう考えれば数々の疑問は氷解します。
 

また、今回の訴訟の存在ともバッティングしないどころか、細部で非常に整合性があります。

本題から外れますが、しかし私は「沖縄振興計画」の延長には大反対です。
 

この種の補助金計画が沖縄の社会構造にどういう影響を与えてきたか?、保守も左翼も一緒になってそこから利益を吸い上げつつ、今だに最低賃金で働く人々がとにかく多いのはなぜか? 

行政の金に頼る意識を持ってしまえば補助金ひも付きの分野のみ伸長し、本来あるべき産業構造をいびつにします。 

雨後のタケノコのように補助金を配分したり消化したりするための外郭団体が設立されて来たし、それらは結局「行政の肥大化」となって民間活力を奪います。

そこを沖縄自民党は言わないし、むしろ補助金を引っ張って来られるウデを集票の源泉にしているところがあります。

                                  (次回最終回)

 

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依田氏事件は往来の自由侵害の問題だ

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今回の依田事件については、反依田側の意見はことごとく暴行があったかなかったかという一点に絞られていました。溜め息がでます。 

私の記事をまったく読んでいないのは明白で、一行も読まないで投稿するなよ、と思いますが、しかたがない人たち。  

私はこの記事を、なにがあの事件を起こす原因となったのか、その本質を見るために書いてきました。  

依田事件は、依田氏が好き好んで起こしたものではありません。

では、反依田派の皆さんに素朴な質問ですが、なぜあんなヤンバルの原生林地帯の辺鄙な場所に「被害者」女性を含めて数名の人たちがいたのでしょうか?

山菜摘みでもしていましたか。はたまた、バードウォッチングでも?

いいえ、わかっていますよね。あなた方がいちばんひた隠しにしている「秘密」です。

「秘密」にカッコをつけたのは、ほとんどの人が知っているのに、あなた方はまるでそれを”ないものの”ようにして論じているからです。

はいそうです。この「被害者」女性たちは、公道を私的検問していたのです。Cstquksumaaoe8j

の写真がその「検問」風景で、反対派のツイッターで堂々と掲示されていました。

建前としては工事の作業関係者をつまみ出すということらしいですが、なんと警察車両まで「検問」しているようです(!)

こんなことをやられて平気な県警も県警ですが、赤信号、皆で渡れば怖くないのデンでしょうか、集団だと大胆な違法行為をしています。

このような反対派の警戒線に依田氏は引っかかったのです。

あの道を依田氏が通ることは、往来通行権という国民の基本的権利に属することです。 

これは私が恣意的に言っているのではなく、ウィキにはこう述べられています。
往来を妨害する罪 - Wikipedia

「往来を妨害する罪とは、公共の交通に対する妨害行為によって成立する犯罪。刑法124条から129条(第二編 罪 第十一章 「往来を妨害する罪」)に規定されている」 

したがって、公道において恣意的に往来を恒常的に妨害し続け、なおかつ「お前は帰れ」と命じた側に非があるのは明白です。 

なぜならなんの権限も持たない私人が、公道において一般人の往来を制限し、かつ統制しようとしたからです。

これは刑法が定める、「往来を妨害する罪」に該当します。

このような不法行為とそれに抗議した側の紛争が、あの事件です。 

このことに一切触れないで、依田氏が地元で支持されているいない、トラブルメーカーだったからどうの、果ては統一協会がどうしたといった人格攻撃は、だからどうしたのだの類の無意味、かつ不毛な議論です。 

属人的なことは、各人の主観の領域ですから捨象すべきです。 

反依田氏側は、公道における私的検問、あるいは高江集落の道路封鎖が、いかなる法的論理において正当な行為になりえるのかを明確にしてからにしてください。 

Photo_2シュワブゲート付近の私的検問 車内に手を入れているのは山城議長。彼らは顔写真をご覧のよに、了解もなく撮影するのが常である。

暴力の度合いについても、裁判所が審判するべきことであって、審判が開かれていない現状で、場外からとやかく議論しても仕方がないことです。

原告側の証言・写真と依田氏の証言が乖離している以上、今の時点で部外者同士が議論しても水掛け論です。 

ですから、私が依田氏を応援しているのは、個人の自由を抑圧する集団的暴力と、警察の無作為に対して、個の資格で戦っているからです。

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山路敬介氏寄稿 沖縄県の政治状況と翁長知事の実相その3 「新風会」の凋落と、伸長する共産党の思惑

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中国が東シナ海に600隻もの大漁船団を出したようです。 

それを伝えるFNN(8月16日)です。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170816-00000457-fnn-int 

「沖縄県の尖閣諸島周辺へ向けて出港する、中国の大漁船団。武装した漁師が乗っている可能性もあり、尖閣の海が、再び緊迫している。
日本時間の16日午後1時、中国政府は東シナ海での漁を解禁。
この港を拠点としている、およそ600隻の漁船のうち、およそ半分が、沖縄県の尖閣諸島周辺に向かうという。
尖閣諸島周辺は、日本の領海の外なら、中国漁船による操業が認められている。
ところが、2016年は、200隻から300隻の中国漁船が押し寄せ、漁船とともに中国海警局の船も領海侵犯を繰り返す事態となり、当時の岸田外相が駐日中国大使を呼び、抗議した。
あれから、およそ1年。
2017年も、尖閣諸島周辺に向け出港した、中国漁船。
この映像を見た、東海大学の山田吉彦教授は「この船団はしっかりコントロールされた、統率した動きをとるものである。後ろに見える指示船と思われる船には、日本製のかなり高精度のレーダーが積まれていることがわかる。大きな規模の船団なので、滞在期間が長く取れる。中国の海域なんだということを定着させる思惑がある」と話した。
漁民によれば、距離や船の大きさに応じて、中国政府から補助金が出ていて、福建省から遠い尖閣諸島にも行きやすいという。
また、漁船には、「海上民兵」と呼ばれる武装した漁師が乗っていることがあるという。
漁民は「民兵か? いるよ。釣魚島(尖閣諸島)に行けば、あちこちにいるよ」と話した」
 

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中国の「侵攻」の手法は、このような手順を踏むことは、いまや軍事要塞化されてしまった南シナ海でわかっています。

①少数の漁船による領海侵犯
②侵犯漁船数の増加とその恒常化
③中国公船の領海侵犯
④公船と指揮船に統率された大漁船団の領海付近の侵犯
⑤④の領海内侵入
⑥海上民兵の「遭難」名目の尖閣上陸
⑦中国と公船の「救助」
⑧日本海保との衝突
⑨中国軍艦の出動

現在は④と⑤の間のレベルにあります。

書きませんでしたが、⑩になれば、もはや海保では対応不能で、海自が海上警備行動をとらねばなりません。

このような漁船団と中国公船による実効支配を固めつつ、中国はこれまでも並行して進めていた軍事侵犯を行うことでしょう。

今さらいうまでもありませんが、尖閣諸島は「沖縄県石垣市登野城2390-94」という地番を持つ沖縄県です。 

言い換えれば、この中国漁船団の「侵攻」は、沖縄県が管理する水域への「侵攻」でもあるといえます。

しかし、そのようなことはどこ吹く風とばかりなのが翁長知事なようです。 

                        ~~~~~~ 

            ■沖縄県の政治状況と翁長知事の実相 その3
                                           山路敬介
 

承前

 翁長氏の支持母体「新風会」の凋落と、伸長する共産党の思惑

三回連続で敗退した首長選挙は「オール沖縄」の衰退を示し報道と異なるその実態を顕著にあらわしたましたが、去年の県議選と先月の那覇市議選の方は「オール沖縄」内の知事支持母体である「新風会」の壊滅的状況を明らかにしました。
 

つまり、全体的に「オール沖縄」は退潮し、オール沖縄内の共産党が伸びて新風会が著しく後退したという図式です。 

新風会退潮の原因は明らかで、若手を中心とした多数派中堅以下の経済人の支持を失ったからです。

新風会は表向き、報道等により「辺野古に基地をつくらせない」としていたとされる仲井眞前知事の翻意・変節への反発から、県内保守勢力(主に自民党離反組)が分離・結集して成立したものと喧伝されて来ました。 

ですがその実態は、かねてから水面下で小異な対立点をまさぐりつつ「仲井眞VS翁長」の絵図を欲した翁長知事実現に向けた実行部隊でした。 

このようなハンパな保守勢力が共産党と組む場合、結果がどうなるか本ブログでは民進党への懸念を例に論じられて来たところですが、新風会はその典型的な失敗例となりました。 

先月の那覇市議選におけるある新風会候補など悲惨なもので、後援会は「共産党と共闘するならば応援出来ない」とし、後援会は解散。とうとう出馬そのものが出来なくなり引退しました。 

今や、会派としての那覇市議会新風会は消滅し、社・社・民に合流という憂き目となったのです。 

まさに「内側から食い破る」、共産党の面目躍如と言ったところです。 

共産党は公明党とは違うのです。そこに「話し合い」や「妥協」といった、緩いメンタリィーは存在しません。 

選挙協力欲しさに、政策的妥協が成立する事のない共産党と共闘を欲したすえの結果は明らかで、積極的な自由主義的経済政策は打てませんし、国からの正当な補助金を要請をする事もままなりません。 

翁長氏は経済政策について当初、「仲井眞知事方針の踏襲」というカタチで共産党にも一応これをのませましたが、続いて新規の色を出す事は困難な状況に追い込まれています。

さらに安慶田前副知事の失脚があり、憶測もありましたが断片的にも明らかになった事実からその経緯が語られる中で、深刻なオール沖縄内の確執の存在も浮かび上がりました。
 

県の経済政策が先行き左傾化・硬直化する見通しを懸念し、知事に失望もし、革新化する新風会にも見切りをつけた中堅経済人の不満があり、県を通さない「国との直接的なパイプ」を希求・要望して設立されたのが、安慶田シンクタンク「沖縄経済懇談会」設立の本当の趣旨です。 

 
これは翁長氏が主唱して設立されたものではなく、しかし経済人の新風会からの離反や、「自民党への鞍替え」を最小限に食い止める意味で事後的に了承したもののようですが、これでも新風会の没落は食い止められませんでした。
 

鶴保前大臣の後援会設立なども同様、この流れにあります。 

 
新風会から距離をおく支持者は経済人以外にもなお多く、現在新たに「おきなわ新風会」なる政策集団を設立などとの報道を目にしますが、長期に新風会が存続し続ける事は難しいと言わざるを得ません。

もっとも、元々「辺野古移設」以外は自民党と差異はなく、辺野古問題が収束すればその存在意味もありませんので当然です。
 

そこをわかって自民党との「色合い」をかえ、ゆえに「辺野古反対」に固執もするし、手元の一票をかき集めんとし、生き残るために新風会そのものが非自民的左傾化をしていく「悪循環のループ」は目も当てられません。

翁長知事は翁長知事で、新風会の退潮と比例して、その分を共産党をはじめとする革新系に支持基盤の埋め合わせを頼る以外にない状態に陥っており、それゆえ革新の主張を最大限とり入れた政策に傾くしかなくなっています。

革新系のうち特に共産党の目指すところは明確に「即時全基地撤去」であり、「日米同盟の撤廃」です。
 

共産党にとって、それらの主張を具現化させる為の第一歩としてのみ「辺野古新基地阻止」があるのであり、県が「辺野古反対」の主張を同じくするのであれば、当然に「本土からの金の流れ」を県みずからが遮断して主張に臨むべきである、というのが県民に隠されたその主張です。

これは、「やがて新風会勢力の伸長とともに、共闘しても共産党等を押さえ込めるだろう」とか、「共産党ともイーブンの話し合いや妥協が可能だろう」と考えた翁長知事の誤算です。
 

「腹八分、腹六分」のごとき甘っちょろい呼びかけは共産党には通用しません。 

 
国を相手にした執拗なファイティングポーズは革新系支持者へ向けたご「機嫌取り」の演技ですが、強い指導力を演出する事で支持者や事情を知らない県民へアピールという意味合いもあります。
 

 
しかし、後者においては、もはや「国」との対決気分に嫌気がさした正常な一般県民に対してはモロに逆に作用してしまい、同時に「共産党」という沖縄政治の最もタチ悪い部分のみ引き出してしまう事になりました。
 

それに引きずられる形での、「現在の沖縄政治の混迷」がある、と見るべきです。

                                            (続く)

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依田氏への誹謗に答える

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当初、山路氏論考の前に書いたのですが、長いので別記事としました。山路氏の論考は別記事でアップしておりますので、よろしくお願いします。

さて、コメントに依田氏事件を掲載したところ、HN改憲派氏、HN石川氏から依田氏批判を貰っているので答えておきます。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/08/post-9907.html 

私がこの事件を、東村の現地住民と、外部から道路占拠・私的検問をするために入ってきた反基地運動家たちとの間で発生した紛争と見ていることは記事に書きました。 

この事件は、むしろ高江集落の人たちとの間にいつ起きても仕方がなかったことであって、高江住民、特に生活のみならず生産まで妨害された農家には怒りが渦巻いていました。 

それを伝える沖タイ(2016年8月8日)記事です。

「高江区の農家の男性(75)はカボチャの植え付けに向かう途中で渋滞に巻き込まれ、本来10分で到着するはずの畑に1時間以上を要した。
「作付け期間は限られている。このままでは1年間の収入に響く」と嘆く。「決してヘリパッドに賛成ではない。ただ、彼らのやっていることはわれわれの生活の破壊。もう爆発寸前だ」と憤慨する。当初の機動隊への怒りの矛先は市民側に変わりつつある」

下の写真は高江住民が占拠集団に、「せめてわれわれだけでも通してくれないと生活が立ち行かない」と懇願するために作ったプレートです。

しかし、占拠集団からはまったく無視されました。地元民はここまで圧迫されていたのです。Photo沖縄タイムス2016年8月8日より引用

このような状況の中で起きた事件だということをコメント氏は無視して、依田氏のキャラクターにのみ焦点を当ててしまっています。 

コメント氏は依田氏がトラブルメーカーだったので、自分のいままでのトラブルを目立たせなくするためだったというようなうがった見方すらしています。

そしてあたかも依田氏が紛争を起こすべく、あの県道をわざわざ通過しようとしたかのような言い方をしています。 倒錯した言い方です。 

県道は万人が通行できる公道であって、そこで私的検問をするという行為を批判せずに、ただ公道を通過しただけの依田氏側を、「どうしてこんな場所を走っていた」と言わんばかりの言い方ではありませんか。 

公道を占拠して違法な私的検問をしていた側と、それに抗議した側を対等に置くことすらおかしいのに、さらに念がいったことには、まるで通ったほうが「悪い」はないでしょう。 

仮に、依田氏が反対派の阻止線に自動車で突入したというならともかく、ただ通行していただけの話で、反対派仕掛けたから惹起した事件なのです。

原因を間違わないでください。Photo_2

防衛局資料より

あの県道は東村住民の北部に通じる重要な生活道路です。

ここに抜けているコメント氏の視点は、道路占拠・私的検問といった明らかな違法行為に対する判断です。 

コメント氏の言い方を敷衍すると、北部へ通じる県道沿いの地域は、反対派の実効支配地であるから通るなと、通ったほうが悪いと言うことになります。道理が逆です。

こういうことを、「石が流れて、木の葉が沈む」といいます。

そもそも依田氏が、自分の宿にきた子供連れの外国人を、わざわざトラブルを起こす目的であの地点に連れていくなどということは、宿の経営者としてありえません。 

もしなんらかのトラブルがあった場合、特に外国人の場合、裁判沙汰になり、多額の賠償請求をされる可能性があるからです。 

コメント氏の言い方では、まるで裁判沙汰を起こす目的で、依田氏が自爆テロをしたかのように聞こえます。

あの事件以降、依田氏は「暴力男」はまだいい方で、サイコパスとまで言わました。その「暴行」とやらは全治3日です(苦笑)。

いいですか、全治3日の診断書など猫に引っかかれても出してくれます。

私としては、コメント氏がどうしてここまで依田氏を悪しざまに言いたいのか理解に苦しみますが、もう少し素直に全体状況を見たらいかがでしょうか。 

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また「警察を呼べ」とおっしゃいますが、あの時点で沖縄県警は高江の違法状況を完全に放置していたことを忘れましたか。 

県警が高江集落の道路封鎖や、周辺県道での私的検問を知らなかったとでも。 

県警の最高責任者が自治体首長、すなわち他ならぬ翁長知事だったからかと、かんぐりたくなるような腰の引け方でした。

手ぬるいを通り越して、反基地派におもねっていると評してもいいような態度を示してしたのが、当時の県警でした。

あれだけ長期に及んだ道路封鎖で、高江集落が区長を通じて何度となく陳情しても、有効な法的な排除を怠りました。 

県警はN1裏テントが国有林にたてられていても、そこで暴行が行われても、それを制止せず黙認し続けました。

このような法の及ばない地域を作ってしまった県警の責任は、強く批判されるべきです。

下の写真は去年8月5日に撮影された、防衛局職員への集団暴行事件のものです。

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関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/20165-b8be.html

実はこの時も、県警は現場のすぐそばにいましたが、暴徒と化した反対派を制止せずに放置しています。

ちなみに、このリンチの首謀者のひとりが、今回の依田氏事件の当事者です。

この県警の目にあまる事なかれ主義に業を煮やしたのか、全国から警備部隊が大量出張するはめになったのです。

その過程で起きたのが、例の「土人」発言ですが、これも大阪から派遣された若い警官が、反基地運動家の罵詈雑言に耐えかねての事件でした。

このような当時の高江の状況や、その周辺地域での私的検問といった状況をスルーして、依田氏を人格攻撃するのは倒錯しています。 

裏目読みではなく、素直に見てください。

 

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山路敬介氏寄稿 沖縄県の政治状況と翁長知事の実相その2 勝つはずがない訴訟のゆくえ

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山路氏の論考の2回目です。ありがとうございました。

このような精緻な分析ができる論者は、貴重です。

                       ~~~~~
              ■沖縄県の政治状況と翁長知事の実相 その2
                                       山路敬介(宮古)

承前 

訴訟のゆくえ 

すでに方々で言われるように、県・翁長知事側に全く勝目はありません。 

最高裁で既に「行政上の義務の履行を求める民事訴訟は不適法」との判例が存在するので、まず訴えそのものが却下される確率が高いと言えます。 

これは「訴訟さえ成立しない」事を意味し、巷間良く言われるいわゆる「門前払い」であって、早期に決着がつく可能性が高いと思われます。 

また、首尾よく訴訟が成立したとしても、第一義的に法の解釈権を有し「法を所管する」農水省の判断を覆すには、その解釈に「一見して明白な違法性」が認められなければなりません。 

この点で県側の主張は、「漁協以外にも潜在的権利者は存在する」ので、「漁業権は消滅していない」という左派お得意の「定義・権利の拡大」論法です。 

これを論理的根拠にすえた主張を展開する予定のようですが、そもそもそこに争点が到達する事もありません。 

なぜならば本件は新規許可でなく、期限切れした「更新許可」の問題だからで、すでに一旦、条件を満たして「県によって許可された案件」だからです。 

県が新規申請時に問題とならなかった他の権利者の存在を新たに主張するならば、事後に「別の基準」を当てはめる事と同義の二重基準性を孕む事になり、許可を受けた者の利益を不当に逸失せしめる不公正かつ不合理性な主張になりますので、このような主張が認められる事はありません。 

 
漁業権の区域・地域の範囲に関する主張部分も、そもそも日米地位協定で米軍の使用を認め、常時立ち入り禁止区域に設定されている海域ですので、「沖縄県が占有・管理している海域」という主張には無理があります。
 

 
また、那覇第二滑走路建設工事におけるケースで更新許可を申請している事をもって、「二重基準」であるとか「恣意的なもの」との主張を二紙でよく見かけますが、こういう本質を外れた議論を展開させる主張の仕方は、左翼弁護士の良く好むところです。
 

無意味な行政手続を廃する事は常に行われるべきですが、仮に国側が申請の必要のない事を認識していたとしても、県の求めに応じて申請・受理されているのですから、申請した国を「責むべき事由」にはなりません。 

少なくも、この種の主張は直ちに国側(水産庁)の判断が「違法である」との証明にはつながらないし、その根拠たり得ません。 

それでも一万歩譲って、この訴訟に県側が全面勝利したと仮定しましょう。 

しかしそれならそれで、国は岩礁破砕更新許可を再申請すればいいだけの話なのです。 

多少の期間の遅れが生じたとしても「埋め立て承認」が既に有効になされている以上、法的には許可せざるを得ないのであって、この訴訟自体をもって些かも「辺野古阻止」につながる実効性はないのです。 

このように二重三重に勝訴の見込みが無い事、「辺野古阻止」という観点からは効用のない事は県幹部も翁長氏も与党の議員連中も十分認識しているに違いなく、このような「濫訴」に等しい訴訟提起は、およそ「公」がする事ではありません。 

常識的判断が欠如した左翼弁護士にむしられるだけで、限りある県予算をドブに捨てる行為でもあります。 

一刻も早い普天間移設を切実に望む市民や、心ある県民にとって看過出来る事ではありません。 

 
ちなみに二紙の論調は例えば、「「本丸」撤回へ助走」(琉球新報 7/25 三面)などと白抜きの大見出しで報じますが、本文ではこの訴訟のどこに助走的要素があるのでしょうか?
 

この訴訟が一体どのように「本丸撤回」に結びつくのか、全く説明がありません。 

本当のところ、「撤回」する気のない知事の本心を見据えた二紙が、運動体の立場に立って知事をけしかけている場面なのかも知れません。 

 
見出しの勢いとは180度違い、本文では「仮に今回の訴訟で県が勝訴した場合でも、国が岩礁破砕許可を申請した場合、それは認めざるを得ない」(県幹部)とあり、提訴の理由として「目の前で工事が日々進む中、何もしないワケには行かなかった」(同)と正直に語らせています。
 

いつもの事ですが、これでは「新聞」とは言えません。 

もっとも、「”暴力的運動”容認へ助走」と言うのが、本当に付けたかった見出しなのでしょう。 

 
それと関連してこの訴訟の大きな疑問は、もし翁長知事が本気で「埋め立て承認の撤回」をこれからやるつもりならば、今回の県側の主張は「撤回訴訟」の中で補足理由として組み合わせて主張すべき事が最も効果的だということです。
 

それが目的を達成する為には最善の訴訟戦略であり常道でもあろうに、なぜしないのか、 という疑念が強くあります。 

国にも「普天間の危険性の除去」以外に辺野古移設を急ぐ理由はあるし、それゆえ「焦り」も必ずあります。 

その「焦り」が、合法ではあるものの「漁業権の消滅」という強い解釈を水産庁から引き出す要因になった側面はあるのです。 

しかし、それが「違法かどうか」を今ここで争うならば、間違いなく「違法ではない」という判断にしかなりません。 

ここで問題を分けて確定されてしまってからでは、「撤回訴訟」において主張を補強する「大事な一つの柱」を失う事になるのです。 

県側としては「民意」だけでは撤回の理由足りえないとかねて判断しているし、承認後の「撤回」が認められるほどの深刻な違反事案の発見も覚束ない中、この件は「撤回訴訟」の中でこそ裁判長の心象部分に訴える事が出来る重要なファクターです。 

少なくも地裁レベルでは多大な効果があったはずで、それをあえて無意味に「捨てた」意味はなんだろうか、と考えないわけには行きません。 

 
何やら「国と握っている」かのような見方は性急としても、これはもう「撤回」をするつもりはないのではないかと、考えざるを得ません。
 

少なくも三月に知事が断言したような「承認撤回に賭ける決意」というものは、よほど「眉唾」と考えないわけには行きません。

余談ですが、このような「バカな県」に対して国が損害を賠償させる方法は常にありますが、産経新聞が言うような「翁長知事個人への賠償請求」は、県議会の通し方を見る限り遺漏はなく、「識名トンネル事件」や「国立明和マンション事件」にみるような住民訴訟を利用した方法では難しいと考えます。
 

他の直接的方法について菅官房長官が示唆的に述べた事がありましたが、過去に例がないので分かりません。

                                              (続く)

 

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山路敬介氏寄稿 沖縄県の政治状況と翁長知事の実相その1 翁長知事の「戦っているふり」とは

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山路敬介氏から頂戴した寄稿を、4回連続で掲載いたします。 

地元紙に踊る勇ましいシュプレッヒコール、一斉に掲げられるボードなどとは裏腹に、「オール沖縄」は手詰まり感に満ちているようです。

その最大の理由は、翁長氏が「この先」を見通す展望を提示できないからです。

翁長氏は口先ではあいかわらずの強気で「撤回」を言いますが、それは実はすでに空鉄砲であることは、翁長氏自身もっともよく理解しているはずです。

何度もこのブログで書いて来たように、もう辺野古移設問題は去年暮れの最高裁判決で終わっています。

翁長氏はその無能さ故に、国との協議期間として設けられた「和解期間」をまったく無駄に費やし、シュワブ・ハンセン敷地内移設など別方法の解決もあったに関わらず、何ひとつ新たな解決法を提起しようともしませんでした。

なぜなら、いまや翁長氏の最大の支持母体となってしまった共産党が、絶対に陸上案に反対するからです。

知事にとって腹芸のひとつも見せようにも、産党が「全基地撤去」以外いかなる解決も許さないことが明らかな上に、自らの派閥の新風会が事実上崩壊してしてしまっては現実的に打つ手なしだったわけです。

ですからズルズルとあーでもないこーでもないとグズって見せて、なんとか2期までつなぎたいというのが、今の翁長氏のほんとうの姿です。

戦いたくても戦えず、かといって収拾することもできないハンパな存在。それが今の翁長知事です。

具体的に考えてみましょう。

①去年暮れに受諾した最高裁判決の実施・・・共産党の反対で不可能
②闘争の継続・・・政府が対策済で一蹴
③陸上案など別の提案・・・和解期間ならまだしも今は不可能

つまりは彼には何もできないのです。すべてがどん詰まりの袋小路。

したがって翁長氏にできることは唯一、「戦っているふり」だけなのです。

翁長氏は、国と県の間に不信の壁を築いてしまいました。政府と太いパイプを構築すべき知事としては、それだけで失格です。

つまるところ、翁長氏は共産党流の「解決されては困る。いつまでも反基地運動ができさえすればいい」という永久革命路線に呑み込まれたにすぎないのです。

共産党はそれでいいでしょうが、マトモな民政をせずに闘争しか頭にない知事など、県民にとっては無用な存在です。

今、翁長氏がなすべきは、自らが神輿に乗ってこじれさせた移設問題の責任ある収拾以外ありません。

なお、写真と本記事の冒頭タイトル小見出しは、編者が挿入したものです。

               ~~~~~~~~~~ 

Photo8月12日「県民集会」で演説する翁長氏 

           ■沖縄県の政治状況と翁長知事の実相
                                       山路敬介(宮古)
 

はじめに 

8月12日に、「辺野古移設反対」と今般県がおこした「工事差し止め訴訟を支持する」ための「県民大会」が開かれました。 

もっとも「県民大会」というネーミング自体がフェイク同然で、主催は「オール沖縄会議」、最初から自民党や公明党に出席すら求めないという、実態上「一党派による政治集会」にすぎぬ代物でした。 

そこで私がほんのちょっと心配したのは、大会で翁長知事が撤回時期を具体的に明示するのではないか、という点でした。 

それは思ったとおり以上に杞憂だったようです。 

翌13日の地元二紙の見出しは踊ります。 

いわく「国の不条理撃つ」、「民意は揺るがず」、「埋め立て承認撤回へ 知事”決意”再び」、「翁長氏決意表明 必ず承認撤回」、等々。 

全くもう、ほとほとウンザリします。 

この大会で採択された「特別決議」や「大会宣言」の全文を読んでも、埋め立て承認の「撤回」は採択されていないのです。 

たしかに知事は登壇して「撤回をやる」としましたが、相変わらず時期については「私の責任で決定する」と、力強く言葉を濁しました。

後刻行われた会見でも同様で、時期の明言はありません。 

もともと3月25日には「撤回」は明言していて、その後は撤回時期を問われるたびに「撤回は十分にありうる」だとか、「あらゆる状況を勘案して検討している」、「撤回は視野に入れて検討している」などと、揺れているように感じさせる体たらくでした。 

実のところ本大会の開催理由は、オール沖縄内で勢力を増した最左派からの「撤回をしない知事」への不満をガス抜きするためであった要因が大きく、それでも3月25日の時点から今日まで事態は一歩も前へ進んでおらないのです。 

現実にはいまだに「雰囲気による撤回は出来ない」、「明確な根拠を得ないかぎり、撤回には踏み切れない」(県幹部 3/13琉球新報3面)のです。 

つまり翁長知事という人は、根拠(証拠)なしに支持者を前に「撤回をやる」と約束してしまっている、まれに見る愚かな知事なのです。 

さて、翁長知事もここまで再三「撤回」を言うのですから、「絶対に撤回しない」と私が断言する事は出来ません。 

しかしその時期は、さらに先延ばし戦術を凝らしたうえで護岸工事も先が見えて、裁判所が状況を「そもそも撤回する合理性がない」と、安心して判断を下せるようになる時点になるのでしょう。

Photo_7沖縄タイムス8月13日1面

 ■ 県・翁長知事にとっては裁判も「茶番」 ~ 名物化した沖縄の裁判

沖縄県は7月24日、国を相手にした岩礁破砕差し止め訴訟を提起し、併せて判決が出るまでの工事を差し止める仮処分を那覇地裁に申し立てました。 

この問題の発端は表向き県・翁長知事からみれば、国側が名護漁協の漁業権の放棄をもって「漁業権の消滅」と判断し、したがって「県の岩礁破砕許可は必要としない」との判断を下した点にあります。 

県・翁長知事側の主張は、「このような一方的な国側の法解釈は重要な知事権限を侵す「辺野古ありき」の恣意的なものであり、違法である」と決めつけ、いつものように即席に作り上げたような義憤を表向きの看板にしています。 

しかしその実は逆に、県・翁長氏側が岩礁破砕許可など知事権限を最大限恣意的に用いる事で工事遅延を目論み、「政治的な得点」を上げようと画策した事こそが発端です。

しかし、国にその機先を制られて、予定どおりの手慰みが不可能になった「焦燥感」から発した、実に子供っぽい「悪あがき」にすぎません。

例によって二紙は「怒れる知事」だの、「沖縄県VS日本政府」という演出を最大限に施しつつ、翁長氏もその求めに応ずるまま、その本心や実相を隠し「二紙」との共闘関係を外れないように苦慮する滑稽なさまは、「いつもの沖縄の風景」でもあります。
 

ときおり二紙と翁長氏、どちらがどちらを利用しているのか分からなくなる事があります。 

 
雑駁に言ってこの裁判の意味は、オール沖縄そのものの退潮の現実があります。

さらにオール沖縄内の革新系に吸収される危機感さえつのる知事支持母体である「新風会」系の巻き返し、オール沖縄内のパワーバランスの再調整・再結束のための「やってる感」を演出する政治的必要性に迫られたパフォーマンスにすぎません。 

常に変わらぬ翁長氏の「政治屋」としての力学中心、「方便」とその場しのぎの都合主義的方法論がその根底にあります。 

 
二紙の報道と違い、今ここに至って「辺野古移設阻止」など全く問題にならぬ事、本ブログで再三指摘されるように「取り消し訴訟」の完敗をもって、「辺野古移設問題」は完全終了したものである事を翁長氏はよく承知しているに違いありません。
 

「撤回」という手段を繰り出しても国に勝てるとは思っていないし、そもそも「撤回」をするつもりもないのではないでしょう。 

 
翁長知事は、これ以上「二紙」と同化して県民を謀る行為をやめ、「辺野古移設阻止」はもう不可能なのだ、という真実をはっきりと県民に伝えるべきです。

 

                                             (続く)

  

 

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