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2020年12月 3日 (木)

問題は選挙の勝ち負けだけではないのです

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私のところがQアノンになるんじゃないか、という危惧がコメントで寄せられていましたが、ゼェーッタイになりません(笑)。
むしろ、私、大統領選について臆病なくらい慎重です。
我ながら慎重すぎてウップンが溜まっているほどです。
長年おつきあい頂いた方はご承知でしょうが、このブログの大原則は、裏がとれないことは書かない、証拠がないことは書かない、複数の情報源が同じことを指している以外は書かないのがポリシーです。

ですから、ドミニオンのサーパー押収の一件も、当初はAPがファクトチェックしたように、フェークだと考えて眉唾情報かもしれないと書きました。
毎日新聞などはそのまま自分で検証もしないで、APが言う通り「選挙不正の証拠が保存されたスペイン企業のサーバーが、ドイツ・フランクフルトで米軍に押収された」という情報が米国で発信され、日本語のツイッターでも大量に拡散しているが、誤り」と書いています。

昨日などはNHKニュースが「トランプが不正選挙と提訴している」とリードでいいだしたので、おや初めての不正選挙報道かと身を乗り出すと、続けて「不正選挙疑惑として集めた募金を自身の政治団体に入れてしまったと米国メディアが報じた」というのが本文。
はいはい、NHK何ぞに一瞬でも期待したあたしが馬鹿でした。
今回トランプ陣営が訴えているのは単なる勝ち負けではなく、リンウッド弁護士がこのように指摘することなのです。

リン・ウッド弁護士の12日朝のツイート
“Yes, they would and did.” - We The People. 2020 This is not about politics. This is about crimes. Serious crimes. Over course of years.  LOCK THEM UP. Biden, Obama, & Hillary & Bill Clinton, et al. There will be no more corruption in The White House. They have been caught.
「これは政治とは関係ない、これは重大な犯罪だ。バイデン氏、オバマ氏、ヒラリー氏、ビル・クリントン氏らは現行犯であり、逮捕されることになるだろう。CNN、ABC、NBC、CBS、FOXニュース、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、アトランティック、Mother Jonesなどのメディアらが共謀犯である」

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リン・ウッド弁護士

そう、リン・ウッドがいうとおり、これは直接狭い意味での「政治」、この場合はトランプの勝ち負けとは関係ありません。
私の関心もそこにはありません。
巨大な規模で、米国大統領選という世界の趨勢に直接影響する事案に、外部からなんらかの介入があり、彼らの意志によって集票結果がねじ曲げられたという疑惑を解明することが重要なのです。

勝ち負けにとどまらず、追及の刃がこの根源的な疑惑の岩盤に突き当たったからこそ、米国のオールドメディアはこぞって耳をふさいで、一切の報道をしていないのではありませんか。
仮にパウエルやリン・ウッドが言っていることが、半分でも真実ならば、米国を支配してきた勢力にとってこれ以上はない打撃になりますもんね。
私はディープステート論には距離を置いていますが、今回に限って下の風刺画のような構図は現実にあると考えています。
米国のエスタブリシュメントは、全体重をかけてトランプという異端を排除しようとしたのです。
手段を選ばず、おそらくは国家機関の一部まで動員して。

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ですからこの疑惑解明という核心部分を素通りして、J氏のように、戦争は終わったんだと言い、このフランクフルトでのサーバー押収事件まで一括して「リテラの右翼バージョン」としてしまう態度には、強い違和感があります。
私は、勝ち負けでいえば、J氏と同じ様にトランプが勝つことは針の穴を通るほど困難だと見ていますし、その後に来るであろうバイデン政権に対しては警戒心を持った上でという大前提つきで是々非々で臨みます。
つまりあらかじめバイデン政権を「中国に操られたパンダハガー」だと全否定はしませんし、先日の財務長官に元FRBのイエレンを抜擢した人事などは拍手したくらいです。
まだ全貌が見えないバイデン新政権について、過剰に恐怖心を持つことは判断を狂わせます。

しかしだからこそ、バイデンが勝とうとトランプが勝とうと、それと大統領選の不正疑惑追及とはまったく次元が違うのです。
選挙は政治の根幹、イロハのイ、一丁目一番地、ここを外部から不正に操作されてしまえば、いかなる民主主義もただの廃墟にすぎません。
そんな結果で選ばれた政府には統治の正統性が欠落していますから、何をしゃべろうと何をしようとすべてが虚構です。
こんな民主主義の土台である選挙不正を、簡単に選挙の勝ち負けの次元に押し下げてしまっていいのか、どうか。
負けたから不正選挙の追求まで全否定していいものか、どうか。

今回、私がフランクフルトでのサーバー押収を、そうとうに確度が高いと判定したのは、山路氏も指摘されているように、複数の元米軍将官が公開されたネットメディアニュースのNWNの場で証言したからです。
実はこれは想像以上に大きいことです。
今までFOXも含めて、パウエルらの言っていることは報じましたが(ただし塩辛く)、米軍がサーバーを押収したとされた件で、当の米軍関係者の公開の場での証言は初めてだからです。
これがネットでの伝聞ではなく、公開されたメディアで直接の肉声で伝えられた重さは実に大きいのです。
また彼らふたりが宣誓供述書を出してしゃべっていることは、意図的虚偽を言えば偽証罪となりますから、虚偽である可能性は少ないと見るべきです。
以上この3点で、私はこのハンブルクサーパー押収事件は、信頼に足る情報と判断しました。

マイケル・フリン元陸軍中将と、トーマス・マキナニー元空軍中将はこう述べています。

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 トーマス・マクマニー元空軍中将

元大統領補佐官、マイケル・フリン将軍(2020.11.28)
「実際、今私たちが経験していることは、トランプ大統領への攻撃だけではなく、アメリカ共和制への攻撃だ」
元米空軍中将 トーマス・マキナニー氏(2020.11.28)
「我々は今、反逆罪の話をしている。 中には、これはただの政治だと思っている人もいるかもしれないが、政治ではなく、反逆罪だ」
選挙不正をめぐる論争は激化の一途を辿っています。、元米空軍中将のマキナニー氏は米メディア、ワールドビュー・ウェイクエンド(WVW-TV、worldview weekend)の取材で、米軍関係者がドイツのフランクフルトで選挙の不正データが保存されているサーバーを押収する際に犠牲になったと明かしました。
元米空軍中将 トーマス・マキナニー氏(2020.11.28)
「米特殊部隊司令部はドイツのフランクフルトでいくつかのサーバーを発見した。 5〜6州の選挙データをインターネットでスペインに送信して、それからドイツのフランクフルトにも送信していた。 まだ検証できないので、気をつけたいと思う。 この情報は出されたばかりで、私がもらった最初の報告は、作戦で米軍関係者が犠牲になったということだ。

これらの証言は、アリゾナの公聴会において「ドミニオン機器はクローズドではなく、ネットに接続されていた」という米陸軍ネットセキュリティ専門家の宣誓供述とも符号します。 

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Naty @NatyLiy
BREAKING: #ArizonaHearing: "Are you willing to say under oath, that you've seen the connection to the internet, that you've seen it gone offshore to Frankfurt, Germany?"
Col. Waldron: "Yes, our "White" hat hackers, they have that traffic and the packets."

これはドミニオンCEOの、完全にクローズされていたという反論を真っ向から否定するもので、仮にほんとうなら選挙不正はなかったとする説を根底から覆してしまうことになります。、

ただし、ネットで流布されているCIA長官のジーナ・ハスペルまでが事件に巻き込まれて殺害されたというのは、フェークだと思われます。
ハスペルは大いにうさんくさい人物ですが、フランクフルトにいたという証拠も、死亡したということもまったく確認されていません。
このような状況では、情報が真偽取り混ぜてながされ、その中には明らかにカウンターインテリジェンス(意図的偽情報)が多く含まれているのでご注意下さい。
私がこのドミニオンを操った一派なら、怪情報や偽情報をほんとうの情報に紛れ込ませて発信し、ひとつの偽情報を暴くことで、ほら見ろ、トランプ陣営が言っていることはこれで判るように全部嘘八百なんだぜ、とふれてまわるでしょう。
オールドメディアは得たりとばかりにそれにそれに食いつき、世論操作に励むはずです。

保守派のメディアThe Gateway Punditはこの経過をおおよそこう整理しています。

・米政府はドミニオンのサーバーが大統領選挙での投票の変換と判断。
・インテリジェンスコミュニティが政府の命令で世界のサーバーの検索を開始。
・ドミニオン(サイトル)のサーバーがドイツ・フランクフルト領事館内に拠点を置いていることが判明。
・このサーバーにアクセスして合法的に使用できるためには、州務省が司法省と連携して機能する必要がある。
・彼らはドイツ政府がこのサーバーのこの押収を許可することに協力することを要求。 
・ドイツ政府が米政府に許可を出し、米陸軍特殊作戦部隊がフランクフルトにあるサイトル社を急襲し、サーバーを没収。
私も現時点でおおむねこのような推移だと思います。
このようにしてドミニオンのサーバーは押収され、トランプの弁護チームは、いつ投票集計が停止されたのか、誰が停止を命じたのか、誰が投票を入れ替える加算アルゴリズムを作動させたのか、という直接的な証拠を手に入れることが可能になった、ということです。

 

2020年12月 2日 (水)

米国大統領選不正疑惑は安全保障の問題となった

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昨日の記事からの続きとなります。
いまだにメディアは、「勝利を確実にしたバイデン」という表現を多用しています。
この表現自体がメディアによる刷り込みです。もう大統領選は終わったのだ、トランプ陣営が騒いでいるのはただの根拠もない妄想の類だ、ドミニオン?、そんなものは陰謀論だ、というのが彼らのメッセージです。

オールドメディアが「根拠がない」と執拗に言えば言うほど、この選挙不正はただの作業員の数え間違いなどといったレベルではなく国家が絡む安全保障上の問題となったと私は考えてしまいます。
それが露呈したのは、いうまでもありませんが、ドミニオン投票器と集計システムの存在が浮上したからです。
このドミニオン集計システム二なんらかの不正、穏やかに言っても不具合が生じたことはメディアも否定できないでしょう。

この真っ先に名が上がったドミニオン社の実体が段々と判ってきました。
この会社にはCEOはいますが、外部に登場したことは極めて稀で、ペンシルバニア州の公聴会にも突如欠席をして、現在行方不明です。

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ドミニオンCEO 大紀元 

「ペンシルべニア州議員らによると、大統領選で不正集計が指摘されているドミニオン社(Dominion Voting Systems)は、11月19日夜(現地時間)ペンシルベニア州での公聴会の出席を約束していたが、直前になって出席を取り消した。一方、トランプ弁護団のパウエル弁護士は20日メディアで、同社がカナダや米国にあるオフィスを突如閉鎖するなど、その動きが「疑わしい」と指摘した。
​ドミニオン社は公聴会の直前、約束の撤回を発表した。共和党の州下院議員であり、政府監督委員会の委員長を務めるセス・グローブ(Seth Glove)氏は記者会見で、ドミニオン社が公聴会に出席すれば「私を含めて同社の投票機を使った130万人のペンシルベニア州の人たちを安心させただろう」と述べた」(大紀元11月22日)

またドミニオン社はカナダ法人と言いながら、すでに本社には無人のがらんどう、どうやら社員全員が逃亡してしまったようです。
いやそもそもこの会社には実体があったのかどうかすら怪しくなってきました。
このドミニオン社の親会社は、イギリスのロンドンに本部のあるスマートマティック社で、しかもドミニオン社のデータ管理をしているのはスペイン企業のサイトル社とされています。

ここで明らかになった事実は、今回の選挙不正疑惑に関わったと見られるドミニオン、スマートマティック、そしてサイトルにいたるまですべて外国企業で、そのうえご丁寧にもそのサーバーがあったのはドイツのフランクフルトでした。
日本で言えば衆院選の選挙業務を外国に任せているようなものです。しかも電子的に。

これらの企業はおそらく一種の企業集団を形成しており、電磁的につねに一体として動いており、資本的にも事実上一つの会社のさまざまな顔にすぎないようです。
さらにこのドミニオン・グループ、(いやサイトル・グループというべきかな)は、さまざまな触手を介して、クリントン財団やソロス、ラテンアメリカの独裁国家、あるいは米国民主党、共和党の一部と連結していることがわかっています。

「サイトル社は世界各地で選挙集計サービスを提供し、上述のドミニオン社のデータ管理を提供しているスペイン企業である。元はバルセロナ自治大学のアンドリュー・リエラ博士が2001年に創業、2006年までは小さなベンチャーであったが、同年3月11日に創業者のリエラ博士が突然交通事故で死亡し、その跡を継いだペレ・バジェス氏がCEOに就任してから、急拡大を始めた。
バジェスCEOは、リエラ博士の死の2年前にサイトル社に財務責任者として入社したばかりだったが、それまではオバマ氏のお膝元シカゴのナスダック上場の通信企業で最高財務責任者を務めていた。2008年の米大統領選挙ではオバマ陣営に大金を寄付し、前出のジョージ・ソロス氏とも関係があるとも噂される人物である」(危機管理コンサルタント 丸谷元人  12月1日)

このサイトル社のあらたなCEOが社を拡大できたのは、巨大投資家のジョージ・ソロス氏や民主党と関係したり、マイクロソフト共同創業者のポール‧アレンのバルカン・キャピタルが同社lに4000万 ドルを投資し、ビル・ゲイツ氏もサイエリの株を保有しているなどといった米国政財界とのつながりがあったからです。

「そのバジェス氏は、リエラ博士の死の直後に複数の投資ファンドの出資を受け入れ、そこから同社を毎年70%成長させ、瞬く間に世界35カ国以上に拠点を構えるグローバル企業に育てた」(丸谷前掲)

サイトル社はいまや北米を中心として選挙に大きな支配力を持つようになっています。

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上図はサイトル社HPの「電子投票カスタマーサクセス」という世界地図です。米国と南米、東欧とロシアにに強い力をもっているのがわかります。
サイトル社は誇らしげに「顧客に成功を導いた」とうそぶいています。「成功に導く」ですか(苦笑)。
このサイトル社のHP「選挙ソリューション」の項目にはこんな記述があって、興味をそそられます。

Scytlの高度なセキュリティフレームワークは、選挙の完全性を保証するだけでなく、投票者がiVote®システムの重要なセキュリティ側面である悪意のある改竄攻撃に対する追加の保護手段として投票を検証できるようにします」

上手の手から水とはよくいったもんで、サイトル社が「改竄攻撃に対する保護措置」を熟知しているということは、その実行者にも容易になれるということです。

「サイトル社の業務の大きな問題点は、海外にある同社のサーバーに投票結果がいったんアップロードされてしまえば、その集計プロセスを追跡するのはほぼ不可能だということだ。同社のバジェスCEOはかつてスペインのメディアに対し、「選挙の不正行為は(中略)投票所が閉まった後や、投票用紙が入った箱が集計センターに運ばれる際に発生する」と述べているが、今回、まさにそんな自社での不正が疑われているのである」(危機管理コンサルタント 丸谷元人  12月1日)

 

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http://ddogs38.livedoor.blog/archives/24837717.html

現時点でさまざまな情報が出てきていますが、その中から信憑性が高いと思えることを抜き出すと、ドミニオン・ボーディングシステムのサーバーがドイツ・フランクフルトにあり、それを管理しているのがサイトル社であったことはほぼ確実なようです。
しかもそのサーバーがあったのが、フランクフルトのCIAのファームだとされています。
その押収に踏み切ったDOD(国防総省)は特殊部隊を投入し、CIA側に1名、DOD側に5名の死亡者を出したと伝えられています。
現時点では裏を取りようがありませんが、これを証言したのが元空軍中将の要職にだった人物だけに、、APのように一概に無視するわけにはいきません。

仮にこの事件が真実だとした場合、5名もの死亡者数の多さから見て、部隊全体では30人以上の規模、バックアップ要員までいれると50名近い部隊を投入したと考えられます。
もはや完全な軍事行動で、当該国のドイツにとっては主権侵害行為ですから、何らかの事前合意があったものと思われます。
もっともビンラディン殺害作戦もそうでしたが、米軍は国家的に枢要な事案においては、機密漏洩を警戒して当該主権国に通知しないどころか、FBIやCIAなどの関係諸機関にすら通知しないで隠密行動をとる場合があります。
また死亡者が急襲したDOD側に偏在しているのは、サーバーを破壊されないために非殺傷武器を使用したのに対して、CIA側が自動火器を用いたためかもしれません。

なぜ銃撃戦にまで発展したかといえば、国内にドミニオンのサーバーがなかったからです。
元々選挙システムは自国主権内に設置にあるのが当然であって、安易にカナダ籍の会社に委託し、しかもサーバーまでドイツに置いてあり、誰とも知れない武装集団によって守られていたわけですから、強制捜査するためには実力を伴うことになるわけです。
エスパーの解任がも時期的に一致することから、なんらかのつながりを指摘する声もあります。

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ハンターバイデン 悪相だなぁ。

この間 のハンターバイデンのウクライナ・中国疑惑に対してもっともよくそのことを知り得ていたはずのFBIとCIAがだんまりを決め込み、選挙不正疑惑についてもいっかな腰をあげない不思議さと関連づけると、米政府内にホワイトハウス・DODvsFBI・CIAの激しい対立があったのかもしれませんが、憶測の域を出ません。

とまれ今回の出来事は、ただの作業員の数え間違い、あるいは郵便投票の水増し等といった小悪党的なことではなく、国家安全保障上の問題に発展していく様相を見せています。
いみじくも、元CIA長官だったポンペオが、「不正選挙を見逃せば、米国は植民地化されてしまう」という発言も、選挙を電子的に処理してしまい、しかもそれを外国企業に委ねてしまえば、簡単に国家を牛耳ることができることへの警告と受け取るべきでしょう。

選挙人投票まであと1週間です。今週が山場です。

 

 

2020年12月 1日 (火)

大統領選挙疑惑は巨大故にすぐには解明できません

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大統領選挙はまだ続いています。いろいろな動きがありますし、軽々に結論は下せないのですが、過度な期待は抱かぬほうがよいでしょう。
トランプ御大は案外醒めたことを言っています。

トランプ氏「最高裁に持ち込むのは困難」 法廷闘争は継続     
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は29日、大統領選での不正を主張し法廷闘争を続けていることに関し「訴訟を連邦最高裁判所に持ち込むのはとても難しい」と語った。真意は不明だが、上訴しても最高裁が緊急性の高い案件として審理するか不透明との見通しを示した弱気な発言とみられる。
FOXニュースの電話インタビューで語った。トランプ氏は「真の大きな判決を進んで下す最高裁が必要だ」と指摘し、最高裁に選挙不正を認定するよう促した。不正について「私の考えは6カ月後も変わらない」と述べ、法廷闘争を続ける意向を改めて示した。
トランプ氏の選挙陣営は選挙不正をめぐり州裁判所や連邦地裁などで敗訴するケースが相次いでいる。最高裁は1年間で数千件ある案件のうち数十件を厳選して審理する。「訴訟を最高裁に持ち込むのは困難」との発言は最高裁が訴訟を取り上げて審理し、トランプ陣営が勝利する展望が立っていないことを示す弱気な発言とも受け取れる」(日経11月30日)

これを読む限り、トランプは連邦最高裁に持ち込むのが難しい、その理由は数千件ある案件から、この選挙不正を選んでくれるかどうかわからないからだ、と述べています。
日経は弱気と書いていますが、トランプは州レベルで決着をつけようとしているようです。

トランプは、今展開されている州レベルの法廷闘争で勝利するとは思っているかどうかわかりませんが、そう楽観はしていないことは確かです。
というのは、不正選挙の傍証・伝聞情報はそれこそ山ほどあるのですが、決定的物証に欠けます。
たとえば、ハウエルが出した訴状は、このような内容であることかわかっています。参考までに抄録しておきます。
(篠原常一郎氏によるものを編集しました)

●2020年11月25日付の訴状 ジョージア州知事ブライアン・ケンプ以下、関係機関(州選挙委員長や選挙委員ほか)を被告として提訴。訴状提出先アトランタ管区ジョージア州北部地区連邦地方裁判所
●訴状(部分)
①詐欺計画は巧妙な策略で違法手段を駆使し、ジョー・バイデンがアメリカ合衆国大統領が確実に選出されるように、投票数を不正に操作している。
②投票の水増し。
③外国からの選挙不正ソフトの流入。
④独裁者チャベスの要請でスマートマティック社が開発した票ン操作システムが使用された。これは投票の操作を外部から監査できなくするためのものだ。
⑤ドミニオンのソフトウェアは投票数の改竄、票の再配布、削除がなされるように設計されている。
まず、中央システム蓄積機ではリアルタイムに保護された監査ログ、すなわち日付やデータ、タイムスタンプなどの重要な選挙イベントが含まれていない。
システムの主要構成要素は、保護されていないログを利用いる。
非合法のユーザーが任意に追加、変更または削除をすることができるが、実際の選挙人の投票の集計結果を全て反映したかのように記録可能である。
⑥投票所ビデオには、投票が終了した11月3日に、選挙職員が水漏れにより施設を閉鎖する必要があると誤って主張し、すべての投票立会人(選挙職員)と午後10時頃に数時間避難させた。
しかし何人かの選挙職員は、午前1時以降まで、監視されておらず、投票集計機のコンピューターで作業を続けていた。
⑦ドミニオンのソフトウェアは、2018年にテキサス州選挙管理委員会によって拒否されていたが、ジョージア州知事は無視した。
この分野の専門家であるアンドリュー・アッペル博士、プリンストン大学のコンピューターサイエンスおよび選挙セキュリティの専門教授が、ドミニオン投票機に関して最近示唆したところでは、少しの違いをコンピュータープログラムに反映し作成することにより投票が終了する直前に、ある候補者から別の候補者に投票を切り替える方法が見つけた。
⑧元米軍セキュリティ担当官によれば、ドミニオンはイランと中国からハッキングされ、操作された。

以下、この調子で延々と続くのですが(なにせ100ページもあります)、目を皿のようにしても私が渇望する決定的証拠は見当たりません。
パウエルが「宣誓証言はこれだけある」と誇らしげに言っていましたが、それらの内実は、「サイバーセキュリティの専門家がこう言った」とか、「ドミニオンの上部会社のスマートマティックがベネズエラの選挙と関わっていたという証言」などといった傍証にすぎません。
いずれも内容的には興味そそられることですが、法廷が求めているのはそこではないのです。

SNSやジャーナリズムならこれでよいのです。極端にいえば、さまざまな角度からの情報によって読者の心証を形成し、この事件の外貌を浮き彫りにするだけで事足りるからです。
しかし、傍証だけでは法廷では勝てません。法廷では動かぬ物証が必要です。
この選挙不正ならば、バイデンに多く入り、トランプには少なく入る加算アルゴリズムの存在を押えねばなりません。
こんなことはドミニオンのサーバーを開けて、サイバーセキュリティの専門家が検証すればわかるはずです。
それが行われれば、ドミニオン疑惑が正しかったのか、間違っていたのか白黒がつきます。
ドミニオンのサーバーが今どこにあるのか、だれが押えているのか、そのサーバーは国防総省が押えたという噂があるが、ならばなぜ出てこないのか、わからないことだらけで、不確実な情報だけが錯綜しています。
噂はもう結構。噂では法廷で勝利できません。

保守論壇が割れたという話もあるようですが、コロナの時に割れた構図の再現です。
願望から離れて冷静に評価し、日本が取るべき態度を決めていこうする側と、いや正義は絶対に勝たねばならない、最後まであきらめてはならぬ、という側の温度差です。
前者の人から見れば後者は頭に血が昇っている人たちに見えるでしょうし、後者から見れば前者はこの敗北主義者めということになりそうです。

私は前者の立場です。トランプは支持しますが、それと情勢判断は別ものです。
勝たねばならないからという意識で情勢を読んでしまったら、目が曇ります。
いいでしょうか、今トランプが逆転するには、単に州ごとの再集計されてトランプ票が増えたとしても勝てません。
600万票の差が縮小するだけのことです。

可能性として残されているのは、選挙に不正が行われたことを州裁判所が認めることがまず第1。
さらに、不正選挙が行われた以上、選挙結果そのものが無効だとする訴えを裁判所が認めることが第2です。
この場合、合衆国憲法の規定により各州議会の議決で投票人が決まる可能もあります。

今、CNNがこの州議会での投票でのトランプ勝利の可能性を報じて、トランプ支持者の間ではちょとしたお祭りになっています。

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トランプの仇敵CNNが言ったというので大騒ぎとなったのですが、これには前述のようにふたつの訴訟で勝たねばなりません。
つまり不正があったことを認める裁判と、裁判無効の裁判二つに勝つ必要があります。
この二つに同時に勝つことはそう簡単なことではありません。

そしてもうひとつの問題は、時間がないことです。
12月14日の本投票、あるいは8日の投票集計までは、あと1週間しかありません。
トランプ自身が選挙人選挙で白黒が着けば政権移行に協力すると言っている以上、これがタイムリミットです。

むしろその選挙人集計前の1月5日のジョージア州上院議員選挙の決戦投票で2票のうち1票でも共和党が押えれば、この瞬間バイデンはレームダック化します。
ご承知のように、上院は共和党50、民主党48の力関係だからで、どちらも過半数を確保していないからです。
仮に上院を共和党が支配すれば、上院は閣僚の任命権を持っていますからサンダースやウォーレンと言った左派を閣僚に入れることはかぎりなく不可能になります。
また各種の法律の拒否権も上院が握っているために、いくら大統領令を発しようと、ことごとく議会でハネられることになります。

このような最弱の帝王となった場合、なんの理念もなく、カリスマ性など爪のアカほどもないうえに、全身を親族スキャンダルで冒されてれているバイデンの任期がどのようなものになるのか、だいたい想像がつこうというものです。
仮にバイデンが就任したとしても、上院には大統領選調査委員会が設けられ、その中で多くの証拠・証人が登場するはずです。
たぶんくだんのドミニオンサーパーの提出も求められることでしょう。
それ次第で、バイデンは辞任に追い込まれる可能性もあります。
米国政治史上空前の事件故に、真相解明まではまだまだ時間がかかるのです。

拙速な勝利を願望しないことです。米国民主主義の自浄能力に期待しましょう。

 

 

2020年11月30日 (月)

王毅は日本に媚びたわけじゃありません

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先日の王毅外相の外交訪問は日本に改めて中国への警戒感をもたらすだけて終わったのですが、長谷川幸洋氏はこんなことを書いています。
(11月27日『習近平は焦っている…行き詰まった中国が、とうとう日本に「媚び」始めた…!』)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77738

長谷川氏は王毅訪日の意図についてこのように述べています。

「王毅外相の訪日は中国側が希望し、日本が受け入れる形で実現した。つまり、中国側に日本と接触したい意図があった。中国は、ドナルド・トランプ政権の米国と最悪の関係にある。そこで日中関係を円滑にして、日米の絆に楔を打ち込みたいのだ」(長谷川前掲)

ここまでは私の認識と一緒です。
私もこの米国の深刻な権力の空白期を狙って、日米同盟に楔を打ち込むために来たと考えています。
問題はその手段ですが、常識的に考えれば、宥和的姿勢を示すしかありません。
王毅の発言全文はこのようなものです。

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来日の中国・王毅外相「スマイル外交」に転じた理由 - ライブドアニュース

「先ほど、茂木大臣が釣魚島(注・尖閣諸島)について言及されましたが、我々も最近の情勢と事態を注視しています。一つの事実を紹介したい。真相が分かっていない、日本の漁船が釣魚島の周辺の敏感な水域に入っている事態が発生しています。これに対して、我々はやむを得ず、必要な対応をしなければなりません。これが一つの基本的な状況です。
中国側の立場は明確です。我々はもちろん、引き続き自国の主権を守っていきます。それと同時に、3点の希望を持っています。まず、1点目は双方が原則的共通的認識を堅持することです。2点目は敏感的水域における事態を複雑化させる行動を避けることです。問題が発生した場合は、意思疎通と対話を通じて適切に対処することです。
我々は引き続き、双方の共同の努力を通じて東海(注・日本海)を「平和の海」「友好の海」「協力の海」にしていきたいと思います。これが両国の共通の利益に達する、と思います(NHKの記者会見動画より。通訳は中国側)」(長谷川前掲)

こうして全文を読むと、発言要旨では伝わらないニュアンスがあることは確かです。
長谷川氏はこの王発言を「むしろこの発言は中国にしては弱腰だったように思う」と評しています。
こういう見立てです。

「それは「周辺の敏感な水域」とか「やむを得ず、必要な対応をする」という点ににじんでいる。中国は「尖閣は自分たちのもの」と考えている。相次ぐ公船の派遣は「施政権を行使しているのは、日本ではなく自分たち」という実績作りのためだ。
そうであれば、日本漁船が侵入した「領海」について「敏感な水域」などと婉曲な言い方をする必要はない。まして「やむを得ず」対応する話でもない。
それは、立場を入れ替えて、日本が取り締まる側になれば、分かるだろう。中国漁船が領海に侵入したとき、日本の外相が「敏感な水域」なので「やむを得ず」取り締まる、などと言うわけがない。粛々と法執行すればいいだけだ」(長谷川前掲)

さすが練達のジャーナリストと膝を打ちたいところですが、違うと思います。
中国が「神聖な領土」と呼ばず「敏感水域」と呼び、「毅然とした領海取り締まり」と呼ばず「やむをえない必要な対応」と呼んだからと言って、だからなんなのでしょうか。
ただの外交的ジェスチャーで、尖閣水域への侵入を止める気などさらさらない以上、ただの外交的言い回しを変えただけにすぎません。

私からみればそれは「習の弱腰」やましてや「媚び」などではなく、バイデンに備えた「共存」モードに切り換えようとしている兆候です。
バイデン外交の基調にあるのは、ステイタス・クォー、つまり現状を維持をすること、それもトランプ以前の「現状」に戻すことです。
だから自由主義陣営に向けては「同盟重視」であり、敵対する中国陣営に対しては「共存」です。

むしろバイデン政権に入閣したほうがよかったと思えるマティス元国防長官は、FOXでこんなことを言ったそうです。

「米国は現在、米国の国益にとって明らかに有利な国際秩序の基盤を弱体化させてしまった。
それは、強固な同盟関係と国際的な制度の両方が、戦略的に重要だという基本的な認識への無知のためだ。
『アメリカファースト』は『米国単独』を意味してしまった。
このことは、問題が米国の領土に到達する前にさまざまな外交問題に対処する能力を損ない、その結果、脅威は突然現れるという危険性が増大した。
安全と繁栄を確保するための最善の戦略は、強化された文民的手段と、強固な同盟関係の回復されたネットワークによって、米国の軍事力を強化することである」
Mattis says he hopes Joe Biden takes 'America First' out of national security strategy
https://www.foxnews.com/politics/mattis-says-he-hopes-joe-biden-takes-america-first-out-of-national-security-strategy

他ならぬ哲人軍人であるマティスが言うと非常に説得力があるのですが、この認識は米国が強大だった冷戦期には有効でしたが、現在のように中国が勃興し、一帯一路によって米国の同盟関係が寸断され始めた現在に適合するとは思えません。
中国はマティスがいう「強固な同盟関係」を内側からとろけさせ、「外交的手段」を発揮せさることをいっそう難しくさせているのです。

中国が欲しいのは「時間」です。彼らが圧倒的に先端技術で優位に立ち、世界の大多数の国家を意のままに操り、その食指がマティスが期待する「強固な同盟関係」の裏側を削り取ってしまうための「時間」、あるいは「猶予」です。
現時点で米国と全面対決するには早すぎるが、2030年代には獲得可能と、彼らは考えています。

中国はそのためにはあらゆるジェスチャーをしてみせます。
吠えているように見えるのは習ひとりで、それは国内の他派閥向けアピールにすぎません。
中国官僚たちはむしろ「戦狼」と思われることを隠そうとしています。
今回の王毅のこの微妙にトーンを下げた言い回しも同様です。だまされてはいけません。

たとえば福島香織氏は、ニューヨークタイムスに乗った傅瑩(ふ・えい )の『中米の協力-競争関係フレームワークの構築は可能だ』という論文に注目しています。
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ) NO.219 2020年11月27日)
傅瑩中国外交部アジア司長は 、全人代で初めての女性報道官で、英語は当然ペラペラ、常に笑顔で穏やかに語りかける白髪のレディです。
英国ケント大学を卒業、修士学位取得、駐オーストラリア大使、駐英国大使の経験。

こういう人のほうがキャンキャン吠える外交部の共産党員の若造よりよほどコワイ。
このような欧米を熟知した優秀な中国の外交官は、「欧米の考え方」でしゃべることができるからです。

脱線するようですが、慰安婦問題を考えてみましょう。
なぜこれほどまで欧米で慰安婦問題が拡散し、韓国側の主張が固まったのかといえば、あの国の女性部長官が、欧米のポリティカル・コレクトネスに乗じて、その言葉を盛んに用いて宣伝し始め、メディアが定説化したからです。
パンフやアニメ、まんがなどさまざまな手段で「戦時性暴力」「性の商品化」などといった欧米リベラルの耳に心地よい表現が拡散されていきます。
日本の外務省は旧態依然として、「謝罪している」というプレスリリースを流すだけの対応ですからお話になりません。

従来は中国のプロパガンダの多くは共産党にしか理解できない用語をってガナるだけでしたが、傅瑩のように欧米メディアのボリコレをくすぐれば理解は早いのです。

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傅瑩 中国網

傅瑩は、米国民は中国がが世界のいたるところで一国的な利害を押し通しているだろうといのは、それは深い誤解だとして、こう述べています。


「たとえば中国は「一帯一路」をグローバルな公共産品と考えて提唱し、その趣旨はより多くの経済成長と相互のコミュニケーションの増大であるのに、米国はこれを一種の地縁政治主導の中国の戦略であるとみている。
近年、両国の関係が緊迫する中、ワシントンは中国のテクノロジー企業を圧迫し、中国人留学生に迷惑をかけ始めている。 私は、かつてアメリカに留学した多くの中国の若い中国人の起業家に出会った。
彼らは、長年両国で実りあるパートナーシップ関係を経験した後、今になって米国の安全保障上の脅威とみなされることに困惑している。人文交流を政治化するようでは、双方にかつて利益をもたらしていいた絆の復活がかのうかどうか、多くの人々が懸念している」(福島前掲)


傅は、一帯一路は世界覇権は「グローバルな公共品だ」としています。
一頃の日本の民主党が好んで使った「新たな公共」というイメージをうまく利用して、一帯一路は世界の公共インフラなんだというわけです。うまいね。
そして政界制覇のの野望ではなく、「より多くの経済成長と相互コミュニケーションの増大」という利益があるではないかというのです。
これなど日米リベラルが泣いて喜ぶ「相互対話」なんて言葉が散りばめられています。朝日やハトさんなどゴロリといきそうでしょう。
そして、米国で学んだり起業した中国人青年は皆そのことを理解して米国と協調したいと望んでいるのに、偏狭な差別的意識を振り回してねいるのはトランプではありませんか、というわけです。
そうそうトランプは黒人差別を助長し、社会を分断しようとしたのだ、中国とのかんけいにも分断を持ち込んだのさ、なんてニューヨークタイムスやCNNは思うでしょう。

また傅は、トランプが言っている先端技術の盗用などについては、中国は真摯に改善しているのに見向きもしないのはトランプのほうだとしています。

「経済・技術分野では、ルールや法律が守られる必要はある。中国政府は知的財産権、サイバーセキュリティ、プライバシーの保護の改善など、中国の米国企業から定期された合理的な懸念に耳を傾け、対処することが重要である。中国は法律を絶えず改善し、厳格に法を施行するために、これらの分野してきた。全人代常務委員会が可決したばかりの改正著作権法では、著作権侵害に対する罰則を大幅に強化した。
ワシントンはむしろ、米国で活動する中国企業にフェアな環境を与えるべきだろう。 米国のファーウェイがハイテク分野の優位に立つという恐れを、政府の企業いじめに利用するべきではない」(福島前掲)

そして、「米国企業とファーウェイの協力と競争、つまり競合の展開を奨励する」べきで、正当な企業間競争を阻害しているのは、米国のほうだそうです。
ですから、「人気のSNSであるTikTokを禁止しようとする試みも不公平だ」としています。
ここで彼女はファーウェイという国有企業がいかに不当な国家助成金を得て安価で輸出し、しかも不正な手段でシェアを獲得していったのかを無視しています。
もちろんファーウェイが5Gを使って、欧米日の情報インフラを征服してしまおうという野望も隠しています。

中国企業を弾圧するのは「中国人から見ると、すべてフェイク」で、「中国は過去40年あまりの改革開放の中で、いろいろな西側の技術を導入し、米国企業を中国に歓迎した。それらは、決して中国の国家安全を妨害してこなかった」とします。
欧米日の企業を大歓迎し、その技術を強制的に提供させ、軍事部門もそれを流用したんでしたっけね。

つまり中国は寛容に米国企業を受け入れて共存してきて共に発展したのに、米国はいまになってなぜその基盤を破壊しようとするのか、まったく理解できないそうです。
米国や西側先進国企業が被った膨大な技術盗用や資本移動の制限など知らなければそう思うでしょう。

そして傅は、政治・外交分野では、米国は中国が世界支配しようとしていると幻想をしているようだが、外国への内政干渉を続けているのは他ならぬ米国ではないか、と言います。

「政治分野では、米国はそろそろ他国に対する内政干渉の収監を放棄すべきである。長年来、米国の世界的な干渉行為はたびたび壁にぶつかっている。アフガン、イラク、リビア、などでの経験からワシントンは教訓をくみ取るべきである。米国は、外国が大統領選に介入するのではないかと心配するのであれば、なぜ外国が米国から干渉を受けるのではないかと敏感になることも理解すべきではないだろうか?」(福島前掲)

南シナ海で国境の力による変更をしたのはどこの国なのかと思いますが、なにかというと米国外交を目の仇にしてきたリベラル左翼は膝を打ってそのとおりといいそうです。
ですから中国から、お互い誤解に基づいた争いをするのではなく、互いにお互いの価値観を認めて、平和に共存しようではありませんか、なんて呼びかけられると、オーと手を差し伸べて肩を組みそうです。


「中米はお互いに尊重し、お互いの政治制度が同じでないことを認め、それぞれがよいとして、そこから一種のより平和的なムードを作り出すべきだろう。
安全保障領域において、双方はともにアジア太平洋地域が長年享受してきた平和、安寧局面の維持、保護に対して共に責任がある」
(福島前掲)

平和共存な以上、具体的には台湾や南シナ海、そして当然尖閣についても米国は干渉することを止めねばなりません。

「米国は中国人の国家統一の信念を尊重すべきであって、台湾問題において、中国側に挑戦、あるいは南シナ領土問題に加入するべきではない。
気候変動は緊急に協力が必要とされるもう一つの関心分野であり、世界が中米の指導的影響力を期待し、両国が多くのことを一緒できる。
経済の安定、デジタルセキュリティ、人工知能ガバナンスなど、他の地球規模の課題も団結協力して応対する必要がある。中米はこれらの課題に対応するために他国とも手を取り合い、多極主義を継続することで、人類の進歩に希望を与え続けることができよう」(福島前掲)

気象変動とはバイデンがいちばんやりたいことに手を伸ばしてきました。
こここそ中国が対中包囲網を突破する切り口にしたい場所です。
かぶんバイデンは、当初は中国との強硬とも思える政策を継続しながら、一方で地球温暖化で中国と協調しようとするでしょう。
そして温暖化対策で多くの妥協を引き出すために、徐々に中国と宥和的に変貌していき、4年後にはすっかり共存体制に入っているかもしれません。

さていかがでしょうか。日米のリベラル左翼が手をうって喜びそうな言い回しに溢れていますね。
特に決め言葉は「価値観の共存」です。
多様な価値観を持つのは、先進文明国の誇りではありませんか、欧米的価値観だけが正しいわけではなく、中国の価値観も認めて仲良く共存すれば戦争はなくなります。朝日やハト氏といった地球市民が聞けば歓喜しそうな言葉です。

このロジックにコロリとする人は日本にも大量にいそうですが、ちょっと待って、中国において「多用な価値観」が許容されていましたっけね。
中国共産党に対して異見を表明すれば、社会スコアで減点され、教育施設に収容されるんじゃありませんでしたっけ。
宗教を持つことも、宗教的祭祀をすることすら禁じられていませんでしたっけね。
ウィグルに百万単位の強制収容所を作ったのはどこの国でしたっけ。

中国は異なる考えが生まれないように、社会の隅々まで統制された全体主義国家です。
このような全体主義価値観と自由主義価値観は共存できません。
そもそも「共存」とは互いの国同士が政府が選挙で選ばれる民主主義体制を持ち、法律が支配し、自由な議論が活発にできる社会でなければ不可能なのです。

米国は長年の間、経済が発展すれば中間層が生まれ、彼らは必ず民主主義をもとめるという宗教的とすらいってよい確信をもって、中国と関わってきました。
しかし超近代的オフィスビルに住み、ダイヤモンドのスマホを持って外車を乗り回すキンピカの富裕層は、民主主義など見向きもせずに、世界市場の制覇に乗り出しただけだったのです。
それを見て従来の関与政策を捨てて、直接対決へとトランプは舵を切ったのです。

中国はそれを元の関与政策、言い換えれば「共存」政策に戻さないかと誘っています。
だから、日本に対しても長谷川氏がいうように一見穏やかな口ぶりで、慎重に言葉を選んだつもりで「敏感水域で違法操業する日本漁船仕方なしに取り締まっている」という言い方に切り換えたのです。

しかしこれは長谷川氏の見立てのように「習の弱腰」ではなく、ましてや「媚び」などではまるでなく、バイデン政権との「共存」シフトに切り換えようとする現れにすぎないのです。

 

 

2020年11月29日 (日)

ショロンの市場にて

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牧志市場の裏通りを汚くしたかんじ。移転しちゃったんだって。残念。

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ベトナム名物の電線のテンコ盛りです。よく道に落下しています。

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おかず屋です。ベトナム人は奥さんも働いているので、外でおかずを買う家が多いみたい。

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野菜の種類の多さと品質のよさに驚きます。

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なにかの唐揚げ。たぶんチキンのようです。

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女房族は簡単に買わない。品比べをする、値切る、友だちと交換する。

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ココナッツ、パパイヤ。青いパパイヤに鰹節をかけて食べたい。

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タロイモ。米に負けないくらい食べています。

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タロイモや米の粉のお店。いろいろな使い方をするようです。生春巻きの皮はコメ粉です。

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さとうきび。皮むいて、チュバチュバしたい。

 

 

2020年11月28日 (土)

パウエルが弁護団を解任された理由がわかります

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クラーケン女史ことシドニー・パウエル弁護士はジョジア州の知事と州務長官を訴えるという奇策に乗り出したようですが、どうなりますことやら。
トランプの弁護団から離れたことは、このクラーケン女史の方針と、トランプ陣営の方針が決定的に違ったからです。
私がこう言いきるのはトランプのこのような態度を見たからです。

トランプは、12月14日の選挙人による選挙で、バイデン氏が選ばれればホワイハウスを去ると明言しました。

[トランプ氏、選挙人団がバイデン氏選べば「ホワイトハウスを去る」
ワシントン 26日 ロイター] - トランプ米大統領は26日、記者団に対し、米大統領選の選挙人団の投票で民主党バイデン氏の勝利が確定した場合、ホワイトハウスを去ると表明した。ただ、選挙で不正が横行していたと改めて主張した。
これまで敗北を認めていなかったトランプ氏の発言で最も敗北宣言に近い。
各州で選出された選挙人は12月14日、正式な投票を行う。バイデン氏の勝利が確定すれば、合衆国憲法が定める期日の1月20日の正午に宣誓して大統領に就任する。
トランプ氏は現在の状況下で敗北を認めるのは難しいと述べ、バイデン氏の就任式に出席するかどうかについては明言を避けた。「選挙は不正だった」と強調したが、明確な証拠は示さなかった。
選挙人団がバイデン氏を選べばホワイトハウスを去るか問われると「無論そうする。みなさんもそれを知っているはずだ」と言明。「ただ、現在から1月20日までの間に多くのことが起きるだろう」とし、「大規模な不正が判明した。第三世界の国のようだ」と続けた」(ロイター11月27日)
https://jp.reuters.com/article/trump-biden-idJPKBN2862HW?il=0

トランプが勝負に拘泥するあまり、年を越して下院選挙にまでもつれこむことをよしとしないことが分かりました。
賢明な判断です。
バイデンとの票差は600万票あまりです。州裁判所が再集計を認めたとしても、その差を埋めることは不可能です。

仮に下院まで争った場合、「権力の空白」はすでに始まっていますから、2カ月以上に渡ることなってしまいます。
彼は個人的な勝ち負けより、合衆国と国際社会に対する責任を重視したわけです。
これにより、選挙結果をめぐり長期にわたる混乱は終息の方向に向かうだろうと思われます。

しかし選挙不正疑惑やハンター・バイデン疑惑は厳として存在し続けるのですから、長期戦の陣形に移行したと見るべきでしょう。
つまり一部の熱狂的トランプ支持者を除いて、米国は平常の国家運営に急速に戻ったのです。

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左がジュリアーニ、右がパウエル  エポックタイムズ

このように見ると、なぜパウエルが弁護団を去ったのか分かります。
おそらく法廷戦術の決定的くい違いです。
ジュリアーニは敏腕な弁護士である以上に政治家です。

パウエルはおそらく弁護団内部ですら証拠の開示を拒んだのでしょう。
あるいは提出したとしても、ジュリアーニからみれば到底勝てそうにないものばかりだった。
一方、パウエルは山のような状況証拠を出して物量で圧倒し、国民を味方につけてその圧力で勝とうとしたようです。
いわば韓国名物のろーそくデモの米国版を期待したのでしょう。

トランプはニューヨークでの巨大な支援デモを見て感涙したそうですが、これで選挙結果を覆したりする気はありませんでした。
そのような方法をとるなら、アンティファに対して連邦軍を出すとした自らの対応と矛盾するからです。

ジュリアーニとトランプは、ここでパウエルのような充分ではない態勢で戦った場合100%敗北し、その結果バイデン側のネガティブキャンペーンの絶好の餌になると判断したのだと思います。
私でもそう思うくらいですから、熟練した政治判断ができるジュリアーニなら、必ずそういう判断をします。

パウエルがジョージア州を訴えた文書は膨大で、私もデイリーメイルの要約に眼を通したていどですが、ここでも証拠は提示されていません。
The Kraken released: Sidney Powell releases pair of lawsuits
https://mol.im/a/8989093
もうイヤになるほど言ってきていますが、600万票もの差を覆すには、決定的な選挙不正を働いた当事者、ないしは当事者の証言と資料が絶対に必要です。
ドミニオンがいかに怪しい会社だと言ってもダメ。上部会社が民主党人脈だと言っても無駄。
幹部職員がバイデンやアンティファの熱狂的支持者であっても、証拠になりません。
全部そのようなものは状況証拠にすぎないのです。
必要なのは、ドミニオンが選挙ソフトを操作し、不正に手を染めたたという決定的物的証拠です。
米国史上空前の選挙不正があったという壮大な規模の主張をする以上、法廷だけではなく米国民にそれを開示すべきなのです。

私もまちがいなくドミニオンは加算アルゴリズムなどを駆使して選挙操作をしたと考えています。
そしてその背後には中国、イランの姿さえ見えると考えています。
しかし、それはsnsという外野席にいるから言えることです。
よく言ってジャーナリスティックな興味、悪くいえばしょせん野次馬です。
法廷闘争とはまったく違うのです。

マウンドで法廷というバッターに投げる球としては、あまりに非力です。
今要るのは、決定的証拠。グーの音も出ない物証と証人です。
傍証や状況証拠ではないし、ましてやお前の会社が不正をしていない証拠を出せ、なんていう悪魔の証明なんかじゃありません。

このように見ると、なぜパウエルが弁護団を解任されたのか分かります。
パウエルは「ウィザピープル」という新たな政治グループをたちあげたかった。
彼女は野心満々の人物ですから、この人寄せに今回の一件を利用したのかもしれません。

しかしトランプもジュリアーニは、こんなパウエルのお神輿に担がれる気などなかった。
だから解任されたのです。



 

 

2020年11月27日 (金)

「肉屋に飼われた豚」はどちらでしょうか

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クリスマスまであと一月となりましたが、こんな表現が米国にはあるそうです。
"like turkeys voting for Christmas"、直訳すれば「クリスマスに投票する七面鳥」で、むしろ日本では「肉屋に投票する豚」と意訳されています。

あるサイトの説明によれば、「反知性主義・無知礼賛」な右翼の「豚」たちが、やがて政府が自分らを絞め殺すのを知らず、わけもわからずに支持している、としています。
日米共に、2009年頃からいわゆる「ネトウヨ」に対しての侮蔑的なレッテリングとして使われています。
私にははいはいご勝手に、という感想しか浮かびません。

私からみれば、個別具体のテーマで是々非々を論じない限り、そのようなレッテルは無意味です。
たとえば沖縄に限っても、知性豊かなリベラル諸氏がよく口にするオスプレイ反対、移転反対、米軍基地撤去などの主張が知性的だとはとても思えないだけのことです。

そもそも、現代はにおいて知識の独占は崩れ去ろうとしています。
かつてのように大学人だけが、資料にアクセスでき、学界に報告することで足りた時代はとうに去ったのです
米軍や国防総省の1次データーまでネットから入手できる時代あっては、専門と非専門の敷居は極めて低くなっています。
そのことに気がつかないのは、いまでも学者と名がつけばエライと思っている「赤い巨塔」の住民くらいなものです。

それはともかくとして、この表現は反知性主義という言葉を安易に振り回すことからも想像がつくように自らを知的選民と疑わない人らが、知的、あるいは経済的な弱者だと決め込んだ人たちを見下した表現です。
リベラル左翼に往々にありがちな鼻持ちならないエリート主義で、川勝知事や学術会議の諸センセイ方にも通じる特有の体臭です。
難しいことは学者センセに任せておけ、素人は煎餅でも齧りながらテレビのワイドショーでも見てろやということで、衆愚主義にたやすく転落していきます。

さてこの2回の大統領選では、この「肉屋を支持する豚」という表現がよく使われたようです。
「豚」と言われたのはトランプ支持の白人労働者で、言ったのは米国民主党の面々です。
民主党からすれば、社会保障制度やオバマケアを逆行させようとするトランプを支持するなんて自分で自分の生活を苦しくさせるようなもの、なんたる愚か者たちだ、ということのようです。
この見方は、リベラル左翼共通の富の再分配政策という立場からすれば、トランプなんて労働者の血を搾り取る悪魔だということなのでしょう。

今回もそう思ったのか、民主党では共和党上院が認めそうな民主党保守派から国務長官・国防長官を出したことに強い反発がでています。

「クライバーンは11月24日、出演したCNNの番組で次のように語った。
「(サンダース議員を)政権に迎えてほしいと願っている」「バーニーは特定の物事について、人々に理解させるすべを身に付けている」
クライバーンは「次期大統領」に対して大きな影響力を持つ人物。今回の大統領選に向けた民主党の予備選では、同議員の支持表明がバイデンの候補指名の獲得につながったと指摘されている。
一方、サンダース自身もCNNに対して次のように述べ、要請があれば労働長官として、バイデン政権の一員に加わりたい考えを表明している
「勤労者世帯のために立ち上がり、闘うことを許される立場を与えられるのであれば、そうするかと?」「ええ、そうしますよ」」(フォーブス11月26日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ee93c684e1703730005b75f3629318ba21fddd2

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CNN.co.jp : バーニー・サンダース上院議員、大統領選への出馬を表明

私は個人的にはバーニー・サンダースというジィさんが好きです。
こういう折り目正しい古典的米国左翼をみていると、リベラルの仮面と保守穏健の仮面を交互に被ってみせるバイデンなんぞよりよほど筋目が通っているとおもってしまいます。

ただし、サンダースに代表される民主党リベラルがしがみつくのは旧態依然たる富の再分配にすぎません。
いかんともしがたいほど古いんだな、これが。
この立場では米国においてなぜ白人労働者に代表されるような中間層がトランプを支持したのか、まったくわからなくなります。

トランプの登場は、宮家邦彦氏に言わせれば「徐々に理想主義に向かってきた米国政治への反発から生まれた暗黒面の登場」だそうです。
まるでダースベーダーみたいね。
ではこの「暗黒面」の実体とはなんなのでしょうか?
「暗黒面」とは、米国が分厚い中間層によって支えられてきた社会から、貧富の差の激しい社会へと変貌しつつあることではないでしょうか。

たとえば激戦区だったミシガン州はラストベルト(錆びた地帯)と言われたほど長い凋落が続いて、製造業の空洞化による賃金低下、雇用率の減少などに悩まされてきました。
結果、そこで働く労働者は中間階級から転落していきましたが、全米自動車労組に代表されるような民主党系労組は、労働分配率にのみこだわるだけで、安易にレイオフを受け入れていってしまい、有効な救済策を持ちませんでした。

その結果、中間層から転落する国民が大量に発生する反面、イーロン・マスクの個人資産が13兆円を超えたというような、典型的貧富の格差現象が起きているのが米国なのです。
下図は一国の上位1%層の占める割合ですが、米国は実に10%ちかくを占めています。
ちなみに日本は3.1%で、中間層がおおくを占めているのがわかります。

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グラフの声を聞く:米国の債務比率と所得格差は表裏一体=市岡繁男 .

また所得格差による平均寿命の低下現象も存在します。
人口1人あたりのGDPが低い経済が振るわない地域の平均寿命は76歳以下です。
下図をみるとレッドステート(共和党多数州)が経済に活気がなく、したがって平均寿命も短いのは、いかにトランプに寄せる期待が大きかったかを表しています。

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図録▽米国における寿命・所得の大きな地域格差(日本との比較)

このような所得格差の頂点に位置する新興IT大富豪や、ソロスのような金融投資家、そして大財閥、ハリウッドスター、大メディアの知的エリートなどといったひと握りの人々は、こぞって民主党候補バイデンを応援しました。
民主党の実態は、サンダースが思い描くような「勤労者のための党」ではなく、富裕層の党なのです。

こういう文脈で考えると、民主党の主張する富の再分配政策は、いくら富あるものは富を、貧しいもには救済を、と美的な修辞を施してもその本質は肉屋が飼っている豚に与える餌でしかないのです。

また民主党が進めたアファーマティブ・アクション(人種積極的是正政策)によって、黒人のハーバートなどの大学進学は増えたようですが、一般の黒人階層は、白人労働者と同じく賃下げと失業に悩まされて続けてきました。
結局この積極的是正政策によって黒人エリートだけが富裕層になっていき、人種内にも貧富が生まれたのです。

白人にせよ、黒人にせよ、国民が望んでいるのはまともに働ける環境、働く機会の均等、所得格差の少ない社会であって、なにかを社会から恵んでもらって生き延びることではないのです。
働かないで暮らせる社会、これがほんとうに望ましい社会なのかと思うのです。
たぶんトランプと民主党の違いは、ここに深淵を発しているのではないでしょうか。

一方トランプが掲げた政策は、この貧富の格差は産業の空洞化によって生まれており、それはグローバル企業が中国に製造拠点を移してしまったことだと断じました。
そして米国民から職を取り戻すために取ったのが、完全雇用と一連の中って平均寿命も国に還流しました。

これに対してリベラル左翼は、「大企業ばかりを優遇する」と批判しましたが、その減税効果は企業の活性化を生み、更にそこで働く中間層までもが潤いました。
彼らか底堅く消費を支えた結果、空前の消費プームが起きて、米国は更に内需が活発化するという循環に入りました。

また、トランプはさまざまな規制を緩和しようとしました。
たとえばエネルギー政策に強い規制をかけていた地球温暖化対策から離脱は、原子力と化石燃料の再認識をもたらしました。
これはやくたいもないグリーンニューディール政策を掲げて、非効率的な再エネ促進に走り、中国ばかりを儲けさせてしまった民主党時代とは大きく異なります。

よくトランプの人種差別政策と呼ばれる移民抑止政策も、このように考えれば治安問題だけ強調されますが、実は安価な使い捨て労働者である移民を抑制することで国内労働需要を堅調にするためだと分かります。

安全保障政策においては、オバマ政権期時代の米軍予算削減から再び世界最大規模を維持しています。
トランプは、20年近くたとうとしていまだ離脱できないでいるイラク・アフガンからの整理撤退も視野にいれて、その軍事力を合衆国始まって以来最大の敵である中国に集中運用しようとしています。

このように見てくると、いったいどちらが「肉屋に飼われた豚」なのか、おのずと見えてこないでしょうか。

 

 

 

2020年11月26日 (木)

なにした来たのか、王毅外相

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24日から、中国の王毅(おう・き)外交部長(外相)が来日しています。何をしにこんな時期にきたのでしょうか。
とりあえず主目的は、日中の相互訪問を再開するということを詰めに来たということになっています。

外務省HPのプレスリリースです。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/page6_000480.html

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    • 経済・実務協力
      (1)双方は、新型コロナに関し、自由・透明・迅速な形での情報・教訓・知見の共有をはじめ、両国が外交当局間を含む様々なルートで引き続き連携していくことを確認した。
    • (2)茂木大臣から、来年3月に東日本大震災から10年目の節目を迎えることも踏まえ、日本産食品に対する輸入規制の早期撤廃を改めて強く求めた。その上で、双方は、この解決に向けた協議を加速すべく、「日中農水産物貿易協力メカニズム」を立ち上げることで一致しました。また、日本産牛肉の輸出再開及び日本産精米の輸出拡大の早期実現を改めて要請しました。
    • (3)双方は、今般、外相会談で、日中間の人の往来の仕組み、ビジネス・トラック、また、レジデンス・トラックを11月中に開始することで合意に至ったことを歓迎した。この関連で、茂木大臣から、今回の合意が日中経済の再活性化に資するとともに、相互理解の促進にもつながることを期待する旨述べた。
    • (4)茂木大臣からは、日中経済の更なる発展のためには、真に公平、公正かつ安定的なビジネス環境の構築が不可欠である旨述べつつ、日本企業のビジネス活動を守り、また、公平な競争条件を確保することを改めて要請した。
    • (5)双方は、農産品貿易、人的往来・観光、環境・省エネ等、双方の関心や方向性が一致している分野において協力を更に進めていくことで一致した。また、気候変動問題に関し、日中間で話し合いの枠組み作りも含め、意思疎通を強化していくことで一致した。

上の写真は会談前のフォトセッションのもののようですが、なにか肘付き合わしてファイティングポーズをとっているみたい。
もちろん菅さんもオートラリア首相と似たポーズをしていますから違うんですが、そう勘繰りたくなる一枚に仕上がっていて笑えます。

この時期に王毅の訪日を受け入れたのは、財界が日中のビジネスマンの行き来の回復や、政府間の人的交流についてわいのわいのとうるさいからです。
財界としては、早く日中のビジネス往来を再開してもらわないことには、帰国したままの駐在員が職場に戻れんじゃないか、商売に穴があいたら国がメンドーみてくれんのか、ということのようです。
11月中をめどにといっていますから、第2波の真っ最中に再開させることになってしまいます。

「会談で合意した往来再開は短期出張者と長期の駐在員らが対象で、14日間待機の緩和などで両国経済の回復につなげる狙いがある。」(産経11月24日)

そもそもビジネス再開は、感染か終息しているというのが前提のはずですが、中国の発生者数は信じるに値しません。
日本と中国はその基礎となるべき陽性判定基準が違っています。
本来、この国際基準を作るべきWHOが中国に乗っ取られていますから、話になりません。
日本は世界でも最も厳しい数値をとっていますが、中国がどのような基準を使っているのかわからないうえに、3月のある時期かからパタっと感染者がゼロになるという奇々怪々な発生動向の推移をしています。

下は外務省の各国発生数動向グラフです。

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外務省 海外安全ホームページ|各国・地域における新型コロナウイルス ...

中国は最も下のオレンジ色の線ですが、各国が第2波を受け始めた夏の終りにもまったく増加していません。
これを見る限り、中国だけ世界で唯一もっとも早い春の時点で感染を完全に封じ込めたうえに、世界でただ一国第2波とも無縁だったということになります。
重症者は無視して、死亡者、それも隠しきれなかった病院での死亡者だけをカウントしたという情報もあります。
おそらく真の死亡者数は三桁、4桁多いはずですが、あの国は政府がいう数字だけが「真実」なのです。
そのような国とビジネス往来の再開をして大丈夫なのでしょうか。
キチンとした基礎データーがわからない国に対しては安易に規制を緩めるべきではありません。
正確な数字を出させるのが、往来緩和の大前提のはずです。

ところでこの日中外相会談は中国側から求めて来たといわれていますが、それは中国は日本が米国と共同してサプライチェーンからの中国デカップリング(分離)に加わることを恐れているからです。
安倍前首相が、1次補正に中国から日本国内へのサプライチェーン回帰を予算化したことは、国内よりも国際社会に大きな反響を呼びました。
チャイナ・デップリングの勧進元であった米国のほうが、「日本はそれを予算化したのか、スゲェ」という感嘆の声すら上がったそうです。

「日本企業は出ていくのか?」 危機感強める中国当局
本当に日系企業は中国から出ていくのか?」 上海の日系企業関係者は今春以降、こうした質問を地元当局者から何度も受けた。
きっかけは、4月に日本政府が成立させた令和2年度第1次補正予算に、サプライチェーン(供給網)の国内回帰や多元化を促進する支援制度が盛り込まれたことだ。
中国では人件費高騰などの影響で海外への生産移管の動きが出ていたが、コロナ後にこれが加速することを懸念する。トランプ政権は、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)など中国企業の排除を推進。サプライチェーンでも脱中国化を狙っているからだ。
 ただ、中国は巨大な国内市場を盾に外資系企業の引き留めを図る構えだ。鍾山(しょうさん)商務相は5月に「中国には14億人の市場がある。賢い企業家は巨大な中国市場を捨てることはないだろう」と牽制した」(産経8月2日)

ここで中国商務相が豪語するように、中国の最大の武器は人民解放軍ではなく、この4億とも言われる中間層が作る消費市場の存在です。
この貪欲な消費欲は世界経済を吸引し続けています。
トヨタでもわかるように、消費地の国で生産するのがもっとも効率的だというのが巨大企業の考え方です。
仮にサプライチェーンから足抜きしても、ヨーロッパ全域を上回る巨大市場にはよだれが止まりません。
だから片方の生産部面だけの足抜きは難しい、これが財界の考え方でしょう。

王毅はその日本財界の足元を見ています。
ここで日本にチャイナ・デカップリングに走らないためにも、ビジネス往来を呼び水にしたいということです。

そしてもうひとつの王毅が来た理由は、米国が大統領選でドタバタを繰り返している間に日本を取り込み、日米同盟を分断してしまうことです。

  • 海洋・安全保障
    (1)茂木大臣からは、尖閣諸島周辺海域等の東シナ海における最近の情勢を踏まえ、個別の事象にも言及しつつ、我が国の懸念を伝達し、海洋・安全保障分野について、中国側の前向きな行動を強く求めた。また、大和堆周辺水域における中国漁船の違法操業について、再発防止や漁業者への指導の徹底を改めて強く要請した。
    (2)双方は、これまでハイレベルにおいて確認してきた、東シナ海を「平和・協力・友好の海」とするとの方向性を改めて確認し、海洋・安全保障分野での取組を推進していくことで一致した。日中防衛当局間の海空連絡メカニズムに基づくホットラインについて、開設に向けた調整が進展していることを歓迎した。

この外務省プレスリリースでは触れていませんが、会談ではこのようなやりとりがあったようです。

「一方、王氏は記者発表で尖閣諸島について「われわれは自国の主権を守っていく」と述べ、中国の領有権を改めて主張した。同時に、偶発的な衝突を回避する「海空連絡メカニズム」をめぐり、緊急時のホットラインを年内に開設する方向で合意したとも述べた。
 会談では、茂木氏が香港情勢に懸念を表明。東京電力福島第1原発事故後に中国が導入した日本産食品の輸入規制を話し合う協議体の設置などで合意した」(産経前掲)

残念ですが、成功したのはビジネス往来だけで、安全保障面では頑なに尖閣の領有権を主張するという下策に走ったようです。
私は、知日派の王毅はもうちょっと柔軟になにか仕掛けて来るかと思いましたが、毎度ながらの中国共産党節の一本調子。
せめてなにかしらの融和策の一本も持って来るかと思いましたが、手土産のひとつもないゼロ回答ですから逆に驚きました。
たとえば、仮に中国側のほうから日中の摩擦は不毛だから一定期間領有権を棚上げにして、識者まで入れた尖閣円卓会談をもとうじゃないか、なんて言い出されるとこちらも断りにくくなります。
それを「尖閣でうちの国は警備活動をしているのだ」というようなことを言ってしまうんですから、ホントこの人、外務大臣なんでしょうか。
共同記者会見で王毅は、こんなことを述べています。

「王毅外交部長「魚釣島の状況を注視している。事実として日本漁船が魚釣島の水域に入った。これに対してやむを得ず必要な対応を取らなければならない。我々の立場は明確だ。我々は自国の主権を守って行く」
一方、王氏は会談後、記者団の取材に応じ、尖閣周辺海域での日本漁船の活動に触れ、日本側が「既存の共通認識を破壊した」と主張。こうした現状を改めることで「問題を沈静化させることができる」と語った」(時事11月25日) 

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あーあ、王毅言っちゃいましたね。「日本側が共通認識を破壊した」ですか。
これでいくら友好的雰囲気を取り繕うと、この一言で一切が無駄に終わりました。

やれやれ、ここまで言われては、茂木さんも苦笑するしかありませんね。
河野氏なら「それはわが国の認識と異なる」と釘を押すのですが、ここでこんな顔で対応するのも茂木氏のキャラだということにしましょう。
というか彼からすれば、こういう顔するしかないんでしょう。
ややもの足りませんが、それはそれでしかたがないと私は思います。

それ以上に、価値観外交を主張できたことはたいへんにいいことです。
茂木氏は、日中間に横たわる問題が、領有権だけにあるのではなく本質的価値観がまったく違うのだ、ということを王毅に直に伝えたました。

  • (1)香港情勢に関しては、茂木大臣から、立法会議員の資格喪失の件を含む一連の動向への懸念を伝達し、「一国二制度」の下、自由で開かれた香港が繁栄していくことが重要であり、中国側の適切な対応を強く求めた。
  • (2)茂木大臣から、地域・国際社会に共に貢献していく上で、自由、人権の尊重や法の支配といった普遍的価値を重視していると述べた上で、国際社会からの関心が高まっている新疆ウイグル自治区の人権状況について中国政府が透明性を持った説明をすることを働きかけた。

ここで茂木氏が、香港、ウィグルまで言及したことは高く評価できます。
いまさら始まったわけでもない領有権もさることながら、香港・ウィグルの人権問題を言われることのほうが中国にとって痛いことのはずですから。

とまれ、この日中外相会談における収穫は、事実上日中は尖閣問題では決裂しているという再確認ができたこと、価値観を共有しない相手といくら「対話」しても無駄だということがよくわかったことです。
あ、そうそう「日中海空連絡メカニズム」なんてものも本決まりになったのはめでたいことですが、偶発的戦闘が地域戦争に発展しないためには意味がありますが、では本気で尖閣や離島を取りにきたらどうするんでしょうかね。
あの国は侵略するときは、そんな連絡ホットラインなんか切断してしまうでしょうからね。

 

2020年11月25日 (水)

バイデン政権陣容と共和党移行容認派の誕生

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バイデンが新政権構想を公表しました。
まだトランプは敗北宣言を出していませんから形式的には終了していませんが、24日が事実上のタイムリミットであって、ここまでに法廷で結果がでなければ敗北宣言を出すも出さないもないのです。
残るのは、ドミニオンなどで米国がひっくり返るような事実が、当事者が衝撃的資料を引っさげて登場することくらいです。
そうなった場合、州の集計結果とは別次元で、バイデンは当選の辞退に追い込まれることもありえます。
残念ですが、現時点ではそのような兆候はみられていません。
なおトランプは政権移行だけは認めたようです。

それは米国にとってだけではなく、国際社会にとっても大きなマイナスです。
そりゃそうでしょう。
中国の立場になってみたら分かります。
求心力を失ったトランプ政権では、いくらポンペオが声を枯らしても誰もふりむきません。
ヨーロッパ諸国はポンペオが訪欧しても冷やかな対応でしたし、わが国に来られても菅さんとしてはちょっと困るのではないでしょうか。
大歓迎なのは、今のうちに既成事実を積み重ねてしまいたいイスラエルくらいなものです。

習がなにかエグイことをやるなら今だと考えてもいささかも不思議ではありません。
香港では、民主派議員をパージし、民主派のリーダーたちを逮捕してことごとく懲役5年にするという強権政治を開始しました。

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香港、民主活動家の周庭氏に有罪判決 昨年の反政府デモ:時事ドットコム

これについては別記事で詳細を伝えようと思いますが、完全に米国の開いた脇を狙った動きです。
台湾はとっくに最高度の警戒に入っています。

このような情勢を受けて、共和党内部からもバイデン勝利を事実として肯定する流れが生まれてきています。
といっても、民主党にすり寄って猟官運動を目指そうというわけではかならずしもないようです。
このグループは、ユタ州選出ミット・ロムニー、アラスカ州選出リサ・マルコウスキー議員、メイン州選出のスーザン・コリンズ議員、ネブラスカ州選出のベン・サッセ議員などです。
ミット・ロムニーは反トランプグループの中心人物で、トランプ弾劾投票でイエスに入れたような人物ですが、 このグループになんとマルコ・ルビオまでが加わっているという情報も出てきていますから複雑です。
ご承知のようにマルコ・ルビオは共和党最保守派に属し、対中制裁法案は彼が作ったといってもいいほどの人物です。
ちなみに日本の有力な支援者です。

米政治専門紙のポリティコは、共和党内部に政権移行を容認する勢力が登場したことについて、このように伝えています。

「ドナルド・トランプ大統領が2020年の選挙の結果に異議を唱え続ける中、少数ではあるが影響力のある上院共和党員が、次に進む時期を示唆し始めています。
曜日にロブポートマン上院議員(R-オハイオ)とシェリームーアカピト(R-W.Va。)は両方とも、移行プロセスを開始するよう呼びかけました。
どちらもジョー・バイデンがまだ大統領選挙であるとは言っていないが、両方の上院議員は彼が国家安全保障とコロナウイルスのパンデミックについての説明を受ける時が来たと述べた」(ポリティコ11月24日)
https://www.politico.com/news/2020/11/23/republican-rob-portman-transition-process-439718

おそらくこの共和党の政権移行容認グループは、民主党政権にすり寄るというより、バイデン政権を対中強硬路線から逸脱させないために作られたような気がします。
バイデンは、民主党候補選びのプロセスでリベラル左派に大きな借りを作ってしまいました。
元々とっくに旬が終わったさえないオジィさんで、40年間政治家やってきて特に功績もなく、毒にも薬にもならない無能の人だからこそオバマに副大統領に据えられた人物です。
その彼は候補者レースでずっと5位あたりをうろうろしていたのですが、一気に最有力候補にのし上がったのは、敗退した党内左派がバイデンに一本化したからだと言われています。
党内極左グループはBLMやアンティファとかぶっており、バイデンはこれに論功報奨をやりつつ、一方で牽制せねばならなくなりました。
その時に言い訳となるのが、上院で共和党に負けているねじれ現象です。
共和党はこう言っているから、あるていどの妥協はしかたがないだろう、という言い訳です。

また対中政策についても、バイデンは対中政策はゆるやかに軟化させようという腹づもりはもっているでしょうが、今それをやると、「ハンターがカネを中国から貰ったからだ」と言われるに決まっているじゃないですか。
だから当面は、内政はリベラル好みでデコレーションし、外交分野は従来どおりでともかくやってみる、というところです。

というわけで、さまざまな人種からのエリートが入閣するようです。
たとえば、国土安全保障省の次期長官にキューバ系のアレハンドロ・マヨルカス、国連大使にはアフリカ系のリンダ・トーマス・グリーンフィールドなどです。
バイデンが彼自身の表現では「多様性のある人材」ということで、女性と黒人を中心とする非白人系を選んでいるのがわかります。
予想にたがわず、内政はリベラル左派に配慮したポリコレ内閣というわけです。

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また、国家安全保障会議(NSC)に新規で気候変動対策担当大統領特使なる肩書を出して、オバマの国務長官だったジョン・ケリーを当てています。
バイデンがトランプとは正反対に気候変動にいかに力を注いでいるか、はっきりと分かります。
予想するもしないもないのですが、これでパリ協定の復帰の路線は敷かれたわけで、EU諸国とソロスはいたくお喜びのことと思われます。

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米国務長官にブリンケン氏 バイデン氏が発表: 日本経済新聞

 さて、もっとも注目されたのは、なんといっても国務長官と国防長官です。

「政権移行チームはこの日、バイデン氏の外交政策顧問を長年務めているアントニー・ブリンケン元国務副長官を国務長官に、別の側近のジェイク・サリバン氏を国家安保問題担当の大統領補佐官にそれぞれ充てる方針も明らかにした。
バイデン氏は自身の政権に多様性のある人材を登用することの重要性を強調してきた。国連大使にはアフリカ系のベテラン外交官リンダ・トーマス・グリーンフィールド氏を起用する。
バイデン氏は「これらの人々は経験豊富で試練によって実力を証明済みなのと同様に、革新的で創意に富んでいる」とし、「その外交成果は比類ないが、同時に、この新時代に旧態依然とした思考と変わりばえのない習慣、つまり多様性のある経歴・視点なしには、難局に対応できないという考えを反映している」と述べた」(ウォールストリートジャーナル11月24日)
https://jp.wsj.com/articles/SB11393064289250644013204587117361218995658

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バイデン氏、国務長官にブリンケン氏起用か 米報道: 日本経済新聞

ブリンケンと聞いて、ああいつかと言える人はそうとうな米国政治通です。
この人物は調べてみると、バイデンの政策立案チームのひとりで、オバマ政権の国務長官候補でした。

「ブリンケン氏は1990年代初めのクリントン政権1期に外交安保部門のスピーチライターとしてホワイトハウスに入省し、オバマ政府と議会を行き来し縦横無尽に活躍した「民主党ブレイン」だ。
バイデン次期大統領とは2002年の上院外交委員会で初めて手を組んだ。以後2008年の大統領選でバイデン氏が民主党大統領候補の選挙に出た際に外交安保諮問役を務めるなど、18年間バイデン氏と共にしてきた」(News1 wowkorea11月23日)

このブリンケンと国防長官候補とされるフロノイはウェスト・エグゼクティブ・アドバイザーという国際情勢についてのコンサル会社をやっていた仲です
フロノイは、「72時間以内に中国海軍を全滅させる能力を持った上での抑止政策を持つ」と言った人物で、これも共和党保守派に配慮した人事だと思われます。

一方、取り沙汰されていたスーザンライスは入りませんでした(ざまぁみそ漬け)。
この女性を入閣させると、外交面まで左派に握られてしまい、党内バランスが崩壊するからでしょうか。
とまれあの顔を見ないですんだことに、日本政府は胸をなで下ろしていることでしょう。

とまれこのように外交分野で共和党に配慮を示したのは、トランプがCNNの予想を大きく覆して接戦を演じたからなのを忘れてはいけません。

 

※今日から紅葉に模様替えをしました。



2020年11月24日 (火)

産経ワシントン特派員の「角度のついた」報道とドミニオン問題の巨大さ

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バイデンが新国務長官にフリンケンを指名したようです。スーザン・ライスではなくて、正直ほっとしました。
これで一定期間は対中政策は継続されることでしょう。

さて昨日のコメントを読んでいると、この選挙疑惑をいとも簡単に「陰謀論」として切り捨てるコメントが複数ありました。
う~ん、そうなんでしょうか。
トランプ陣営の反論は一切合切まとめて陰謀論だ、なんの根拠もない妄想だ、という記事はCNNから大量に発信され、それを受けて日本のメディアは産経までふくめてインボーだ、インボーだぁ、と書きまくっています。
CNNや朝日がいうならまだしも、産経までもが口調を揃えるとなるとややげんなりします。

古森御大がコロナでワシントンに帰任できないことを幸いに、黒瀬・平田両特派員はいつのまにかCNNを丸写しにすることが米国特派員の仕事と思い始めたようです。
小見出しからしてスゴイですよ。『「ウソの弾幕」 完全否定されるトランプ氏の「不正」主張』とは穏やかではありません。
まるでトランプがウソをつきまくっているような印象です。
なんせ「完全否定された」というんですから、逆にその根拠をお聞きしたいくらいです。

よく朝日は小見出しだけが煽情的で、中を読むとそのへんにころがっている一皿いくらの情報ということがよくありますが、とうとう産経も朝日に似てきたようです。くわばら、くわばら。
読者の半分は小見出しだけをザッと見て、興味を惹かれたものだけをピックアップしますから、小見出しで「ウソの弾幕、完全否定」と印象誘導されるとそれに従った読み方になってしまいます。
これを書いた産経ワシントン特派員はこの古典的印象操作の手法を使ったようです。

ところが中身を読むと、「ウソの弾幕」とまで書く平田特派員記事が書いたのはリードの部分だけで、本体はCNNとNBCの丸写しにすぎません。
私がデスクだったら、バカヤロー、自分で取材して書け、地方支局からやり直し、と一発怒鳴るところです。

「16日には米CNNテレビ(電子版)が、トランプ氏が先にツイートした9項目にわたる不正の訴えを「ウソの弾幕」と断じた」(産経11月20日)
https://special.sankei.com/a/international/article/20201120/0002.html

そして平田特派員は、米国メディィアがこう書いた、こう放送した、ドミニオンがこう反論したと書いているだけで、この特派員は事務所で米国メディアにどっぷり浸ることが特派員の仕事だと勘違いしているようです。
そんなことなら、わざわざワシントンにまで行かなくても、東京でもできます。
いや、東京どころか片田舎に住む私のようなブロッガーでもできちゃいますぜ。

平田特派員は、CNNがこう書いた、NBCがこう言ったから「ウソの弾幕だ」なんて書くくらいなら、少しは直接にドミニオンやペンシルベニア州務長官を取材すればよさそうなものを。
ペンシルベニア州は州知事も共和党、したがって彼が指名する州務長官も共和党です。

「共和党員で、トランプ氏を「誇り高く支持している」という同州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官は20日、記者団に対して、「自分の政党が負けたのは残念」だが、「数字はうそをつかない」と述べた」(BBC11月21日)
https://www.bbc.com/japanese/55025954

この情報に価値があるとすれば、トランプ陣営の集計偽造だという訴えを、他ならぬ「トランプを支持する」と言っている共和党系州知事や州務長官が否定したことです。
共和党系州知事や議員に圧力をかけようとするトランプの作戦も、見事に空振りに終わったことも重ね合わせてよいでしょう。
これを見て、CNNに加担して反トランプの弾幕を張ることか記者として正しいのか、あるいは共和党内部になにか起きているのかもしれないとアンテナを立てて取材をすることのどちらが特派員の仕事なのか、少しは考えてみることです。
こういう記者の足を使った取材をせずに、はじめから結論がありきの「角度のついた記事」ばかり書いたあげく自爆してしまった築地の新聞社のようになりますよ。

ちなみに産経は他社を出し抜いて「パウエル解任」とスクープしていますが、各所から眉唾だとする声が集まっています。
真相は、パウエルがツイッターアカウントを1週間停止されてしまったためによくわかりません。
いずれにしても産経のワシントン記事は、古森氏が帰任するまで、CNNと同じで3掛けで読みましょう。

ところで、私がこのドミニオン疑惑を重く見ているのは、トランプがらみだけではありません。
今回これほど大きな混乱になったのは、米国の選挙システムがデジタル化したためです。
これが古くからある手作業によって選挙管理者の監視の下で一枚一枚確認しながら集計していくならば、このような大きな規模での不正選挙の訴えはなかったはずです。

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衆院選開票風景

私はかねてから選挙はアナログが一番、デジタル化は10年早いと思ってきました。
この方法は一見遅いようにおもわれますが、手慣れた集計作業者がやれば機械集計と変わらないばかりか、なんといっても選挙結果を操ることは不可能です。
上の写真のように選管が選んだ作業者によって、少人数が一組になって行う日本式開票方式だと、集計操作はおろか集計ミスすらミニマムなのです。

一方、米国の集計の基本は機械集計であって、作業者が公務員が多い日本と違ってボランティアですから、操作方法のミスが多かったという報道もあります。
また投票所によって党派色があるようで、共和党系の監視人が入場を阻止されたり、窓に紙を張られた投票所もあったようです。
集計装置も実によく故障し、そのつど直し直ししてやるわけですから、結果に反映する可能性もないとはいえません。
いずれにしても、トランプ陣営の再集計の訴えに従って「手作業でやった」と州政府が言っても、それはこのような集計マシーンでしているわけです。

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その上に、今回はこの機械集計を更に超えるドミニオン集計システムが全米半分の州で加わりました。

「選挙で使われる投票機の大部分を供給するドミニオンのような民間企業は少ない。ドミニオンの広報担当者によると、同社は2018年、ニューヨークのステープル・ストリート・キャピタルに買収された。手掛ける製品には投票機のほか、スキャナーや選挙管理ソフトウエアなどがある。
ドミニオンの投票機は今年6月、ジョージア州の予備選で導入されたが、波乱のデビューとなった。ジョージア州務長官室によると、多くの集計作業員が新たな機械の操作方法を知らなかったうえ、新型コロナウイルスを恐れて欠席した作業員もいた」(WSJ前掲)

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ドミニオンは全米28州で採用されましたが、これほどハッキングに膳弱なシステムはないでしょう。
もちろんブロックしていると言うでしょうが、そもそも入れるソフト自体を恣意的に操作すればいいだけのことです。
アナログの手作業集計と違って、極めて簡単に証拠も残さずに選挙犯罪を遂行するかことが可能となります。

このドミニオンの資本関係は複雑です。
ドミニオン社自身は否定していますが、同社の株の保有者は3人のベネズエラ人が設立したスマートマティック社です。
大規模に不正選挙が行われたことで名高いチャベスの大統領選挙において、ドミニオン集計システムが使われました。
ドミニオン集計システムが完成したのが2003年、その翌年04年にはベネズエラのチャベスの大統領選がありました。
チャベスは毛沢東主義者と自称し、中国との繋がりを隠そうともしなかった反米主義者でした。

そのチャベスはありとあらゆる不正をやって勝利をしたのですが、スマートマティックはベネズエラ国家選挙委員会からVVPATと称される新たな選挙システムを受注しています。
このVVPATがドミニオンの原型です。
つまりドミニオンは、ベネズエラが最初の導入国だっただけではなく、むしろベネズエラ大統領選のためにあつらえた集票マシーンだったことを示唆しています。

そして2012年10月の大統領選挙の投票率は、実に80.94%。もはや失笑するような投票率です。
このようなバカげた投票率は、強制されて投票をする社会主義国か独裁国家でなければありえません。
接戦を報じられていた対立候補のラドンスキーとは大差をつけ、55%の得票がチャベスに流れたそうです。
いや流れたと「表示された」のです。
スターリンが言ったとされる「選挙は誰に投票するのではなく、誰が集計するのかで決まる」という言葉どおりです。

ちなみにこのドミニオン・システムを米国に導入したのは民主党元大統領だったジミーカーターでした。
2005年には、カーターの財団であるカーター・センターが安全性に保障を与え、12年には、カーター自身がベネズエラの選挙制度が世界で最も優れていると絶賛しています。カーターさん、冗談はほどほどに。
そして同年には早くもオバマが選ばれた大統領選には導入を果たしています。
スマートマティックやドミニオンに民主党の有力人士がひしめいているのは、果たしてただの偶然でしょうか。
まぁこのようにドミニオン・システムは米国民主党によって米国に導入され、率先して州レベルに拡大されたということだけは頭に置いておきましょう。

今回、この集計システムと選挙結果の因果関係は解明されていませんが、このような選挙集計のデジタル化にきわめて危険な落とし穴があることは間違いありません。
IT好きの菅さん、選挙制度のIT化だけはやめてくださいね。

 

 

 

 

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