
高市氏が排外主義政策を取っている、という非難はよく聞くので押さえておきます。
たとえば去年の参院選の頃から東京新聞は執拗に排外主義がやってくるというキャンペーンを張っています。
「参院選では一部政党の排外主義的な主張が、街頭で、交流サイト(SNS)で毎日のように飛び交っている。これに不安を感じているのは日本で暮らす外国人たちだ。日本人と同じく納税義務があるものの選挙権はなく、「外国人が優遇されている」状況にもない。「デマのような情報が、表立って言われるようになったのは怖い」。同じ日本社会の一員を排除する政治がまかり通っていいのか」
(東京2025年7月9日)
参院選「日本人ファースト」連呼におびえる人々 「外国人が優遇されてるなんてあり得ない」…リアルを語る:東京新聞デジタル
こういう感覚的な物言いで恐怖を煽り立てた挙げ句、ついには今年元旦の記事で「ネット上には、威勢のいい言葉があふれています」とやったために謝罪に追い込まれました。そんな現実はなかったからです。
「問題となったのは、1日発行の東京新聞朝刊に掲載された特報部長・西田義洋氏による「『熱狂』に歯止めを 新年に寄せて」と題したコラム。
コラムの冒頭では、「『中国なにするものぞ』『進め一億火の玉だ』『日本国民よ特攻隊になれ』。ネット上には、威勢のいい言葉があふれています」と記述。戦争体験者の証言などを引用しながら、国民的な好戦ムードに警鐘を鳴らした。
文末では、「私たちは『国民的な熱狂』がつくられていく同時代を生きているのかもしれません。『熱狂』に向かっていく状況に歯止めをかけ、冷静な議論ができるような報道を続けていきます」としていた。
しかし、SNSでは冒頭で例示された投稿の実在性やその文脈をめぐり、疑問の声が相次ぐ事態となっていた」
(JCASTニュース1月9日)
東京新聞、ツッコミ続出の新年コラムを削除&謝罪 X引用は「誤り」、「コラムとして成立しなくなる」(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
さて、高市首相は政権発足時から関係閣僚会議で外国人政策にこう述べています。
「人口減少に伴う人手不足の状況において、外国人材を必要とする分野があるということは事実でございます。また、インバウンド観光も我が国にとって非常に重要でございます。
しかしながら、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況が生じていることも、また事実です。
そして、ルールを守って暮らしておられる外国人の方々が、我が国に住みづらくなるような状況は作ってしまってはなりません。
排外主義とは一線を画しつつも、こうした行為には、政府として毅然(きぜん)と対応します。
関係閣僚におかれましては、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けて、第一に、既存のルールの遵守・各種制度の適正化に向けた取組、第二に、土地取得等のルールの在り方を含む国土の適切な利用及び管理に向けた取組を進めてください」
(2025年11月4日 関係閣僚会議冒頭発言)
令和7年11月4日 外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議 | 総理の一日 | 首相官邸ホームページ
この外国人政策は国民から強く支持されました。毎日が悔しそうにこう書いています。
「外国人への対応を厳格化させる方針が、高市早苗内閣の高い支持率を支える一因となっている。毎日新聞が11月に実施した全国世論調査では、この方針を「評価する」が71%を占め、「評価しない」(10%)を大幅に上回った。内閣支持層に限ると、84%が「評価する」と答えており、「評価しない」はわずか2%。不支持層でも「評価する」が45%で「評価しない」(37%)を上回っている」
(毎日2025年12月9日 )
外国人政策、支持?不支持? 背景に浮かぶ「不安・不満」と「懸念」 | 毎日新聞
にもかかわらず、時事通信などは総裁選の時からこんなことを書く始末です。
「自民党の高市早苗前経済安全保障担当相は22日に行われた党総裁選の演説会で、外国人を念頭に「奈良のシカを蹴り上げるとんでもない人がいる。SNSでも目にする」と述べた。一部の訪日外国人が問題行動を起こしているとして、外国人政策の厳格化を訴える文脈での発言。野党から賛否の声が上がるなど波紋が広がっている」
(時事2025年09月22日)
外国人は「奈良のシカ蹴る」 高市氏、政策厳格化訴え―自民総裁選:時事ドットコム
要するに、高市氏はゼノフォビア(外国人憎悪)だといいたいのね。そこから政策を作っている、と。
ちゃうねん、まず、「ルールを守って暮らしている外国人に済みづらくする状況を作ってはならない」というのが大前提です。
1月24日にトランプがミネソタ州ミネアポリスで2026年1月24日、移民税関捜査局(ICE)の職員らが、日中の路上で取り締まりに看護師を射殺したなんて事件があって紛糾しました。
米国でトランプがしている実力も辞さない不法移民政策と、わが国のそれを比較すること自体ナンセンスです。
だって、まったく次元が違いますから。
たしかに高市政権は外国人政策を「ゼロベースで見直す」作業を進めています。
これを拡大解釈して「ゼロベース」とは「外国人をゼロにする」という意味で拡散しています。
まったく違います。「ゼロベースにする」のは今までのなきに等しかった外国人政策を「白紙状態」から、すなわち一から見直すという趣旨です。
たしかに今までの政策の大きく転換にはちがいありませんが、意味が違います。
では具体的になんでしょうか。
高市氏の政策には各大臣への指示書というのが付随しているのが特徴ですが、この外国人対策の見直しについては、11月4日に総理指示が出されています。
※外国人との秩序ある共生社会の実現について(内閣総理大臣指示)(令和7年11月4日)
sorishiji.pdf
首相官邸
具体的に書いてありますから引用しておきます。長いですが、読む機会があまりないでしょうから資料として付けておきます。
二 第一に、既存のルールの遵守・各種制度の適正化についてです。
① 法務大臣は、
・不法滞在者ゼロプランの強力な推進
・在留資格の審査の厳正な運用(納税状況等の活用を含む)と在留資格の在り方・帰化の厳格化の検討
・外国人の受入れの基本的な在り方に関する基礎的な調査・検討
をお願いします。
② 厚生労働大臣、文部科学大臣をはじめとする各種制度を所管する各大臣は、その適正利用等に向けた取組
を推進してください。具体的には、
・国保料、医療費(入国前の民間医療保険への加入の検討を含む)、児童手当、就学援助、外国人留学生・
外国人学校に対する支援をはじめとする各種制度・運用の見直し・適正化の推進
・入管庁と市区町村又は関係行政機関との情報連携の推進
・在留外国人(成人・子供)への日本語教育の充実
・査証手数料と在留許可手数料について、主要国の水準等を踏まえた見直し
をお願いします。
③ 国土交通大臣は、日本人出国者に配慮しつつ、国際観光旅客税の拡充、観光客の過度な集中の防止と地方
分散の推進、マナー違反等のオーバーツーリズム対策の強化、同大臣、厚生労働大臣、地方創生担当大臣は各種民泊の適切な運営確保に向けた具体的な対応策の検討を進めてください。
④ 国家公安委員会委員長は、外国人犯罪に適切に対応してください。具体的には、
・国内関係機関や外国捜査機関等と連携した違法行為の厳正な取締り
・入管庁との連携による不法滞在者対策の推進
をお願いします。
三 第二に、土地取得等のルールの在り方を含む、国土の適切な利用及び管理についてです。国民の皆様の不安
は、外国人による不動産保有の実態がよく分からないことにも起因しています。このため、外国人による不動
産保有の実態把握に向けて、具体的には以下の取組を行ってください。
① 法務大臣及び農林水産大臣は、「不動産の移転登記時」及び「森林の取得の届出時」の、国籍把握の仕組
みの検討をお願いします。
② 財務大臣は、外為法に基づき、国外居住者による不動産取得について、幅広く把握する仕組みの検討をお
願いします。
③ 国土交通大臣は、国外からの取得を含めたマンションの取引実態の早急な把握と結果の公表をお願いしま
す。
④ 法務大臣及びデジタル大臣は、把握した国籍情報も取り込み、一元的なデータベースとして「不動産ベー
ス・レジストリ」が機能するよう検討をお願いします。
併せて、外国人の土地取得等のルールの在り方を検討するため、外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣、
防衛大臣及び外務大臣は、安全保障への影響や、国際約束との関係を具体的に精査してください。
四 今般、新たに設置した外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣におかれては、関係閣僚と連携し、実情等
を踏まえ、不断に取組の強化を進めてください。
そしてもうひとつの大きな柱は在留資格の厳格化です。
「在留資格の取得を厳しくすることが柱になる。永住の資格を取る際、日本語能力を求める要件を新設する。永住者は400万人近くいる在留外国人のうち2割を占める。
日本国籍を取得する「帰化」も運用を変える。居住要件を現状の「5年以上」から「10年以上」に延長する案がある。医療費や税の不払い情報を出入国在留管理庁に報告し、在留更新を認めないなどの施策も講じる」
(日経1月17日)
高市早苗政権の外国人政策、23日取りまとめへ 在留資格の取得を厳格に - 日本経済新聞 。
いままでとかくトラブルが多かった難民申請については、2023年の入管法改正により、既に不正な難民申請への対応が進んでいます。
まず、審査期間を従来の2~3年から半年程度まで迅速化し、再審査は一度までとされ、不許可となった者については「最低5年」の入国拒否措置が適用されます。
また、令和6年の改正では、在留カードとマイナンバーカードの一本化により不正カードの作成を困難にするとともに、確認アプリ等を通じて不正カードを検出できる仕組みが既にできています。
さらに、来年6月からは、社会保障料・年金・税金等の滞納者に対するビザ更新拒否が導入され、永住者についても一定の猶予期間後に支払いがなければ永住許可の取り消しが行われることになっています。
帰化(在留5年~10年)や永住許可の審査も厳格化され、社会保険料・年金・税の滞納者については認めない方針が示されています。すでに総理指示により、行政窓口での対応は大幅に厳格化されています。
不足していたのは、一部のマイノリティの大きな声とそれに同調するメディアに忖度して及び腰になっている政府の覚悟です。
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