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2020年6月 1日 (月)

「日本の奇跡」の理由を専門家会議自らが語り始めた

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今度は専門家会議の議事録がないと騒いでおります、メディアってただの馬鹿クラスターですか。
議事録はあればあるに越したことはありませんが、決定的なものではありません。
それが必要となるのは、後世の歴史家にとってであって、今、求められているのは防疫責任者の生の知見です。
尾身茂座長が報告書を読んでくれと言っているだから、まずはそちらを熟読してからディスりなさい。

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世界の感染症対策の第一人者である尾身茂氏

専門家会議の報告書のP36から38までを抜粋して欄外にアップしておきましたので、ぜひご覧下さい。
『新型コロナウイルス感染症対策専門家会議  新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言 』
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000635389.pdf

それにしてもメディアは感染初期から一貫してそうでしたが、連中がやったことといえば、ケチツケと足を引っ張ること。そして政局化です。
連れてきた「識者」といえばPCR真理教の岡田尊師や上センセ。
既に彼らの言っていたことは事実をもって否定されていますが、メディアは彼らの間違った言説を積極的に拡散したことに対しての責任はおろか、訂正のひこともありません。
日本のメディアが政府の感染対策をディスり、それを受けた海外メディアが増幅し、それを海外はこう言っていると嬉しげに権威づけに使って騒ぎたてます。
モリカケ、桜ならまだしも、生命に関わることでえげつないことをしなさんな。
原発事故のときもそう思いましたが、日本のメディアはもはやただの無責任と笑って済ませられるレベルではなく、今や反社会的存在一歩手前です。

医師の村中璃子氏はこう書いています。

「当初は1日数百件しか実施されていなかったPCR検査はピーク時には1日8000件超にまで増え、日本のPCR検査キャパシティーは短期間で大きく向上したといえる。 しかし、メディアには「PCRが足りていない!」と煽(あお)る“専門家”が多数登場し、検査の必要はないが検査を希望する人たちが医療施設や保健所に殺到。医療現場は逼迫(ひっぱく)し、危うく医療崩壊を起こしかけた。イタリア、米国、スペインなど、重症患者が多数出て医療崩壊を起こした国はあったが、PCR信仰による人災ともいうべき医療崩壊が起きかけた国は世界でも日本くらいのものだろう」(ZAKZAK 5月26日『医療崩壊危機はPCR信仰煽ったメディアの“人災” 』 )
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200526/dom2005260005-n1.html

さて、メディアは盛んに海外の同業者らが「日本の奇跡」を怪しんでいることを報じています。
そりゃそうです。圧倒的に感染者も死亡者も桁違いで少ないんですから。
感染阻止とは医療が生命を守ることです。
ですから、感染が終了して、その国の死亡者数、重症者数が少なければ少ないほど、その国の防疫対策が成功したことの動かぬ証なのです。

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https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/

ご覧になれば一目瞭然のように累計感染者数、10万人あたりの感染者数、死亡数、重症者数、すべての項目において日本は主要国最低水準です。
これを「偶然」「まぐれ」でかたづけようというのですから、厚顔無恥にもほどがあります。

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ねこおぢ3

すると日本のメディアが言うには、PCRをしなかったから真の感染者数が分からないからだ、死亡数が少ないのは今後爆発的に増加するに決まっているると言い出す始末です。
この人達は、きっと日本が地獄になって10万人くらい死ねば本望なのでしょう。

すると素直に「日本の奇跡」を認めたくない海外メディアは、日本の感染対策は全部デタラメだったが、日本の民族習慣が救ったのだと説明し始めました。
たとえば、日本人は握手をしないとか、ハグが嫌いだとか(苦笑)、靴を履いて室内に入らないとか、はたまた国民が政府の言うことを羊のように聞く民族だからだ、と評しました。
感染初期にアジア人特有の感染症だと言っていたことを都合よくお忘れのようで、なんともかとも。

こんな生活習慣で片づける説明は、保守論客である有本香氏も同じで、「国民の総合力」なんて言っておられるようでため息がでます。
有本さん、なんですか、それ?
感染初期に中国と遮断しなかったことを百田氏とあれだけ騒いでおいて、うまくいきそうだと今度は「国民の総合力」ですか。
その「総合力」には、きっと政府の防疫戦略なんぞ入っていなんでしょうね。

さすがヨーロッパの感染症専門家は「日本の奇跡」の秘密に気がつき始めました。
第2波をかぶっているドイツの専門家は、「日本の奇跡」の正体が日本の優れた感染症研究者が戦略を立てていて、クラスター対策に重きを置いたことによる成功だと気がつき始めています。

『ドイツのコロナ対策班がクラスター対策の重要性を訴え始めた』は、このようにドイツの動向を紹介しています。
ショーンKY  https://note.com/kyslog/n/n658e17e8500b

「日本の専門家会議・クラスター対策班が依拠してきたデータは、世界中で再現され、特にドイツチームがクラスター対策の重要性に気づきつつある、という状況である。
もちろん彼らは、日本が対策を先取りしていたということを理解している。日本のクラスター対策が単なる接触者追跡以上である理由、すなわち予防策へのフィードバックについても氏は理解している」(ドイツのコロナ対策 前掲)

ドイツに学べという者が異常に多い日本であるにもかかわらず、ドイツは感染者の追跡に失敗しています。
そこに力点を置かずに感染遮断に力を入れていたからです。
たとえば、国境の封鎖や都市封鎖などが、欧米のとった一般的方法でした。
結果として、発生動向調査(サーベイランス)がおろそかになり、クラスターについての資料が欠落することにつながっていったようです。
science誌はこう述べています。

「早期に被害を受けたが、流行を抑えている日本では、COVID-19の戦略をクラスターを避けることに重点を置いて構築し、閉鎖空間や混雑した状況を避けるように市民に助言している」――Science

またドイツ人医師のドロステンはこう言っています。

「日本の例を見ると、SARS-CoV-2がクラスター追跡戦略でどこまでできるかがわかる。
そこでは、死者数は少なく、発生件数はゆっくりと、しかし着実に減少している。
これは、防疫責任者がSARS-1で「火の洗礼」を受けたという事実に起因している、とドロステンは説明する。日本は自分の経験や意見をもとに、関連資料を持たずに行動していた。「"勇気"があって、うまくいったようですね。そして、これは我々が今、近い将来のために絶対に手本にしなければならないものです」とドロステンは言う」
Japan bestes Beispiel: Drosten jagt die Superspreader. NTV. 29. MAI 2020

こういった「日本の奇跡」を評価しようとする動きがやっとヨーロッパで生まれたことに呼応するように、専門家会議が自分たちの防疫戦略を対外的に語る文書を出しました。

抜粋しておきます。

①中国由来の感染拡大(第 1 波)及び欧州等由来の感染拡大(第2波 )の 検出が早期になされていたこと 。
②我が国で早期に感染を確認できた背景には、日本では地方においても医療アクセスが良く、発熱、呼吸器症状などコロナを含め、感染症が疑われる場合に医師は、胸部X線、CT検査、検査、PCR検査を行った結果、早期に感染を探知できたこともあげられる。
③効果的なクラスター対策がなされたこと 。
④初期の積極的疫学調査の分析から、クラスターが発生しやすい場の分析が可能となり、諸外国では認識されなかった「3密」を避けるという効果的な対応策の発見につながった。

日本の特徴は、「さかのぼり」の接触者調査の結果、感染源に立ち返って、その後の感染連鎖を見逃さないようにすることが心がけられた。
・早期に感染源を特定すること
・早期に感染源の関係者を特定すること
・早期に医療につなげること
・早期の感染拡大に向けた取組につなげていくこと

このような素晴らしい対策を取った尾身先生と押谷先生たちに心からの感謝を捧げます。
この当事者の報告を外国に発信せずに、ただの偶然と言わしてしまっている外務省や厚労省の神経を疑います。

                                                               ~~~~~~~

   新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」      
補論:クラスター対策について         (令和 2 年 5 月 29 日)


●我が国のクラスター対策について

本論の中でも述べたとおり、クラスター対策とは、積極的疫学調査を実施することで、クラスター(集団)感染発生の端緒(感染源等)を捉え、早急に対策を
講ずることにより今後の感染拡大を遅らせたり、最小化させたりするためのものである。我が国では、「効果的なクラスター対策」の実施によって、次のような効果が得られたと考えられる。

①クラスターの連鎖による大規模感染拡大を未然に防止できた。
②初期の積極的疫学調査から、共通の感染源となった「場」(3密)を指摘 し、歌うことや大声で話すことといった+αの要素とともに周知に努めたことにより、クラスター(集団)感染が生じやすい環境をできるだけ回避することを市民に効果的に訴えることができた。
③クラスターを中心とした感染者ごとのつながり(リンク)を追うことにより、地域ごとの流行状況をより正確に推計することができていた。

つまり、リンクが追えない「孤発例」が増加することは地域で感染拡大を示すものと判断することができ、地域での早期の対応強化につながった。

 こうした中で、特徴的なことを 2 つ指摘しておきたい。

(1)中国由来の感染拡大(第 1 波)及び欧州等由来の感染拡大(第2波 )の 検出が早期になされていたこと

1 月から2 月にかけて 中国 を起点とする第1波の流行については、保健所によるクラスター対策などの効果により、 2月25 日までには クラスター(集団)感染を含め、 国内で 149 例の感染事例が報告されていた。(図表略)

このように早期の報告がなされてきた背景には、オリンピック・パラリンピックに向けて、未知の感染症等の早期探知のための疑似症サーベイ
ランスの基準を見直した上で、あらかじめ、前広な事例の報告を求めていたことも一因として挙げられる。

他方、同時期にすでに深刻な地域内流行が始まっていたイタリア以外の欧州、アメリカなどの先進諸国では「 諸外国の新規感染者数の動向」でも示したように、同時点では国内感染事例があまり見つかっていなかった。

 実際には、これらの国々では、水面下で相当の感染拡大が起きていたと考えられるが、この時期には感染が探知されず、気が付いた時には、欧州、アメリカなどでは3月中旬以降、急激な感染拡大が起きてしまった。

このように我が国で早期に感染を確認できた背景には、日本では地方においても医療アクセスが良く、発熱、呼吸器症状などコロナを含め、感染症が疑われる場合に医師は、胸部X線、CT検査、検査、PCR検査を行った結果、早期に感染を探知できたこともあげられる。

実際、11月16日に確認された国内での第1例は、こうした医師の判断で感染が疑われPCR検査が行われて、確認されたものである。

(2)効果的なクラスター対策がなされたこと

 (1)で述べたとおり、日本では、諸外国と比べ、より早く新規感染者やクラスターの検知が可能であった。
これらの事例の集積を通じて、本専門家会議では、この感染症については3月22日の見解でも述べたように、感染が確認されたうち重症・軽症に関わらず約8割方は他の人に感染させない特徴を有しており、感染者の多くが他の人に感染させるインフルエンザウイルスとは明確に違う特性を有していることを早い時期から認識していた。

すなわち、この感染症は主にクラスターを形成することで感染拡大が起きており、クラスターを制御することができれば、(クラスター対策が実施できている範囲において)感染拡大を相当程度制御できるという見通しを持っていた

 また、初期の積極的疫学調査の分析から、クラスターが発生しやすい場の分析が可能となり、諸外国では認識されなかった「3密」を避けるという効果的な対応策の発見につながった

 諸外国における接触者調査では、新規に確認された「感染者」を起点として、その人が接触した濃厚接触者を洗い出し、将来の感染者を探し出すための「前向き(Prospective Prospective))」の調査が行われている。

こうした調査は日本でも行われているが、日本国内においてはそれだけに留まらず、この感染症の特徴も踏まえ、特に、複数の「感染者」を見た場合には、それぞれに共通する感染源があるかを集中して見ていくことにあった。
つまり、「感染者」を発見したときに、時間的に過去に「さかのぼり」(Retrospective Retrospective)」、共通の感染源となった「場」を特定し、これらの場に共通する通する「3密」の概念を早期に発見するに至った。

また、その場にいた者についても積極的疫学調査を網羅的に実施することに早期から力点が置かれたことにあったと言える。
ちなみに、こうした「さかのぼり」の接触者調査は、保健所が従来から結核患者などに対して行ってきた調査方法が一つの土台となっている。

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すなわち、日本の特徴は、「さかのぼり」の接触者調査の結果、感染源に立ち返って、その後の感染連鎖を見逃さないようにすることが心がけられた。
この結果

①早期に感染源を特定すること
②早期に感染源の関係者を特定すること
③早期に医療につなげること
④早期の感染拡大に向けた取組につなげていくこと

ことに力点が置かれていた。

なお、これまでに述べてきたとおり、日本ではクラスターを中心とした感染者ごとのつながり(リンク)を追うことにより、地域ごとの流行状況をより正確に推計することができていた
つまり、リンクが追えない「孤発例」が増加することは地域で感染拡大を示すものと判断することができ、地域での早期の対応強化につながった。

諸外国からの輸入例は、遺伝子解析によって国内の感染拡大に大きな影響を及ぼしてきたことが分かっている。
すなわち、我が国でも欧州等由来の第2波として、より大規模な輸入例が生じた結果、地域において孤発例が多発することとなった。

新規感染者数が急増していく中で、こうしたつながり(リンク)が見えない孤発例が急増していく中で、4月7日には、緊急事態宣言による対応を余儀なくされることとなった。

 

※原文PDFのため、忠実に転載されていない部分があります。いやー参った。

 

2020年5月31日 (日)

日曜写真館 森の階調

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切り株に腰掛けて頭を空白にします。

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目に止まらない下草にも表情があります。

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やつでの葉が、やっとここに来たのかと言っていました。

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美しい放射線が心にしみます。

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どうしてここまで美しいシンメトリーなのでしょうか。

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2020年5月30日 (土)

香港の最後の戦いが始まろうとしています

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中国が全国人代で国安全法を通すという暴挙を働きました。

「北京=西見由章】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)は28日、香港に国家安全法を導入する議案を圧倒的多数で採択した。習近平指導部は2012年の発足以降、敵対する政治勢力の党高官を反腐敗闘争で政治的に葬るなど、異論分子を摘発・投獄することで集権化を進めており、一国二制度の香港にもこの手法を本格的に拡大する。国際社会の批判や香港市民の反発といった“返り血”を浴びても統制強化を推し進める構えだ。
 議案は「香港が国家安全を守るための法制度と執行メカニズムに関する決定」。昨年10月に開催された共産党の重要会議、第19期中央委員会第4回総会(4中総会)の閉幕後に公表したコミュニケは、香港などの特別行政区が「国家安全」を守るための「法律制度と執行メカニズム」を確立する方針を明記していた。
北京の政治研究者は「4中総会後、今回の全人代で国家安全法に関する議案を採択することは既定路線だった」と説明する。
 4中総会は「党中央の権威と集中統一指導」を擁護する制度を整えるとする決定を採択した。「集権化という国家統治の方向性が示された」(先の政治研究者)形で、その対象は香港にも向かうことになる」(産経5月29日)

なぜ私が暴挙と呼ぶのかといえば、内容はもちろんのこと、国安法の前提そのものが、中国が英国と結んだ協定に反しているからです。
国安法をいくら作ろうと、それは中国というひとつの国家が、英国と調印した協定を覆すものの以上、それは国際法上の違法行為ですから無効です。
国内法は国際条約を超越できないのです。

ウイーン条約は国家間協定について取り決めた国際条約ですが、こう記してあります。 


「■条約法に関するウィーン条約
「第27条 当事国は、国内法を、条約の義務を行わない理由としてはならない。ただし第46条の適用を妨げない。
第46条 当事国は、条約を承認する行為が、条約を承認する能力に関する国内法に違反するとの主張を、当該違反が明白でかつ国の最も重要な法に違反する場合でなければ主張してはならない。

「違反が明白」とは、通常の慣行と善良さに合致して活動するどのような国家にとっても客観的に明らかであることを言う。」 

中国と香港行政府が深く勘違いしているのは、「一国二制度」は中国が香港に与えた「恩恵」でもなければ「特典」でもないことです。
香港に民主主義と自由を与えることは、中国政府が国際社会に誓った「義務」、あるいは「約束」なのです。
再度確認しておきます。

1984年12月19日「香港問題に関する英中共同声明」
第一付属文書
十三 香港特別行政区政府は法律にもとづき香港特別行政区の住民その他の人の権利と自由を保障する。香港特別行政区政府は、香港の既存の法律に定められている、人身、言論、出版、集会、結社労働組合の組織と参加、通信、旅行、移転、罷業、デモ、職業選択、学術研究、信仰の自由、住宅不可侵、婚姻の自由、自由意思による出産の権利を含む権利と自由を保持する。

一読すれば判るように、中国は英国との間で言論・出版・集会・結社・集会・デモ、ストライキなどの権利といった民主主義的自由のすべてを保証しているのです。
これが「一国二制度」の神髄であって、これこそが条約の根幹です。
これを遵守する義務を中国政府に、そしてそれを誠実に保証する義務を香港行政府に課しています。
いいですか、これは国際条約上の義務であって、恣意的に中国が改変できないのですよ。
それを中国は無効にしようとしています。

今回、中国が勝手に通した国家安全法第15条は、「人民民主主義専制政権を転覆、またはそれを扇動するいかなる行為も防止・阻止し、法に基づいて処罰する」ことを定めています。
ここで言う「人民民主主義政権」とは、「最も広範な人民の代表である中国共産党政権」のことです。

この国安法は、この共産党政権の安全を損なうような、民主主義制度を求めるあらゆる活動をすべて「違法行為」として処罰の対象としています。
いや、それだけに止まらず、国安法にはそのような民主活動を未然に防止することすら含まれています。
いわゆる予防検束です。

ただデモをすることが処罰されるだけではなく、それを準備し、企図するだけで予防検束の対象となります。
ここまで認めてしまっては、該当デモだけではなく民主活動家の「存在」それ自体を逮捕拘禁することが可能となります。

習政権は、今までの共産党主流だった共青団派閥や江沢民の上海派閥と無関係に誕生した脆弱な基盤しかもたない政権でした。
それがゆえに、習はミニ文革とでも言うべき反腐敗闘争を強引に展開し、これらの派閥の大物政治家を逮捕してきました。
裏返せばきわめて脆い政権基盤しかないために強権発動せねばならなかったのです。

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朝日 江沢民前総書記(右)と胡錦濤総書記

共産党4中総会は、「党中央の権威と集中統一指導を擁護する制度を整える」とする決定を採択しましたが、このよう権力集中をわざわざ書き込まねばならなかったのは、権力基盤が薄いためにほかなりません。
昨日、「指桑罵槐(しそうばかい)」という中国人を解くキイワードを紹介しましたが、今回の国安法において「桑」に当たるのが香港だとすれば、「槐」に相当するのが共青団や上海閥です。

「習氏はさらに、言論統制が比較的緩かった胡錦濤前国家主席時代に活発な動きをみせた民主活動家や人権派弁護士を相次いで投獄。新疆ウイグル自治区でも宗教弾圧に反対するウイグル族らを「テロリスト」として摘発し、「職業技能教育訓練センター」には100万人以上を強制収容したとされる」(産経前掲)

習は香港民主闘争が燃え盛るのは、民主化に甘々だった前任者の胡錦濤のせいだと考えています。
オレは胡錦濤の尻ぬぐいをさせられているだけだ、ここで香港を締めれば、最大の敵である胡たち共青団派に痛打を与えられると見ています。
もちろん習の眼中には国際社会なんてコジャレたものはなく、唯一あるのは泥臭い共産党宮廷劇だけなのです。

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さて、今後どうなるでしょうか。
米国は、中国と対決の姿勢を強めていき、香港人権法を適用することにためらいはないでしょう。トランプは記者との座談の形式でこのことに言及していました。

「後藤達也(日経新聞記者)‏ @goto_nikkei
トランプ会見③
・米投資家を保護するため、中国企業の米国上場についての研究をワーキンググループに指示。
・中国は香港の安全保障で、1984年の中英共同宣言を明確に違反
・香港への優遇措置を取り消すプロセスに入るよう指示
・香港への旅行勧告を改定する。
・香港の自治権への侵害に関与した香港当局者に制裁措置

ロイターも同様の記事を配信しています。

[ワシントン 29日 ロイター] - トランプ米大統領は29日、香港に対する優遇措置を撤廃するよう政権に指示したと明らかにした。香港の統制強化に向けた中国政府の「国家安全法」制定計画に対抗する。
トランプ大統領はホワイトハウスで行った記者会見で、中国が香港の高度な自治に関する約束を破ったとし、香港国家安全法制定は香港や中国、世界にとって悲劇だと批判。「香港に対する優遇策を撤廃する措置を取る」とし、香港の自治の阻害に関与していると見なす人物に対し制裁措置を導入すると表明した」(ロイター5月30日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce9d7c06fca5413a20c3abf2c93ca86ad05366ba

また、トランプは中国と事実上の断交に等しい政策を打つと言われています。

「米政府が中国人留学生の学生ビザ(査証)取り消しを計画していることが、関係筋の話でこれまでに明らかになっている。米国の大学院で学ぶ中国人3000─5000人に影響が及ぶ可能性があるという。
トランプ氏はまた、米国民が中国企業に投資するリスクを回避するための方法を検証すると表明。「投資会社は、共有する規則の下で運営されていない中国企業に投資する不当な隠れたリスクに顧客をさらしてはならない」とし、政権内の金融市場に関する作業部会に「米国の投資家保護を目的に、米株式市場に上場する中国企業のそれぞれの慣習」を検証するよう指示したと明らかにした」(ロイター前掲)

ただトランプは香港に投資している米国企業にも配慮しており、どこまで香港民主派を守るれるか不透明です。

「トランプ大統領は厳しい姿勢を示しながらも、中国との対立が一段と精鋭化すれば、難航した協議の末にようやく得られた第1段階の通商合意が覆されると認識しているとみられる。香港には約1300社の米企業がオフィスを構え、約10万人を雇用。大統領はこうしたことにも配慮しているとみられる。」(ロイター前掲)

一方トランプよりもしがらみの少ない議会のほうがより強硬から、満場一致で人権法は適用されます。
民主党がこの香港の民主派に対しては、トランプよりも強い姿勢で望んでいるためです。

これらの制裁で香港の特権的地位は剥奪され、香港を使ったドルの獲得は不可能となります。
しかし、そのていどのことはとっくに習は想定済みであって、国安法を準備する段階でそのていどの障害は百も承知二百も合点のことにすぎません。

中国は現時点で、米国は米中貿易戦争以上のことを仕掛けられないとみています。
つまり関税引き上げ、ファーウェイなどの通信産業のいっそうの排除ていどのことしかできず、ならば大中華共栄圏で対抗してやるまでだと考えているはずです。
ただし、共栄圏づくりのための仕掛けだった一帯一路が空中分解寸前で、今や不良債権の山と化したことが、当初の思惑と大きく違った点かもしれません。

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しかしここまで至っては、習に選択肢は二つしかありません。
このまま強い国産社会の抵抗を覚悟で、強権発動し、香港に第2次天安門の再現をするか、あるいは自由主義に屈するかです。
後者を捨てた以上、習は早ければ次の日曜日に予定される民主派デモに対して血の雨を降らせ、おびただしい逮捕で臨むことでしょう。
彼らは本土に移送され収容所に送られることになることでしょう。

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ここで焦点は、中国が人民解放軍を投入するかどうかですが、現時点ではわかりません。
する可能性もあります。その場合、香港と大陸を結ぶ唯一の道路を封鎖し、通信も遮断して密室状態を作り出します。
外国人記者は全員を予防検束し、国産社会から見えなくした上で大虐殺をするでしょう。
ただ、香港は第2次天安門事件の舞台となった北京と違って街路が複雑なので、そうとう手こずるはずです。
長引けば長引くほど中国に不利になります。

次に考えられるのは、香港警察の制服を着せた武警や人民解放軍の兵士たちを使うことです。
むき出しの人民解放軍ではなく、「警察」の顔した軍隊のほうが言い訳がしやすいので、こちらを使うかもしれません。

いずれにしても、香港の最後の戦いが始まろうとしています。

Save  Hong Kong! 

 

2020年5月29日 (金)

今私たちは山の八合目にいます

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感染拡大が一時休止に入って、やっと中国問題を書く機会ができました。
たぶん習は第2次天安門をする気でしょう。
常識ではありえませんが、今の中国は噴火直前の休火山を見ているようです。
朝日や二階氏たち親中派の皆さん、ほんとうの友人なら説得するなら今しかありませんよ。
国家安全法を香港にかけたら終りですからね。
※追記 昨日、全人代表で通したようです。これについては明日に回します。

さて、感染の第二波ですが、当然来るでしょう。
来なかった例は世界的にも稀で、日本にも必ず第2波は到来すると覚悟してください。
ただし、メディアが煽るようなものではありえません。
だって、今年始めに中国から新型コロナウィルスが襲来した時と違って、今はおおよそこの悪魔の正体は分かってきていて、しかもその対策もしっかり取られているからです。

最大の感染源であったクラスターは洗い出されており、医療機関のベッド数も一部を除いては充足しています。
いわば私たちは第二波を備えて待っているのです。
どなたでしたかうまい表現をしていましたが、私たち日本人は新型コロナとの戦いの8合目まで登ってきて、今は山頂下の山小屋で一服しているような状態です。

頂上はすぐそこに見えますが、まだもう少し登らねばなりません。
ひょっとして嵐も来るかもしれませんが、既に私たちのポケットには天気図もあるし、装備も充分ですから慌てることはありません。
仮にもうひと嵐来ても、今年始めの入山口にまでまっさかさまに転落だ、なんて思う必要はありません。
かつての(といってもほんの半年前ですが)私たちとは違うのです。

淡々と最後の行程を上り詰めればいいだけのことですが、ひとつ老婆心で言うならば、感染数が増えて表示されるのは当然だということです。
だって、西村解除基準は10万人に0.5人という世界で最も厳しい数値でした。
諸外国の解除基準はおおよそわが国の10倍前後。
それでも都市封鎖をどんどん解除していますが、なぜかもっとも死亡数が少なかったわが国だけが特出して厳しい基準値を作ってしまったことになります。

こういうことをすれば、経済の再開が遅れるだけに止まらず、第二波が大きく表示されることになります。
というのは、今日本では感染初期のPCR検査を抑えて医療崩壊を回避する戦略を切り換えて、できる限り実施する方針にしたためです。
となると検査数の分母が倍増していくことになりますから、必然的に感染者数は見かけは増えて現されます。
これは異常に厳しい数値で解除基準を作ってしまったゼロリスク的発想の報いです。
ですから解除したらどんどん感染がぶり返したように見えるかもしれませんが、落ち着いて受け止めましょう。

そしてクラスターも一掃されたわけではありません。
昨日も北九州の病院で医療クラスターが発生したようですが、一回クラスターが出るとまとまってドンと大きな感染者数が掲示されることになります。

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「国内では28日、新型コロナウイルス感染者が新たに63人確認された。このうち21人は北九州市で、同市の1日あたりの感染者としては、4月1日と並んで最多となった。
市によると、21人には2病院の医療スタッフら計11人が含まれており、両病院でクラスター(感染集団)が発生したとみられる。感染経路不明は4人だった。
市内では先月30日から感染者ゼロが続き、今月14日には福岡県の緊急事態宣言解除された。その後の23、24日に各3人、25日に6人、26日に2人、27日に8人が確認され、6日間連続の感染者の累計は43人に上った。
 西村経済再生相は25日の記者会見で、宣言の対象地域に再指定する際の判断について、「4月7日に宣言を発令した時よりも厳しい目で見ていく」と述べ、「直近1週間の新規感染者が人口10万人あたり5人以上」などの目安を示した」(5月28日 読売)

こういう11人ものクラスターがでると、見かけは大きいのですが、語弊がある表現をすれば、脅威は限定的です。
クラスターは感染経路は辿りやすいし、感染遮断も容易だからです。
むしろ怖いのは、感染経路不明が4人いることで、おそらく無症状者からの感染でしょうから警戒が必要です。

「北九州市は、28日までの1週間の新規感染者が人口10万人あたり4・59人。28日に記者会見した市幹部は「第2波の入り口で、非常に厳しい状況だ」と述べた」(読売前掲)

西村さんの頭の固さは変わらないな。自分が作った5人という数字に呪縛されています。
5人だろうが、4.9人だろうがただの数字です。
むしろ問題は感染経路不明者数なのですよ。

非常事態宣言は一回止めたらお終いではなく、期間や方法を変えて何度も繰り返される性質です。
今回の北九州のケースは、クラスターによる感染者数増大ではなく、むしろ感染経路不明者数の推移で判断すべきだと思います。
経路不明者は飲食店や風俗店で出やすし、いったんでてもどこのだれら分からないのが難点です。
出た場合の追跡調査を考えると、状況が終息するまで、これらの店での現金支払いをいったん中止し、クレジットカードに一本化するのも方法だと思います。

もう岡田晴恵のようなデマッターの言うことに耳を貸す人も減ったと信じたいのですが、メディアの馬鹿さかげんは不滅ですから、決して煽られないで下さい。

 

 

 

2020年5月28日 (木)

逆ギレした中国

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中国という国の悪い癖が全開になっています。
香港に国家安全法を押しつけたことに対して、国際社会から一斉に批判を受けるとキレて自己正当化に走ります。
責任は自分にはない、悪いのはあいつだ、と自分より弱い者を名指しして罵倒してみたり、露骨に恫喝をかけたりしてしまいます。

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日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59459800S0A520C2MM8000/

批判を浴びたのは全人代の李克強政府報告です。

●全国人代・政府報告結語
・習近平強軍思想と新時代の軍事戦略方針を深く貫徹し、政治建軍・改革強軍・科技強軍・人材強軍・法治強軍を堅持する。
・国防動員システムを完備させ、軍と政、軍と民の団結を終始、盤石のものとさせる。
・香港特別行政区の国家安全を維持、保護する法律制度と執行機構制度を健全に打ち建て、香港特別行政区政府の憲法制度の責任を根づかせる。
・広範な台湾同胞と「台湾独立」反対で団結し、統一を促進する。
・富強・民主・文明・和諧の素晴らしい社会主義現代化強国を建設し、中華民族の偉大なる復興という中国の夢を実現させるため

●要約
①習の強軍思想に従って軍拡に邁進する。
②国民を有事に動員できる国防動員法を完備させる。
③香港に国家安全法を適用する。
④台湾統一をめざす。
⑤中華帝国を復興する。

これでは中国がハリネズミのように、外にも内にも準戦時体制に突入するプロセスに入ったと受け取られかねません。
こんなもの騒がせなことを全人代で基調報告としたら、そりゃ国際社会から、お前、頭大丈夫かと言われるに決まっています。
国産社会はひとことくらい、「すいませんでした。ご迷惑おかけしました。故意にやったわけじゃありませんので、今後も協力してがんばっていきましょう」くらいは期待していたのでしょうが(わが国なら言うよな)が、案の定「戦狼モード」に突入してしまったわけです。

これは下っぱの外交官も、外相も同じで、上から下まで「戦狼」のようです。
記者会見の席で、王毅国務委員兼外相は、こんなことを息荒くしゃべっています。

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王毅国務委員兼外相
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/2017032...

「香港国家安全法は一刻の猶予も許されない。必然的な流れだ」

香港だけではなく台湾についても、米国による台湾への武器売却についても、「台湾の統一は歴史の必然で、いかなる勢力も阻むことはできない」として、ここでも大仰に「必然」という言葉を持ちだしました。
ほー、「必然」という大仰な言葉をもちだしましたか。
王さん、あんた馬鹿ですねぇ。頭を冷やしてみなさいよ、世界に新型コロナで真犯人と目されている時に、外相まで「戦狼モード」になってどうしますか。

この「必然」という言葉を一般人が常識で解釈しては間違えます。いちおう王さんはこれでも共産主義者なんですからね。
ですから、コミュニストが口にする「必然」とは、「歴史法則に基づいた必然的結果」くらいの意味なのです。
こういう表現をしてしまうと、もういかなる妥協も「歴史的必然」に反する悪行となってしいますから、やれやれ、外相のくせに政治的妥協の余地を自ら閉ざしてしまいました。

こういう外交の下手さが中国の特徴です。
なぜなら、中国で成り上がるためには共産党内部の熾烈な党派闘争に勝ち抜かねばならないからで、それに8割のエネルギーを投じてしまいます。
トップのチャイナ7(政治局常務委員7人)にになればなったで、追い落されないように他派閥を切り崩しておねば、いつ寝首をかかれるかわかったもんじゃありません。
習の「反腐敗闘争」とは他派閥潰しでした。
あまりにもやりすぎたために習は何度も暗殺されかけています。

というわけで内部闘争に8割、あと1割が内政、残り1割が外交で、彼らの念頭には国産社会とか外交なんて概念自体がすっぽり欠落しているのです。
一見外交方針に見える今回の香港・台湾への方針も、実は強気に出ないと党内部の反習派から袋叩きに合うからで、内向けの宣伝みたいなもんです。

ちなみに中国人の行動原理を表わす言葉に、「指桑罵槐(しそうばかい)」というものがあります。
桑を指して槐(えんじゅ)を罵(ののし)る)、という意味で、相手を倒すために別の相手を叩くという意味だそうです。

「中国人が怒っているとき,その言葉を鵜呑みにしてはいけない。中国人は、どんなときも表立って誰かを批判したり,攻撃することはけっしてない。当事者を直接批判することはほとんどなく,この「桑を指して槐を罵る」というやり方を採る。つまり、ある相手を攻撃しているように見せて、実は別のところにいる人を批判しているのである」(池内の読書録)
https://ameblo.jp/heisei-socrates/entry-10662981652.html

1996年の台湾初の総統直接選で、中国はミサイルを台湾近海に発射する暴挙をはたらきました。
実はこれも指導部に反対する反主流派の牽制だったと言われているようです。

このように中国の外交は内政の続き、外交を舞台にした内政の争いである場合が大部分です。
ですから、政府報告にもわざわざ「習近平強軍思想と新時代の軍事戦略方針を深く貫徹し」なんて個人崇拝もどきのことを書きこんだり、台湾を併合する、香港を平定するというのは、「別の誰か」に向けて言っているのもしれません。

「中国の政治制度上、大方針を修正する場合、再び共産党大会を開く必要がある。それは5年に一度しかなく、次回は2年後の22年秋だ。だが、習近平が事実上のトップの地位を維持するなら大方針は変わりようがない。もし大転換するなら失敗の責任をとって習近平が退く時である」(5月27日日経)

次の共産党大会までなにがなんでも権力にしがみつくためには、香港の民主化デモを平定し、コロナで作られた国際包囲網を打ち破り、台湾にもグーの音もでないようにせねばならないのです。
そうしないと、次の共産党大会までの残り2年間を乗り切れません。
対外的緊張を高めて、国内的に自分に権力を集中する仕組みを作らねばならないのです。
習は、「戦時国家首席」となろうとしているようです。

といっても、それは習の勝手。
もちろん「歴史的必然」であろうとなかろうと、そんなことは中国共産党内部のスラングみたいなもんで、国際的にはまったく通用しましせん。
ではかんじんのそこに住む人に「お前らは中国領土になることが必然と思うか」と聞いてみたらどうですか。

香港基本法は英国と中国が結んだ香港の地位を定める協定に基づいて50年間民主制度が維持され、その間中国は香港の内政に干渉し得ないのです。
ですから、仮に香港において、自由選挙を求める市民たちの要求が通っても、それは香港の自治権の範囲の決定であって、中国には口ばしを突っ込む余地は寸分もありません。
「歴史的必然」と言いたいなら、むしろ一国二制度で保護されていにはずの民主主義を徹底させようとする市民の側にあります。

また台湾は、日本統治を経て、国民党政府が実効支配し、後に自力で民主化を行って自由選挙によって選ばれた政権が今の合法政府です。
米国が台湾を中国領土と認めたことは一度もなく、米中が国交回復した時に台湾に対して使った表現は「聞き置いた」("take note ")です。
これは中国の台湾に対する主張があることはわかったが、同意はしませんよ、という意味です。
だから米国は中国と国交を結びつつも台湾関係法を作って、中国が侵攻した場合には防衛することをうたっています。
このように台湾の中国による併合には、何らの「必然性」も認められません。

もし「必然」をいうなら、国家の三要件である「領土」「国民」「政府」のいずれも具備しているにもわらず、中国の札束で頬をたたくが如き切り崩しで国際的に孤立した現状を、正常な地位に復することです。
香港に対する国家安全法が、準独立地域である香港に対する主権侵害に当たるなら、台湾併合もまた事実上(de facto)の独立国家である台湾に対する侵略にすぎないのです。

このように中国は自分から進んで国際社会を敵に回しています。
それは習が権力を維持したいからにすぎません。
そのためにはコロナ禍の時期にあえて火種を作る、これが内部闘争だけでのし上がってきた習近平という人物の限界、というか性なのです。

かつて王は日本に歴史問題で「心の病を治せ」と言っていましたが、その言葉そのまま今の中国にお返しいたします。

 

 

2020年5月27日 (水)

中国の失速鮮明

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中国全人代で初めて成長率が示されなかったので波紋が拡がっています。
まず李克強の政府活動報告の前半は、退屈な「コロナ勝利宣言」なので、無視してよいでしょう。
偉大な領袖・習近平同志の英雄的奮闘のかいあって制圧したものの、防疫の最高指揮官だった李克強はこんな本音もチラリととのぞかせていたようです。

「感染予防コントロールにおいて、公共衛生応急管理などの方面で、少なからぬ弱い部分も暴露してしまったので、群衆から出た意見や提案は重視されるべきだと、全体のトーンとしては、政府の力不足をにじませており、弱気な印象だった」
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)NO.75 2020年5月26日)

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https://www.jiji.com/jc/p?id=20200522182050-003478

リアリストの李としては、かんじんな防疫作戦にはまるで役に立たないくせに、武漢の感染が終わったとなると真っ先に飛んで行ってエエカッコしいの習に辟易していたのかもしれません。
たぶん共産党としては「コロナにうち勝った偉大なる中国共産党」という部分だけを強調したかったのでしょうが、ではダメージを受けた経済をどう建て直すかになるといきなりショボくなります。

「復興の柱は財政出動と金融政策の2本立てで、早期の平常モード復帰を目指す。ただ、中国を巡る経済情勢は国内の需要不足に加え、依然としてコロナ禍が収束しない海外の混乱による輸出の先行き不安が強まっている。米国との対立が再び先鋭化するというリスクも抱えるなど極めて流動的なため、通例となってきた成長率の目標値提示を今回、初めて避けた」
(5月22日 日本経済研究センター湯浅 健司  首席研究員兼中国研究室長 下グラフも同じ)
https://www.jcer.or.jp/research-report/20200522-2.html

な、なんと「成長率命」の中国が初めて成長率の目標値をだしませんでした。
ご承知のように、中国は「右肩上りでどこまでも経済が伸びている」というフィクションがあって、いくら牢獄のような国であろうと、農民暴動が頻発しようと、貧富の格差がひどかろうと、民主的権利のかけらもなかろうと、少数民族が民族浄化されようと、はたまた香港で火が吹いていようと(以下略)、生活がよくなるんだからいいじゃん、とでもいうような成長率神話がありました。

この成長率神話は「保八」と呼ばれて、成長率8%という高度成長成長をズッとキープしてきた、今後も任しといて、と中国は言い続けてきました。
実に景気のいい話で、永久エンジンじゃあるまいに、永遠に続く高度成長なんてこの世にありません。
この「保八」が初めて破れたのが2012年上半期のことです。しかし、やぶれたといえど公称7.8%ですから、誤差の範囲です。

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もちろん、李克強自身が認めていたように、中国の統計数字は電力消費量、輸出入以外ぜんぶウソの塊で、ハナから8%すると政府が決めたから8%なのです。
でなければ14億人のGDP統計が、わずか1週間で出てくるなんてできっこありません。これじゃあ統計数字なんか意味ねぇだろ。

それはさておき、中国はいわゆる「中進国の罠」と呼ばれる、いかなる国も遭遇する通過儀礼を頭から浴びている真っ最中でした。
この「中進国の罠」とは、高度成長が終わって安定成長に移行する際に、どの国にでも現れる社会現象で、今までの中国の驚異的成長を支えていた若年層の労働力人口が急速に減少しました。

特に中国は人口抑制政策のために一人っ子政策を基本にしていたために、恐ろしい勢いで少子高齢化が進んでいきます。
結果、労働力不足による賃金の高騰を招き、それが労働市場を圧迫し、外国企業は中国に生産拠点を置くことにメリットを感じなくなります。
このような少子高齢化が進み、生産年齢人口(15~64歳)に対する従属人口(14歳以下の年少人口と65歳以上の老年人口の合計)の比率が上昇することで社会保障費などがかさみ、経済成長を阻害する現象を「人口オーナス」(重荷)と呼びます。

しかし高度成長を続けているという政府の甘い声に従って、中国の現役世代は我も我もとシャンパンを抜きまくりました。
個人消費もけっこうですが、国がきちんとした老齢化に備えた制度設計をせねばならなかったのです。
労働人口の過半を占める国有企業や役所、教育機関が今までの「鉄碗」に馴れて、ゆりかごから墓場まで国が面倒を見て当然だという社会主義的意識を変えられなかったのです。
「鉄碗」意識を変えられないまま、シャンパンを抜き放題でつっ走れば、結果は見えています。

「より根本的な問題として、中国は途上国のままで高齢化を迎える(未富先老)可能性が高い」
(2012年8月3日 大和総合研『—成長は保八から破八へ、そして高齢化へ3つの懸念』)
https://www.dir.co.jp/report/asia/asian_insight/120803.html

話を全国人代に戻しましょう。今回の全国人代の要点は以下です。

●全人民代表の李克強報告の要点
①GDP目標設定しない理由
②赤字率(インフレ率)3.6%で1兆元出動、特別国債1兆元、地方債1.6兆元の3.6兆元出動(GDP比3%)という小粒経済刺激策
③投資は限定的。リーマンショック後の4兆元の反省。
(福島前掲)

GDP目標設定しない理由はこのようなことが原因だと見られています。

「GDP目標が設定されなかった理由について、李克強は「グローバルな感染状況と経済貿易情勢の不確定性が非常に大きく、わが国の発展への影響が予想しがたい。このようにした方が(目標を設定しないほうが)各方面は精力を集中して“六穏”“六保”をしっかりしていくのに有利だろう」とした。
中国のエコノミストたちによれば、理由は主に三つほどある。
1)感染状況の見通しが不明であり、経済に対する影響の不確定性が大きいこと。
2)目標を設定すると逆に、マクロ政策に手法に枷をはめてしまう可能性がある。状況によっては、“水をじゃぶじゃぶ灌ぐ”式の経済刺激策をとらざるを得ない。
3)もし目標が実際的でなければ、地方政府は“データを捏造する”などの対応をやりかねない」(福島前掲)

まぁ、ざっぱくに説明すれば、李は地方政府があげてくる統計数字をまったく信用していません。
彼は上が目標を決めれば、下はかならずそれに表面的には従うそぶりをみせて、内実はただの数字合わせをしまくってきたことをよく知っているからです。平時ならいざ知らず、こんな恐慌の淵で、そんな目標なんか立てても無意味なばかりか逆効果だとすら考えているようです。
俗に「上に政策あれば、下に対策ある」といわれるように、下手に中央政府が目標を口にすれば、地方政府は数字上だけで達成しようとするでしょう。
そして地方政府がやることはひとつです。
リーマンショックの時のように、銀行に放漫融資をさせて、結局山のような不良債権を作ってしまうに決まっています。

いったいリーマンの後に、全国に無人の幽霊都市の廃墟がいくつ出来たとおもってんだか。
ところが地方政府はこんな不良債権を山ほど作っても平気です。
要は、共産党の連中が融資に際して袖の下をどれだけ取れるか問題で、最後の帳尻は「鉄碗」の国が面倒をみてくれるとなめてかかっています。
この面従腹背を知り抜いているから、李は虚しい目標なんか示さなかったのです。
このような上は下を信ぜず、下は上にオベッカばかりいうくせに腹では舌を出してワイロを取る、これがこの中国という国の文化です。

そしてもう一つの理由は、リーマン移行に天文学的に膨張した不良債権を放置し続けたために、ここで金融緩和のアクセルを踏もうもんなら、一気に強インフレとなる可能性があるからです。
だから、金融緩和という景気浮揚の特効薬をとれないのです。

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「グラフは中国の銀行融資残高と銀行不良債権の推移である。銀行融資は2008年9月のリーマン・ショック以降、年率15%前後、一直線で増加してきた。不良債権のほうは12年から徐々に増加し始め、15年から前年同期比50%前後のペースで急増中である。
 融資残高に占める割合は今年3月末時点1・4%で、日本の13年当時の水準並み(16年3月は0・97%)である」
(田村秀男『深刻さを増す中国の“債務爆弾” IMF分析では中国当局データの10倍 』上図も同じ))

その全貌すらつかめぬほど巨額な不良債権ですが、どのくらい積み上がっているのでしょうか。

「IMFが4月中旬に発表したグローバル金融安定報告によると、融資残高に対する中国の不良債権比率は14%、国内総生産(GDP)に対する比率は20・7%に上る。円換算の不良債権額は中国当局データから算出すれば、3月末23兆円だが、IMF報告ではその10倍、230兆円へと膨れ上がる」
(田村前掲)

不良債権額・推定で230兆円・・・!(絶句)。
日本がバブル期に作った不良債権はいかにも多そうにみえますが、45兆円ていどです。
これを公的資金を投入して約16年で解消させています。

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https://news.mynavi.jp/article/heiseieconomy-6/

しかもこの中国の不良債権の推定値は、親中派のラガルド専務理事が弾いた数字ですらこうですから、実際はどれだけあることやら。
こんな自由主義経済ではやりたくてもできない不良債権を山積みできるのは、貸す方も借りるほうも共産党だからです。

「ここで気をつけなければならないのは、中国の不良債権認定基準のいい加減さである。日米欧の場合、企業など借り手が90日以上返済を延滞すると不良債権として分類するのだが、中国の銀行は銀行が担保などを高く評価して「回収できる」と認定すれば、不良債権に計上しなくても済む。
 大手国有商業銀行は主な貸出先が国有企業であり、共に党官僚が支配している。党の裁量がものを言う。貸し倒れはありえないと国有大手銀行は判断すれば、当局が追認するというわけである」(田村前掲)

このような共産党官僚が共産党官僚に巨額融資をしてきた積年の弊害が、一帯一路において爆発したのは、昨日見てのとおりです。
そしてそれは国外だけに止まらず、中国国内の不良債権という火薬庫にも誘爆していくことでしょう。

なんとか経済が回ってさえいれば、マネーフローでやりくりできたのかもしれませんが、いったん数カ月間完全停止したらどうなることやら。
だから武漢をまだ余燼くすぶる中に解除したのでしょうね。

中国の失速はこの国だけにとどまらず、大きな世界経済の地殻変動をもたらします。
それにしても、コロナ制圧も中国が勝った、その後の世界も中国が真っ先に復興すると、チャイナ総取りのようなことを言う人、どこを見て言ってるんでしょうか。




●お断り 本日から感染者数速報を停止します。また感染拡大があれば再開します。気を引き締めていきましょう。

 

2020年5月26日 (火)

中国外交官が「戦狼モード」になったわけ

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中国は分かりやすい国です。
分かりにくいのはアチラさんが内部分裂を起こしてポジションによって得手勝手なことを言うからで、基本は単純です。
要は、参ったチャイナは喚くから判ります。
情勢が不利に傾くと、今まで大人然としていた仮面を脱ぎ捨てて、やにわに「戦狼」モードに突入してしまいます。
この「戦狼」とは、チャイナの国営メディアが名付けたランボーのような剛力の戦士のことだそうで、目下中国はこの「戦闘モード」に入っています。
ただし口だけで、戦争を仕掛けてくるという意味ではありませんから、ご安心を。

たとえば、この間、中国の外交官が世界各国で中国外交官が人が変わったように、外交官らしからぬ非友好的振る舞いを見せ始めました。
ウォールストリートジャーナルは、こんな中国外交官に呆れたようにこう書いています。

「中国が世界に対する自己主張を強める中、世界各地の同国外交官らは、相手の大小を問わず、敵への攻撃を仕掛けている」
(WSJ 5月20日『中国の「戦狼」外交官、戦闘モードに入る 』
https://jp.wsj.com/articles/SB10571912443155804525404586395022988049988?shareToken=st411348d3c0cd4944b05b702ee6ef064f

これが米国相手ならいざ知らず、新型コロナくらいしか紛争案件がないヨーロッパや、アジアの親中国とみなされてきたスリランカでもこの調子です。

「中国の駐仏大使は、フランスが中国の利益を侵害した場合には争いも辞さない立場を表明し、その後、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)をめぐってホスト国のフランスと言い争いを開始した。
中国の在スリランカ大使館は、フォロワーが30人にも満たないツイッター上の活動家に対し、中国政府のパンデミック対応の素晴らしさを豪語した。中国政府は、チェコ・プラハ市の市長と台湾問題で争った後、プラハ市フィルハーモニー管弦楽団の中国全国ツアーをキャンセルした」(WSJ前掲)

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まだ蜜月時代の2019年3月にフランスで会談した仏マクロン大統領と独メルケル首相、中国の習近平国家主席 日経ビジネス

外交官が一般人のツイッターに怒ってみたり、コンサート訪問をキャンセルしてみたり、まぁなんて大人気ないこと(笑)。

中国ベッタリだったフランスは、自国の感染爆発を受けて、自分がかつてウィルス研究施設P4を中国に提供したことを悔いて、このような対応を見せています。

「欧州経済は外需でもインフラ投資でも中国への依存度が高いため、これまでは多分に遠慮があったが、新型コロナの感染拡大を受け、風向きが変わりつつある。
4月、フランスのマクロン大統領は厳しい言葉で中国を批判した。英フィナンシャル・タイムズのインタビューで「中国がこれ(新型ウイルスの流行)にうまく対処していると、バカ正直に言ってはいけない」と語った。(略)
だが、新型コロナで国家が「戦争状態」(マクロン大統領)になり、多くの死亡者を出したため、発生源である中国に対してより厳しい姿勢を鮮明にしている 」(日経ビジネス5月8日)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00122/050700021/

ヨーロッパ最大の親中国のドイツですら、メルケルがこんなことを言い出す始末です。

「ドイツ経済を支える自動車産業はその象徴で、独フォルクスワーゲンの全世界での販売台数のうち約4割を中国が占める。メルケル首相もこれまで非常に慎重な発言に終始してきたが、さすがに今回は苦言を呈さざるを得なかった。 メルケル首相は20日、記者会見で「中国が新型ウイルスの発生源に関する情報をもっと開示していたなら、世界中のすべての人々がそこから学ぶ上でより良い結果になっていたと思う」と述べた」(日経ビジネス前掲)

なんのこたぁない、フランスのエアバス、ドイツのフォルクスワーゲン、ついでにいうならうちの国のトヨタが人質にとられているようなもんで、いままで対中発言は口に綿を詰めて我慢してきたが、もう我慢できん、ということのようです。
英国はファーウェイを5Gから排除する方向に転換しました。まぁ、首相を殺されかかったんですから当然です。
ボリスは激怒モードで、状況が落ち着いたら手厳しいリベンジをするでしょう。
あと主要国で、中国批判を封じているのはうちの国ですが、これにはまだ時間がかかりそうです。
なんせ自民党と財界主流、連立の公明は親中派で占められていますから。
菅さんと首相でも温度差がまるで違います。

一方、発展途上国はと見ると、スリランカのちっぽけなSNSにまで中国大使館が噛みついて呆れられています。
空港や港まで借金のカタでとりあげた国ですが、今回の新型コロナで立ち行かなくなっています。
この返済不能状況は、スリランカにかぎらず、一帯一路で多額のカネを貸しつけたほぼすべての途上国に共通しています。

中国は今まで、習の途上国訪問のたびに大盤振る舞いをしてきました。
たとえば2018年7月の訪問ではこんな調子で手形を切りまくっています。

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信用の裏付けがなく、返済できなくても、鉱山、空港、港湾をカタにしているから取りっぱぐれがないと思ったようです。
まさに街金のカードローン顔負けのやり口ですが、これが一帯一路のほんとうの顔で、特に資源を狙ってアフリカ諸国に投資されました。

「アジア・アフリカ諸国の習近平国家主席は25日までの中東・アラブ首長国連邦(UAE)とアフリカ3カ国への公式訪問で、経済圏構想「一帯一路」を旗印にインフラ整備などの経済支援を相次いで打ち出した。ただアフリカ諸国の政府債務が膨張する中、中国マネーへの過度な依存は事実上の「植民地」化につながるとの見方も出ている」(産経2018年7月25日 上図も同じ)

この巨額な放漫貸し付けは、中国の外貨準備にも大きな影を落としてきました。金融負債が天井知らずになってしまったからです。

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「一帯一路は中国のマネーパワーによって推進される、とは一般的な見方なのだが、だまされてはいけない。上グラフを見ればそのパワーは張り子の虎同然であることがはっきりする。
外貨準備など中国の対外資産は外貨が流入しないと増えない。流入外貨をことごとく中国人民銀行が買い上げる中国特有の制度のもと、中国当局は輸出による貿易黒字拡大と、外国からの対中投資呼び込みに躍起となってきた。ところが、2015年以降は資本逃避が激しくなり、最近でも3000億ドル前後の資本が当局の規制をかいくぐって逃げている」(田村秀男2018年9月8日) 

しかし、それでも新型コロナ以前は、習は泰然としていられました。
その秘密は、資金援助はいわゆる「ひも付援助」で、融資するのも中国国有銀行、受註者も中国国有企業、現地で働くのも中国人だったからで、決済が元でまかなえると踏んだからです。
「負債はすべて現地政府に押し付けられ、しかも全額外貨建てとなる。中国はこうして「一帯一路への支援」を名目に、外貨を獲得するという仕掛け」(田村前掲)だったからです。

途上国にとってはチャイナからの借金はGDPの過半を占めるものとなった理由は、いい加減な返済計画でも元建てだったことにあります。
通常の先進国の借款はドル建てですが、中国のみ元建てでいいと言われたために、一気になびいたのです。

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「外国企業は「ドルでよこせ」と要求するだろうが、中国企業なら人民元で構わない。グラフの国内総生産(GDP)を見ても、融資を受ける国の経済力は弱く、人民元でなくてもカネは欲しい。人民元建て債務返済に縛られる政治的代償を払う羽目になる」(田村秀男2017年5月19日)

結果、それは開発途上国が一斉に政治的に中国に従属することへとつながっていきました。
それが端的にあらわれたのが国連です。
一国一票の国連機関はみるみる中国一色で染まっていきました。
たとえばWHOのような国際医療機関においてすら、テドロスのようなかつてテロ組織に属していた疑惑のある者すら事務局長の椅子に座れたのは、ひとえに途上国票田は中国の指定席と化していたからです。

この中国のビジネスモデルが狂いだしたのは、新型コロナの世界的感染からでした。
アジア・アフリカ・中南米の途上国は、ガン首を並べてもう鼻血も出ませんと北京に泣きついてきたのです。

ニューヨークタイムス(5月18日)はこのように述べています。
(原文英語 "Poor Countries Borrowed Billions from China. They Can’t Pay It Back."   『貧しい国々が中国から数十億を借りた。しかし彼らはそれを返済することができない』)

仮訳「コロナウイルスが世界中に広まったため、パキスタンの外相は先月、北京のカウンターパートに緊急の要請をして電話をかけた。国の経済は急落しており、政府は数十億ドルの中国の融資を再編する必要があった。
同様の要求は、キルギス、スリランカ、およびアフリカの多くの国から北京に殺到し、借金の再編、返済の繰り延べ、または今年予定されている数百億ドルのさらなる融資を求めている。
現在、世界経済が減速するにつれ、国々は北京にお金を返済することはできないと言い始めた。
中国は難しい選択に直面している。これらの国々へのローンを再構築したり、また許すならば、それは自分も経済の減速で苦しんでいる中国の人々を激怒させるかもしれない。
しかし、中国のパンデミックへの対応をめぐってすでに多くの国が北京に腹を立てているときに返済を要求すると、世界的な影響力の喪失は避けられない可能性がある」(NYT前掲)

返済が元建てであろうとドル建てであろうと、ないものはない、払えないのだから、なんとか救済してくれ、という悲鳴がすべての貸し付けを行った国々から噴出したのです。
これは習にとってまったくの想定外だったはずです。彼は先述したように二重の安全装置をかけていました。
ひとつは元建てだから中国の外貨を圧迫しない、もうひとつが鉱山資源や港湾の現物のカタを押えてある、というわけで野放図に貸しまくっていたわけです。

よもやすべての案件が、しかも一挙に支払い不可能になるなんてありえないと思っていたのでしょうね。
お気の毒。そのありえない悪夢が現実となってしまいました。
NYT前掲記事によれば、中国の途上国向け融資額は実に5千200億ドル(約60兆円)、世界銀行よりも大きいにもかからわず、これがこの数年で一気に振り出されています。信じがたい規模の放漫貸し付けです。
ところがそのプロジェクトのすべてが停止し、再開の見込みがたたないとするとどうなるでしょうか。
放漫貸し付けが必ず陥る不良債権の山、それも富士山並の高山です。

しかもあろうことか、今までさんざんエアバスやワーゲンを買ってやって恩を着せていたお得意さんのヨーロッパまでもが、コロナ禍で牙をむきだしたのですから、中国はとうとうブチキレてしまいました。

カネの切れ目が縁の切れ目。
繰り延べなんかもってのほかだ、なんて言おうもんなら途上国の反乱が起きるでしょうし、それはいままでカネををバラ撒くことで作ってきた「友好国」が一挙にガラガラと崩れる事になってしまいます。
世界の街金中国の終焉、すなわち中華共栄圏の崩壊です。

これが環球時報が公然とけしかけている、世界各国の中国外交官の「戦狼モード」突入の原因です。
そして当然のことながら昨日とりあげた香港への国家安全法の強制も、習に心理的余裕があれば、なにもこんな世界各国から糾弾を浴びているまっ最中を狙わなかったでしょうに。
一杯一杯なんですよ。なにせ習の看板政策でしたからね。
仮に一帯一路に失敗すれば、共産党内ではただ済まないはずです。

というわけて、中国はピンチになるとキレる国だということを覚えておきましょう。
一帯一路の破滅、これは中国経済と政治体制に大きな衝撃を与えることでしょう。

 

緊急自体宣言が終了しましたので、今日で感染状況報告はいったん終了します。

●国内感染状況(5月25日0:00)
国内感染者16581
退院13612
入院治療を要する者2121
重症者165
死亡830
確認中21

2020年5月25日 (月)

中国政府、香港に対して国家安全法制定へ

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世界全体を巻き込んだ中国発の新型コロナのパンデミックが終わる気配もないにもかかわらず、中国は香港に対して国家安全法を導入すると言い出しました。

【5月22日 AFP】(更新、写真追加)新型コロナウイルスの流行を受けて延期されていた中国の全国人民代表大会(National People's Congress、全人代、国会に相当)が22日に開幕し、中国政府に対する「反逆、分離、扇動、転覆」を禁止する「国家安全法」の香港への導入を検討する議案が提出された。国営新華社通信が伝えた。
国家安全法が導入されれば、中国が香港の支配を強化し、市民の自由がさらに損なわれると懸念されている。香港の民主派議員や活動家は「香港の終わりだ」と反発。米国も、香港の自由への攻撃だとして中国政府を非難している」(AFP5月22日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3284278

つまり、中国は香港行政府にこういっているのです。
もうお前ら香港の親中派には任せられない、時間切れだ、オレが全人代で作ってやるから、香港市民に強制的に呑ませろ。

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https://newsphere.jp/politics/20191003-2/2/

ところで中国国家安全法とはこのような法律です。

「同法第15条は、「人民民主主義専制政権を転覆、またはそれを扇動するいかなる行為も防止・阻止し、法に基づいて処罰する」ことを定めている。
ここで言う「人民民主主義政権」とは、指摘するまでもなく、「最も広範な人民の代表」であるところの中国共産党による現行政権を意味する。
したがって、この規定に基づき、政権交代につながる民主主義制度を求めるあらゆる活動は、「違法行為」として処罰の対象となることが考えられる。
ここで注意すべきは、同法によって正当化される執法行為の範疇には、そうした活動を(未然に)防止することも含まれていることである。つまり、実際に民主を扇動する活動を行ってはいない国民も、同法に基づく「予防的」取り締まりの対象になる可能性があるということである。
いずれにせよ、この規定は、「国家安全法」に基づき、中国の現行の政治体制、すなわち中国共産党政権の「安全」のために、国民の安全が犠牲にされる場合が有り得ることを示している 」
(角崎信也(日本国際問題研究所研究員) 『China Report』Vol. 1中国「国家安全法」の要点-』)
https://www2.jiia.or.jp/RESR/column_page.php?id=252

恐ろしい法律です。日本においてこのような法律など想定することさえ難しいでしょう。
この国家安全法が守ろうとしているのは、一般的な国家を指しません。
共産党は国家すら超える至高の存在であるために、守るべきものは共産党です。
共産党は国を支配するために、彼らの「安全」を脅かすすべてを排除することができます。
その中には、国家が「犯罪」と定めた反政府活動を処罰するだけに止まらず、活動を未然に防止することさえ可能です。

つまり法治国家が発生した犯罪行為を処罰するのに対して、人治国家の極であるこの国は意図しただけで犯罪なのです。
したがって言論の自由などなんの価値もない、踏みつぶすべき「自由主義」にすぎないわけです。

さて香港にはミニ憲法とでもいうべき1997年にできた「香港基本法」がありました。
一国二制度の枠組みを作ったのがこの基本法です。

ところがこの基本法には大きな欠陥がありました。
ひとつは完全な普通選挙が認められていないことです。えっ、去年民主派が地滑り的勝利をしたじゃん、とお思いの方、甘い。
あれは直接選挙で選ばれる区議会選挙にすぎません。

区議会選挙は、香港で唯一認められた直接自由選挙で、全479議席のうち452議席は、1人1票の直接選挙(小選挙区制)で選出されますから、ほぼダイレクトに「民意」が反映されます。
ところが、国会に相当する立法会は、定数70のうち直接選挙(比例代表制)で選ばれるのは35議席のみで、後は大陸とのつながりが深い「職業枠」が握っています。これは親中国の指定席として作られています。
香港政府トップの行政長官は、この職業別団体の代表と立法会議員らで構成する選挙委員会(定数1200)の投票で選出される間接指名制であり、民意は反映されません。
つまり、いまのままの立法会の仕組みが温存されれば、立法会において確実に親中派は半数を確保でき、行政長官指名でも絶対に親中派が勝てる仕組みでした。

そしてもうひとつが、香港民主化デモによってあぶり出されたもうひとつの欠陥です。
基本法には、中国政府に対して反乱が起きた場合、どのように対処するのか決めがなかったことです。
基本法第23条に政権転覆や国家分裂を禁じた条項があるにはあるのですが、これがトンデモの内容でした。

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習から勲章をもらう董建華 自由時報

これは香港の初代行政長官だった董建華(とうけんか)は、2002年9月、立法会(議会)での条例制定を目指していましたが、その内容があまりにも中国ベッタリで、これを認めると香港の言論すべてが否定されてしまうと強い反対が起きてそのままになっていました。

●基本法第23条がもくろんだ違反行為
①中央政府転覆の意図をもって中国と交戦する外国の武装部隊に参加。
②武力によって中国の安定に危害を与える
③扇動的な文書を出版する。

スゴイでしょう。「中国政府転覆の意志」にしても「中国の安定」という概念にしてもどうとでも解釈可能です。
中国政府の出先の香港行政府が「これは中国の安定を損なう」と判断すれば、いくらでも拡大解釈が可能で、しかもその範囲は「煽動的な文書の発行」という言論・結社の自由まで否定することができてしまいます。

おそらく董としては、中国に逆らう奴らは第23条を使って、全員牢獄にぶち込んでやる、実力で歯向かえば殺害もやむなしと思っていたことでしょう。
ちなみにこの董はまだ存命で、民主化デモにいたたまれずに、パンデミックの真っ最中を狙って親中組織を立ち上げています。

「董建華、梁振英の初代・前行政長官や、中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の譚耀宗常務委員(香港選出全人代代表)ら「親中派」の大物政治家が中心となり、香港の立て直しを目指した新たな横断組織が近く結成される」
(アジア経済ニュース2020年4月20日)

当然のこととして市民から「香港の自由を殺すつもりか」と強い反発が起きて、この案を発表した翌年の03年には50万人もの人々が抗議に駆けつける事態にまで発展し、頓挫したまま今に至っています。
去年の激しい香港民主化デモを見ていた中国は、香港行政府に自力で基本法第23条を作る力はないと見て、中国全人代が国家安全法を導入するという頭越しの策に走ったというわけです。

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この中国の国家安全法の導入は、中国国内法においてのみ合法であって国際法上は違法です。
なぜなら香港は1984年12月の英国と中国の協定によって、主権が保護されているからです。
国際協定とは国際法を意味します。
1984年12月19日「香港問題に関する英中共同声明」
ここにはこうあります。

●英中共同声明
第一付属文書
十三 香港特別行政区政府は法律にもとづき香港特別行政区の住民その他の人の権利と自由を保障する。香港特別行政区政府は、香港の既存の法律に定められている、人身、言論、出版、集会、結社、労働組合の組織と参加、通信、旅行、移転、罷業、デモ、職業選択、学術研究、信仰の自由、住宅不可侵、婚姻の自由、自由意思による出産の権利を含む権利と自由を保持する。

ご覧のとおり、言論・結社・出版・信仰の自由という自由主義社会の根幹は完全に保証されていました。
中国のような全体主義国家においては、これらすべての民主的諸権利を奪うことからすべてが始まっています。
中国の憲法に民主的権利のキレイゴトが書いてありますが、いうまでもなくただの飾り物で、国家は国民を権力者に縛りつけ、口を塞いで窒息させようとする牢獄の中の「自由」だけを認めているにすぎません。

それも今やデジタル共産主義は最先端ITによって、ひとりひとりの国民を生活の隅々まで監視し、それに得点をつけてスコアがなくなれば辺境の「職業訓練所」送りとなるという人類最悪のディストピアを完成させてしまいました。

Photo_3ウィグルにおける「再訓練施設」

香港はこの全体主義国家の誇り高き「異物」であり、中国大陸唯一の自由の砦でした。
香港に住んでいれば、あるいは香港に来れば自由にしゃべれて、自由に意見を公表することが可能だったのです。
香港の民主化デモの戦いは、この民主主義の「自由」を奪い返す戦いです。
いままさに砕け散ろうとしている自由を守ろうとする市民の戦いでした。
その意味で、香港こそが全体主義対自由主義の最前線でした。
今回、全人代による国家安全法の適用は、いよいよ香港行政府の影に隠れていた中国が自らの姿を、香港市民の前に露わにしたことになります。

「この法案は全人代最終日の28日に採決され、来月に再び開かれる会議で詳細が詰められる見通し。常務委員会の王副委員長は、香港での新法施行はその後になるとしており、同市では抗議デモがさらに激化する可能性がある。
昨年の騒乱のきっかけとなった大規模デモを主催した市民団体「民間人権陣線(Civil Human Rights Front)」のリーダー、岑子傑(ジミー・シャム、Jimmy Sham)氏は香港市民に対し、再び数百万人規模の街頭デモを行うよう呼び掛けた」(AFP前掲)

香港の熱い夏が再びやってきます。
このような時期に習の秋の訪日など問題外です。新型コロナの責任と合わせて絶対容認できません。

 

 

●国内感染状況(5月24日0:00 )
国内感染者16550
退院13413
入院治療を要する者2287
重症者168
死亡820
確認中32

以下ねこおぢ3より引用させていただきました。
2020/5/23
今日は+41

前々週70⇒前週23⇒今日41
累計感染者数16,570(+41)
累計死者数   840(+15)
累計退院者数13,340(+34)
現在患者数  2,390(▲8)

北海道+15
東京+14
神奈川+5関東+19
静岡+1
愛媛+1
福岡+3
検疫+2
以上+41

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2020年5月24日 (日)

日曜写真館 家族が傘を寄せ合っています

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家族が雨に負けないで家族が寄り添って生きているようだと言われています。

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西洋の花言葉は浮気なあなた。日本人にとっては家族。文化の違いかな。

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紫陽花が日本の固有種だって知っていましたか。自生の萼紫陽花(がくあじさい)が世界の原種です。

047

2020年5月23日 (土)

韓国慰安婦運動の終了

         030

昨日で、この拙いブログも12周年となったようです。常日頃ご支援を賜りまして心から感謝いたします。
ろくに確かめもしないで、ずっと10年間くらいかなと思ってたんですが、始めたのか2008年5月22日ですから、もうそんなになるのか。
気負わずに日々是好日といったかんじで続けていければと思っています。

さて、書かなきゃ書かなきゃと思いつつ気が進まず、そのくせ情報は連日大量にネットから流れてくるのでとうとう観念しました。
なんせ疑惑の大保管庫といったありさまで、やれ寄付金から子供を大学に行かせただの、飲み喰いに使っていただろうとか、はては家買ったとか、細かいカンパも抜いていたとか(笑)、あるわ、あるわ、汲めねど尽きぬき疑惑の泉。

公金横領まで暴露されるに及んで、さすがに司法も黙っているわけにはいかなくなったと見えて、慰安婦団体にとうとう司直の手が伸びたようです。

「不良会計処理および横領などの疑惑で論争となっている慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」事務室に検察が家宅捜索に入った。
ソウル西部地検刑事4部〔崔智錫(チェ・ジソク)部長検事〕は20日午後、麻浦区城山洞(マポグ・ソンサンドン)に位置する正義連事務室に捜査官を派遣し、会計および各種事業関連の資料を確保した。検察は具体的な容疑内容に対しては明らかできないという立場だ。
これに先立ち、今月11日にある市民団体が正義連の元理事長である尹美香(ユン・ミヒャン)氏(共に民主党当選人)を横領・詐欺疑惑で告発して以来、関連告発が相次いだ。19日には正義連のイ・ナヨン理事長、ハン・ギョンヒ事務局長なども業務上横領・背任、詐欺などの容疑で告発された」(韓国中央日報5月21日)

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https://news.yahoo.co.jp/articles/5cdd97adfad91bce...

挺対協、今は合併して正義連(名前もスゴイね)となった慰安婦運動の総本山のユン・ミヒャンの逮捕も間近でしょう。
その理由がこれまたケッサクで、存命している慰安婦の象徴的存在だったイ・ヨンスばぁちゃんに内部告発されたのがきっかけでした。
それから、連日出るわ、でるわ、水に落ちた犬は叩けという中韓の教えどおり、叩かれまくっております。

この挺対協は、ムン閣下の政権を、暴力デモで有名な民主労総と共に支える二大柱、いわば神様団体です。
方やイばぁちゃんもこの団体が作り出した神格化されたキャラでした。
覚えていますか、イばぁちゃんはあのトランプ訪韓の折りに、ムンが無理矢理にトランプにハグさせた女性ですよ。

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朝日 https://www.asahi.com/articles/photo/AS20171107005...

イばぁちゃんを仕立てたのもユン、ムン閣下に仕向けたのもユン、日本大使館前にあの慰安婦像をつくったのもユン、毎週水曜日にその前で集会を開いて日本を糾弾しているのもユン、つまり慰安婦問題の総合卸元がこのユン・ミヒャンという女性だったのです。

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ユンミヒャン挺対協代表

韓国国内ではこのイとユンの両名の言うことは神の声、逆らったり疑問を述べただけで天罰が下ると思われていたような存在でしたから、この両名の争いは神様vs神様の戦いだったんですね。
ただし、ユン代表の権力は元慰安婦のイばぁちゃんによって権威づけされていたのです。
いわば権威がイばぁちゃん、権力がユン代表という配分でしたが、権威が権力に食ってかかったのですからこりゃ大変。

イばぁちゃんが慰安婦にされたという証言はこのようなものでした。

①「慰安所を経営している男」に楽な生活ができると言われて家出をした。
②韓国政府が言う「日本軍の強制連行」はなかった。

ところが、「日本軍の強制はなかった」にもかかわらず、日本軍が暴力で性奴隷にしたという虚構によって慰安婦問題ができあがってしまいました。
韓国政府はこれを日本ディスカウントに利用し、わが国は30年有余年に渡って苦しむことになります。
ちなみにこの問題を火のないところに煙をたて、扇ぎまくって大火にしたのは、日本の福島瑞穂氏と朝日新聞だったことは記憶に止めておきましょう。
日本人が火をつけたのです。

この神格化された慰安婦イ・ヨンスが、ユン・ミヒャンを告発したのは、一にも二にも、膨大な寄付金や政府からの公金を得ていながら、自分はカネを少しも受け取っていないという怒りからでした。
そしてふたつめは、自分は日韓慰安婦合意をまったく聞かされていなかったということです。

まず、ひとつめの疑惑は、元慰安婦にほとんど寄付金が行っていなかったようです。
挺対協は毎週水曜日に日本大使館前の慰安婦像の前で集会を開いては、「日本政府から渡されたお金などは受け取らない。我々が寄付を募り彼女たちに渡す」と言って 常に寄付金を集めていました。

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毎日

この寄付金は生活に困っている元慰安婦の老人たちを助けようという趣旨で集めたにもかかわらず、まったくもらっていないというのがイばぁちゃんの怒りの発端でした。

実際に正義連(旧挺対協)は4年間で49億ウォンの寄付金を集めたとされながらも、そのうち元慰安婦に手渡した金額は全額のわずか18.5%にあたる9億ウォンにすぎませんでした。

28年間で元慰安婦に支援金を振り込んだ回数は3回だけで、うち2回は100万ウォンと250万ウォンにすぎませんでした。
 おばあちゃんたちに集めた寄付のに... いざ受けたのは106万ウォン(朝鮮日報・朝鮮語)

そして4~5%の元慰安婦支援事業(4~5%)も、その経費の大半は葬儀支援費用にすぎず、それも計上された葬儀費用(1170万ウォン)は実は葬儀会社が厚意で負担していたことも判明しています。なんだ、ぜんぜん身銭切っていないじゃん。


また寄付金だけではなく、未来統合党の調査によれば、ソウル市や関係官庁から提出を受けた資料では正義連(挺対協)は、16年から19年にかけ約13億4300万ウォンの国庫補助金を受給していました。
しかし挺対協はこの政府補助金を毎年受け取りながら、決算書類上の「補助金」項目に0ウォンと記載し続けています。
一方正義連も18年に1億ウォン、19年に約7億1700万ウォンの補助金を受給しましたが、公示上の「補助金」項目には18年0ウォン、19年5億3800万ウォンとだけしか記載されていませんでした。
この二団体は統合を前提としており、事実上、同一の二つの団体がそれぞれ政府補助金などを受け取った重複受給による公金横領疑惑がもたれています。
そのうえに使途が不明ときていますから、まったく救いがありません。
また、慰安婦の住む「ナヌムの家」にも公金横領疑惑もあがっていますが、とりあえず置きます。

もうひとつの日韓慰安婦合意については、 挺対協のユンは「被害者が合意に加わっていないものなど無効だ」と言い出したにもかかわらず、自分は事前にその内容を知っており、意図的にイばぁちゃんなどの慰安婦には知らさずに潰そうとしたようです。
この日韓交渉経過については多くの証言があり、挺対協にも原案を提示していたが、慰安婦が知らないことを口実にして反対したされています。
もちろん、元慰安婦に知らせなかったのは、知られると生活に貧窮している彼女たちが賛成してしまい(実際大部分の元慰安婦は賛成に回りましたが)、自分らがやっている被害者ビジネスができなくなってしまうからです。

しかし、イどぁちゃんの告発以降、韓国マスコミの報道が噴出し、あまりの余罪の多さにユンは謝罪に追い込まれました。 
これもスゴイですよ、なんせ土下座して赦しを請うたようです。
ユンからすれば、カネも渡さない、合意も知らせない、いいように看板だけで使ってきたのですが、元慰安婦がいての挺対協。
元慰安婦から縁切りされれば生きていけません。

それでなくても天寿をまっとうする年齢になりかかっている希少な元慰安婦資源。
ユンは恥を忍んでここは懺悔することに決めたようです。
しかしそれも裏目に出ました。

「当時ユン氏は、イ祖母が滞在する大邱のホテルを訪れた。二人は5~10分ほど会話した。ユン氏は、イ祖母の前に膝を屈したまま、「申し訳ない」と許しを求めたという。
ただし、Aさんは「ユン氏は『申し訳ない』と跪くと彼女を抱いたものの、イ祖母が記者会見時と異なる立場を明かしたものでもなかった」とした。また、Aさんは「このおばあちゃんは、『法によって審判をつけるべき』とし、近いうちに記者会見をするから、といった言葉だけだった」と説明した。このおばあちゃんは、去る13日月刊中央のインタビューでも、正義連やユン氏と和解する気がないのかは、数回の質問に「和解はしない。することができない」と述べた」
(中央日報 和訳楽韓様)

韓国の風習では、争っている相手に出向いて、ひざまずいて赦しなんかを請うたらもうオシマイです。
和解に向けた儀式をユンは狙ったという説もありますが、イばぁさんは頑としてそれを拒否したと言われています。

「当時の出会いで祖母はユン氏に「あなたが謝ったとしても私が許すことがあるはずない。どの道、ここまで来てしまったのだから」と話したと伝えられた」(中央前掲)

 かくしてこの時点で、この神様頂上決戦はユンの負けに決定しました。

ユンは、正義連(挺対協)の代表という私的権力だけでは足りず、与党の国会議員にまでなろうというあくなき権力欲が自滅への引き金となりました。
韓国メディアにとっては、野に置いてこその挺対協。
民間の篤志家だと思われていたからアンタッチャブルでしたが、いったん議員になれば、ただのヒトなのです。
いままで慰安婦関連人脈に手がつけられなかったメディアは、我勝ちにとユンたたきに狂奔しました。
保守の朝鮮日報くらいならまだしも、極左のハンギョレからも、「ユンはひとりでやっているからこんな事になるんだ」と切り捨てられるありさまです。

ここから司直の捜査までは一気加勢でした。
これで慰安婦運動という国教は、事実上の終焉を迎えることになります。
これでムンの対日カードは徴用工一枚になりましたが、あれを切ったら最後、日韓断交だと日本政府はあらかじめ言い渡してありますから、さてムン閣下どうなさるおつもりでしょうか。

 

 

●国内感染状況(5月22日0:00)
国内感染者16513
退院13005
入院治療を要する者2652
重症者176
死亡796
確認中62

以下ねこおぢ3より引用させて頂きました。

●2020/5/22の感染状況
今日は+23
前々週89⇒前週48⇒今日23
累計感染者数16,504(+23)
累計死者数   814(+15)
累計退院者数13,219(+322)
現在患者数  2,471(▲314)

北海道+5
群馬+1
埼玉+1
東京+3
神奈川+7関東+12
石川+2
大阪+1
愛媛+3
以上+23

23_20200523070001

 

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