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2008年6月 6日 (金)

ゴーヤチャンプルーの正しい作りかた

Img_0003_2  今日は朝から、むしょうに食べたくなったゴーヤチャンプルーの ことをお話しましょう。私はチャンプルーに関してはプロです。ですから、グチャグチャな柳川鍋もどきのチャンプルーを出されると、星一徹のようにお膳ごとひっくり返したくなります。

 チャンプルーは沖縄が誇るテーゲー(いいかげん)料理の帝王ですが、きちんとしたレシピが存在します。テーゲーでいいのは、その食材にマーミナ(もやし)、タマナー(キャベツ)、ソーミン(そーめん)、はたまたパパヤー(パパイヤ)にするかという選択だけで、料理方法には王道があるのです。えへん。あ、私がいばることではなかった。

 よく沖縄居酒屋で出るチャンプルもどきの失敗の原因は、なんと汁で煮てしまうという外道にあります。そして、あろうことか卵とじにする愚挙に至っては、怒りすら覚えます。ま、まったくとんでもない間違えです!(←怒りで過呼吸状態に)

 チャンプルーの一番の鉄則は、中華鍋をこれでもか、というほどチンチン、ボーボーに焦がすことにあります。水滴を垂らせば、瞬時にチュンと言って蒸発するまで炙ります。ですから、当然テフロン加工は適しません。

 そして、よ~く水切りをした豆腐を使います。あたりまえですが、豆腐は木綿です。絹豆腐でやったら、グチグチャな代物になること必定です。

 できたら、島豆腐という荒縄でくくって沖縄では売っている(ウソ)堅い豆腐が望ましいのですが、本土で入手は困難でしょう。ですから、テッテイテキに水を重石をかけて切ります。

 この水切りをした豆腐を、チンチンに炙られた鍋に投入します。シュンッというでしょう。すかさず軽く塩を振って、ちぎるように一口大に割ります。そして焦げ目がついたら、鍋から出してしまいましょう。

 次に主役のゴーヤを縦半分に割り、スプーンで種を出して半月に切ります。苦みがイヤなら水で晒して、と言いたいところですが、苦みがイヤならゴーヤなんか食べなさんな。「苦み」という、本源的に人間が忌避したがる味を逆手にとって、食欲増進につなげるというパラドックスへのあくなき挑戦こそが、このゴーヤチャプルーなのです(そんな大層なもんか?)。

 次にわき役のポークを短冊に切ります。ポークと言われても、豚肉そのままではありません。ポーク缶であります。正式にはランチョンミート、いわゆるスパム・メールでも有名なスパムです。

 スパムは米軍が戦後沖縄に大量に持ち込んだ食品で、粗雑な肉を合成保存料、発色剤などとともに固めたという、とんでもない食品です。犬缶といい勝負です。戦時中にスパムを大量に補給されたイギリス人が、そのまずさに厭戦気分になったという噂がある食品です。

 世界一の味オンチ・イギリス人が太鼓判を押したこのスパムは、なぜか沖縄では大好評で受け入れられます。たぶんチャンプルーとの相性が抜群だったからに相違ありません。上京したウチナンチューがまっさきに郷里から送ってもらうのがこのポーク缶で、これを一日一回食べないと、ウチナンチューは死んでしまうとさえ言われています。

 わが家は、ことポークに関しては、一切の食品安全上の論評を差し控えています。うちのカミさんはことのほか、食添にはコウルサイのですが、これだけは目こぼし食品と指定されています。だって、これを使わないと沖縄料理にならないんだもん。

 では、レシピを進めるとしましょう。洗った中華鍋を、ふたたびボーボーと強火で炙ります。黒煙があがった頃に、一気にゴーヤ、ポークを投入し、鍋をあおります。軽く炒めて、豆腐を鍋に戻し、大きくかき混ぜます。あまりこのときに煽ると、豆腐が崩れてしまうのでご注意。

 最後に軽く塩コショウをして、溶き卵2個分をかけまわします。卵は半熟ていどで火を止めます。これでワンラ。皿に盛りつけ、カツオ節をふりかけてどうぞ。わが家では、ゴーヤチャンプルーは3日に一回は食べて、夏を乗り切っています。冬にも食べます。要するに、一年中食べているわが家の定番料理です。

 

 

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コメント

なにはともあれ、お膳ごとひっくり返してはいけません。はなくそをいれておけばすむことです。
マンセー!マンセー!と謂われる不肖ジョンイルは2人の我家お抱え料理人にこの秘伝を伝えておきます。
もっとも一人の料理人はよく愛読させてもらっており、「このひとのひたむきさに比べれば、あんたはヨジョーハン」とこきおろされております。
 あっノロケではありません。
我家の「ヒカゲ」くんがほぼ瀕死の状態で、「ヌクヌク」くんはネットに蔓をまきはじめました。暑くなれホイ。
 あっ、そっちのネットではありません。

なるほど~!
我が家のは邪道すぎました!
塩もみも必ずしたし~
3日に1回ですか~
でも、先日どなたかのブログのコメントに「あきた!」って書かれていませんでした?(笑)
葛の花ってきれいなんですね♪

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