秋茗荷が出てきました
秋茗荷が出てきました。私の秘密の場所です。連れ合いと私と、ワンコロしか知りません。
初秋の頃には一面の茗荷の原になります。茗荷は日陰を好みます。ですから、こんな雑木林のちょっと開けた場所に、片寄せ合って生きているわけです。
現在市販されている茗荷は当たり前ですが、栽培ものです。夏の冷や奴や鰹の叩きには欠かせませんが、薄ぼけた味です。自生している茗荷は鮮烈に「あたしはミョーガ!」と叫んでいます。この近くには蕗(ふき)もあって、文字どおり路の端に列をなしています。福寿草やタラの芽など、食べられる小径なのです。
今は、農家は忙しくてこんな恵は誰も目を向けなくなってきています。柿さえもカラスがついばむだけ。ましてや渋柿にいたっておや。ですから、採らせて下さいと卵のお礼など持っていくと、喜んで採らしてもらえるのです。渋柿はヘタを縛って軒に吊るしておくだけで、素晴らしいお八つになります。これも中国産の干し柿とは似ているのは外形だけ。あのムニュとした食感と、ほどの良い甘さはたまりません。和菓子の甘さの原点は、この干し柿にあるという話しもあるくらいです。うちには2本柿の木がありますが、渋柿が一本欲しいねなどと言っております。
下の写真がなにかわかったらえらい。答えはアシタバです。しかも自生しているアシタバです。葉の先を摘んでおひたしやチャンプルーにします。この季節はドクダミの花が満開です。これも茎から摘んで、陰干しすると動脈硬化予防や利尿に効く薬草茶になります。
私は畑でチマチマと作るより、こういう里山の頂き物のほうが好きだなぁ。どうもまっとうな農家にはなれそうにないですね。採取農家なのかしら私らは。
このうっとおしい梅雨の季節、里山を下ばかり見て歩き回る私たちです。あ、そうそう、秋になれば上も見ますよ。アケビがたわわに実る場所を知っているんですから。
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我家でも茗荷が生えてきます。ずっと以前におしゅうとめさんが植えていったからです。ただ収穫したことがありません。
アスナロ、アシタバ、・・・未来志向型の名前です、ふんだば、仕事だ。
投稿: 余情 半 | 2008年7月 1日 (火) 08時11分