ロックは無国籍ではない
これはしかたがないことだ。それだけの歴史の厚みがあるからな。
あるいはトラディショナルなイングランド民謡だ。ツエッペリンの大名曲「天国への階段」などは前半はもろにトラッド・イングランドフォークだろう。いきなり転調してハードロック(死語)になるところがカッコイイ。
では、日本ではなにかというと、極東の歌謡曲が磁場だ。ジャパニーズロックはみな、どこかで歌謡曲になる。
Xジャパンなどは、どう聴いてもあれは日本にしか存在しない節回しだ。トシの歌い方もどこか歌謡曲。湿っていて、繊細で情感が濃いい。
唯一、違うなと思うのはブラッキージェットシティくらいか。ブルーハーツも大好きだが、あれをパンクというにははばかれる。キヨシローをブルースマンというのも苦しい(←ガンバレ、キヨシロー、くたばるにはまだ早いぜ)。
日本のロックは「本場」の模倣から始まった。ロックンロール、ヒルビリー、ブルース、ハードロック、ポップス、みんなパクった。まるで遣唐使のようであるな。その中から、日本のロックが出来上がった。そして今やまったく別物に成長してしまった。
だから面白いのさ。ディープパープルのハイウエイスターは バロックだぜ。僕は詳しくはないが、感覚的にそう思う。あの曲をチェンバロで典雅にやったらそれなりに様になるはずだ。クラシックの音楽家に聴いてみな。ああ、耳が汚れるとかいいながら、ウンチクを垂れてくれるだろう。それをもっと分かりやすい形でやったのがクイーンだった。「楽器の使い方を知らない」なんていうのはいいほうで、「粗野だ」、「バカだ」、「低能の不良がやる音楽」だぜ。まぁ、それだけクソミソに言われりゃ栄光だがな。
ビートルズが、勲章もらったりして、Sirに列せられ、ロイヤルアルバートホールにおいて女王陛下の御前で演奏できたから、後が続いたともいえる。ロックの市民的地位の飛躍的改善さ。これをいいか、悪いかということでロック少年の間で論争があったくらいだ。否定派はみな、ストーンズに行った。僕は肯定派だったが。
こんな地場がヨーロッパ、特にイギリスには強烈にあったから当時のロックバンドは、「チクショー、俺らだってクラシックの理論のひとつくらい知ってるんだぜ」というのがあったのではないか。実際、誰かは忘れたが、パーブルか、クイーンの中の誰かはクラシック教育を受けているはずだ。うろ覚えなので、まちがったらごめん。
このようなものが一切ないのが、イギリスの対岸のアメリカのそのまた西の端のウエストコーストであるな。ロックって一見インターナショナルなようで、実は民族的なもんなんだ。無国籍の音楽などない。僕が追いかけをしていたハッピーエンドにしたって、そうだったもんな。この話しはまたそのうち。
あまりに暑いので(当地でも30度を連日超えています)、本職の農業の話をあまりしたくなくなっていて、すいません。まぁかえって、このブログの守備範囲が異常に広いことと、文体、主語がその時その時で違うことがおわかり頂けたかと思います。
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こんばんは!
レッドツェッペリンの移民の歌・・・好きでした♪
写真のお方はハマタヌさま?
引き出しが多いということですね~!
投稿: ゆっきんママ | 2008年7月26日 (土) 21時52分