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2008年7月 4日 (金)

わが農場の夏の風物詩 トマト・ソース

Img_0001_4  農場はもう夏気分寸前。これでこのうっとおしい梅雨が上がれば、カッとした夏がやってきます。                                                

 夏は農産加工の本番です。私たちが農産加工するのは、この夏と冬に入る晩秋の2つの時期。夏のほうはなぜか洋風で、晩秋は伝統食ぽいのが面白いですね。いずれにせよ、食品加工品は、あまりに沢山あって、腐らすのももったいないからやるもんなのです。

 例えば、ドーンと山なす規格外トマト、少々の傷のあるナス、曲がったキュウリ、虫がちょっとかじった大根、アオムシのいたずら跡があるキャベツ、エトセトラ、エトセトラ。

 鶏さんに緑餌をあげるため、仲間の有機の生産者に「クズ野菜を下さい!出前迅速でーす!」などとふれまわったためなのです。すると、来るわ来るわ。「おい、ちょこっとトマトが出たけんど、来るかぁ?」と知り合いのシゲさんが言うので、いそいそと軽トラで出かければ、ざっと4反、1,200坪のトマトのハウスから出たはね出しトマトの小山。ど、どこがちょこっとだぁ!こら、シゲ公、腕が悪いんじゃないか。 Img_0002_2

 コンテナの数にして多い時で3ケース、約30㌔くらい。大体1日に1ケース。右の写真はほんの1日分。もうゴカンベンと行かないと、朝、庭に積み上げられたはね出し野菜のケースにガクゼンとなるはめに。おいおい、そちらから出前かい。これがほぼ毎日、1カ月半は続くんですよね。

 トリは狂喜乱舞して、瞬く間に平らげますが、トマトが大好物の私らはさすがにやや飽きがきます。毎日朝に3個、昼に3個、お八つに3個、夜に3個・・・うっ~。それ以外に、トマトスープ、パスタ、サラダ、ピザ、カレーなんにでも入ってくるのですから。味噌汁にも入れたことがありました。味ですか、まぁご自分でお試しを。案外、冷やすと美味しい。

 そうなると、もう加工しかありません。今からもう身構えてます。気分はねじり鉢巻、「さあ来いトマト!カモーン!」てな感じです。そこで納屋から引っ張り出したるは、食品加工のために大枚はたいて買った、五右衛門風呂ぐらいのズンドー鍋です。ラーメン屋のスープ用ズンドウです。これが2個あります。子供の風呂につかえそうなサイズですが、実際、夏に来る子どもが水浴びしましたっけ。これはなかなかの道具で、味噌の大豆を煮るにも、スモークチキンを煮るにもなんでも使えます。

 Img_0005 そして、ひと抱えもあるザル。こんなもんが近くのJAの店で、当たり前のように売っているのが田舎なんです。
 ではせっかくですから、トマトソースを作ってみましょう。まずはせっせと、お湯をくぐらせて皮を剥きます。そして細かくちぎる。フードプロセッサーでもできますが、ザクザク感があるほうが好きな人は包丁で叩きましょう。
タネもとってね。これをザルに入れて3~4時間ほど水気を切ります。水気が多いとなかなか煮詰まりません。その後、すりおろしたタマネギやニンニク、ローレルとともに、最初の半量になるまで煮詰めます。裏ごしはお好きに。うちはしません、メンドーだから。

 味付けはいかようにでも。うちの農場では何種類か作っています。プレーンなトマトソース、チリペッパーやにんにく、タマネギ、赤ワイン、バジル(これがまた雑草のように強いのです)を入れたサルサソース、そして砂糖とビネガーをきかしたチリソースなどです。なんやかや言ってもプレーンが一番便利です。

 この出来上がったトマトソースは熱湯消毒したビンに詰め、脱気してください。軽くフタをして蒸し器に入れ、しばらく蒸した後で、キュッとフタをしめます。やけどしないように気をつけてくださいね。脱気したビン詰めは、冷暗所で保管すれば、あきれるほど持ちます。2年前のも食べたことがありますが、まったく問題がありませんでした。おそるべし、先人の智慧。

 右下の写真はうちのトリ肉です。ワンパックに丸一羽分の全部位がコチコチになって収まっています。年に3回ほど作っては冷凍しています。この鶏肉を一度食べると、市販のブロイラーは、まぁダンボールのようなものです。ム、ハハ。前回は40羽分保存したのですが、大分食べちゃったなぁ。次回の淘汰の時にまた作りましょう。

 では最後に、料理をひとつ。農場の道端に生えているニンニクと赤トウガラシを刻み、わが家産の菜種油(左上の写真)で軽く炒めて香りを出し、わが農場の(ああ、くどい!)鶏肉をみじんに刻んで、トマトソースで和えて、野生化したバジルを刻み、茹でたパスタにからませれば、なかなかのトマトパスタになります。Img_0001_2

 このビン詰めトマトソース、冬に食品庫から取り出すと、ふっと夏の香りがします。

 

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コメント

こんにちは。
ブログのご紹介いただいて以来、いつも楽しみに読んで勉強させてもらっています。

はね出し野菜って、そんなに出るんですかー。
買いに行きたいくらいです

最高に贅沢なパスタですね。まさに豊かな実りのメニュー。 農業の大変さは多く語られているけど、農業って(あたりまえだけど)収穫する喜びが得られるすばらしい職業なんだと改めて実感
 私も、トマトのB級品が山盛りで八百屋さんで売られているとさっそく買ってきてもりもり食べたりソースにしたり、まさに幸せ気分になります。

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