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2008年8月18日 (月)

農的食育の勧め 五味のプリンシパル(原則)から始めよう

                                                        Img_0001_3

5月22日にブログ創設以来、昨日初めてお休みをとりました書きたいことは山ほどあるのですが、ちょっとくたびれました

くたびれた弾みで、プロフィールをカミングアウトしました。

ま、大部分の人は私が誰かなどとうにご承知でしょうが。写真もうちのタローという愛犬のアカンベーから私本人のものに変えました。タロー許せ、長らくあんな写真をさらしていたオレが悪かった(笑)。彼はけっこうハンサム犬なんですよ。別に名乗って不利益になることはないと腹をくくっています。もともと匿名とか、覆面は性に合いません。

ついでにペンネームというか、ハンドルネームも「ハマタヌ」から「ブナガヤ」に変更しました。現行だと実名とかぶるからです。ブナガヤとは沖縄やんばるに住むキジムナーの一支族で、キジムナーに負けずにヘンな樹の精霊です。住む所も大宜味にいるそうです。

ところで、農業政策的な議論は嫌いではありませんし、あまり農業者でやる人も見受けないので、「オレがやらんで誰がやる」みたいな気分で引き受けるとついつい「大作」となってしまいます。しかし、虚空で足を踏ん張っているような虚しさが一抹残りました。

少し、視点を変えて足が地についた話題をお話していきましょう。あんまり気負うとロクなことになりませんから。Img_0002_3

見るからに酢っぱそうな梅干しです。ちょうど1年目になりました。材料は塩以外、全部わが農場産です。おそるおそる摘むと、それはそれはハードボイルドの酸っぱさ!

最近やたら変に甘かったり、ハチミツ漬けだったり、減塩にかこつけてしっかりと干していないで調味液だけで作った梅干しが多いとお嘆きの皆さんに、これぞ背筋がまっすぐに伸びた梅干しです。

なんせこの農場レシピの原型は、昭和30年代の農文協の「農家の手作り食品」という今や茶色になってしまって、手荒く扱うとバラバラになるようなレトロ本ですから。じっくりと写真をご覧下さい。見るだけで唾が湧いてきますでしょう。都会の人にわけても、皆食べられないよォ、などと情けないことを言ってきます。

ほぐして刻んで、冷やっ汁にとか、漬け物のカクヤに混ぜるなり、青菜のみじんやシラスと混ぜるような工夫がないんですかね。

Img_0004 さて、梅干しがハードボイルドの「酸っぱさ」ならば、一方「しょっぱさ」というのもあって、たとえばそれは農場仕込みのタクワンです。

これのしょっぱさはそうとうなもので、通常の厚さに切ると食べられません(苦笑)。それはそれは薄切く切って、お日様が透けるていどにスライスして食べます。例によって刻んで混ぜるという食べ方もよくします。

おそろしいまでに保存性がいいので、うちの農産物用冷蔵庫(などというものがあるのだよ)に入れておくと、えんえんと食べられます。タクワンが嗜好品ではなく、農家の保存食として冬中かけて食べたというのがよく分かります。

作り方もなんと20日間以上天日干します。完全に頭と尻尾がくっつくまでテッテイ的に干してお日様から美味しさをもらってから、糠と塩、柿の皮、昆布、鷹の爪で仕込みます。薄塩指向などという現代的な配慮は眼中にありません。美味い!確かに美味い!しかし、しょっぱい!市販品の梅干しやタクワンとは違う食品とお考えください。

あとは米や野菜は当然として、味噌という大きなジャンルがありますが、大き過ぎて別稿でじっくりとお話ししたいですね。

Img_0001_2 これらには私たちの農場の食べ物に対する考え方が反映されています。それは「高級である必要はない、まっとうな食べ物を食べる」です。

しょぱいものは、しょぱいように、酸っぱいものは酸っぱいように、苦いものは苦いように、甘い、塩辛い、辛い、酸っぱい、苦いという五味を大切にしています。あとはうま味がありますが、これも大ジャンルなので、またの機会に。

たぶんあなたの子供は、いやあなた自身うへぇというでしょう。それでいいのです。味覚における甘い、しょぱい、辛い、酸っぱい、苦いという、いわば日本橋にある「ここより日本路標始まる」みたいな最初の「味覚の杭」がいると思います。この杭が揺らいでいるから食の最初の座標が狂い始めたのだと私は思うのです。

天然の素材をまっとうに加工して、そこから得られる五味を大事にします。その中から座標軸原点を舌に覚え込ませていきたい。それが私にとって日本で一番格好のいい男と思う白洲次郎風にいえばプリンシパル(原則的)な味の原点です。そのプリンシパルな味を子供の世代につなげていけたらと思います。

写真は、村の峠から見た風景。同じ角度の2カ月前撮った写真と比べて下さい。次は去年からちょうど14カ月めの梅干し。ね、しょぱい顔しているでしょう。次は昼顔。はにかんだ少女の頰のような清楚な美しさです。カラスウリに巣をかけてお仕事中のクモさん。たまに風でどこかに飛行しています。フーテンのクモさんとも言います。

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コメント

濱田さま 初めまして♪(笑)
カミングアウトするなんて勇気がある~
私なんぞ、小出し小出し・・・です。
これからもよろしくお願いいたします♪
味覚のことも食育の中ではとても重要な課題で、必ず取り上げます。
明日も、勉強会があるのでお話してくるつもりです♪


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