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畜産・この矛盾に満ちた存在 第4回 1960年代からの畜産の上昇と、農家戸数の減少の怪

Img_0020 日本人は、つい半世紀前まで、そうですね(←浅田真央ちゃんの口癖みたい)1960年代の前半まではベジタリアンでした。既に当時は1億近い人口がいましたので世界に冠たる宗教的戒律によらないベジタリアン国家だったのではないでしょうか。

私と同年年輩のお百姓と酒など飲んで昔話になり、うっかり私が、「クリスマスくらいしか鶏肉食えなかったよなぁ」などと言おうものなら、♪じゃじゃじゃじゃーんと白子海苔風白け音と共に、「浜ちゃんや、俺らそのクリスマスなんかしたことなかったぞ」とのとのこと。いや、どうもすまんこって。

農村ではたまに来客が来て鶏をつぶすくらいで、カレーライスすら大人になって知ったという強者もいたほどです。では何を食べていたのかと言うと、野菜の煮染め、翌日は煮っ転がし、翌日もまた煮染め、たまに鯉の煮つけ、客が来ると精進揚げが御馳走・・・以下略。

それを下図の統計数値(典拠・引用/つくばリサーチギャラリー)でみてみましょう。横軸の1960年までは統計数字上無視できるていどの消費量しかないのがわかりますね。鶏卵ですと、消費量が60年代から急カーブを描いて上昇していくのがわかりますね。(一番下の赤線)そして1970年代をピークにして頭打ちになっているのがわかります。

一方、幕末の頃米国公使ハリスさんがあれほど飲みたかがっていた牛乳や乳製品の伸びは80年代からそれ以降も伸びを続けて21世紀に入ってようやく頭打ちになりました。_edited_3

このように日本人はわずかこの半世紀という短い期間で劇的に食卓のあり方を変えてしまったことがわかります。

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では、これに伴う鶏の飼養羽数の統計(左図)をみてみましょう。

これは非常に面白い表です。鶏卵は比較的小規模の農家養鶏が戦前からありました。その数は1950年代後半にピークを迎え、以後一気に80年代に向けて急降下で減少しているのがわかります。黄色の線にご注目下さい。

それと対照的に紫色の線である飼養羽数の急上昇していく線は、60年代後半で飼養戸数の下降線と交わり永遠に分離していっています。つまり、生産量は急激に上がって行ったが、生産者数は激減していったということになります。

この対照的な曲線はなにを意味するのでしょうか。次回に考えてみましょう。

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