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古家先生授業での講演レジュメ 農業は「土」が大事なんだ!

Img_0007 昨日、大学で講演もどきをやってきました。90分授業でしたが、私がボルテージを上げてくっちゃべると、脱線転覆する可能性大なので、グータラな私としては殊勝にもキチンとレジュメを用意したわけであります(なんとエライ奴だ!)。

有機農業は色々な切り口があるのですが、非常にオーソドックスにまとめてみました。「農薬を使うと危険だ」という食の安全的な観点から出発せずに、化学肥料、化学農薬がいかに「土」をダメにしたのか、結果、更に大量の化学農薬、化学肥料に頼る農業になってしまったのかをお話しました。私の体験を交えて90分間、丸々気持よく語らせて頂きました古家先生に感謝いたします。

            ~古家先生授業での講演レジュメ~

1) 農業とは「土」相手の仕事なのだ

・・・・JAS有機認証だ、無農薬無化学肥料だなどと言う前に・・・

① 土とはそもそもナンダ?・・ 土は単なる作物の支持基盤でも灌水の溜場所でもない

② 土はもともと岩が砕かれたもの・・風化して砕かれた月のような土漠が土になった

③ 土は生きている・・森の土の断面を見てみよう

④ 落ち葉の積もった層(黒色)⇒落ち葉が腐って腐植した層(黒色)⇒だんだん腐植が減っていく層(茶色)⇒岩盤

⑤ 片足の下に幾つの土壌生物がいるのか知ってる?・・糸虫10万匹、ヒメミミズ千匹、ササラダニなど土中生物千数百匹、土中微生物1億以上⇒これらが土中をかき混ぜ、トンネルを掘っているマイクロ耕運機

Img_0005_2 2) いい土とはナンダ?

① 水はけが良く、水持ちが良く、養分のバランスが良い土が肥沃な土・・作物は大きくなり、病気にかからず、害虫は悪さをしない

② 団粒(だんりゅう)構造が良く出来ているとは・・にぎり寿司のような土・・握ると固まり、はらりと崩れる・・空気と水のすきま(トンネル)が一杯ある

③ 落ち葉の腐植物質を微生物が食べて粘液を出す⇒ミミズなどの土中生物も腐植物質を食べて糞としてより肥えた有機質を出す⇒これらが土中の粘土をくっつけて隙間がいっぱいある団粒構造を作る

④ 水のトンネルは水をたっぷりと溜めて適度な隙間から余分な水を流す・・空気のトンネルは空気の流れを植物の根に与える・・隙間の中に沢山の土壌微生物や生物が住みつける・・それがよい土

3) 化学農薬の犯罪とは?

① 土壌燻蒸剤・・土中生物、微生物皆殺し⇒団粒構造がなくなりカチカチの堅い土に⇒水持ちが悪くなり砂漠化⇒水が抜けきらず腐って有毒ガスとなり根に障害

② 除草剤・・表土に近い毛根に大打撃

③ 殺虫剤・・「害虫」より益虫に大打撃・・天敵全滅⇒単相の植物相になる⇒「害虫」のほうがタフ(耐性)⇒害虫が一層はびこる

④ 殺菌剤・・作物と共生する微生物や虫類に打撃

4) 化学肥料の犯罪とは?

① 作物を単純に成長させて、実を成らせることしかできない単純な化学物質

② 土壌微生物を豊かにできないので、団粒を壊し、土地を堅くしてしまう

③ チッソに傾いているので土壌バランスを酸性に崩す

Img_0095 5) いい土を作るのが有機農業

① いい土は生きものが沢山いるので森の土のようないい香りがする・・化学栽培は無生物の土なので、無臭か化学肥料と農薬独特のイヤな匂いがする

② 沢山の種類の生きものがいる・・自然の森でススキだけ枯れることはない・・自然界では「害虫」や病原菌は居ても悪さをしない(いい菌と「悪い」菌の拮抗状態)

③ なぜ栽培種だけで病気や害虫が出るのか・・化学農薬や化学肥料が土や表土、畑を単相にしてしまった・・ホウレンソウがそれだけが何十アールもある単相状態は自然界にはありえない・・虫一匹いない自然生態系などありえない

6) なぜ有機質肥料を畑に入れるのか、なぜ化学農薬を使わないのか?

① 植物性有機質とは落ち葉と同じ腐植物質のこと・・土壌微生物や生物の食べ物

② 堆肥の中で繁殖したホウセン菌や枯れ草菌、乳酸菌、光合成菌を畑の土中に大量に入れる⇒土は団粒構造が発達してホカホカに柔らかい⇒土壌生物や微生物が繁殖

③ 動物性有機質(鶏糞など)は作物の成長栄養のチッソや実を成らせるリン、カリ、ミネラルをバランスよく与えられる

④ 有機質堆肥は複雑な構造をしているために遅効性・・じっくりと長い時間をかけて効いていくので、作物がしっかりと吸収する・・いい野菜は根が太く、葉が厚い

⑤ 結果としておいしい・・栄養価も高い

⑥ 自然生態系を壊さず、積極的に修復し作って行く

⑦ 人にとって化学的有害物質を含まない安全安心な食となる

7) 有機農業は21世紀農業の主流となる

① 自然は有限であることが人類の共通認識となった

② 欲張らない・・地球の生産量は有限・・足りない食糧を外国から輸入する⇒国内の田畑は荒廃⇒日本型エコシステムは崩壊⇒消費者はわけのわからない食品に支配される⇒消費者の理解と結びつきが大事⇒地域で有機農業を発展させて

③ 自然と敵対する農業は前世紀のもの。21世紀は前世紀に破壊された自然を守り再生する農業となる。自然の一部としての農業でなければ生き残れない。

(了)

■そのうちこのレジュメを元にしてシリーズ「土こそ命」みたいなものを書き起こしてみたいですね。

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お疲れ様でした♪

投稿: ゆっきんママ | 2009年1月14日 (水) 19時52分

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受信: 2009年1月14日 (水) 11時27分

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