タミフル効かない耐性インフル急増!
タミフル効かない耐性インフル、全国調査…厚労省欧米で猛威 治療策探る
■ 今日は直販所のことを書こうと思ったのですか、やはりこのニュースはスルーできないようです。前々回の記事でも書きましたが、耐性を獲得してしまったインフルエンザがすさまじい勢いで急増しています。
米国では、昨年の冬に11%であったものが、今年は予備調査でなんと98%(!!)という高率でタミフル耐性菌に変異していました。欧州でもノルウエーなどでは67%が耐性菌で占められてきています。不思議なことに、タミフル投与が低い国でも高い比率を示しており、自然発生的に変異してしまったのだろうかと疑問が上がっています。
わが国では、これまた不思議なことにタミフル投与が頻繁に行われているにもかかわらず未だ2.8%の出現率に留まっています。ただし、これも現在日本で大流行しているインフルエンザ株A香港型とAソ連型ですが、Aソ連型株には鳥取県で3割の耐性菌が見つかっており、安心は出来ない状態です。
■この国内のAソ連型のタミフル耐性についても産経新聞の記事によると97%となっており、どちらが正しいのか判断に迷います。とりあえず併記いたします。
■新型インフルエンザの治療では、毎年のように流行する季節性インフルエンザと同様、医薬品「タミフル」が処方されています。政府と都道府県はすでに2100万人分を備蓄し、病院や薬局にも400万人分が流通しています。厚生労働省は来年度予算で国民の45%分を備蓄する概算要求をしています。
■尚、厚労省はタミフルが異常行動を引き起こした例から、10歳以下には投与を原則禁止としています。
私としては、この段階で書く過程でN95マスクの入った新型インフルエンザ対策の家庭用備蓄セットを揃えられることを強くお勧めします。すべてのセット品はともかくとして、N95サージカル(不織布)マスクだけでも家族分を揃えられた方がいいと思います。目安としては2週間分ひとりあたり20枚~25枚見当だそうです。もちろんわが家には既にあります。別に宣伝をするきはありませんが、下のサイトで通信販売も可能です。
http://www.toriflu.com/?gclid=CLryvdi5lJgCFQoUbwod0zdQmw
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以下引用
インフルエンザ治療薬「タミフル」が効かない耐性ウイルスについて、厚生労働省は今冬、緊急の研究班を設置し、耐性ウイルスに感染した患者の全国的な実態調査に乗り出すことを決めた。
欧米などで耐性ウイルスの急増が次々と報告されているが、世界最大のタミフル使用国である日本国内で耐性ウイルスが広まると医療現場が混乱する可能性があるためだ。
国立感染症研究所によると、国内の耐性ウイルスの出現率は昨冬で2・8%と低いが、米国では昨冬が11%、昨年秋に実施した50試料を対象にした予備調査では98%に跳ね上がった。
このため、米疾病対策センター(CDC)は先月、今冬の主流は耐性ウイルスであると判断し、薬を投与する際には、別のインフルエンザ治療薬であるリレンザなどを併用することを勧めた緊急の治療指針を発表した。 欧州全体でも昨冬、調べたウイルスの20%が耐性を獲得し、ノルウェーでは67%に達している。タミフルの使用頻度が低い国でも耐性を獲得していることから、耐性ウイルスは自然発生して流行しているとみられている。
新型インフルエンザへの変異が心配される高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染した東南アジアなどの外国の患者で、タミフルを早期に服用しなかった人はすべて死亡している。
このため国などは、新型インフルエンザ対策として、流通分も含め2800万人分のタミフルを備蓄している。 しかし、耐性ウイルスが国内でも広まった場合、そこに人が免疫を持っていない新型インフルエンザが来襲すると、同時に感染するうちに新型インフルエンザが耐性を獲得、備蓄されているタミフルが効かないまま感染が拡大しかねない。
調査は、国立国際医療センターなどが中心となり、「Aソ連型インフルエンザウイルス」の3割以上に耐性が見つかった鳥取県を含め、北海道から九州まで全国6~7か所で、流行状況を調べる。タミフル使用との因果関係や、家族内や学校内での集団感染などの患者情報も収集する。
タミフル以外の薬の使用状況も調べ、研究班では新たな治療指針を作成する方針だ。 国立感染症研究所によると、今冬も、宮城県や滋賀県の小学校児童から耐性ウイルスが見つかっている。厚労省は「耐性ウイルスがさらに広まったときに備え、治療薬の適切な使い方を検討したい」としている。
タミフル 一般名はリン酸オセルタミビル。インフルエンザウイルスが体内で増えるのを抑え、発熱から2日以内に服用すると、高熱や筋肉痛などの症状を緩和し、発症期間を1日ほど短くする効果がある。鳥インフルエンザウイルスでも耐性を持つものが出ている。
(2009年1月13日 読売新聞)
タミフル効かないインフル、11都道府県で確認 Aソ連型か別タイプか
この冬、国内で流行しているインフルエンザのうち、Aソ連型ウイルスが、97%(35検体中34検体)という極めて高い確率で、インフルエンザ治療薬「タミフル」が効かない、あるいは効きにくい「耐性ウイルス」であることが16日、国立感染症研究所の調べで分かった。タミフルに変わる治療薬である「リレンザ」を使用すれば効き目があるが、通常の医療現場ではウイルスがAソ連型なのか、他のタイプなのかを区別することは難しい。医療現場での混乱が懸念される事態になっている。
耐性ウイルスが見つかったのは全国調査の中で調査結果が出た北海道、宮城、千葉、東京、静岡、三重、滋賀、大阪、兵庫、広島、山口の11都道府県。今後、他の府県でも調査結果が出れば、耐性ウイルスの分布がさらに広がっていることが判明する可能性もある。
例年流行するインフルエンザのウイルスはAソ連型、A香港型、B型の3種類。今シーズンAソ連型ウイルスは感染患者の36%から検出されている。A香港型が45%。B型が19%だ。現時点では流行規模も小さいため「どのタイプが主流となるかは不明」(感染研)としている。
しかし、Aソ連型が主流となった場合には、医療現場で大きな混乱が起こる可能性がある。
実際に治療薬の処方箋(せん)を出す一般の病院では、検査キットを使ってインフルエンザに感染しているかどうか調べるが、ソ連型と香港型の識別はできない。そのため、Aソ連型の患者に対し、タミフルを投与する可能性も出てきてしまう。
厚労省は「それぞれの地域で流行状況を見ながら、タミフルとリレンザのどちらを投与するかを現場で判断してもらうしかない」と話している。
厚労省は今冬用にタミフル900万人分、リレンザは300万人分を確保している。厚労省は「今後、耐性ウイルスの動向を注意深く見ていく必要があるが、今のところリレンザの供給量は十分で、増やす予定はない」としている。
タミフルに耐性を持つAソ連型ウイルスは、平成19年11月ごろから、北欧で見つかり、その後もアフリカやオセアニアなど世界の幅広い地域に拡大。日本でも昨年、鳥取など10県で計45株の耐性ウイルスが見つかったが、全体の2・6%で率は低かった。今年、なぜ、高い率で見つかっているのかは不明。さらに、なぜ耐性を持つかも原因がはっきりしていない。
世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)によると、今シーズンに入って英国でも14検体中13検体から、米国も88検体中86検体と、高い確率でAソ連型のタミフル耐性ウイルスが見つかっている。
◇
タミフルとリレンザ タミフルは日本では平成13年2月に販売開始された飲み薬。発症から48時間以内に服用すれば、高熱が下がり、回復が早まる効果がある。リレンザは、専用の器具を使って吸入する薬剤。ウイルスの主要な増殖部分の気道に到達し、ウイルスを阻止する。タミフルは異常行動が相次いで報告されたため、厚労省は10代への使用を差し控えるよう呼びかけている。
引用終了
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