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必要とされる有機農業・伸びない有機農業 その4  JAS有機認証前夜

_edited_2                                                   毎日、零下の朝が続きます。大霜が毎日大地に降り注いでいます。この中で、菜種や麦の双葉はしぶとく顔を出しています。夜間はガチガチに凍結し手でこの幼い葉を手折るとパリっとガラス細工のように分解してしまいそうです。しかし、朝になり、太陽が出て気温が上昇するとゆったりと自ら回復して蘇生いくのです。こんな連中の命を見ると、簡単に諦めてなるか、投げ出してなるかと励まされます。こいつらの百分の一でもいいから、力を分けて欲しいと痛いくらいに思います。

さて、お退屈様ですが、昨日からの続きです。できるだけルサンチマン(怨念)にならんようにするからネ。J AS有機認証が2000年に制定される3年ほど前からその研究を重ねてきました。当初は私は、JAS有機認証に賛成ではなかったのです。というか、ハッキリ言って反対でした。

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なんで私たちが自在にやっている農業をオカミが作った基準に規定されにゃならんのだ、まぁこのあたりが本音だったでしょうね。

そして急にそのような有機農産物に対する規制が出てくるのかいぶかしくもありました。当時の有機農産物の市場占有率は1%以下。99%の慣行農法(化学農法)農産物を放置して、なぜまずわれわれ有機から規制するのでしょうか?筋が違う。まずはデタラメな農薬を使っている既存の農産物にメスを入れろ、と有機農業者は皆、思っていたはずです。

一方、当時私たちの悩みの種は、偽装表示の「有機」でした。当時、太田市場という日本最大の青果市場にいけば「有機農産物」というシールが束で自由に売り買いできたという、実にのどかというか、真面目にやっているほうがバカバカしいような時代でした。ニセモノのほうが多いんですからちゃーならん(←沖縄方言でしゃーない)。いちおう「農水省ガイドライン」などというしろものがあるにはあったのですが、これがまたひどいザルでして・・・。生産者が農場の主で、確認者が取引先の量販店だったりしている農水省ガイドラインなど、誰が信じますかって。有機農産物など、単なる商品の付加価値としてしか考えていないのが当時の日本の農産物を取りまく水準だったのです。

この中でとりあえずは、本物の有機とニセ有機を峻別する法的規制がかかるのは、一定の前進ではあるのかな、という肯定論もありました。しかし、それにしてはなぜグローバルな農産物の自由貿易を旗印にしているWTOが黒幕であるのか、私は眉に唾をピチャピチャつけてみたものです。なんか裏には必ずあ~るゾと。

_editedそのくらい私たちのオカミ不信は強かったのです。なんせ鼻も引っかけてくれないのはともかくとして、時として「有機農業は日本では出来ない」くらいのことを平気で農水省はほざいてきましたからね。そしてやることといったら、「出荷に関しての農水省ガイドライン」のような、本質的に有機農業を共に一歩一歩考えていこうとするのではなく、表示法の枠内で有機農業を処理しようという狭量な役人根性だけしか見えてきませんでした。

このなかでJAS有機認証を賛否は別にして、ともかく研究していこうやという流れができたのは、私がポラン広場と関わっていたからにすぎません。ポラン広場は1997年頃に既に、この有機認証法が必ず日本でも制定されると予測していました。それは先進諸外国で既に多数存在しており、ないのは逆にわが国くらいなものという情勢だったからでした。 そしてこの推進者がほかならぬあの「世界をまんべんなく平べったくする」ことに異様な情熱を燃やす総本山であるWTOならば、日本に上陸することは必至と読んでいました。上陸必至であるなら、農水省やJAは私たちをゼッタイに守ってはくれない以上、自分たちで自分を守るしかないわけです。ま、農水省は当事者たる私たちが聞きに行くまで情報すらちゃんと寄越さないのですから幻想はないですよ、ハイ。ああ、いかん、また怨念(←猫がおんねん、かな?)になる。

だから自分たちで研究して、動向を調べ、対策を練るしかなかったわけです。好むと好まざるとに関わらず確実に上陸して来るというなら、受けて立つしかないだろう、やるなら徹底的に「敵」の腹中に飛び込んでやるゾというふうに考えが変わっていったのが、1998年くらいの頃ですか。

かくして、私が作ったグループはJAS有機認証をヤルゾ!という方針でまとまっていきました。いや、その言い方は正確ではないな。まとまりきれず、私たちのグループの生産者のほぼ3分の1に等しい30数人が脱退していったのですから。これが私たちが払った有機認証前夜の凄まじい出血でした。

■ なんでか文字に大小が出てしまいました。修正をかければかけるほどおかしくなるのでそのままアップします。皆様、広~い心で。

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