新型インフルエンザ、次の危機・強毒化とタミフル耐性・そのシミュレーション
彼らウイルスは、地球最古の「存在」です。現在の地球を覆い尽くさんばかりのヒトという種と均衡を保とうという意志のようなものを持っているでしょう。ウイルスとヒトとの均衡とは、なにを意味しますか?この恐ろしさに私は心底恐怖します。
さて、前回を受けて新型インフルのウイルスの特徴である急速な変異を中心に考えていきます。
現在の状況は、ヒト-ヒト感染となってしまった以上、感染拡大はあるところまで進行せざるを得ません。
人類はこの新型ウイルスに対して抗体をもたず、ワクチン製造は到底間に合わない以上、拡大は防疫体制とせめどあいながらも、東京や関東地方にも侵入するのは時間の問題です。
ただし、現段階では政府が言うように弱毒で、家でタミフルも飲まないで治癒した高校生もいるほどです。現時点では、恐れるにたりない風邪ていどの毒性にすぎません。発熱も低く、患者によっては普通の風邪と思った人も多いほどです。これによる死亡者はわが国では考えにくいと思われます。
ほんとうに危険的な事態とは、ウイルスの「次の変異」へのジャンプです。ウイルスは変異することを特徴とします。ウイルスは転移、感染を繰り返す内に、必ず毒性と感染力を増大させることが知られています。
が、これすらも単なる毒性と感染力の増大ならば、対処可能なはずです。世界屈指の現代日本の防疫衛生水準においては確実に対処できるレベルの危機です。
では、もっとも警戒せねばならない「変異のジャンプ」とはなんでしょうか?それはインフルの特効薬であるタミフル耐性をウイルスが得てしまうことです。これが真の危機的事態です。既に季節性インフルにおいてはタミフル耐性を得てしまっている株が多く発見されています。
*旧記事「タミフルが効かない耐性インフルが急増」
もう一点老婆心ながらつけ加えるならば、今年の秋は国民が待ち望んだ衆院選が行われることです。結果、民主党と中心とした政権が、相当な確率で誕生することになると思われます。防疫体制の指揮中枢がスムーズに新政権に移行せねばなりません。いずれにせよ、政局あってもガバナンス(国家統治)の経験がない民主党民主党は、政権につくやいなや国家規模の危機管理に遭遇することはまちがいありません。村山政権の阪神大震災の轍を踏まないことを切に祈ります。
これが最悪の事態のシミュレーションです。巨大な人命の損失と社会システムの崩壊、金融危機と相まって長期に渡る暗黒の時代を覚悟せねばならないかもしれません。そのようにならないことを心から祈ります。
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