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対決! オオスズメバチ VS ミツバチ フェロモン暗合戦

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昨日、初生雛が入ってきました。この時期の入雛は実は気が楽なのです。なにせ温度が高い。通常、雛には20度以上の加温を加えます。ちょうど母鶏のお腹の下にぬくぬくと抱かれている温度です。また湿度も必要で、あまり乾燥するとよくありません。

このような母鶏のお腹の下でゆったりと保護されているような状態を、約2週間ほど保ちます。冬場の入雛は気が気ではありません。この地も氷点下になるので、温度管理に失敗すると雛にストレスをかけてしまって強い雛に育ちません。また台風の時期など風雨が育雛をしている部屋に吹き込み、雛を痛めつけてしまった失敗もありました。

この初夏の季節、低温もないし、台風も来ません。私たちは気が楽に雛を育てることができます。さぁ、これから約半年、この子たちの子育てが続きます。

さて、スズメバチ・ターミネーター軍になすすべもなくバタバタと倒れるミツバチ抵抗軍(え~、よせばいいのに「ターミネーター4」見ちゃいました。おまけで60点)、ミツバチに抵抗する術はないのかぁぁぁ!というところまででしたね。

実は世界広しといえど、たった一例だけそれがあるのです。在来種のニホンミツバチです。故吉良さんと、この研究の先駆者である玉川大学の小野正人さんの研究を合わせてお話しましょう。

小野先生のいる玉川大学というのは変わった大学でしてね、たぶん日本で唯一のミツバチ研究施設を持っています。農学部、数あれど養蜂と蜂研究に特化した研究施設はかなり珍しいはずです。

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それはさておき、ニホンミツバチはどうやってあの自然界 のギャング軍団から巣を守るのでしょうか。それが「布団蒸し殺法」なのです。

オオスズメバチはワルの仲間特有の賢い頭脳を持っています。社会性生物特有の情報の伝達、作戦などに巧みです。ただ一匹でがむしゃらにカチコミ(一口豆知識・ヤー様用語で襲撃のこと)することはありません。

ですから、情報伝達のためのマーク・フェロモンを出して仲間を呼び集めます。この警戒伝達フェロモンは3ツの化学物質でできていて、一種の暗号のようになっているのだそうです。いくつかのフェロモンが組合わさった時に、「♪おおい、ここにオイシイ獲物があるでぇ」というえげつない信号に変わります。フェロモン物質が一種類だと、誤情報になる可能性が高く、そのつど間違った出撃となるので、わざわざ3種類を重ねて配合しているという入念さはさすがです。

ちなみに、このマーク・フェロモンは人も嗅げます。化粧品のいい匂いがかなりそれに近いそうで、自然界でこのオオスズメバチ・襲撃暗号の香りをプンプンさせていると、知らないうちに誤情報を発してしまうことになります。よく山をハイキングする女性が刺されたりする原因のひとつには、この化粧品のフェロモン物質があります。異性ではなく、オオスズメバチを呼んではシャレになりませんので、ご注意を。

では、守備側のニホンミツバチはと言うと、なんとこのマーク・フェロモンの暗号を傍受しているんですね。巣の側には常時,警戒のためのガード・ミツバチがパトロール飛行していますが、彼女は巣の側でオオスズメバチがマーク・フェロモンを出すと、それを解析して群に警戒を発します。

そしてニホンミツバチは、襲ってくるオオスズメバチ・ターミネーター軍を巧妙に待ちかまえるのでありました。♪音楽高まる!

(続く)

■写真上は、蜂蜜を採取する遠心分離機を回す故吉良さん。師匠のおかげでたくさんの蜂蜜が絞れました。

■写真下は、養蜂の巣箱。箱の前についているのがスズメバチ防御のためのトラップ。これを入り口に着けていると、オオスズメバチは一匹ずつしか巣に突入できません。

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