うちの市にも有機農業推進協議会が出来たけど・・・第2回 なんと事業計画案、予算案がないとは・・・!
かっと照りつける夏の日差しがたちまち終わって、またじっとりとした梅雨空です。
さて、ほんとうは朗報としてお伝えしたかったわが市の有機農業推進協議会の発足ですが、不透明な曇り空のような始まりとなってしまいました。
私は協議会の発足総会の議事資料を読んだ時に、なんともいいようのない不可思議な感覚に襲われました。通常の総会に必須の要件が少なくとも3ツあります。椅子、テーブル、弁当です(←わけないって)。
え~気を取り直して、当年度の人事案、事業計画案、予算案です。つまり、誰が責任をもった執行体制を作り、どのような事業計画を策定し、そのためにどのような財政予算を組むのか、という三本の柱です。これがないと総会議事になりません。ただ集まって、「では、はぁヨイショ、ご承認を」というしゃんしゃん大会となってしまいます。
ところが、この協議会で配布された議事資料にはこの3つがすべて抜け落ちていたのです。いや、正確には人事だけは予め決めてありました。3人の役員のうち、代表呼びかけ人が代表、その家族が会計責任者となり、監査(監事と記載)はJA関係者でした。
社長が親父さん、その家族が会計というような人事は、よく同族の有限会社ではあるケースです。これが私企業ならなんの問題もありません。
しかし、ことが有機農業推進協議会というような、行政や地元の各種同業団体が絡んで作る公的団体で、代表の家族が会計責任者という人事は、絶対にありえません。財政は金の流れの統括責任者です。それを身内で固めれば、どのような金の恣意的使途も可能になってしまうからです。
しかし、ここでもうひとつ私は疑問が湧きました。そもそも予算案がないのです!まさか、と思って何回見ても、ない。予算案がない団体というのは手足がないのと一緒です。金がなければ、なにも出来ないわけです。県の推進フォーラムは、会費が集まるまでの半年間、準備期間までいれると丸々1年間、すべて役員の弁当自弁でした。私たちのように、全部代表呼びかけ人が自弁でするということなのでしょうか?
更に、びっくり仰天したことにはなんとまぁ、肝心要の事業計画案自体が見あたらないのです!確かに抽象的な総論は規約文にうたってありますが、当年度の事業計画自体がないのです。これではいったい何をしたい組織なのか、今後一年何をするのか、さっぱりわかりません。
いくらなんでもこれはひどい。事業計画がなく、従って予算案が存在せず、しかもその会計の責任者が代表呼びかけ人の家族、そして地域の有機農業者はほとんどいない、となると・・・私の中になんとも苦い疑問が姿を現してきました。
(続く)
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