ぜんぜんつまらなかった衆院選挙 肝心なことがなにひとつ議論されていない!
選挙が終わりました。なんともうるさい割りに、白茶けたような選挙戦でした。
わが茨城2区はすさまじいデッドヒートがあったようです。かの額賀福志郎さんに猛追していた民主党新人候補が、とうとうわずか2400票の僅差を征して勝ってしまったのです。「なんだって額賀さんが、たかだか大洋村の村長あがりのルーキーに負けたぁぁぁ~!」という声にならない悲鳴が、昨夜わが地方に拡がったことでしょう。
まぁそれでも、額賀さんは、とりあえず北関東比例代表1位で救われたものの、「保守王国」茨城で選挙区で守った議席はただひとつ。この地に25年お世話になっているよそ者から見ても、信じられないような風景です。
全国でも同じように自民党にとって惨憺たる状況のようです。JA準機関紙「日本農業新聞」(8月31日)によれば、自民党農林族は大物からバタバタと切り倒されていきました。全国農業者農政連盟(農政連)といういわばJA農協の政治部門みたいな組織があるのですが、これがまったく機能しなかったようです。
自民党農林部族のボスを束ねてきた谷津義男総合農政調査会長、落選。西川公也農業基本政策委員長、落選。赤城徳彦元農水大臣(あのバンソコーの方)、落選。これで伝統ある自民党農水族はほぼ壊滅状態でしょう。石破さんは残りましたが。
一方民主党は、筒井信隆氏、篠原孝氏、以下略で全員当選。なんか書き写すだけで疲れそう。ま、農水省にとってこの人達があらたな農水族となるわけです。9割が新人議員です。海千山千の農水官僚とどこまでやりあえるでしょうか。
「日本農業新聞」によれば、選挙区で自民党候補に入れた人が、比例区では32%の人が逆に民主党に入れているという投票行動だそうです。つまり、「選挙区の自民党候補はおらが地域の代表で義理もあるだから、今までどおり入れるっぺが、比例は別だぺ」ということですな。また農村の若い層が、民主党に投票する傾向が強かったようです。
なんか腰がヘナヘナ~となってきますなぁ。いえ、民主党が308で、自民が119議席だったなんざどうでもよろしい。私は実は自民100切れだと思っていたので、正直言って、踏ん張って俵に足を残したじゃないか、てくらいです。こんなこと言っているのは私くらいかな。マスコミは夏祭とカーニバルがいっぺんにやってきたような狂騒状態ですから。
私は今回の衆院選の報道のあり方に多きな疑問を持ちました。そのことについてもう少し続けます。
■本稿は後半部分を昨夜アップしましたが、長過ぎるので分割して、次の記事にいたしました。ご了承下さい。
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