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2009年8月 5日 (水)

エンザロ村のかまど                               エンザロ村でゼニカネをばらまいているような民主党

Img_0004_2 「エンザロ村のかまど」は色々なことを教えています。

外国のことだと思わずに、我が身に置き換えてみるといいでしょう。私たち農家の場合、農業支援にあてはめてみます。

農業支援と書いただけで、われながらいまいましいのですが、しゃーない、これが現実だ。農業支援でもっともやってはいけない下策は、直接にゼニカネを農村にバラまくことです。

仮にエンザロ村に日本人が来て、お大尽にも直接ゼニカネをバラまいたら醜悪な光景が残るだけで、村はなにも豊かにならなかったでしょう。あるいは、よくあるODAのようにハイテク機械を置いていっただけだったら、数年後には故障してサビつくだけです。ゼニカネは下策、機械や施設の支援は中策、そして上策はこのエンザロ村のように、何が村に必要なのかをじっくり話あい、現地で取れる資材で、村人と共に作ることです。そのための組合のような仕組みも必要になるかもしれません。

さて、現場へのゼニカネのバラまきという下策、どこかで聞いたでしょう。そう、今の民主党のありがたい政策がまさにこれです。山田正彦民主党農魚再生本部長が今日の「日本農業新聞」二面でこう説明しています。「生産コストにつながる規模拡大、環境への配慮、品質に対応した加算がある」ので、単なるバラまきではないそうです。

Img_0009_2日米FTA「推進」マニフェストの時にも思いましたが、今の民主党はまるで夏休みの最終日にあわてて宿題を書いている小学生のようです。

今までのノンキな野党暮らしの間に真面目に考えていなかったのがすぐにバレてしまい、「野党」自民党から少し突っ込まれると「今の自給率を下げたのは自民党だろうが~!」と逆ギレしたり、「いや、締結ではなくて推進とインデックスには書いてある」と居直ったり、あげくに「農産物自由化を考えずにFTAを推進する」などともはや詭弁の域に達することを言ってみたりと、これが小学生の自由研究の宿題だったら、目も当てられません。

戸別農家所得補償制度が、環境、規模、品質に対して基準をもっているのはあたりまえすぎて、何を今さらです。こんなていどが加算算定の基準になるのなら、現行の自民党農政でもとっくにやっていることです。

環境保全型農業に対する補助などとっくにあります。あるいは作目によっても加算をするようですが、これも今の悪名高き4品目横断政策とどう違うのでしょうか?4品目横断が、政策誘導であったのならば、さしずめ戸別所得補償制度は老齢福祉か、社会福祉政策といったところでしょうか。いや、ありていに言ってしまえば、旧田中派流儀の票ほしさの実弾発射です。

私は民主党のツルネン・マルティさん(有機農業推進議員連盟事務局長)とお話した時に、「直接支払いを民主党がするのならば、有機農業や、有機に向かう転換期間中に対して目的を絞らないと、農業政策としてはボヤけますよ。また自然環境の保護再生事業に関わる環境直接支払いも必要です」と言ったはずでしたが、やはりこのようなものに成り果てました。換骨奪胎の極みです。なんの理念もありません。日本の風土と農業を心から愛しているツルネンさんの声は、党内では少数派のようです。

今までの自民党農政が機械や建物の助成にすぎない中策だったのならば、今回の民主党の農業マニフェストはまさに下策と言って良いでしょう。

■写真上はシジミチョウ、下は分かりますか?カラスウリの花のつぼみです。

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日本の農業問題」カテゴリの記事

コメント

 古い集落には鉄塔があって半鐘があります。カンカンカンカン。ふだん私が目にすることはない「農業新聞」やブログ主様がいち早くこの鐘を鳴らしてくれました。
 どこが火事なの、という人々がまだ多いと感じます。火はまだ燃えています。火を放った人たちが消すのだかどうするんだか…。「農業お荷物、金で買え」という本音。
 火は煽る気ですから、決して火種を見失ってはいけないと考えます。根にあるのは「金で済ます考え」、ひとを操りたい立場からの「効率で見る考え」です。民主は「自民の片割れ」どころか、現与党でさえ躊躇する新自由主義的「政策」を無神経に掲げます。
 政権交代は必要だと考えます。ただ、どさくさまぎれのすり替えでは意味がありません。平和においても教育においても民主主義原則においても危険な側面を持っています。
 ひとびとがものをつくること、それを大事に利用し使うこと、この生き方が問われるべき世の中になっています。人はモノではない、取り替え可能な部品でもない、金に換算するだけの効率では生きてはいけない。
 このブログを拝見して農業はまさにそうだと考えるようになってきました。是々も非々も考えますが、政権交代はどうあるべきかの本質が違うでしょうと考えるのです。

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