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耕作放棄地再生予算まで削るのか、民主党!

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あまり一般紙には載らない記事なので、大きく載せてみました。「日本農業新聞」11月13日一面トップです。農業関係者の怒りがひしひしと伝わってくるような紙面です。いやーバサバサとやられまくっていますね、農業関係も!

いえ何って、あの「事業仕分け」とやらという名の公開リンチです。
はからずも、私は40年前の大学の大衆団交などを思いだしちまいました。私はあの狂瀾怒濤の世代の最後にあたりますもんで。

色とりどりのヘルメットをかぶった学生たちが、煮染めたような手拭いで覆面をして、スピーカーでギャーギャーとわめく。

引きずり出された大学の教授会や学長などこそ災難。懸命に学生に答えようとするが、だいたいハナっから聞いちゃいない。

ひと言教授が発言しようもんなら、四方八方から罵声の嵐と紙つぶてでフンサイされてしまう。

そもそも学生さんたちは「話あい」なんて生ぬるいことは考えてないわけですよ。あるのは意志の強要。こっちは数がいるんだぞ、こっちの言うことを呑め!
いやはや、そんな不毛な時代はもう二度とやってこない思ってたんですがね。来てしまいましたね。ヘルメット学生の代わりに民主党、一般学生の代わりにテレビ。

数日前から、民主党の事業仕分けチームが、かつての小汚い学生のようになんの罪咎もない一般人を、犯罪者のようにつるし上げをして悦にいっています。
なにせ相手にまったく発言させないんですからスゴイ。結論が初めからあるんですからこれまたスゴイ。
ある年配の品のよい教育関係団体の女性
理事長は「お願いです、話を聞いて下さい!」と悲鳴のような声を挙げておられた。


今回名を上げたレンポウ女史なんて、メットを小粋にかぶらせたら、まんま「民主党のゲバルト・ローザ」。仙谷由人さんなど「仕分け共闘会議」の議長。
かつてのゼンキョートーはまったく権力を持たなかったところがまだ可愛いかったが、今の彼らは亀井静香さんがいみじくも言うように「仕分け作業とは権力行使そのもの」なのですから、なんの法的拘束力もなく、法的根拠すらない、なんの「無駄」の基準もない、このような大衆団交か、公開リンチまがいのことがことが安易に許されていいのでしょうか。

Img_0023実際の話、仙谷さんときたら、「これは政治の文化大革命が始まったぁ!」などと時代錯誤な発言をしているんですからシャレにもならない。
今どきどこの先進国の政権与党が、自分たちの政治活動を「文化大革命だ」なんて表現をしますか!

当の中国共産党にすら完全に否定されているというのにねぇ。もうどういう脳味噌の構造をしているのか、それこそ仕分けてみたい(笑)。

テレビやネット中継までされたそうですから、見られた方も多いと思います。例によって「民主党がやることなすことすべてベタボメする」というのが揺るがぬ大方針のテレビでは、キャスターが「すごいですね。これまで密室での予算折衝が、市民の前に明らかになりました」なんて頭に血が登ったことを言っていました。

私は有機農業のモデルタウン作り予算の5億が削られはしないかヒヤヒヤしていました。わずか5億、されど5億。日本で初めてついた有機農業関係の農業予算ですもんね。


しかしそれにしても、これらの事業案件の膨大な予算書を民主党仕分けチームはほんとうに読んだのでしょうか?私は今まで一回だけ「霞ヶ浦環境パートナーシップ市民事業」で農水省の助成予算を獲得したことがあります。
わずか400万でしたが、膨大な予算書と企画書が必要でした。それも「需要費」とか、「委託費」とか聞いたことのない独特のお役人用語に悩まされ、計画細部まで詳細に書き込み、さらにそれと予算案との整合性を問われます。領収書は1円単位まで必要です。
かつてはウルグアイラウンドで領収書なしの金がウン億行方不明などという話を聞きましたが、今やとんでもない。そんな乱暴な時代じゃないのです。

結局、農水省に提出したものが何度かダメを押されて行きつ戻りつ、まったくえらい体験でした。税金を頂いての事業はもういいやというのが実感でした。わずか400万ですらこうです。9兆8千億円の診療報酬の仕分けがたった1時間でできるわけもない。考えるのも愚か。

こんなイヤ~な気分になった農業関係者は全国に大勢いることでしょう。なんせ概算要求3000案件を、財務省官僚が447に絞った段階で、命運は既に決してしまっているわけです。つまり財務官僚の手のひらで、政治主導というパーフォーマンスをしたい文革大革命チームためにバサバサ切られたということです。

農道整備費にしても無慈悲に「無駄」とバサッとやられましたが、トラクターが畑からの移動のために一般道を通行しているので、いかに多くの事故や渋滞を引き起こしているのかという農村の実態を知らないのです。

Img_0025_edited しかし極めつけは、耕作放棄地の予算までバサッとやるとは思いませんでした。正直、唖然となっています。というのは、「10年後に(カロリー)食料自給率50%にする」という民主党の金看板マニフェストを達成するには、現在埼玉県の面積ほどに拡大している耕作放棄地を再生していくのは当然のことなわけです。

これを切るとなると、「いったいどうやってマニフェストの目標と整合させるのか」と「日本農業新聞」も書いています。当然です。私も???ですもん。

民主党は1日で「無駄」を500億円削減できたとブイブイ言っていますが、これを11日間やってもよくて6000億円弱程度にすぎません。95兆円の概算要求を92兆円に削減する目標差額3兆円には遠く及びません。いったい国民に自民党の放漫財政の無駄を削るといった公約はどう実現するのですか。

しかし大丈夫、本気で民主党が「予算の無駄削減゛」公約を実現したいのなら簡単です。そんな予算の枝葉でチビチビやってもダメですって。
最大の無駄の極めつけである子供手当て2兆3千億、農家所得補償1兆4千億(現段階では6千億)をバッサリと切ることです。
おめでとう、これで3兆7千億、民主党公約実現!

ちなみに、来年はこんな事業仕分けはしないそうです。なぜって、自分らが作った「無駄のない予算」ですから!ややれ、なんたるチャイルディシュなジコチューであることよ。

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コメント

>実際の話、仙谷さんときたら、「これは政治の文化大革命が始まったぁ!」

という事は、これからは農業の指導は下放紅衛兵が行い「人民公社、好」の掛け声の下に大規模化に向かうわけですね。

 どこまでも飢(かつ)えた人たちだ。

 紅衛兵要武 ことワーキンググループ寺田は個人的に知っている人なので期待していなかったけれど、へただねぇ。

では、また。

投稿: | 2009年11月14日 (土) 21時38分

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