クライメイトゲート事件 第3回 ジョーンズ教授は証拠隠滅工作に走った
この2009年11月に起きたクラメイトゲート事件は、イギリスにあるイースト・アングリア大学気候研究ユニット(CRU:Climate Research Unit)という、IPCC( Intergovernmental Panel on Climate Change)直結の研究組織であったために大騒動になりました。
まず、何度も念を押しておかねばならないことは、これがたぶん内部の人間によるハッキングという犯罪行為により暴露されたこと、そして内容の精査はその流出した量がハンパでないために、イギリス気象庁が調査をしていますが、未だ調査の段階であることです。
つまり現段階では、このクライメイトゲート事件は結論が確定した疑惑ではないことを念頭に置いて下さい。
しかし一方、このような大規模なデータ改竄疑惑が出るような地球温暖化・CO2主犯説には異論が多く存在し、磐石な科学的定説に至っていないのです。
そしてもう一点私が付け加えたいことは、仮にこのようなデーター改竄疑惑が正しいとしてなお、現在行われているエコロジー的なさまざまな取り組みが決して間違っておらず、それをも武田邦彦中部大学教授のように近視眼的に全否定するのは間違いだということです。
さて、この情報流出を受け、フィル・ジョーンズ教授がなにをしたのでしょうか。なんとそれは原データの全削除でした。これがIPCCを代表する高名な科学者であり、社会的地位のある人がするとはにわかに信じられない愚行です。
つまり第三者機関が調査しようにも原データが存在せず、流出した情報と突き合わせようがないわけです。科学者にとって、しかも観測データこそが命の次に大事なはずの気象学者がやることとは思えません。
このようなジョーンズ教授の行為は、あきらかな証拠隠滅工作と受け取られました。彼はハッキングされた流出情報を、逆説的に自ら肯定してしまった異になります。IPCCの狼狽ぶりがわかるようです。
そしてこのハッキツグされたメールの中に、データ改竄以外にも驚くべき内容のものがあったことがわかったのです。
■ CRUが行った世界各地の気温観測の結果を多数の科学者で不正操作し、温暖化を演出した。
■ 40人以上の著名な科学者で学会誌の査読班を作り、主要ジャーナルを乗っ取り、温暖化を否定する論文を却下していた。
■ イギリス気象庁やBBCを味方に付け、IPCCすらコントロールしていた。
*以上3点の要約は、「化学者のつぶやき」ブログを引用させていただきました。ありがとうございました。 ■写真 わが家の恒例のたくあんの仕込みが始まりました。20日間しっかりと干したたくあん用の大根です。もう手で曲がります。
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コメント
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こんんちは。足元の気温データの観測体制が非常におろそかだったりするようです。スパコンなどのハコモノには何百~数千億円もの金をつぎ込んでも、こういう基礎的な観測にはお金がまわらないようです。不思議なことです。
無人測候所荒れ模様…草木生い茂り観測に影響
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091210-00000781-yom-sci
投稿: しょうゆゴマ | 2009年12月13日 (日) 23時56分