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2009年12月23日 (水)

野鳥とともに作るレンコン

020 田んぼの粘土が美しいレンコンを生む秘密です

Yさんのレンコン田んぼは国道から入った谷津(やつ)にあります。ああ、そうでした。谷津というのはわかりますか?里山の森の下に沿うようにしてある田んぼのことです。

谷津の田んぼだから谷津田(やつだ)と言います。このような田んぼは私たちの住む北浦ではよくみられます。森からの豊かなミネラル分が豊かな地下水として田んぼを潤すので美味しい米やレンコン、セリなどを収穫することができます。しかし、その一方、狭い地形が多く、日照に制限がある上、作業性が悪いのでだんだん手が入らなくなりつつあります。

Yさんの田んぼの土の特徴は家屋の壁土にできるような柔らかい美しい粘土です。このような粘土は鉄分が少ないので、レンコンが汚い茶色になりません。また、土が柔らかいのできれいな丸い形になります。レンコンにもっとも適した土地で作るYさんのレンコンは、「漂白しているんじゃないか」と心ないことを言われたこともあるほど美しい陶磁器のような肌の乳白色をしています。

野鳥は正直、困り者だが、来ないような田んぼはもっと困る

 さて、私たち有機栽培の田んぼを訪問された人が皆、驚くことがひとつあります。それは有機栽培の田んぼがもっている生き物の多さです。まず、ツバメは虫を食べに来る常連さんです。

そういえば、いつの年でしたか、除草のためにコイを入れたら村中のサギがわらわらと集合し、わずか3日で私たちが投入した除草軍団300匹ものコイをペロリとたいらげてくれましたっけね。マガモのつがいもよく訪れました。マガモは苗をふみつぶして頂ける、殴ってやりたいほど可愛いヤツです。

有機農業の大親友であるクモ類(*コナガやカメムシなどの害虫をモリモリ食べてくれます)の種類の多さも有機の田んぼでしか見られない風景です。クモはいいのですが、お子さんが喜ぶザリガニなど、田んぼの壁の部分である畔(くろ)に穴をあけて漏水の原因を作ってくれます。

特にレンコン栽培では、レンコンの地下茎と地下茎の間から出る芽が野鳥の好物であるために大きな被害をうけるそうです。そこでYさんなどの有機農業者は細いテープを田んぼの縦横に張って野鳥の害から田んぼを守っているのです。それでも賢い野鳥は、張ってないとなりの田んぼから歩いてくぐり抜けてくるとのことでした。

(続く)

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