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2010年1月 2日 (土)

素人の地球温暖化に対する疑問 第2回  ホッキョクグマは絶滅寸前なのか?

Img_0003 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

しょっぱなからなんですが、年末年始の新聞、テレビなどで、「地球温暖化」に触れたもののが多いことに改めて驚きました。だいたいこんな調子です。
「COP15は先進諸国が、自国の利害だけ考えて失敗に終わった。南太平洋の島々が沈もうと、ホッキョクグマが絶滅しようとも、自分たちの国の経済が守れればいいのか」

そして今に至るも、「ホッキョクグマがコグマを食べた」という怪情報が飛び回ったりしていて、いっこうに下火になる様子もありません。地球温暖化の危機を叫ぶことと、事実かどうか疑わしい言説をその傍証に使うこととは、まったく別次元なはずです。目的が正しければ、虚偽を言っていいのでしょうか

私たち大部分の気象学の素人にとって、大気圏における二酸化炭素濃度と気温との相関関係、太陽の黒点変化と地球の気温変化との関連などと言われても、正直その気象データの読み方もよく分かりません。

私たちが心動かされたのは、アル・ゴアさんが「不都合な真実」で紹介した北極で溺れるホッキョクグマの姿、北極の轟音をたてて大きく崩れる氷河、永久凍土の上で溶けて傾いだ家、毎年後退するキリマンジェロの冠雪などといったセンセーショナルで素人でも分かりやすい絵でした。
マスメディアはその「絵」を煽りました。そして国際世論が出来上がっていったのです。

私は、これら分かりやすい「絵」をひとつひとつを検証していこうと思います。
そこでまず、私のブログでもヒット件数が多い「ホッキョクグマは絶滅の危機にあるのか?」という記事を再掲載いたします。これは一昨年に書いたシリーズの一本ですが、大きな変更はないと思われます。なお、記事は再編集してあります。

さて皆さん、この写真はアル・ゴア氏の「不都合な真実」の中にある有名な写真です。アラスカ沖で砕氷船から撮られたもので、たぶんこのホッキョクグマの2頭の生存は厳しいだろうなと哀しい気持にさせられます。そしてこれがCO2の増大による地球温暖化説の証拠の一枚として人の心を大きく揺さぶりました。ゴアさんの本にはこうあります。

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字が小さいのですが、「1970年代、北極の氷冠はかなりのスピードで縮小をし始めました。これは、ホッキョクグマにとっては悪い知らせです。ホッキョクグマはアザラシを追って氷盤から氷盤へと移っていきます。多くの氷が溶けてしまったために、クマたちはこれまでよりもずっと長い距離を泳がなくてはならなくなりました。次の氷盤にたどりつく前に、おぼれ死んでしまうホッキョクグマもでてきたのです。こんなことはこれまでなかったことです」(「不都合な真実」P86:87)

また、NHKスペシャル「気候大異変」では「もう遅すぎるのか!」と叫びながら放映していました。たしか、溺れたホキョクグマの映像もありましたね。

私は動物が大好きなので、このテの報道には極端に弱いのです。湾岸戦争の折りのイラク軍による原油の海への放出によって、原油まみれになって眼ばかり光らせている水鳥の写真には怒りがこみ上げてきました。許せん、イラク!こらフセイン、ここに来て座りなさい、という気分に「操作」されたのです。

今「操作」と言いましたが、この原油まみれの水鳥の写真は、湾岸戦争とはまったく関係のないやらせ映像であったことが後に分かってしまいます。なんのことはない米国の広告代理店が、反イラク感情を煽るため、米政府の要請で「湾岸戦争の自然界の被害者」として捏造したものだったのです。ひでぇ話ですな。米国のみならずよくあることらしいですが、心情にダイレクトに訴えかける映像には注意しなきゃあと思い至ったわけであります。気をつけよう、甘い言葉と悲しい画像

ホッキョクグマの絶滅とも絡んで大きな問題になりました。なんせシロクマはヒグマから分かれた種ですが、ヒグマは怖いけど、シロクマはパンダから隈どりを取ったみたいでとても可愛いですからねぇ。

これが皆んな溺れ死ぬとは尋常ではない。世界野生動物基金(WWF」も「ホッキョクグマは歴史上の動物になる」といい、英国「インデペンデント」紙も「ホッキョクグマは動物園でしかみられなくなる」と叫びました。

で、セーブ、ホッキョクグマとなったわけです。私なんぞ、ひと頃グリンピースのセーブホッキョクグマのTシャツを着て、カンパもしてしまった。なんて軽薄なんだ。( ̄○ ̄;)では実際にホッキョクグマは絶滅の危機にあるのでしょうか?

_edited_4 結論からいいましょう、ご安心くだされ、絶滅していません

まずはこの表をご覧下さい。(*典拠・ビョルン・ロンボルグ・ただし私は氏の意見をすべて肯定するものではない)

表の左側の横軸の最初の起点には1980とあります。これは1980年を表します。縦軸が頭数です。お分かりのとおり、1980年にはわずか500頭に過ぎず、乱獲により絶滅寸前であったということが見て取れます。ちなみに当時は海氷の融解は観測されていません。あくまで人為的な乱獲が原因です。

これが保護政策の結果が出て、5年後にはハドソン湾だけで一気に1500頭まで回復していきます。以後1990年代からはほぼ横ばいという安定した状態が続いています。減少トレンドの線が引かれていますが、1980年代の絶滅の危機からは大幅に増加していると言っていいでしょう。

今上げた2005年850頭という数字は、あくまでも北極圏のハドソン湾地域のみの数字です。他にいくつものホッキョクグマの棲息地があります。ホッキョクグマの総個体数は、北極圏というそれでなくとも厳しい自然の中で、おまけに広域に拡がっているために諸説あるようですが、おおむね総数2万5千頭(坪田俊男/北海道大学院教授・クマ生態学)という説が妥当なようです。少なくとも絶滅しそうだというデーターはありません。そう言っているのはマスコミと一部の環境保護団体だけです。

それはこの北極圏で生活し、猟をしているイヌイットが年間なんと400頭ものホッキョクグマを狩猟していることでもわかるでしょう。イヌイットは合衆国政府が禁猟方針を打ち出したことに強く反発しています。もし絶滅寸前ならば、年間400頭もの狩猟はできないはずですから。

(この稿続く)

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