平野官房長官、辺野古移転の本音とは強制収容だった!
うちのカミさんには、もういいかげんにしなさいよ、飽きたよと言われておるのですが、また今回平野官房長官の追い打ち的発言があって、逆に頭の芯が冷えてきました。再び、三たび辺野古問題です。
では、私が沖縄の名護市民(←だったんだぞぉ)の時代から愛読している「沖タイ」こと「沖縄タイムス」の紙面をご覧ください。
合意がない場合でも法律的に移設が可能な手法があるとの見解を示したが、具体的には言及せず「沖縄基地問題検討委員会でゼロベースで議論をしている最中だ」と述べるにとどめた。
また、名護市長選の結果は斟酌しないと発言した真意については、「市長選の争点が基地問題一本だったわけではないと思う。しかし、一つの民意であることを否定したつもりはない」と釈明した。(略)
合意をめぐる平野氏の発言に対し、仲井真弘多知事は同日、「詳しい話を直接聞いていないのでコメントできない。官房長官と直接会う時に確認したい」と述べた。
2010年1月27日 09時55分)http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-01-27_2136/
沖縄のある種の有名人である照屋寛徳さん(社民党議員・弁護士)などからは「ぶん殴ってやりたい」とまで言われてしまったようで。まぁ反戦地主会の幹部としては当然のリアクションです。
しかし、どうせインタビューをとるなら、喜納昌吉民主党沖縄県連会長に聞いてみてほしかったなぁ。今日、あの日本一のゼネコン親分が訪沖するようなので、昌吉さんぜひそのあたりを、政治的駆け引き抜きで聞いてほしいものです。ま、本音を軽々と言うタヌキじゃねぇか(苦笑)。
さて、ここから本題です。長すぎた枕ですまんこって。
上の沖タイの記事にあるとおり、平野官房長官のいう「法律的に移設が可能な手段」とは、私の知っている限りでは土地収用法に基づく強制収容です。たぶん「辺野古移設に関する特別立法」みたいな特別立法を作って、沖縄県に要請をかけるというか、ありていに言えば、圧力をかけるしかないですね。
というのは、土地収用の認可権は県知事にしかないからです。県土地収用委員会にかけて決定されますし、県議会の同意も必要です。
そして最終的には、県知事が判子をおさねばなりません。あ~、損な役割だねぇ。かつての成田の時の友納知事みたいだ。収容委員になり手がいるのかしら。成田では何人かテロられましたからね。たぶん県議会はシッチャカメッチャカだろうな。まず、今の沖縄の民意では通過しないでしょう。だから、自民党も14年もたらたらかけてしまったのです。
ところで、私は昨日今日、つちらつらとこの平野官房長官の動きをトレースしてみたところ、興味深いことが分かりました。平野さんは、名護市長選挙前に沖縄県知事と会ってるんですな。正月明け早々の1月9日のことです。
仲井真県知事に、わざわざ首相の腹心の官房長官が出向いたのはこの一言をいいたかったようです。
「知事のご決断をお願いするかもしれない」
意味深ですな。この時期に首相の腹心が「知事のご決断をお願いする」と言えば、それはただひとつしかありません。辺野古移設について協力しろ、という以外ありえません。当然、知事はビビリました。「そんな恐ろしいことを」と答えたそうです。
時系列で整理するとこうなります。民主党政権は、マニフェストに「県外移設」とデッカク書いた時点では、とりあえずその気でした。もちろん代替案は考えてもいません。政権さえ取ればなんとかなるさってなもんです。それが政権の雰囲気でした。財政にしても農政にしても、国家安全保障にしても、だいたいこんな調子で、政権さえ取ってしまえばなんとかなると。
事実、沖縄選挙民の票はこの民主党トロール漁によりザクザクと民主党に流れ込みました。かくして沖縄全選挙区は民主党の勢力下となったわけです。と、ここまではハッピー。
しかし、米国政府が同じ民主党政権だと甘く見たのかどうなのか、出方をまったく読み違え、日米政府間公約違反という事態にまで発展し、大騒動になりました。財政や農政などはしょせん国内問題ですが、同盟関係は次元が違いますからね。
この段階で、岡田外相、北澤防衛相など矢面に立つ閣僚は、はたと現実に目覚めたようです。
そして普天間移設に関して定番にして不毛の候補地探しが、またもや始められたのです。下地島、硫黄島、そしてあろうことか「沖縄平和運動の聖地」伊江島までもが候補地に登りました。たぶん佐賀空港も調査対象になったことでしょう。そして社民党の一押しのグアムです。
これらの候補地が現実性がないことは、すぐに調査の結果分かりました。そんなものがあれば、とうに自民党が決めていますって。選択枝はなかったのです。ここに至って、民主党は自分で自分の首を締めている状況をようやく理解したようです。結局、二転三転、四転五転、七転八倒の結果、民主党政権内にはある合意ができていたと思えます。
それは「辺野古移転やむなし」です。そして、連立の社民党を切るシナリオまで秘かに決断したと思えます。これは、昨年末の前原氏や岡田氏、土澤氏の発言からかいま見られます。
そして民主党政権としては、名護知事選に関しては、表面上今までのしがらみで反対派を推薦したものの、たぶん内心「容認派が勝ってほしい」と願っていたのではないでしょうか。だから天下分け目の地方選なのに、民主党中央は支援のひとつもしていません。
というのは、選挙前に日本一のゼネコン親分が、なんと子分たちの苦労を知ってか知らずか、「あの辺野古の青い海を埋めてはいかん」(←プッ、お前にだけは言ってほしくないよ)と言い出したからです。ハレホレ、ケセラセラ。
子分たちからすれば、もはや「沖縄民意は基地移設容認です」という言い訳しか残っていなかったと思われますが、しかし結果はご覧の通り、他ならぬ自分たちが起こした「民意の風」が吹いてしまいました。
ただし、もし本気で平野官房長官の言う強制収容案が政府内で検討されていたのなら、名護市長選の前に明確にそのように言うべきでした。このように、口当たりのいいことしか選挙前には言わないことで、その後にかえって現地の傷を深めるという後出しジャンケン癖は、もはや民主党の病と化しているようです。
今後ですが、とりあえず鳩山首相が「徳之島もいいじゃん」などと何を言おうと一切無視してください。あの人は良く言ってあげてもただの他人から良く思われたいだけのボンボン、はっきり言えば歩くムーのような人ですから。
民主党政権の路線(そんなものがあればの話ですが)の本筋は,ひたすらヒール役に徹して日々袋叩きにあっている平野官房長官の言説のほうです。
つまり、5月という期限をむかえて民主党がとりうる政策は、特別立法を作ってでも辺野古移設を強行し、その代償に賞味期限切れのマザコン首相の首を生贄に差し出すことか、あるいは、米国との関係を完全に破壊して普天間移設不可能と米国に言うことのふたつしか残されていません。いずれにせよ、自らが招いたこととはいえ、悪魔の選択であることにはまちがいありません。
■写真 名護市役所の漆喰シーサー。この毎日、市庁舎の上で怒ってるんだろうな。
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コメント
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首相・官房長官ら、選挙の結果をみて、困ってましたね。
自分たちが決断しなかったものだから、名護市民にゲタを預けて、「名護市民の民意ですよ~」で救われようとした。卑怯な人たちです。
特に、鳩山さんの態度は情けない限りです。
ただ、周囲が首を差し出そうとしても、「責任感」を持ち合わせず、「御身、可愛い」だけの鳩山さんは、たとえ裸の王様になってもその権力にしがみ付き、総理という立場を自ら投げ出すことはないと思います。
国連の敵国条項(連合国の敵国であった国が憲章に違反する行動を起こした場合、国際連合加盟国は国連決議に関係なく、単独でも無条件に、当該国に対して軍事的制裁を課すことが認められるとしている)によって、中国は日本に軍事的制裁を何時でも課せるのです。
米軍がいること=米軍が押さえてるから中国手を出すな、という意味だったわけです。
大臣になるまで、岡田さんはこの条項の意味を理解していなかったんでしょうね。それで、今になってあわててる。
小沢さんは・・・・? 忘れたか? それとも確信犯?
最後に、防衛大臣の名前、間違ってます。
投稿: paka | 2010年1月28日 (木) 01時16分
こんにちは〜。
ごぶさたしています。
ご存じかもしれませんが、小沢氏は平成17年に辺野古近くに土地を購入しているそうですね。
詳しくはチャンネル桜で報じられています。
http://www.youtube.com/watch?v=Y17uh-O6-jE&feature=youtube_gdata
憶測ですが…。
基地移転で土地が値上がりするのを狙ってたんですかね?
なんだかなぁ。
投稿: ふっき〜 | 2010年1月28日 (木) 10時03分
沖縄から米軍基地が無くなれば
たちまち
中国軍がやって来て”沖縄県民は皆殺し!”!
チベットを見よ!
ウイグル(東トルキスタン)を見よ!
名護市には中国軍の核実験場が作られるだろう・・・
名護市民は放射能で何人斃れるやら・・・
中国人は
世界一残酷な民族なんだからね・・・
アメリカ人のような人道主義などハナから持ち合わせていない!
投稿: 柳生大佐 | 2010年1月28日 (木) 12時23分