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最終候補地が金武湾東海面とは!  昌吉さん、情けや忘しんなよ、心や忘しんなよ!

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ご存じだと思いますが、民主党政府はこのふたつの案に普天間移設候補を絞り込んだそうです。沖縄タイムスの記事を最下段に掲載しましたのでご覧ください。

普天間移設の最終案は、なんと金武湾東海面か、キャンプ・シュアブ陸上案だそうです。いままでの交渉の経緯からいって、米国が自らの基地機能を低下させる日本側提案にうなずくことはありえません。

たとえば岡田外相が乗り気だった嘉手納基地統合案は、嘉手納基地が米国の全世界的なパワー・プロジェクション・ハブ(*米軍事力の全世界的展開のためのハブ基地)と位置づけられているために、その基地機能の低下の選択はありえないと一蹴されました。

キャンプ・シュアブ基地陸上案は、米軍自身が同様の理由で反対するのみならず、周辺住民と地元自治体の反対により、まぁ不可能ですね。そんなことはこの14年間イヤというほど検討され尽くしてきたんですから。そんな安直な思いつきでどうかなるものなら14年間もモタモタしていませんよ。

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は無知は恥ではないと思っています。しかし、とうとう金武湾東海面埋め立て案ですか。もはや絶句です。

上の航空図をご覧ください。左の本島のホワイトビーチ(*米海軍基地です。だからこんな変な名がついています)の上に白い道が伸びていますね。これが海中道路という粋な名前がついていますが、金武湾を埋め立てて作ったという道路です。

そしてその海中道路の先にある白い点々と見えるのが、まず初めが沖縄石油のタンク群で、その先にあるのがCTS(石油備蓄基地)です。このような埋め立てが行われる以前には、本島と平安座島(へんざ)、宮城島の間は海流が流れる生きているひとつの湾でした。

しかし宮城島と平安座島(へんざ)間の水道が埋め立てられ、その上CTSと本島をつなぐ海中道路ができた結果、金武湾は二分され、湾内の海流は激変します。

湾という自然地形は、海流が一方から流れ込み、湾内の複雑な生態系を育てながら、別な方向に流れ去って行くという一種のポンプのような構造をしています。

この湾という生き物の片側を仕切るとどうなるでしょうか。湾をポンプと考えると、片側から吹き込んだ海流は、従来なら平安座島と宮城島の間の水道を抜けていきました。ところがこれが埋め立てで遮断された結果、金武湾に流れ込む海流は、出口を失って再度同じ湾の入り口へと強制的に戻ることになってしまいまったのです。

金武湾の中に棲む生態系は激変したと思われます。思われますというのは、環境アセスメント(評価)がなされていないからです。現代でこのような大きな環境破壊を伴う事業には、とうぜん環境保護的な縛りがかかります。しかし、35年前にはその概念自体がなく、まして復帰前後の施政権交替の中でのどさくさ紛れての暴挙でした。現代の常識ならば、絶対にありえないことです。

結果、金武湾は「魚が湧く」とまで言われた豊かな漁場から半死の湾へとなってしまったのです。そしてそこに生きる漁民も。

これと同じ構図は、私は地元の霞ヶ浦でも目撃しました。霞ヶ浦は護岸工事と同時になされた水門閉鎖によって外洋との対流がブロックされた結果、汽水湖だった霞ヶ浦は半分死んだ湖となってしまいました。
また家庭排水による汚濁は逃げ場を失って、霞ヶ浦の汚染は深刻化しました。もちろん漁獲が激減したことはいうまでもありません。

民主党政権の代替案は、初めが伊江島という沖縄反戦運動のいわば聖地から始まったならば、最終案は沖縄住民運動の原点ともいうべき反CTS闘争のまさにその金武湾東海面を埋め立てようという・・・どうかしていますよ。

あなたたちは、沖縄のなにもわかっていない。沖縄の戦後史も、その中の悲哀も、沖縄の自然も。単なる政局で偶然に転がり込んだ権力をおもちゃにして、国を動かしているだけです。なにが「県民の思い」ですか!言葉を安易に使わないでほしい。
でなければ、伊江島が最初の候補地で、最終案が金武湾なはずがありません。これではあたかも「ゴミ処分場」を求めて右往左往しているだけじゃないですか。

Photo

あらためてこの「金武湾」とは、どのような地であるのでしょうか?復帰直前の1972年、当時の琉球政府は沖縄中部東岸の金武湾に、米国資本によるCTS基地建設を許可しました。これに対し、地元漁民や住民らは73年に「金武湾を守る会」(安里清信・世話人)を結成し、粘り強い反対運動を展開しました。

この闘争は、返還される沖縄が環境問題においても、大きな問題を抱えており、ひとつひとつ解決していかねば、沖縄の美しい海や海岸線は遠からず破壊され尽くすだろうという警鐘となりました。

結局、県庁前でのハンガーストライキ、知事公舎での鎖で我が身を縛りつけての抗議も虚しく、CTSは建設されてしまいました。

それから30余年、この金武湾の環境激変を乗り越えて、漁民は漁場を建て直し、いまや日本一のモズクの養殖場となりました。それをもう一度埋め立てようとは。

喜納昌吉民主党沖縄県連会長、いや、昌吉さん。
あなたはこの反CTS闘争に当初から深く関わってきましたし、故安里清信先生とは昵懇の間柄だったはずです。昌吉さんが刑務所を出て、いままでのキャバレー経営者の金と女とドラッグ漬けの生活から、あの弾けるような「ハイサイおじさん」のよなオキナワン・ポップに転換できたのは、この「金武湾」と出会ったからではなかったのですか。

明るい潮と太陽の下で、「魚が湧く海」を守る人たちと出会えたからだと私は勝手に思っていました。今や与党県連のボスとなったあなたに、このあなた自身が作ったこの歌はどのように聞こえるのでしょうか?

 くくる(心)や忘しなよ
 なさき(情け)や忘しんなよ
 わん(我)んねーしまぐぁ(島小)
 島小、島小、島小
 忘しなよ
 ヘイ 忘しんなよ

「島小(しまぐわー)ソング」1977年

■写真 ヤフー・ジャパン・うるま市地図検索より参考のために転載

■写真 西日本新聞より。1975年10月。 沖縄県庁前でハンストに入った「金武湾を守る会」メンバー。昌吉さんもこの闘争にかかわった。

■本日、カテゴリーに「沖縄問題」を新規に作成しました。

沖縄タイムス 2010年3月20日 09時44分

米軍普天間飛行場の移設問題で、鳩山由紀夫首相と平野博文官房長官、岡田克也外相、北沢俊美防衛相らが23日に協議し、移設候補地の取りまとめを目指すことが分かった。名護市のキャンプ・シュワブ陸上案と勝連沖の浮原島と宮城島間を埋め立てる案を軸に最終調整する。これを受け米側に提示する方針で、複数案になる可能性もある。政府関係者が19日、明らかにした。

 首相は3月中に政府案を固めた上で、5月中に米側と移設先自治体の了解を取り付け決着させる意向を示してきた。だが県は県内移設に反対の姿勢を崩していない。米側はシュワブ沿岸部を埋め立てる現行計画かその修正を求めており、政府内では移設案を取りまとめても宙に浮くとの見方が出ている。

 移設先確定までの長期化を懸念し、政府内では米海兵隊訓練を航 空自衛隊の新田原基地(宮崎県新富町)や築城基地(福岡県築上町)など九州の自衛隊基地に先行して移転させる二段構えの対応も取りざたされている。

 政府内では、北沢氏がシュワブ沿岸部の陸上に約500メートルのヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を建設する案や内陸部に1500メートル超の滑走路を造る案を支持。平野氏は、沖縄本島東岸の勝連半島沖合を埋め立てる案を中心に検討しているとされる。

 このうちヘ リパッド案は問題解決につながらない。米側は早ければ2012年に通常の離着陸に1600メートル級の滑走路が必要な垂直離着陸輸送機MV22オスプレーを配備する構えで、普天間飛行場がオスプレーの基地として継続使用される公算が大きいからだ。

 首相周辺では沖縄県の県内移設反対の強い声を踏まえ、鹿児島県の徳之島を移設先として模索する動きがあり、これも検討の対象になりそうだ。ただ徳之島に滑走路を建設した場合、沖縄県の米軍訓練場との距離が離れており、米軍の運用上の問題が指摘されている。徳之島は普天間飛行場の危険性と騒音を低減する観点から鹿児島県の馬毛島とともに、一部訓練の移転先としても検討されている。

「県外難しいが頑張る」
普天間移設で鳩山首相

 【東京】鳩山由紀夫首相は19日、米軍普天間飛行場移設問題について「県外は難しいが、県外が望ましいという県民の気持ちを大事にしたい。難しいけれども、頑張っている」と述べた。

■写真 栗の折れた祠

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コメント

宮城島はひどいですね。宮城島の「上原のヤンガー」は、沖縄の石工の技術の粋をつくした立派な石造建築のガーで、その造形・規模とも圧巻でした。私が訪れたときも、何かの移設反対ののぼりが立ってましたっけ。狙われる土地でもあるんですね。
それにしても、もうひとつの浜比嘉島にもアマミキヨのうっそうとしたシルミチュー霊場があるし。
となりの久高島や斎場御嶽もふくめ、沖縄の歴史と信仰の場を土足で上がるような移設案には、ほとほと、あきれてしまいます。
津堅島は、いまや、放置自動車の天国と化していましたっけ。今度は基地のゴミ捨て場ですか。

投稿: Tachan | 2010年3月24日 (水) 06時30分

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