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2010年3月18日 (木)

シー・シェパードの「ベンチャー・ビジネス」と、グリーンピースはなぜ変質したのかについて

_edited1_3 先日の日曜日の夕方、ビールをのみながら日テレの「バンキシャ」というテレビを見るともなく見ていたところ、私が抱きしめてベアハッグをかけてやりたいようなシー・シェパードが登場されました。

いや面白いのなんのって、あーた。あのシーシェパードつう連中は、環境保護団体とか、動物保護団体なんて思うからおかしくなるんです。ありゃ、リッパなベンチャー企業です。

なんとなく環境団体だなんていうと、清く正しく貧しくの三重奏。家賃3万円の貧乏木造アパートの裸電球の下で夫婦でチラシを折っているというイメージがあったんですが、ちゃうねん。

シー・シェパードの西海岸のこじゃれたオフィス(←木造アパートの二階じゃありませんぜ、念のため)に行くと、広報担当がにこやかにハーイとお出迎え、ささっとオフィスデスクに並べたるはなんとこれが、「シー・シェパード・カード」!

今は南氷洋に重油汚染を残して藻屑と消えた、あのバットマンカーもどきのスタイルで日本人の苦笑を誘った「バディ・ギル号」がなんとカードになって登場。カードといってもトランプじゃありませんぜ。VISAカードとジョイントしているようなホンモノのカードです。それも何種類もあって、一枚会員が増えると彼らに何十ドルが入る仕組みだそうです。

こんなもんで驚いてはいけない。今や米国西海岸では、シー・シェパード・グッズが大売れ。Tシャッツや本、DVDなどを買うとシー・シェパードがおしゃれに戦っているのがわかります。

そして極めつけは、楽太郎が六代目円楽になった以上にビックリなテレビドラマまで放映中なのです。もはや脱力感。その名も「ホエール・ウォー」。「クジラ戦争」ですよ。

戦争というからには善悪がありますな。正義の味方は、アメコミのバットマンよろしく黒いウェットを着て、「バディ・ギル号」に打ち跨がり、パイレーツ旗をなびかせるわれらが正義のシー・シェパード!

「シーシェパード!悪い日本の捕鯨船がいるよ!助けにいかなくっちゃ!」、「待てぇ、クジラを殺す悪人どもめ!」

見ていた私、もう口元からピールがダラダラこぼれちょりましたぁ~。調査捕鯨船の人たち、お気の毒にこんなスットコドッコイのアメコミ・ヒーローと戦っていたんだぁ~。
そう言えば、彼らの行動は現実とコミックの境がなかったよなぁ。

が、しかし、これだけで彼らをあなどってはいけない。彼らは酔狂でアメコミのコスプレをしに南氷洋くんだりに行っているわけではない。彼らの懐には、過激になればなるほど、日本を標的にすればするほど資金が大量に流れ込んでくる構造があるのです。

さて1970年代、最初にこの金脈を発見したのはグリーンピースでした。
彼らの原点は反捕鯨ではなく、むしろ反核運動でした。大昔彼らは、ジョニー・ミッチェル(私、大ファンです)などのチャリティコンサートの収益で、オンボロ底引き網船を買って、ヨタヨタと、米国の核実験予定地であるアムチトカ核実験場があるアリューシャン海域に向かったのでした。
1971年9月のことです。

このオンボロの底引き網漁船フィリス・コーマック号、名を変えてグリーン・ピース1号でした。結局、途中で米国政府にとっ捕まってしまうのですが、負けじとオンボロのグリーンピース2号をゲットしヨタヨタ出かたけあげく、とうとうこのアムチカト核実験場を廃止に追い込みます。

続いてグリーンピース3号は、フランスのムルロワ環礁の核実験を阻止するために1972年、73年に現地抗議行動を続け、他人の意見を聞かないので有名なフランスをして大気圏内核実験の停止にまで追い込みました。

このような運動の結果、その報復として1985年7月、フランスDGSE(対外治安総局)によってオークランド港で爆破され、死亡者まで出しています。一国の国家組織が、環境団体の抗議船を爆破し、死傷者まで出したのです。
ようやるよフランス人、シー・シェパードは絶対にフランスにはつっかけないと思うゾ。

この何度かにわたるグリーンピースの航海に、正直、私は共感します。資金源は仲間のミュージシャンや市民からのカンパ、そしてともかくボロ船に乗り、悪天候と米国政府の妨害と逮捕されてまで、自国の核実験を止めようとしました。

しかし、どこかでグリーンピースは変質しました。
なぜ、どの時期に、いかなる理由によってかを考えると、どうしてあのアメコミ野郎の馬鹿、シー・シェパードが登場したのか分かるような気がします。

(続く)

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