前回記事のCO2滞留時間についての訂正
前回の記事の以下の部分を、現役物理学者nytola様のご教示により訂正いたします。私が間違えたのは以下の部分です。
「 このCO2が自然界に吸収されるまでの期間を、「滞留時間」と呼びますが、これを最短の5年間ととると、モロに人間の活動によるという証明となります。一方、200年ととると、真逆に人間の活動とはなんの関係もないということになってしまいます」
私は、自然界に放出されたCO2が過去からの蓄積でだーっと積もり積もっているともんだと思っていたのです。たとえばCO2・200年間分みたいなイメージです。
しかし、、CO2は無限に蓄積されるものではなく、CO2濃度が増えたとしても、海洋や森林の自然界の吸収も同時に増えていき、だいたい5年~15年くらいで吸収されてしまいます。
その計算式については、日本物理学会の3頁目にあります。http://env01.cool.ne.jp/global_warming/report/ikirusuugakumath.pdf
このCO2の増加は実は100年のスパンで続いており、この5~15年間で自然界に吸収されてしまうとなると、今のCO2増加分は人為的な人間活動によるものとはいえなくなります。
つまり、なんらかの原因による温暖化の結果、CO2が増加したわけです。たしかにこのCO2の滞留時間問題は、地球温暖化を解くひとつ重要な指標、パラメーターであることは間違いありません。
以上、CO2滞留時間で真逆な記事を書いたことに関してお詫びして訂正いたします。しかし、私の結論部分はいささかも変化しましせん。
確かにCO2は増えています。しかし、それはCO2の増大によって温暖化したのではなく、原因と結果が逆だとしたらどうでしょうか。CO2は自然界で短期間で吸収されてしまい、むしろ自然界起源の温暖化の結果として増大したとしたらどうでしょうか。
世の中の常識が違って見えませんか?
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コメント
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濱田さま
気温、海水温等が空中の炭酸ガス濃度を決定するという学説もありますが、定説とまではなっていないと思います。そのあたりは慎重に、慎重に。また、変なやからが、茶々をいれてこないとも限りません。地球の大きさと、大気を構成する分子量の多さと、気温と炭酸ガスの計測数値の不確かさを考えると、現在の人間の持っているデータと計算能力からいって、確実に相手を納得させられるシュミレーションは出来ないものと思われます。だからこそ、捏造疑惑があっても、日本政府が、温暖化対策の法律をつくろうなどと平気で言ってられるのです。悲しいことです。真実は、あと何年か、あるいは、何十年かのちまで、明らかにはならないのではないかと思います。しかし、微風は、現在の炭酸ガス温暖化仮説が誤りであったと結論されるだろうという説に賛成票をいれています。
投稿: 葦原微風 | 2010年3月 6日 (土) 21時54分
葦原微風さんが仰っているように、気候の研究はあまりに不確かです。滞留時間ですら2~3年と主張している研究者もいれば、200年以上と言っている人もいますから。
実際の滞留時間の計算は“炭素循環”の個々の過程をまじめに検証していかないといけないので複雑ではありますが、最近、5~15年という意見でまとまりつつあります。
そんなわけで、温暖化論者の信念とも言うべき『産業革命以降に人類が排出したCO2が蓄積されて…』というのは数学的におかしいのですが(濃度上昇はもっと短期で飽和しますから)、あまり指摘する人もいませんね。
投稿: nytola | 2010年3月 7日 (日) 03時01分