次から次に出てきた地球温暖化説疑惑の数々
先日、英国議会によるクライメイトゲート事件の調査結果の報告が出ました。まぁ予想されたことですが、シロ判定ということで、今後は気象生データを破棄せずに保管することなどというあたりまえの勧告が出て幕となりました。
例の疑惑の主フィル・ジェーンズ教授(イースト・アングリア大学CRU所長・IPCCの代表的人物)は英国議会の公聴会でこう発言しました。
「私が疑惑を招いた電子メールを書いたのは事実だが、暴露されたのはメールの0.1%にすぎない。気温上昇データをゆがめたことを示すものではない」
また彼を弁護して、ケンブリッジ大学のピーター・ワダムス教授は、「CRUがデータを非公開にしていたために疑惑を大きくしたが、同じ気温上昇カーブは他の2機関でも観測されており、問題がない」と証言しました。
このようにクライメイトゲート事件そのものがうやむやにされていく一方、ほぼ同時期にいくつかの地球温暖化の動かぬ証拠とされた事例を、他ならぬIPCC自体が取り下げるという椿事が持ち上がり、苦笑を誘っています。
■2007年のIPCC第4次評価報告書にあった「ヒマラヤの氷河は2035年までに消滅する可能性が高い」という発表は、実は「充分な知識がない人による2350年の誤植だった」とそうです。初歩的というのも愚かな「誤植」であった、と冷汗を書きながら発表したのも、今回ジョーンズ教授を弁護したこのピーター・ワダムス教授であることは興味深いことです。
なんのことはない、世界中のメディアが大々的に報道したこの「ヒマラヤ氷河の後退は、2350年を2035年と間違えた」という出来の悪い中坊なみのミスだったそうです。
ジョーンズ教授が流出電子メールの中で言っていた温暖化説の研究者たちが「査読マフィア」を組み、批判的な説をもつ研究者の発表の場から排除していたことは疑いようのない事実です。
憶測の域を抜けませんが、ワダムス教授その人がこの「査読マフィア」に連なっていたことは充分に考えられることです。
*旧ログ「クライメイトゲート事件 第8回 ジョーンズ教授らが査読をねじまげた手法について」http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-61da.htm
ワダムス教授のいう「北極海の氷を潜水艦から測定し続ける」というデータ自体も、果たして生データが存在し、それが改竄の証拠なしとl第三者機関によって証明されるまで、信頼性の回復には遠いと思われます。
今回のジョーンズ教授の疑惑は、彼があろうことか原データを破棄するという科学者としてあってはならない「道義的犯罪行為」を働いたことに起因しています。「トリック」という言葉がどのような意味かなどより、自らの説の基礎中の基礎であるはずの原データの破棄こそが、ジョーンズ教授の最大の犯罪です。
■また同報告書は、「オランダの国土の55%が(地球温暖化の影響で)海面より低いと表記した件も、ほんとうは「国土の26%が海面より低く、国土の29%が洪水の影響を受けやすい」が正しく、同報告書では、それを足して55%にしてしまった誇張的表現であると修正しました。
これなども、アル・ゴア氏の地球温暖化による海面上昇説の誇張などを思い出させます。
*過去ログ「地球温暖化について考えてみよう 第3回 海水面はどれだけ上昇するのかの謎」http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/3-68fd.html
■また、時期的にはやや以前ですが、アル・ゴア氏が「不都合な真実」の中で、「キリマンジェロの雪が溶けた」ことを地球温暖化の証拠として大々的に取り上げたことを、英国高等法院は、「科学的な根拠がない」として退けています。このキリマンジェロの雪疑惑については別途記事でアップしたいと思っています。
■IPCCのパウチャウリ議長が理事長を務める団体に、地球温暖化対策の企業から多額の献金が行われたことが暴露され、議長辞任を求める要求が出ました。アル・ゴア氏にも同様な巨額な献金の流れが指摘されています。これについても別途記事をアップする予定でおります。
■全世界の気象観測データを集約している米国NOAAにも、データ改竄疑惑がでました。これについては過去ログでアップしております。全世界の気象データを統括していたふたつの機関である、英国CRUと米国NOAAに同時にデータ改竄疑惑が出たことで、大きく信頼性が損なわれました。
*過去ログ「地球温暖化の気象データ改竄疑惑 第1回 大本の気象データまでがフェイクだった!?」http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=62249173&blog_id=610475
*過去ログ「地球温暖化の気象データ改竄疑惑 第2回 地球温暖化説の心臓部を指し貫く事件」http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=62260661&blog_id=610475
つまり、地球温暖化を叫んだ代表的3人の人物、フィル・ジョーンズ教授、パウチャウリIPCC議長、そしてアル・ゴア氏3人、そして世界的な気象データ統括機関であるCRUとNOAAに同時に疑惑が降りかかったことになります。
これらを受けてパウチャウリ議長は、「批判を認識している。独立委員会を設置して透明性を高める」と弁明しています。
それにしてもこうも次から次に出てくるデータ捏造疑惑、査読マフィア疑惑、データの意図的ともとれるひどい読み違い、誇張的表現、そしてやはりあった疑惑の資金提供によって、21世紀初頭の疑いようのない真実とされている地球温暖化説の信頼性は大きく崩壊に向かっているようにみえます。
■写真 なんの花かわかったらえらい。菜の花です!力一杯近寄ってみました。ついでに、フォトショップで、色も変えてしまいました。気持ち悪いっすかね?
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いえいえ!まるで絵葉書のようです。
ところで、お体の調子はいかがですか?
投稿: ゆっきんママ | 2010年4月 5日 (月) 21時36分