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宮崎県に口蹄疫大発生!  政府はひとつの県の畜産が壊滅寸前なのに、暢気を決め込む

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晴天が続いたので、村中がこんなに農家っていたのねとびっくりするほど田んぼに畑にわらわらと同業者であふれています。まぁ、経営も苦しいし、国の先ゆきも見えないけど、なんか五月晴れの下で働けるだけで嬉しいもんです。

要するに、農家なんかたわいないもんなんです。晴れが続いて、できたら雨もテキトーに降っていただいて、季節の暦どおりに温度が進行すればゴキゲンです。あ、出荷価格が高ければ、もっとゴキゲン。その上、その時に売れるものがふんだんにあればいっそうゴキゲン。

だんだん爽やかな五月晴れの話が欲深になったところで(笑)、口蹄疫(こうていえき)という陰鬱な話題を少々やらざるをえないでしょうかね。いちおう私、畜産家なものなんで。しかもトリインフルで大損害を被ったご当地ですから。

さて、口蹄疫は非常に感染性の高い家畜伝染病です。今年、東アジアでは感染が出始めていました。クロニクルにするとこんな感じです。

●1月、新彊ウイグル地区に発生し、遼寧、河北、山東、河南、広東、広西などに拡大を見せました。ウイルス・タイプはA型です。
●3月中旬になって、今度は中国の甘肅省、蘭州、臨夏などの回族(ウイグル族)自治州や天水一帯で発生しO、ウイルス・タイプはO型でした。

と、ここまではもっぱら中国の発生です。中国は防疫関係者をして「暗黒大陸」といわしめるほどのよー分からん、なんでも隠す、ひたすら隠す常習犯の国です。トリインフルの発生の時も、SARSの時もひたすら隠蔽するというのがまるで国是のようなところです。

これがどのような理由かわが国に飛び火したから大変です。

●4月20日1例目の宮崎県都農町(牛16頭)から始まり、今や5月5日の23例目川南町まで拡大を続けています。(最下段の資料参照)

■動物衛生研究所の口蹄疫関連情報はここからどうぞ。http://ss.niah.affrc.go.jp/disease/FMD/index.html

■日本の口蹄疫情報はこちらから。http://ss.niah.affrc.go.jp/disease/FMD/top.html

現在の日本の防疫方針は陽性になれば、症状が発症していなくともウーもスーもなく情状酌量の余地なく殺処分というのがやり方です。かくして牛豚合わせての累計2万7772頭が殺処分の対象にされました。

日本の防疫方法は世界的にもっとも強烈な方法を用いています。たとえば、私も2年前に経験したトリインフルの場合だと、発生農場はすべて症状が出ようとでまいと殺処分となります。
そして、その発生農場を中心として半径3㎞が感染拡大防止のために移動禁止となります。

この移動禁止エリアはなんと私の農場のわずか1㎞ていどまで接近していましたので、まさに首の皮一枚でした。移動禁止になると、雛の導入、あるいは出荷に関しても消毒措置をして出て行き、消毒措置を潜って帰ってくる日常生活を余儀なくされました。

トリインフルの時には、なんと自衛隊まで出動し、「災害出動」のゼッケンをつけた自衛隊車両か 行き交ったものです。夕方、駐屯地に帰って行く疲労困憊した若い自衛隊員の姿を忘れられません。

2005年5月から2006年6月の知事終結宣言までの約1年間、全国一を誇った茨城県の養鶏産業は壊滅状態となりました。この時に殺処分にされた鶏は実に560万羽に昇りました。まちがいなくわが国史上空前の被害です。
■旧ログ  茨城トリインフル戦争・第1回~4回「週間金曜日」不掲載原稿復刻す!
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/1_3417.html

今回宮崎にもその悪夢が襲いかかろうとしています。しかしなんと、現地宮崎では現場の農場で使う消毒剤すらもが不足し始めました。

東国原知事は「想像を絶する規模だ。非常事態宣言も」(共同通信)と発言しました。しかし宮崎県知事が農水大臣にいくら陳情しても、当の赤松大臣はカリブ海に外遊中で連絡すらもつかないと噂される始末です。ほんとうかどうか知りませんが。まぁそんなことはどっちでもいい。というのは、この口蹄疫という感染力が強力な家畜伝染病に対して、あまりに国の対応のまずさ、遅さがでてしまったからです。

また、国の支援がないところで唯一期待された各種畜産関係団体の関連対策費も、あの事業仕分けでバサバサにされていたことが火に油を注ぎました。関連団体の基金が払底していたからです。
特に、口蹄疫に対する支援策を事業目的とした「家畜疾病経営維持資金融通事業」が無残にもバッサリやられていたことが痛かったようです。

あの粗暴野卑で鳴る事業仕分け3GWのレンポー女史と枝野議員が、「機構として多額の基金を積む理由がわからない。時代の変化が大きい時に、基金額は全額国庫に、ハイ、編入」として切り捨てたためです。

つまり、このような時に頼りになる関連団体の口蹄疫関連基金がスッカラカンだったのです。ほんとうに無知ほど恐ろしいものはない。畜産も防疫のなにかを知らない人たちが、権力をカサに着てやったことのツケ、つまりは人災です。

ところで、実はわが国は何度か口蹄疫をやっています。1回目は1908年で、2回目は2000年です。前回の2000年発生時は森内閣時は、緊急対策を速やかに立てました。内閣は発生直後、対策費100億円を拠出することを決定し、防疫対策費用から殺殺処分された家畜の補償費などに至るまでの緊急措置をしました。

結果、2000年においては感染3例、殺処分された家畜760頭、そして2ヶ月で収束しました。まぁ、これがフツーの国の防疫政策ってもんですよね。長年馴れ親しんだ「自民党の悪政」下も、彼らはやることはちゃんとやっていた、だから腐っても政権維持していたのでしょうね。

ところが、今回はズルズルと感染拡大をもたらして実に23例、殺処分実に約3万頭に迫るまで感染拡大を許してしまいました。もちろん現地の家畜保健衛生所は、連休など返上しての死に物狂いなのでしょうが、肝心の最高指揮官たる赤松大臣が発生後7日めに国外逃亡してしまい、優雅なカリブ海外遊に行ってしまいましたので、どうなりますことやら。なんせもう感染拡大はピークをむかえつつあるんですから。

今日の農水省HPを見ると、重要事項トップは「農家所得個別補償の受け付け」でした。そして指揮官たる農水大臣はカリブ海から帰って来ない(私は連休などなかったので、しつこい)。
もうとうに宮崎県と国が徹底した封じ込めをし、補正予算を組んで大損害を出している畜産業に緊急支援策を決定すべき時期であるにもかかわらず、なんの動きも見られないという、至ってのどかな危機感のなさです。報道もあまりありませんしね。

ひとつの県の主要農産業が壊滅しようとしているのに、まことに連休ボケしたように平和なことではあります。

■追記 この記事をアップした3時間後の5月6日10時の時点で23例目が確認されて、処分頭数は計3万3985頭(牛2917頭、豚3万1068頭)となりました。いよいよ大変な事態になることは必至です。

■資料

殺処分3万頭に迫る
5月4日19時52分配信  時事通信

 宮崎県は4日、同県川南町の2カ所の養豚農家でそれぞれ口蹄(こうてい)疫の疑いがある豚が新たに見つかったと発表した。これらの農家が飼育する計1万8757頭の豚は全頭殺処分の対象となる。感染疑いの発生はこれで19例となり、牛や豚の累計殺処分対象は2万7772頭となった。
 県畜産課によると、3日に口蹄疫の症状を示す豚が川南町の2カ所の農家で見つかり、遺伝子検査の結果からそれぞれ3頭ずつ感染が疑われることが4日、分かったという。
 このほか畜産関係者によると、同県えびの市の家畜の移動制限区域内で約300頭を飼育する養豚農家でも、所見で口蹄疫の症状が疑われる豚が同日見つかり、遺伝子検査の結果を待たずに殺処分を開始する予定という。

■ 追加資料 口蹄疫新たに4例 宮崎県
2010年5月6日 10時50分毎日新聞

 農林水産省と宮崎県は5日、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)に感染した疑いが強い豚を、同県川南町とえびの市の計4軒の養豚農家で新たに確認したと発表した。20~23例目となる。県はこれらの農家で飼育する計6213頭を殺処分する。

 20、21、23例目は川南町で、1例目の農家の南東5~7キロ。22例目のえびの市は、同市で2カ所目で、1カ所目から北へ約1キロ。いずれも、それぞれの移動制限区域(半径10キロ)内だった。

 県によると、23例目までの処分頭数は計3万3985頭(牛2917頭、豚3万1068頭)となる。

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