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田植えの方法も色々あります

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ようやく少し春めいてきました。もう待ってはいられないと、ごく一部の田んぼは田植えを敢行したようです。いやまさに「敢行」というかんですな。

今年の稲の苗は、低温と日照不足がモロにたたって生育が非常によくないのです。稲の苗は温室の中でニクロム・ヒーターを入れて加温するのですが、それでも今年は苗が非常に良くないのです。

稲の苗はとてもデリケートです。いわば保育園の頃の子供のようなもので、ちょっとした水温の変化でもダメージを受けてしまうことがあります。これを嫌って、もっと大きくなるまで田植えを待つという農法もあります。

もっと根の分けつが進んで、しっかりとした根が出来てからおもむろに田植えをするのですが、すると5月末から6月となるわけです。だいたい通常の農法の1カ月から1カ月半遅れといったところでしょうか。

GWに田植えという農事暦も、まぁ有体に言えば人間サマの都合で、兼業農家が増えたので連休中に田植えをやっちまおうというただそれだけということでもあるんですが。

まぁ、昔の農事暦ではそんな兼業農家事情などは考えてもいないわけですから、6月近くにやっていたとジィ様が言ってましたっけね。6月になれば、田んぼの水温も充分に上がっていますし、根も立派なので活着も早いので、しっかりとした稲に育ちます。

ヒョロ苗を冷たい水に漬けていいわけなかっぺよ、とのことでした。確かに水温が低いのは万病の素で、日当たりの悪い田んぼなどひと晩でイモチ病という稲の業病でやられて真っ白になったこともあるそうです。

このごろはそれを予防防除といって、発症する前にあらかじめ殺菌剤系の農薬を撒いてしまいます。

また田植えの方法も違います。大きく株間を取って一尺(30.3センチ)くらいの升目に数本、ときにはたった一本の苗を植えます。今の田植えが機械植えのために密植しているのと対照的です。尺角植えと称します。

この方法だと無農薬栽培でやることが可能です。今のヒョロ苗⇒GW田植え⇒機械植えの農法ですと、やはり有機農法はかなりしんどいというのが、私の経験です。

ですから、この立派な苗になってから遅れて植える農法には合理性があるのです。しかし難点もあります。機械植えができませんから、人力での田植えとなります。自家用米ていどの私ならこれでもいいのですが、大面積の稲作農家にはきついでしょう。

そして、稲刈りがまんまズレ込みますから、台風シーズンに掛かってしまいます。私など何度台風で倒伏したことか。一回倒れた稲はすぐにでも起こさないと、たちまち穂から白い糸のような芽が出て、デンプン質を吸い取られてスカスカのものとなります。長い時間放置すれば、腐れが出て完全にオシャカです。

倒れた稲を田んぼの左右からロープをかけてせーのと引いて起こすのですが、水をたっぷりと吸った稲はなかなか起きないのです。それでなくとも、他の田んぼがぜんぶ稲刈りが終わっても、なお残るわが田が、それみたことかとぶっ倒されると、やはり恥ずかしいものです。いやまったく泣けます。

さて今年の田んぼ。なにとぞ冷夏になりませんように。瑞穂の神よ、やおろずの神々よ、頼みますぞ!

■写真 わが村の田んぼ風景。昔はこの川から水を田んぼにくみ上げていましたが、今は基盤整備をして右後ろに見えるコンクリートの小屋のポンプハウスからパイプラインで給水する仕組みとなりました。このせいもあって、あまり皆と時期をはずしての田植えはしにくいという事情があります。日本人の秩序意識にこの共同の田んぼの水管理が根っこにあるというのは、村に住むとヒシと実感できます。

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