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2010年5月26日 (水)

宮崎口蹄疫事件 その12 飲み友達の現役獣医師に聞きました

011

先日、飲み友達の獣医と一杯やる機会がありました。話題はまずはサッカー日本代表の激弱ぶりを嘆くことをオードブルにして、やがてお約束の口蹄疫となりました。

獣医に、「第1例が見破れなかったことが批判されているのだが」と振ると、彼は冗談じゃねぇやとばかりにこう言いました。

「あのね、今の時点で結果が出ているから騒ぐが、第1例は下痢と発熱だけだよ。この症状だけを見て口蹄疫だと診断したら超能力者だ。下痢と発熱なんて症状は一般的に疑われる病気なんぞ山ほどある。オレだって無理」

「でもさ、あのときに遺伝子検査をしてればって誰でも思うじゃないか」と私が言い募ると。

「あのね、第6例が出て口にただれが出たりしていたんで、もしやと思って綿棒で呼吸器の検体をとることにしたわけよ。これだって口蹄疫の疑いがあるだけで゛東京の動物衛生研まで検体を送らねばならなかったんだ。そしたら行って帰って20日間ちかくもかかってしまって、その間に疑わしい症例が続々と出てしまったってわけだ」

「ならば口蹄疫が特定された4月20日の段階で、すぐに殺処分措置を取れなかったんだろうか?だって県の家畜保健衛生所に殺処分の権限があるんでしょう?

「これもメディアが宮崎県責任論として書き散らしているのを読んだが、実態を知らなすぎる。殺処分は確かに家伝法(家畜伝染予防法)を上っ面だけ読むと、家保が自由に裁量できるように読めるが、とんでもない誤解だ!」、と焼酎をグビリと一口。

「家伝法をもっとよく読むと第3章に農水省の指導を受けてと書いてあるんだ。勝手に地方の家保が殺処分なんかしたら、霞が関1丁目1番地はメンツを潰されたと怒り狂うだろう。
あの段階で殺処分を決断できなかったのは、農水省とそのトップの赤松大臣だよ。やれ財産権がどうしたのと、まごまごしているうちに彼はカリブ海にバハハイしちゃうし、トップがそのていたらくだから農水省全体もGW中は長期開店休業だったようだ。信じられない話だがね」

あなたは感染の浸入ルートは何だと思いますか?」

「人と藁以外ありえないでしょう。まずこんなときにいちばん疑わしいのは、まずは人の移動だ。君も経験している茨城トリインフル事件の時もまずはグアテマラ株だから、グアテマラ人の労働者がいないかを徹底的に調べたんだよ」

「じゃあ、やっぱり韓国ルートかしら?」

「9割そうだだろうね。そしてえびの市へ拡大したのはA牧場からだ。でなければ、あんなボツンと離れて発生するはずがないもんな。そして第1例から川南町の中心部へもやはりそこで働いていた人が持ち出したんだろう。いったん牧場が密集している中心部に浸入すれば、もう後はトラックや機材について持ち回ってしまう」

今の状況はどう思いますか?」

「いままで日本が経験したことのない正真正銘の巨大パンデミックだね。茨城の時も560万羽殺処分したが、言っちゃなんだが、弱毒タイプのN2型(H1N2)だから、獣医は初めから違法ワクチン由来だと皆んな思っていた。
しかし、今回は本格的な、ワクチンによらないパンデミックだ。しかも埋却処分が追いつかないので、清浄化しきれないのが困ったことだ。
うちの県でもたくさんの獣医が宮崎に動員されたが、行っても埋却する場所がないので、殺処分も出来ずにボーッとしている時もあったってさ」

死体から野生動物がウイルス拡大をするって聞いたけどほんとうなの?」

「ああ、あれだけ強力な感染力を持っていると、死体をついばんだ鳥や、ネズミ、果ては蠅までがウイルスを持ち運ぶことがわかっているんだ。それが野生の偶蹄類の鹿やイノシシに移すとやっかいだな。もう手の打ちようがない。毎日、新聞で野生動物に出たかどうかをチェックしているくらいだ」

うちの県は対策しているのかしら?」

「当然していますよ。常陸牛は宮崎から子牛をもらっているし、徹底的に調べていると思う。牛や豚の牧場でも生石灰の塗布や消毒の強化が既に行われている。大騒ぎは風評被害とのからみでしないが、どの県もビクビクしているよ」

私は通常のワクチネーションと対処薬をやれって主張していますが、専門家としてどう思います?

「君の気持ちはわかるが、清浄国からの離脱は先進国としては簡単に取れない選択だろうな。いわば高度の政治的判断がいることで、現場サイドではうんぬん言えないな」

■初稿で「えびの市」を「えびな市」と打ってしまいました。ご指摘をいただきまして、訂正をいたしました。ありがとうございました。

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コメント

ワクチン接種だけは、終わりました。10~20kmの「現在」発症していない家畜の食肉処理。当初2ケ所(都農・日向)の2ケ所で想定。しかしあまりの処理頭数の多さに県内全と場でとなり、それでも多いと気つかれて、県外の処理場所に協力を仰いは・・・!。もう明日は木曜日ですよ。来週以降から処理を進めるのでしょうか?未だに進まない埋却処理と同じ様になってしまわないか、背筋が凍っています。先の発症地域の方々やワクチン接種の方々、全てが犬死になってしまわないか、立ち直れるのでしょうか。
5月26日現在218件。(このうち4件はワクチン接種済みで発症しています。これはワクチンが早かったのか、遅かったのか?教えてください濱田さま)

ワクチンを接種した農場から既に発症が始まっています。

①5月26日 家畜改良事業団(5月14日発生農場)で種牛49頭は宮崎県知事・宮崎県当当局の自主判断でまだ殺処分されていません。
②5月26日時点でワクチン接種99.6%終了・・・宮崎・西都・高鍋・川南・都農町で21戸が接種拒否。27日も同意を取り付ける様に「説得」し実施を済ませたい、宮崎県知事・宮崎県当局。
③ワクチン接種済み(5月22~25日に接種)の農場から5月26日に4件発症。
④20km圏内の早期出荷対象(感染していないとの事)牛1万6500頭、豚3万1800頭。何も進んでいません・・・

濱田様
何度もすみません。発症例が頻発してからずっと思っていたのですが、(5月28日の49頭から2頭発症、の宮崎県の発表経緯と関連しますが)、最初の発症例が専門家である獣医師でも分かりにくかったのと、今感染判明中の明らかな分かりやすさ(流涎、水泡)の違いは、ウイルスの変異にも関係しているのでしょうか?。発症の申し出は、関係獣医師、家畜保健所の追跡いがいは農場主からの申告です。もし微弱な感染に気付かず治癒していたら、と思うとやはり20km圏内の食肉処理は恐ろしい・・・。単なる考えすぎだと良いのですが。49頭もきちんと全頭血清検査をしていれば良いのですが・・・。目視・観察ではダメですよね。

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