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2010年6月24日 (木)

宮崎口蹄疫事件 その36 クローズアップ現代・英国に学ぶ口蹄疫緊急対策 策1回 英国の失敗

001_edited1

上にアップした写真は、NHKクローズアップ現代「口蹄疫初動はなぜ遅れたのか」(6月7日放映・前半については「その21」を参照ください)http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=63680187&blog_id=610475の後半部分、英国の口蹄疫対策に登場する、英国の口蹄疫緊急対策計画です。テレビから撮ったので、写りが悪いのはご容赦ください。

この番組を通じて私は英国が苦闘の末に辿り着いた口蹄疫緊急対策を学んでいきたいと思っています。英国のこの緊急対策計画は、EU各国、韓国、そしてFAOのマニュアルにも反映されているいわば世界の口蹄疫防疫のスタンダードと言って過言ではないでしょう。

実は英国は、畜産伝染病大国でした。これはたぶん畜産に関わる人なら誰でも知っていることですね。養鶏なら人に死者すら出させる感染症のサルモネラ、そして牛では世界を震撼させたBSE、そして口蹄疫。

いずれも現代世界を代表する家畜伝染病や感染症です。不名誉なことに、これらの世界への震源地はいつも英国という汚名を被ってきました。

口蹄疫では、EU諸国にまで飛び火した2001年の大流行があまりにも有名ですが、実はその前にも1967年11月イングランド中部のシュロプシャー州で、40万頭もの殺処分を出し、のべ44万人の軍隊を出動して7カ月間かかりようやく制圧した事例があります。

この第1次口蹄疫パンデミック・シュロプシャー事件で生まれた苦い教訓が、あの有名な「初期対応のスピードこそがすべて」という鉄則でした。

しかし、どこかの国ではありませんが、この教訓は英国では生かされることなく、防疫対策はサッチャー政権の「小さい政府」政策の中でむしろズタズタにされて後退していったのでした。

サッチャー保守党政権がした「事業仕分け」は、従来政府がしていた防疫業務を地方行政機関に降格させるという方針でした。予算、要員も大幅に大ナタが振るわれました。これが今のもう一方の防疫の流れである地方行政に代行させるか、民営化させるという方法です

そのシッペ返しは、2001年2月イングランド東部エセックス州から始まる第2次口蹄疫のパンデミックの大津波として、英国のみならずEU諸国までをも呑み込むことになったのです。

原因は、どこかの国とまったく同じで(しつこい)またもや「初動の遅れ」でした。21万人の軍隊が出動し処分にあたり、実に650万頭もの牛と豚が殺処分になりました。

当時のブレア労働党内閣は、予定されていた総選挙を取りやめ政治休戦に入り与野党を上げての制圧に乗り出したにもかかわらず(ここはどこかの国と違う)、終息したのは翌2002年1月ですから、ほぼ1年間かかったわけです。

影響は、今回の宮崎県と同様に畜産のみならず観光業などまで含んだ地域経済総体を直撃しました。被害総額、実に1兆5千億円に登ると言われています。

この2001年英国口蹄疫に対して、これを検証した政府報告書は、こう書いています。
緊急時の対策は用意されEUでも合意されていた。しかし、情報は獣医局に限定され、省庁や内閣で共有されていなかった。また訓練も行われていなかった」(産経新聞より引用)

国の防疫業務を地方行政に降格し、予算をカットしまくり、初動が遅れ、その状況を一部の獣医部局しか把握しておらず、情報の省庁間や内閣での共有がなされず、拡大を止められなかった。結果、巨大な被害を出した・・・まさにわが国がこの2カ月間経験したことそのままです。

英国はこの2回に渡る大きな失敗から学びました。まぁ3度も世界に大迷惑をおかけした家畜伝染病を出せば当然ともいえますが。その結果できたのが、冒頭写真の「英国口蹄疫緊急対策計画」です。

次回からこの内容に入っていきます。

■追記1 篠原現地対策本部長が「18日以降発生がない、終息の方向だ」と言っております。ほんとうにそうならばほんとうに嬉しいのですが、どうなりますか。
■追記2 農水省が口蹄疫防疫マニアルを改変しました。「えびの方式」を取り入れたようです。折りを見て検証したいと思います。

■蛇足 韓国が決勝トーナメント入りを果たしました。おめでとうございます。同じアジアのというより、決めたのがわが鹿島のイ・ジョンスです。あいつ3試合2得点だぜ。さて、わがサムライブルー、明日は3時半から大興奮です。ブログ力尽きて更新できますか、どうですか。 

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口蹄疫問題」カテゴリの記事

コメント

みやざきの皆さん 濱田様 北海道様 
都城・日向は洗浄性確認検査が始まり、今の所これだけは、順調です。他の地域は折からの雨でも作業進行させ頑張っています。通過車両の消毒も徹底されつつ有りますが、通行量の増える週末も来ます。西都近辺を通行される方は十分注意し、農場での自衛は怠らないで下さい。国も対策を取って頂いていますが、ワクチン接種済み家畜(グレーゾーン)はまだ地上にいます。決して油断されないで下さい。
①6月18日(金)
291例目 宮崎市跡江「生目」地区 Tさん肥育38頭 数年前に「繁殖から肥育」へ切り替える。付近にО農場あり
 6月16日に農家より申し出が有り、3/38頭によだれ・水泡。3検体採取
 6月18日患畜の処分は18日で埋却完了するが、大雨の為他の牛の処理が進まず中断
全処理は6月19日夕方までかかってしまう(大雨での中断)
天気予報は長雨予報、実際6月17日より降雨、6月18日朝から大雨
*6月10日発症285例目(ワクチン突破)の1.5km先
285例目 宮崎市跡江 豚115頭規模 О農場(宮崎市初の豚)

②6月19日(土)
産業道路・県道24・44・40・19号線沿いの処理済農場から噴汁が流れ出す
6月23日(水)には砂・石灰を混ぜて再度埋め戻し処理完了
③第22回参院選…6月24日公示、7月11日投開票
6月21日(月)中井国家公安委員長 宮崎入りし「本部に激励」いただく
警察官の増員について「県からの要望があり次第対応する。費用は対策本部でまかなう」
6月22日(火) 
227例目 発症5月28日 児湯郡高鍋町大字上江(3957頭規模)
5月23日ワクチン接種。発症から1ヶ月近く、すでに全体に発症
・1.5km慣れた児湯郡小並地区へ移動・埋却開始
・小道の封鎖は出来ているが、県道24号・19号は封鎖出来ず
・消毒散布車総動員で消毒液体を路面散布しながら作業進行中
6月24日(木) 茶臼原の関連農場も227例目と同じ方式でスタート
  287例目 発症5月28日 西都市大字茶臼原(2421頭規模)
  5月24日ワクチン接種。
④6月22日(火)
 О農場(宮崎市大瀬)…285例から2km、291例目から2km弱。
農場より家保へ連絡。3頭発熱、「軽いよだれが」見られ速攻検体採取。獣医師の所見でもただの熱。「念のため」検体発送。21時頃にPCRでも白。他この日他にも2件検体発送が有ったがいずれも白。
6月23日(水)の篠原副大臣
宮崎市跡江で発生を確認して以降、新たな発生が4日間なかったことにも触れ、「終息に向かっている」との見通しを示される

鳥取、島根など各地の県警の方々にお礼申し上げます。雨の中での協力有難うございました。陸路での帰りまで大変だったと思います。今現在でも各地からの応援ご協力頂いています。

みやざき甲斐様貴重な情報ありがとうございました。
まだまだ油断や安心する時期ではありませんが、取り敢えず19日以降の発生が見られない事に、終息への期待と共に光明が見られる事、遠くにいても嬉しい限りです。MAFFのホームページでは、殺処分待ちが1例(6月22日時点)となり、除々に先が見えてきました。今後、期間を空けて散発する事態も想定されるので、濱田様や宮崎様の仰る通り消毒の徹底は引き続き行って行かなければなりません。それは、遠い北海道でも同じです。ワクチン接種畜の処分も今月中も見通し・・と報道されていました。
梅雨時期の大雨の中、作業は困難を極めていると思いますが、事故に最大限の注意を払いながら作業される事をお願いします。
今日の北海道は昨日までの雷雨が嘘のように晴れてきました。(予報では雨だったのですが・・・)
何とか数日間だけでも九州に晴れ間を・・・と願っています。

農水相「埋却地確保義務付る農家規制が必要」→家畜伝染病予防法改正へ。
との報道きました。

趣旨はよく分かりますが、現実問題として土地はあるんでしょうか?

終息に向かっているとのことですが、まだ油断できませんね。
また、今後の検証が注目されます。

みなさん頑張って!

はじめまして、畜産農家でもない一般人から見た川南と高鍋の二ヶ月。
GW前に、JA関係の総会が全てキャンセル。口疫発生の為。
GW前に高鍋町の農大、県の農業体験公園閉鎖。
地区の町道、通行止め。
何故なら、県所有のこれらの土地の一画に、種牛のいる改良事業団がある。
川南町外に、口蹄疫が拡大前、殺処分の人員を町内の宿泊施設に留め、町外に出さず。
しかし、事業団は、町堺にあり、高鍋町の人でも川南と勘違いする人が多い場所にある。
地区で種牛を移動せねば大変だとの話が出始める。
(畜産農家以外)
すでに、畜産農家は外出せず、全く顔を見ない。
一般人の私であっても、我が家から1Kしか離れていない種牛か気にかかった。
とにかく川南に行かないようにしていた。
川南も、必死で対処していた。初動が大切なのは、良く解りますが、ここに住む者としては、あの時、あの状況で出来る事はやっていた。よく、えびの、都城と比較されますが、一例目が違う地区であったら、この地区と同じ状況は免れないと個人的には、思います。勿論、家畜の密集度の条件もあります。
国も、えびのは抑えた、ここは抑えられなかったとの見解ですが、非常に侵害です。
準備する時間さえ無かったのです。
ウイルスに対しては、若干の猶予があれば準備や対策も打てるでしょう。
しかし、ここは、いきなり殴られたようなものです。殴られるかもと構えていたのとは訳が違います。
素人考えです。
しかも、国に対しては、私のような者でさえ、不信感は今だ拭えません。

英国は家畜伝染病大国ではありませんよ。
巨大な育種会社が存在します。
なぜ、英国にあるか。
病気から家畜を隔離飼育でき、安全だからです。
英国の育種会社の方に伺いました。

さっきMAFFのHPを見てみたら、291例までの患畜・疑似患畜全て埋却終了と出ていました。後はワクチン接種畜の処分・・との事、やっと先が見えてきた感がします。勿論油断はできませんが・・・
「川南の町堺」様、誰も川南や都農町など発生地区の人を責めてはいませんし、責める事は無いでしょう。誰も発生を予測できませんし、当該地区の方々にとってはまさに「晴天の霹靂」川南の町堺様が仰られる通り「突然殴られた!!」の表現がピッタリだと思います。発生は不幸な事ですが、何故感染拡大を最小限にする事が出来なかったのか?の検証を行い、次いつ・どこで起こるか分からない、このような強伝染性疾病に備える事が、今回犠牲となった家畜たちや、殺処分前提でのワクチン接種に同意された農家の方々の苦悩に報いることだと思います。
どんなに万全な準備をしていたとしても、実際に発生したら、パニックとなり何から手をつけたら良いか分からなくなる・・・というのがホントの所でしょう。でも、何もしなかったら、今回の様な事が再現されてしまします。可能な限り最小限の被害に留める・・・これしかないと思います。

濱田様が家伝法の誤解やイギリスから学ぶ事の重要性を記載するのは、時の政府や県の批判ではなく、反省材料の提供であり、来るべき家伝法改正にあたって参考としたり、我々畜産に携わる者及び一般国民が正しい知識を持つ事が、仮に不幸にしてどこかで発生した場合、消毒への協力や通行遮断時の理解等が当りまえの様に為されることへの期待からだと思っています。
(私の勝手な判断ですが・・・)

濱田様が開設しているブログですが、批判や言い争いではなく、沢山の人がこのブログやコメントを見て、建設的な意見交換が出来れば良いな・・・と思っています。
濱田様ご容赦ください。

川南の町堺様
川南近辺では、何かする間もなく発生が続発しコントロール不能に陥っただけだと良く分かります。おっしゃられる様に成功した、と上げられるえびのではただ単に、従来定められていた国のマニュアル通りに対応したのではなく、「発症したら検査結果を待たずに即殺処分」したのと「周辺道路を消毒封鎖」したために間に合っただけです。これも全て川南地区での連発を見ていた関係者が独自にもし発生した場合を想定し、準備が出来ていたから出来た事です。格闘されている川南地区の方々の経験がえびのや他の地域にも伝わって来たおかげです。今になって国も公言し始めていますが、それまで発生経路や対策内容の軌道修正などはアナウンスさえしていませんでした。ただ「押さえ込めている」って!!たまんないですよね
 私は他の地域が川南みたいな惨劇にならない様に、ただ願っているだけです。少しでも早く防御準備に間に合う様にこのブログにお邪魔して、出来るだけ発信しているつもりです。川南も都農も西都も高鍋も国富も宮崎えびのも都城も・・・みんな同じみやざきです。みんな一緒です。1頭でも多く生き残って復活したいです。たまたま一発目が川南だっただけです。自治体の出来る範囲(権限、予算、同意、お願い)で尽力されたのは良くわかっています、最後まで、今でも。初期以降、凄まじい犠牲の数と他ワクチン接種を受け入れて頂いた方々の気持ちに支えられて、いまみんなで戦っていると思っています。川南での発生以降、ワクチン接種など涙が出るくらいの尊い命の数の犠牲は全て無駄にしてはいかんです。だから一般の方々にも協力いただいている事がとてもありがたく思っています。
まだまだ続きますので一緒に頑張って行きましょう。

濱田様いつもすみません。北海道様にはダブっていますがお邪魔させて下さい。

飛び火発症の背景
①280例目 発症6月9日
      都城市高崎Tさん(肥育217頭規模)
②283例目 発症6月10日
      西都市三財Kさん(肥育550頭規模)
③284例目 発症6月10日
      日向平岩F(肥育349頭規模)
④285例目 発症6月10日
      宮崎市跡江Oさん(豚1325頭規模)
*288例目 発症6月11日
       新富町新田(防疫チームつながり豚921頭+関連豚2383頭)
*②と③の川南との導線
 「特例再開時」みやちく都農への早期出荷協力農場
早期出荷
5月31日 29頭 内訳②24頭 O農場5頭(A運送)、防疫チーム
6月1日 48頭 内訳②24頭(A運送)②24頭(B運送)、防疫チーム、防疫チーム
6月2日 13頭 内訳 O農場13頭(A運送)、防疫チーム
6月2日 12頭 内訳③12頭(自車運搬)、防疫チーム
*T農場はまだ未発症。(6月24日時点)
*早期出荷の体制:出荷時、入り口で運送業者待機。牛の選別は農場の方と獣医師、防疫チーム(ケツ押しなど)。②と③の獣医師・防疫チームは共通(ここに288例目と導線有り)。発症は早期出荷後残り牛
防疫チーム=ワクチンチーム=川南作業チーム
*運送会社は別地域特別隔離協力便。家保の定める手順を遵守。
見ていた方は、分かっていると思いますが、「なぜいつも運送していた業者は協力しなかったのでしょうか?」運んでくれる所が無かったので、県や現地対策部が奔走し、都城の2業者が協力する事になったのです。自分たちの仕事が無くなるかも知れない重大な病気だというのは分かっています。現地家保の指導に沿って、現地入りし、車両は農場入り口まで。トラックもドライバーも石灰ゾーンからは一歩も出ていません。そして搬入してからも家保の指導に沿って降ろし、消毒し、次の出荷に向かっています。
 防疫員も自分の仕事がありながらもずっと協力してくれています。
全ての手順は家保の「監督」の下に、目視の元に進められた事です。

このブログはハンドルネームがない投稿はご遠慮ねがっています。ハンドルネームがないと、討論をしたくとも名無し相手となります。

本ブログは巨大ブログでも2チャンネルでもないので、よろしくご協力下さい。

宮崎甲斐さま

想いは皆同じです。
ありがとうございました。
遠い北海道にいても、いつ発生するか分からない恐怖は同じです。これだけ人や物が自由に移動する時代ですから、それを止める手立てはありません。
しかし、今回の発生状況を国民みんなが共有する事によって、次の発生時には今回と違った初期対応が為される事と、一般市民の理解や協力が得られる事を期待している所です。その為にも、正しい情報が欠かせませんし、マスコミやこのようなネットを通じて多くの方々に現状を知ってもらう必要があります。この意味において、みやざき甲斐様の現場からの正確な情報は本当に参考になります。
まだ油断はできませんが、少しずつ先が見えてきた事が唯一の救いと思っています。
大雨の情報も入ってきています。事故等に気をつけられて下さい。

みやざきの皆さん
公式には患畜の処理は終わった、と発表になっていますが、終わったのは埋却だけです。6月24日夕方からまた雨が降ってきてしまいました。
あまりの数に噴出してしまっています。必死の作業のお陰で食い止められてはいますが、雨により流れ出す危険性が残っています。
県道24号・19号、219号線を通過する車両は十分注意して下さい。
付近での消毒も頑張って頂いていますが、各自消毒の徹底を、お願いします。
まだ何も終わっていません!
6月22日(火) 
227例目 発症5月28日 児湯郡高鍋町大字上江(3957頭規模)
 5月23日ワクチン接種。発症から1ヶ月近く、すでに全体に発症
・1.5km慣れた児湯郡小並地区へ移動・埋却開始
・小道の封鎖は出来ているが、県道24号・19号は封鎖出来ず
・消毒散布車総動員で消毒液体を路面散布しながら作業進行。埋却。
6月24日(木) 茶臼原の関連農場も227例目と同じ方式でスタート
287例目 発症5月28日 西都市大字茶臼原(2421頭規模)
  5月24日ワクチン接種。6月24日埋却。

ブログ主様、北海道様
いつも畜産のプロとしての見解ありがとうございます。

みやざき甲斐様、現地からのあなたの詳しすぎる情報は今後必ず役に立ちます!
川南堺さん、だれもあなたたちを責めたりしていませんし、そういった現地情報(地域感情も含めて)を遠く離れた地域に正しく伝えるのが、インターネットの有効利用なのです!

山形じゃ関係者の一部が騒いでるだけなのがもどかしいです。各地の役所や農協で防疫対策会議はやってるのに、メインは「県内で発生した場合の対応」のマニュアル確認です。
この交通機関の発達した時代に…『いつでも来るぞ!』という感じの空気にはなってません…。歯痒いです。

昨日の夕方のNHKで、愛媛県の港で宮崎県からのカーフェリーから降りてくる車に「あくまで任意(みんな好意的)で」スプレー開始のニュースをやってました。遅い、遅すぎる。
今までは消毒液マットのみでした。いち早く種牛分散はやってたのに…。


宮崎のみなさん、ようやく光が射してきましたね。
しかし連日の大雨…お見舞い申し上げます。
もうすぐです。疲労困憊してることでしょうが、がんばりましょう!

今後の畜産農家の保証や立て直し、まだまだ長い戦いです。保証は国が全額と言ってますが、1から造り上げて行く苦難に、廃業してしまう農家もいることでしょう…。

私は昔農学かじっただけで、時々ぶっ飛んだことを言ったりしてるとおもいますがm(__)m
こんなヤツが日本中で応援してますよ!

噴出の情報、ありがとうございます。
今日の雨で、盛り土が流されて、噴出物が敷地外に出ないと良いのですが。
梅雨が恨めしいです。作業されている皆さん、本当に御苦労さまです。
全ての埋却が終了し、3週間何もなければ一縷の光が差すのですが。まだまだ先は長いですね。

最近気になるのは、自衛防疫と風評被害の区別が良く判らないことです。
口蹄疫を侵入させたくないと言う気持ちは理解できるのですが、たとえば宮崎ナンバーお断りというのはどうでしょう?宮崎県内を走った県外ナンバーも多々あると思うのですが?事実、私も良く県外ナンバーのトラックや乗用車を見かけます。それらの方が、自県に戻られていると思うのですが?

一宮崎人 様
初めまして。本来は濱田様が答えられる事なのかもしれませんが・・・

①自衛防疫=他人任せでは無く、能動的に、自分を守るために自分で自主的に取れる方法でする防疫、でしょうか
②風評被害=ある強烈な被害に対し、明確な原因が公式に発表されないために、その強烈な被害を避ける為に、落ち着いて考えれば直接の原因にはならない事もヒステリックに避けられる事で発生する被害でしょうか
③宮崎ナンバーお断り=余りの口蹄疫ウイルスの猛威に 宮崎県だけではなく、日本中どこに方でも侵入させたくない、と思われていると思います。感染初期の対策スピードが追いついていない時には全車両消毒をしたくても出来ない状態でしたので、とにかく関係する車両との接触を避けようとされたのは自衛の意味で仕方の無い事だと思っていました。しかし、だんだん消毒ポイントも増えて消毒が実施されているので過剰反応ではないかなと思います。もしトラックが走っただけで感染が拡大するのであれば、既に宮崎県内全域に感染拡大が進んでいるはずです。
  また農家もですが、運送会社の方々も必死です。 農家が被害を被ると自分たちの仕事も無くなるのですから。
 
  でも県外の方々が宮崎ナンバーお断りとおっしゃられる気持ちは理解できます。被害が凄まじく、国も県も対策に方針がなく被害拡大を抑えられなかったのは事実ですし。感染原因が全然公表されなかったですから、不安にかられますよね。とにかく自衛の手段として車両お断り。それに関しては言われた側は従ったと思います。言われる方々の気持ちも分かりますからね。でも運送に限らず、関連業界全てがそうです。宿泊キャンセル、イベント止・・・。その方々には補償が無いので自分たちで出来る事をしたいと思っています。
  今回不自然なほど明確に関係車両が、と発表されましたが、同じ様に農場から汚染地域へ行ってまた戻って、と早期出荷したほかの方は未だ発症していません。何故安直に公表するのでしょうか?守りたいから「自分たちを」?。共通チームでタッチした農場が発症したんですが。こんな発表に仕方をすれば今後各地でもし発生しても、運搬協力をする運送会社が無くなり困ると思います。関わるといかん、となってしまします。そうなると、どうやって移動するのでしょう。
 全ての流れが進まなくなってしまいます。
 
  また他の県に戻る車ももちろん消毒しようと思え ば出来る体制は取られています。畜産関係車両でな くてもです。そこは自主性を信じるしかないのでは 無いでしょうか・・・。全車両消毒ポイント通過し た車には、消毒ポイントで「消毒済みチケット(日 付け入り)、通過ポイント名入り」が希望すればも らえますので。心配な場合は提出を求める、トラックを降りられるドライバーの消毒を受け入れ側で用意されると安心だと思います。拒絶するのではなく。汚染地域を通過する車両のタイヤ、ウイルスが蔓延した汚染地域で乗り降りし、足元の消毒が出来ていないと拡大の恐れが強いと感じています。狭い日本ですが、車がないと買い物も行けませんし、野菜や果物ほか物の流れが止まって生活出来ないんですから。大なり小なり地方から中央へ行って、戻って皆の生活が回っていると思います。
  今回の「宮崎ナンバーお断り」については口蹄疫 について正しい知識がなく、被害の大きさに自衛反応で出たことだと思います。他県の方々もいつ発症しても全然おかしくないと思います。宮崎に最初に侵入した経路はまだ分かっていませんし。対策の取り様がないと思います。その時には宮崎県からは 「~ナンバーお断り」は言わないと思います。これだけの経験をしているのですから。

私にとってはとても難しい投げかけでしたので遅くなりました。まとまりもないと思いますが、限界です。

濱田様 いつもお邪魔しましてすみません。私に聞かれた質問ではないのかも知れませんね・・・

みやざき甲斐様
コメントへの返事、ありがとうございます。
私も自衛手段として宮崎ナンバーお断りの感覚は理解できます。感染拡大の原因が特定されない時点で、自衛としてリスクを減らす意識は十分理解できます。
それと同時に、過剰反応では?と思いもあります。県産品の宅配物がウイルスを運ぶ可能性はないの?とか。発生区域外のましてや、畜産品とは関係ない山葵の取引を停止するとか。どう考えても、やり過ぎだと思われる事例がたくさんありますし、他県で車に石を投げられた話や、食堂での食事を拒否された話。それらはどう考えても過剰反応ではないでしょうか?そもそも、学校の先生が宮崎産の肉は怖くて食べれないと子供達の前で話していたと言う事を知人から聞きました。口蹄疫と言う病気を知らないから、それは全てが許されるのでしょうか?知らなかったら、他人を傷つけても許されるのでしょうか?情報が開示されないことが、それらの誤解を産む原因だとは思うのですが、もう少し冷静な対応、正しい知識の収集をしてから行動すべきではないかと思うのですが。

一宮崎人様
コメントが遅くなり申し訳ありませんでした。確かに過剰反応、とも思われる事が発生以来起こっていると思います。同じ宮崎県内でもです。冷静に考えると感染原因にはならない事でも、全てを口蹄疫の被害と結び付けて考えられてしまっている状態だと思います。
 それも統制のとれた対策が取れず、感染ルートなど発生原因が何一つ発表されていないから起きた事だと思います。良きにつけ悪きにつけ関心が持続すれば色んな誤解は解けて行くでしょうし、過剰反応も薄れていくと思います。
 しかし個人的にも、他県の畜産関係者、畜産とは直接に関係ない方々に対しては申し訳ない気持ちで一杯です。感染が抑えこめずにいますので。
 また石を投げたり、出入り禁止をされるかどうかは、勿論口蹄疫を良く知らない事で取られる行動だと思いますが、実際石を投げるか、出切り禁止とするかはその個々人の行動基準が有るでしょうから。それだけ恐ろしいウイルスだと思いますので、私は反感は持たない様にしています。ただもし自分が反対の立場になっても絶対したくないな、と思います。
 未だ感染していない農場をウイルスから守るには、どういう経路で侵入、感染しているかの情報が一番必要です。でも公式に発表が無い中では断片的でも、少しでも情報を得ようと現地では死に物狂いです。私は被害が起きた後で分かる情報より、少しでも早く感染につながる様な危険性が有る情報は出来るだけ伝えられれば、と思っています。専門では有りませんので全て正しいとは勿論思ってもいません。でもただ見ているだけで、後から後悔するより少しでも、1頭でも助かる事が出来たら、と思っています。それが冷静さを欠いていると見えるのであれば、そうだと思います。実際発症が続いたり、大雨で懸命の作業にも関わらず噴汁が流れ出したり、するととても冷静ではいられないです。
すみません答えにはなっていないかもしれませんが・・・


いきすぎの行動があることは、認めますが、国、県とも、不顕性感染と言う、元気な家畜でも、ウイルスを撒き散らす家畜が存在する可能性が、ゼロと言い張る限り、商取引ですので、値段だけでなく、安全性が担保できない商品は、売れなくても仕方ないです。
10年前の口蹄疫のときは、国が、実験的に、同じ小屋に、健康な牛、豚を入れ、1頭に、ウイルスを注射して、家畜間感染が、どれくらいで、広がるかとか、実際に、実験して、そのデーターを公表しました。

今回の2010Jでも、そういうテストをして、どれくらいの状況なら、仮に、感染牛に接触したとしても、安全だとか、以前のように、実験してもらいたいものです。今回は、目視検査のみでの安全宣言ですが、10年前は、血清検査をして、安全宣言を出しましたが。。
また、A農場の関連農場は、多くて、疫学調査対象になってよいはずですが、同じ経営者の農場、委託農場とも、十分な確認検査の報道、報告がありません。
台湾でも、昨年の終息宣言以降、おとり牛の発病がいまなお続いています。

商売ですので、しっかり安全性の担保がされない限り、買い手が拒否しても、やむをえないことでしょう。

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