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2010年6月19日 (土)

宮崎口蹄疫事件 その32  もっとも恐れていた梅雨が来てしまった

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「みやざき」様の報告では(感謝!)、まだ川南地区の処分が終了していないそうです。理由は埋却地がないということらしいです。自分で探せとまで言われているとか。と言われてもあの狭い地域で見つかるはずもなく、折からの梅雨入りの大雨と重なって、いっそう困難さを増しているようです。

また宮崎市内の跡江地区では、先行して発症した豚のウイルス汚染された糞尿が下水(小川)を通して別の農家に流れ込み感染を拡大した可能性も報告されています。増水した排水路に流出した口蹄疫ウイルスは、その排水系統にある農家をことごとく汚染していきます。

現に大規模養豚農家がこの下流にあるようです。無事を祈ります。また宮崎市内といった交通が頻繁な場所にあるために、交通制限が難しく一般車両をとおした感染拡大も心配されています。

何度も私は書いてきていますが、一頭の発症した豚からは膨大な量の口蹄疫ウイルスが気道から排出されています。発症した豚の処分が遅れることは、とりもなおさず、感染拡大がどこまでも延々と続くことにほかなりません。

こんなことは分かりきったことのはずでした。そして埋却処分が梅雨にかかれば、作業が寸断され、重機は泥濘で動かず、せっかく掘った穴も水浸しになります。埋却し終わり土を被せ終わった場所が陥没したりすることもあるでしょう。消毒として撒いた石灰も、雨で流れたりしています。万が一、床面のシートの処理が甘かった場合、地下水系にウイルスが流出することもなしとは言えません。

篠原現地本部長は否定していますが、本来は、重油をかけて焼却していくのが望ましいのです。しかし、梅雨入りとの時間との競争で、あえて万全を期せず、拙速をもって良しとする判断があったのかもしれません。

とまれ、5月初旬の処分の遅れが今になって大きく響いてきました。えびの市が大胆に取り入れて成功し、都城市がそれを模範にした方法は、写真判定による即日処分でした。発症を疑われたら、間髪を入れずに処分する。半径10㎞などという悠長なことをやっていたら、とてもではないが処分が追いつかず、待機患畜を増やしてしまいます。

えびの市の事例も成功したから国は文句を言っていませんが、防疫指針違反です。しかし誰の目にもはっきりしたのは、このえびの市のような英断がなければ、口蹄疫初動制圧の基本である「数時間のうちの処理」など絵空事にすぎないということです。

「口蹄疫初動は数日ではなく、数時間が勝負だ」というのは、世界の常識です。発生農場から半径500メートル以内の偶蹄類は、無条件に発症の有無にかかわらず処分する。一見苛烈に見えるこの英国-韓国方式しか、私は方法がないと思います。この方法が、かえって多くの家畜の生命を救うのです。

この梅雨という防疫上最悪のシーズンに、こともあろうに選挙をぶつけて、国政機能を麻痺させる愚挙が今後どのような結果を招くのか、私たちは目を見開いて注視していかねばなりません。

本日の「日本農業新聞」にえびの市のルポが掲載されておりました。明日にでもご紹介できればと思います。だだ、なんせオランダ戦があるので、ひょっとすると明日は二日酔いで休刊かも(笑)。岡田さん、もう一回セルジオ越後なみに悪たれをついていたこの私に歓喜の土下座をさせてくれ!

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コメント

やはり下水や地下水で拡散する恐れがあるんですね。
焼き払うのが一番というのは非常に解りやすいですが、
当初から思っていたのですが、埋却地が無くて処分が進まない…というなら
焼却炉で燃やしてしまう方法はないのでしょうかねぇ。
最近はダイオキシン対策で焼却炉の更新・高温化が進んでいるのに、容量が大きすぎて(建て替え補助金対策と需要予測見込みの甘さが原因)わざわざ重油を焚いて維持してる施設も多いそうですし…。
焼却施設周辺や輸送経路の消毒・防疫の問題はありますが…。

畜産家のみなさんに牛や豚をゴミ扱いするな!と怒られそうですが、他意はありませんm(__)m

宮崎のみなさん
大雨です。
ほかの埋却済みの農場でも噴き出しています。今日は土曜日です。絶対外出(買い物でも)控えてください。道路消毒は進んでいますが、雨でビルコンは中和されます。
現地では通行規制をやろうとしていますが、間に合いません。噴汁が流れ出しています。
新富:3農場、高鍋:1農場、川南:7農場、西都:1農場

これだけでは有りません。みやこんじょ、高崎、野尻、小林ここで食い止めないと!
涙が出ますけど川南地区、ワクチン接種地区の犠牲を無駄にしてはイカンです。一人ひとりが出来る最善の事をやって下さい。お願いします。
跡江の処理も大雨で進んでいません。

口蹄疫が蔓延した原因は民主党の不策にあると櫻井よしこさんが言っていることに同意する。
私見では民主党政権でなかったなら、口蹄疫問題は早い段階で終息していた。

櫻井よしこさんは畜産に関して素人ですから話半分以下で聞くべきではないでしょうか。政治的発言がほとんどです。
「口蹄疫問題が早期解決できたはず」などと夢みたいなこと言っていても仕方がない。
農家がしっかり、防疫・衛生管理しない限り、家畜伝染病は蔓延するのです。同地区はブロイラー農家の密集地でもあり、ひとたび発生すれば、浄化できないのですよ。
豚の農場は糞尿を下水・小川に垂れ流しにしているのでしょうか?窒素分の高い糞尿を垂れ流していたら、稲作農家からクレームが来ますよ。稲が倒れてしまいます。
また、口蹄疫ウィルスは生きた宿主(偶蹄類の動物)の細胞で分裂しますから、下水・地下水内でどれだけ生きられるかは疑問です。
豚がどれだけウィルスを撒き散らそうが畜舎・農場自体を外界から隔離できていれば、被害は拡大しません。
「口蹄疫初動は数日ではなく数時間が勝負だ」と言うのが世界の常識と言うことですが、畜産家なら、まず病気は発生させないようにコントロールすることが常識です。それには隔離が第一です。基本はウイルスから宿主を隔離することです。
かつて人類は天然痘を地球上から撲滅しました。致死率の点でウィルスに大きな差はありますが、現在日本で実施しているワクチン使用の口蹄疫対応は、天然痘撲滅と同様な方法のようですね。

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