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2010年7月26日 (月)

宮崎口蹄疫事件 その57  ブログ再始動! 山内名誉教授の「第3の道」」説を考える

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1週間ぶりの更新再開となります。改めまして、皆さんこんにちは。ご心配、ご迷惑をおかけしましたが、本日をもって自主的謹慎を解除しました。今後とも、この反省をいかして農業問題を語り合えるブログ作りに励んでいきたいと思います。

さて、すさまじい酷暑が襲っています。体温よりも気温のほうが高いというのですからただごとではありません。 私は今年は冷夏と思っていましたので、私のような畜産屋にはたまったものではありません。36度を超えると、さぁ殺せというかんじになります。ましてや38度なんて、もうめちゃくちゃですがな。

しかし、ものには表裏があるとはよく言ったもので、稲や果樹には恵みの酷暑となることでしょう。今年の梨や西瓜は一気に日照不足を回復して、糖度が乗ってうまいようです。稲もがぜん復活しました。

ところで、先日、新聞を見ると山内一也先生(東大名誉教授)という防疫学界の権威の記事が目に留まりました。皆さんもお読みになられた方も多いでしょう。

朝日新聞7月23日の記事で、記者が座談をまとめた形になっています。
「殺処分減らせた可能性 口蹄疫対応識者が指摘」として

[以下引用]
 (略)欧米ではワクチン接種しても、殺さなくて済む方法への転換や研究が進んでおり、日本も採用していれば、殺処分を大幅に減らせた可能性があるという。

ワクチン接種後生かす道も
 山内さんによると、欧米の口蹄疫対策は2001年の英国での大発生を機に転換。600万頭もの羊や牛などが殺処分となった反省から「殺すワクチンではなく生かすワクチンを」という機運が高まり、抗体が自然感染によるおのか、ワクチン接種によるものかが判別できる「マーカーワクチン」が実用化された。
 OIEの国際規約では、「汚染国」と認定された国が発生の恐れがない「洗浄国」に戻るには、
①殺処分だけの場合は感染例が無くなってから3ケ月後
②殺処分に加え、ワクチン接種をした場合は接種された動物を殺処分してから3ケ月後、となっていた。
 OIEは02年の総会で、ワクチン接種した家畜に円感染による抗体がないことを証明すれば、6ケ月後に洗浄国に戻れる「第3の選択肢」を加えた。その場合、殺処分は接種した家畜すべてではなく、自然感染による抗体があるものだけでよい。

 
欧州では自然感染による抗体の有無を識別する研究が進んでいる。市販検査キットが01年に発売され、市販の4種と研究所で作った2種のキットを各国の研究者が比較評価した成績や、自然感染した数千頭単位の家畜について抗体検出の信頼性確認の成績も報告されている。

 宮崎で起用されたのもマーカーワクチンだったが、実践はされなかった。背景には、国内でこうした検査法があまり知られておらず、研究もされていないことがあるとみられる。山内さんは「国連食糧農業機関(FAO)が派遣を提案した口蹄疫専門家チーム受け入れを政府は断ったが、もし専門家が加わっていれば、欧州のこの10年の取り組みの成果を生かす方法亜あったのでは。殺処分家畜が少なくて済んだ可能性もあり、再発に備え研究課題にすべきだ」と提言している。
 [引用終了]

この山内名誉教授の「第3の道」説は、先日宮崎で問題となっていた民間種牛絡みのリングワクチン接種-殺処分問題を念頭においての発言だと思われます。私は一読してなんだかなぁ~というのが実感でした。
この記事は、明らかに東国原知事の一連のワクチン懐疑-民間種牛処分回避の言説の応援として書かれています。その意味では、学術的な体裁をとりながらも゛大変に政治的なものとなってしまいました。

山内名誉教授の発言でもっとも注目されることは、ワクチン接種をしても、02年のOIE総会で、6カ月後に自然感染による抗体がみつからなければ清浄国に復帰できる「第3の道」があるとしたことです。

今回の宮崎口蹄疫事件を現場で闘ってきた防疫関係者が読めば、「先生、なに寝ぼけておられるんですか。判らないことにはクチバシを突っ込まないで下さい」と言うことでしょう。

山内先生は事の前後を取り違えておられます。「なぜワクチを打たざるを得なかったのか」という前提を無視された議論です。

まず、4月28日を境にして感染が爆発期に突入してしまいました。これは処分されるべき患畜が、待機状態のまま処分保留になってしまったことによります。原因は、家保の処分の不慣れなことによる不手際や、絶対的な用地不足、それに加えて処分に対する県と国の補償交渉が長引いたためです。Photo_2

[図1・発生と処分頭数の推移 岡本嘉六鹿大教授より引用]

この5月初旬から中旬にかけてのおびただしい処分ができないままに農場で待機し続けた家畜、なかでも豚の存在が、感染爆発をブレイクアウトさせた主原因でした。
図1をみれば、FAOの口蹄疫防疫指針の言う確定から数時間はおろか、当初から4日間以上、連休後半からは1週間以上、ときには3週間以上かかって処分していることがわかります。牛のウイルスを3千倍とする増幅家畜の豚の処分には2週間以上を要しています。あまりに処分対象が多かったためです。

5月3日の約7千頭の処分対象頭数が、翌日の4日にはなんと3倍以上の2万4千頭にまで達し、その後の10日間で一挙に6万頭にのぼる手がつけられない混乱状況に陥ったのです。

Photo_3

[図2 口蹄疫発生戸数の推移 同上より引用]

図2をご覧頂ければ、現場の家畜農家と防疫関係者の絶望感が伝わってくるようです。まさに5月6日から始まる感染爆発は、児湯地域を地獄に落としてしまいました。長引く県と国の交渉とは無縁に、発症した家畜が、別の家畜を汚染し、今までのような車両と人という「点と線の感染」から、一挙に「面の感染」拡大となっていきました。

それは、伝染病でもっとも恐ろしいと言われる空気を伝播媒介とする空気感染の時期に突入したことを意味します。このような状況では、点と線の予防には一定の力を持った消毒液の散布は感染防止効果を上げ得なくなります。
45度の急角度で上昇する発生数は広域感染をもたらし、それまでの感染拡大にすら追随できなかった防疫陣を崩壊の淵に立たせていました。
この感染爆発をくい止める最終手段として国が出したのがリングワクチンでした。この判断を私は条件つきで妥当だと考えます。逆に他の方法が何かあったら教えて頂きたいものです

この時に、無能な大臣に替わるようにして宮崎県に乗り込んだのが山田副大臣(当時)でした。5月14日に開かれた農水省疾病小委員会は川南町では従来の防疫方法は副に立たないとした上で、「ウイルス量を抑制するためのワクチン使用」に踏み切っています。
とうぜん山田副大臣は現地対策本部長として乗り込んだ以上、その方針は既に胸中にあったはずです。

そして他ならぬ知事自身も、ウイルス排出量を抑えるためにそれを納得したのではなかったのでしょうか。今になって、「そもそも反対だった」ような言い方をされるのならば、この5月初旬のパンデミックと化してしまった事態をどのようにくい止める方針があったのかを問われることになります。現場最高指揮官が対案なく言われてもめんくらいます。

ワクチン以外に次善の方法は他になかった。これが厳然たる真実です。初動における殺処分が失敗に終わって、パンデミックによる広域感染の時期を迎えてしまえば、他に方法などあるはずもないのですから。

この段階であえて選択肢がありえるとすれば、ワクチン接種による清浄国からの離脱でした。私は4月の末から5月の初めあたりまでそう考えてブログでも書いてきました。しかし、すぐにそれは現実的ではないと思いあたりました。

宮崎県東部地区の初動防疫の失敗によるワクチン接種が、そのまま一国全体の清浄国離脱に直結できるはずがないではないですか。もし、それをすれば、児湯地区は、全国の畜産農家の怨嗟の対象になります

全国の畜産農家が、わがこととして児湯地区の農家を支援してきたのは、「宮崎県が口蹄疫をくい止めているのだ」という認識があったからです。児湯地区は、まさに全国の畜産農家の防波堤として闘っている、これを応援しなくてどうするのだ、という気持ちが多くの農家を支援に突き動かしました。

それは単なる同情ではありませんでした。もし児湯地区の阻止線が破られれば、次は隣県、あるいはとんでもない遠くの県に、つまりはわが身に飛び火してしまうかもしれないという恐怖でした。ここが一般国民と私たち畜産農家との温度差でしょう。

清浄国離脱がありえない以上、もはやワクチン接種の地域を設定した瞬間にその地域の家畜の運命は決せられてしまいます。したがって、そのワクチン接種地域の設定は疫学的な絞り込みが必要でした。いったん接種してしまえば、自然感染とワクチン接種による識別が困難となり、今後の防疫を進めて行く上で、一個体、一個体を検査によって識別するしか方法がなくなるからです。

ですから疾病小委員会も、ワクチン使用を答申しながらも「ワクチンの慎重使用」を付記していたのでした。しかし、現実にはどうだったでしょうか。投網をかけるように半径10㎞をリングワクチン接種地域としてしまいました。

私はこのリングワクチン接種半径10キロという荒っぽい設定に対して疑問を感じています。しかし、現実には、発生動向調査をするべき家保には既にその能力は失われており、毎日山積する処分対象の作業のみで身動きが取れない状況となっていました。

そしてここでも次善の策となりました。初動のつまずきが、より大きな感染拡大の引き金を引いてしまい、それが「点と線の感染」から「面の感染」へと爆発していき、次善の策としてのリングワクチンも本来の方法から離れた次善の方法で実施されたということになります。

山内先生はこのような宮崎口蹄疫事件の失敗の研究をなさってから発言されているのでしょうか?「第3の道」を言うのなら、せめて4月中か、遅くとも疾病小委員会がワクチン答申を出した5月14日直後に発言すべきでした。今更何をかいわんや、です。

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コメント

山内先生は現場に入ったのでしょうか。それ以前にも、畜産の現場に入り農家と苦楽を共にしたことがあるのでしょうか。
最悪の事態に陥り、その中で最善策として選らんだのでは無いでしょうか。現場の混乱の中で処分に当たった人たちの努力はなんだったんでしょうか。

「ワクチン接種した家畜に自然感染による抗体がないことを証明すれば6ケ月後に洗浄国に戻れる」とは今回数万頭に上った接種家畜を1頭1頭抗体検査する、ということですか。その中で自然感染の抗体が検出されたら、清浄化がどんどん先送りになりませんか。さらに最後は食肉処理され、流通に乗せることになるのでしょうが、買手はいるのでしょうか。

山内先生は学者としての立場で発言されたのでしょうが、意図に反して政治的に利用されているような気がしてなりません。

冷静に冷静に。

http://www.primate.or.jp/rensai/zakki/index.htm

我々が目指すべきものは、単なる責任追及だけではなく、次回また日本に大規模な口蹄疫の発生した時に、今回のような無駄な殺処分を行わなくてすむように、より的確な防疫を考える事にもあるハズです。

たら・・・れば・・・の話はいくらでも可能ですが、パンデミックにおいては、考えうる最善の方法を選択するしかありません。後になって落ち着いてから、その時考えも及ばなかった事が浮かんでくることがあります。
山内名誉教授の話も、次回不幸にして発生した時の選択肢の一つとして捉える必要があると思います。
我町でも遅ればせながら、発生時の初動対策や、埋却場所の確認、消毒ポイントや通行規制の場所の特定など、具体的な対策マニュアルを行政と共に作り出しました。
時間はかかりますが、発生時に早期にそして被害を小さくするために誰が何をするか、何を準備しておけばよいか・・・一つ一つ積み上げて行こうと考えています。迷った時相談したいと思っていますので、よろしくお願いします。
濱田様の再開本当にうれしく思っています。
今後とも情報発信宜しくお願いします。

山内さんが書かれた昔の記事をベースにして、今回の口蹄疫を受けて情報発信されているのですから、後付ではありません。

「人獣共通感染症」(96回宮崎で発生した口蹄疫 、99回口蹄疫は人に感染するか、116回口蹄疫との共生)
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/05_byouki/ProfYamauchi.html
まず96回の2000年の宮崎口蹄疫と116回のイギリス口蹄疫に関する記事を読んでからこのブログを書かれるべきでした。

beachmolluscさん、ありがとうございます。
勉強し甲斐があります。

研究は、日進月歩しています。
きっと、山内先生が、最先端で、研究してみえた段階では、1提案として、良かったのでしょう。
現状、血清種の下に、亜種がたくさん存在して、変異の激しい口蹄疫ウイルスは、亜種が、1血清種あたり80種類くらいまでは、遺伝子分類をしていたようですが、変異種があまりに多いため、その後は、遺伝子分類をやめたように、聞いています。

また、英国からヨーロッパへの伝播も、当時は、空気感染説が有力だったのが、後日、遺伝子解析で、英国から羊がヨーロッパに運ばれて、それによって広がったと訂正されたように思います。

論文は、その時点では、正しいように思えても、後日、修正を余儀なくされることがあります。

今回のワクチン接種の判断自体は、やむを得なかったと、個人的には、思っています。10kmが正しいかどうかは、判断時には、誰も、解からなかったと思いますし、ワクチンが、2010Jに、効果があるのかも、未知数だったと思います。

しかし、接種しなければ、感染したまま生きている牛、豚を増やし続けることになったでしょう。

結果的に、埋却時間かせぎには、なったように思いますし、第3の選択肢は、コスト的にも、物理的にも、合わないと思います。

国としては、全国の1割くらいの畜産が、壊滅しても、清浄国復帰の方が優先したのだと思います。

口蹄疫の今回の国が得た情報を、公開して、今後の防疫に、有効に使われることを、望んでいます。

自分は、5月6日時点で、リングワクチネーションを望んでいました。それは、潜伏期間の関係上、感染の南下速度から考えて、結果的に、後外周数Kmの家畜は、殺さざるを得ないと思ったからです。

濱田様のブログ再開を、うれしく思います。第3者的に、科学的に、防疫について真摯に議論することは、将来のためになると思っています。

連休前は、農水省も、あまり、知識が無かったと感じています。慌てた官僚として、大臣に提案するのに、時間的には、頑張った方かもしれません。

ここのブログが、わかりやすいと思います。(正しいかどうかは、別として、読んでみる価値は、あると思います)

http://www.sasayama.or.jp/wordpress/?p=1266

ワクチン接種家畜をすべてELISA試験をするのは、時間的にも、費用的にも困難だと思われる。

「コンパートメントが最初に認められるのは、FMDがコントロールされているゾーンであり、また、獣医師が認めたものであること、そして、プロテクションゾーンは、Article 8.5.5.bis 条項とは関係ないものであることであること」
>>>>果たして今回のリングワクチネーションが、完全に、人間にコントロールされた状態かどうか?

Intervet 社のCheckit FMD 3ABCという抗体検査システムが、その迅速さなどで注目されているようです。
>>>>FMD 3ABCについて、農水省に、充分な知見があったかどうか?

口蹄疫感染動物の肉は、それ自体、更なる感染源となる>>>>ワクチン接種家畜は、殺処分した方が、無難。現に、汚染肉を、豚のえさにして、発生した実例あり。


何より、従前から日本政府は、ワクチン接種家畜を生かすことに、反対していた。

などなど、具体的に、ワクチン接種家畜を管理するシステムが、あらかじめ対策されていない以上、殺処分
は、避けられなかった。

山内先生の記事を、自分の都合の良いように解釈してその部分を抜き書きした知事が一番問題です。
支持率95%ですから、頭から信じた人も多かったでしょうね。

濱田様
再開、嬉しく思います。山内先生の記事は発表された時期を私は注目しました。
 制限解除、と喜ばしい話題が続きますが、未だに違和感をぬぐい切れずにいます。4月の初発から最後まで防疫最優先を、必ず何かと比べて二の次になっている気がします。
過剰な風評被害防止優先、大規模農場、家畜改良事業団、補償(埋却地、家畜評価など)、宮崎ブランド、種牛(忠富士)、制限解除日程、清浄性確認全頭検査コスト。
 当初から家保自ら主張していた「分かりにくい症状」を示す口蹄疫を目視だけで済ませようと判断したのは今でも疑問です。特に感染多発地帯とワクチン接種後放置された地区に接するグレーゾーン区域だけでも抗体検査をすべきだったのではないかと思います。
発生後コントロール下に有った地区とは違うと思うのですが・・・。
 

Intervet 社のCheckit FMD 3ABC は。2009OIEコードに入っています。

ワクチン抗体と野生種抗体を判別する。抗体を見分けるためのものです。

第8.5.47条 血清学的検査の利用及び解釈
FMDのサーベイランスのために推奨される血清学的検査は、陸生マニュアルに記載されている。
FMDVに感染した動物は、当該ウイルスの構造タンパク質(SP)及び非構造タンパク質(NSP)の両方に対する抗体を産生する。SP抗体検査には、SPエライザ法及びウイルス中和試験(VNT)が含まれる。SP検査は、血清型特異的であり、最適の感受性のためには、抗体が探索されている野外株に密接に関連する抗原又はウイルスを利用するものとする。NSP抗体検査には、陸生マニュアルで推奨されるNSP-Iエライザ3ABC法及び電気免疫泳動ブロット法(EITB)又は同等の公認検査が含まれる。SP検査とは対照的に、”NSP検査はすべての血清型のFMDウイルスの抗体を検出できる。ワクチン接種されて、その後にFMDウイルスに感染した動物は、NSPに対する抗体を作り出すが、中には、その抗体価が、ワクチン接種されていない感染動物で認められるよりも低い場合がある。” NSP-Iエライザ3ABC及びEITB検査の両方が、牛に対して広範囲に利用されている。他の種に対する妥当性確認が進行中である。使用されるワクチンは、純度がNSP抗体検査の妨げとならない限りにおいて、陸生マニュアルの基準を順守しているものとする。
血清学的検査は、FMDサーベイランスにとって適切な手段である。血清サーベイランス制度の選択は、とりわけ当該国のワクチン接種状況によるものである。ワクチン非接種のFMD清浄の国は、高リスク亜群(たとえば、FMDV暴露の地理学的リスクに基づくもの)の血清サーベイランスを選択してもかまわない。そのような状況において、深刻な脅威となっている特定のウイルスが同定されており、明確に特徴づけられている場合には、FMDV感染又は循環の証拠のために、血清のスクリーニングにSP検査を利用してもかまわない。その他の場合には、広範な株及びむらなく血清型を範囲に入れるため、NSP検査が推奨される。どちらの場合であっても、血清学的検査は、臨床サーベイランスに付加的な擁護を提供することができる。ワクチン接種していない国においては、SP又はNSP検査のいずれが利用されているかにかかわらず、血清学的検査陽性の仮の結果を解決するための診断追跡調査プロトコルが実施されているものとする。
動物がワクチン接種されている地域においては、ワクチン接種の血清学的反応を監視するためにSP抗体検査が利用されていてもかまわない。しかしながら、FMDV感染又は循環を監視するためには、NSP抗体検査が利用されるものとする。当該動物のワクチン接種状況にかかわらず、FMDV感染又は循環の証拠のために、血清のスクリーニングにNSPエライザ法を利用してもかまわない。血清学的に陽性反応を示すすべての群は、調査されるものとする。疫学的及び補完的な試験所の調査結果は、それぞれの陽性群におけるFMDV感染又は循環の状況に証拠書類を提供するものとする。確定診断のために利用される検査は、スクリーニング検査の偽の陽性反応を可能な限り排除する高い診断上の特異性を有しているものとする。確定診断検査の診断上の感受性は、スクリーニング検査のそれにほぼ等しいものとする。EITB又はOIEが認めたもう一つの検査が、確定診断のために利用されるものとする。
プロトコル、試薬、作業の特徴及び利用されたすべての検査の妥当性確認に関する情報が、提供されるものとする。

””の部分は、不確実性があるので、ワクチン接種清浄国、地域の認定です。 二国間協議で、という事もあります。

「第3の道」は、コンパートメントになります。2011コードに載ります。

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