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« 宮崎口蹄疫事件 その48   パンデミック激甚災害の補償をめぐって | トップページ | 宮崎口蹄疫事件 その50 明日、参院選挙の各党の口蹄疫政策一覧 »

2010年7月 9日 (金)

宮崎口蹄疫次元 その49   口蹄疫補償は本来国家の危機管理コストであるべきだ

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shum34さん。
私と意見が違うのはわかりました。あなたが「補償は国家でするのが当然」おっしゃられたので、うっかり「私の意見も近い」と書いてしまいました。

失礼ながら、私は現行の共済制度が、今回の宮崎の事例に使えるか否かということにはさほど関心がありませんし、そのような論旨を立ててもいません。私が関心があり、この間一貫して考えてきていることは、「この宮崎事件の再発をどうしたらくい止められるのか」ということに尽きます。

宮崎大学の末吉益男先生の感動的な言い方をお借りすれば、「日本の口蹄疫を、宮崎がくい止めている」という思いを、他の地域が我がこととして、次にどう活かしていくのか、それともうやむやのまま現行の枠組みの中で終わらせてしまうのか、を問うてきたつもりです。

ですから、かくも爆発してしまい、ワクチン使用までしてしまった後の焼け野原で、共済制度が「よくやっている」とおっしゃられても、そうですかていどの感慨しか湧きません。

あくまでも、私にとって今は「初動制圧を数時間以内にするためにはどうしたらいいのか」がメーンテーマであって、焼け野原の後片付けは私の任に余ります。ですから、そのような議論は私は一切していません。

これは私が共済制度に入っていない畜産農家だということが関係するでしょう。私の住む茨城でも他の地域に行くと、JAが圧倒的な地域では共済の加入率はほぼ100%だと思います。

しかし、私の住む茨城県行方地域は伝統的にJAとは無関係に多くの農業団体が花咲きました。この地で有機農業や有機畜産が盛んになった歴史はこれと無縁ではありません。JA傘下では、現在ではJAの理解も大きく進んできていますが、ほんの10年前までは有機農産物の出荷そのものがほとんど不可能だったからです。

形式的にはどうか知りませんが実態としては、JAと共済制度は両輪の輪のようなもので、JA出荷をすればほぼ自動的に共済制度に加入させられます。しかし、私が飼料安定基金に入ったのもある事情でJA系の飼料会社とおつきあいが始まったつい3年ほど前からにすぎません。今に至るも家畜共済には加入していませんし、今後する予定もありません。

茨城トリインフルエンザ事件の時も、私は完全に自腹でした。ただし、モニタリング農場だったせいもあり診察費用などはかからずに済ませましたが。

まぁ、その意味では私は日本の畜産農家のマイノリティであることを自覚をしています。私を範にしろなどと言う気は毛頭ありません。ただ、今回のような激甚伝染病を被ったら、加入も非加入も一緒ですよ、と言いたいだけです。

この共済制度は「掛け金の半分が国民の税金」だそうで、「国民の支持を受けている」とのことですが、ただ一般国民は知らないだけにすぎません。「支持」なんかしてはいません。知ったらたまげるだけで、いっそう農民の評判が悪くなります。私だってたまげたもん。JA系の農家の共済にオレの税金を使っていやがったんだってね。あ~むかつく(冗談。寛い心で)。

今後JA系は、よくも悪しくも「普通の農業団体連合」になっていくと思います。今の私も齢58となり、若き日のような反JAの旗はとうに降ろして、日本農業の背骨としてのJAを評価して共同の道を探っている立場です。

しかし、従来の農政の税金から投入されるJAへの過大な入れ込みにはあいかわらず批判的です。そんな税金で半額補てんしてもらっているような共済制度を当然と思うほうが、農業経営者としておかしいのです。

私はこんな農家のひ弱な経営体質が、農家自らをいっそう弱くしてきたと思っています。したがって、共済制度を「よくできた制度」などともまったく思いません。農業が自立を求められていて、財政状況が破綻しかかった時代にそぐわない古き社会主義的な制度だとすら思えます。

話を戻しましょう。私はJAの話となるとキリがないんで。なんせ20年間も歯を食いしばって(オーバーか)、非JAのデコボコ道を歩んできたもんで、つい(苦笑)。もちろんこれがテーマではありませんでした。

私は口蹄疫の補償は即座にされるべきで、共済加入、非加入と関係なく行われるべき、国家の責任においてなされる危機管理のコストだと思っています

今回のような人災といって差し支えない莫大な被害を出してしまった後は、危機管理というよりむしろ国家救済や、国家賠償に近い側面が出てきます。ですから、私は今回の宮崎の事態と、今後想定される口蹄疫危機管理フロー上の補償とは一線を画すると考えています

■写真 霞ヶ浦湖畔の水神様の鳥居です。

■蛇足的追記
beachmollusc先生。県知事のかんばしくない行状は私も漏れ聞いています。私も、このブログではほとんどあえて触れませんでした。それは国と県の責任の軽重の違いがあると思ってきたことがあります。
一時マスコミで巻き起こった宮崎県知事バッシングは、民主党政権の失態をうやむやにする意図がありありと見えました。

それと心情的には、県外の人間にはなんやかや批判があろうとも、県知事は「宮崎県民が選んだ代表」という性格があります。災害と闘う時期においてそれを批判することは避けたいと私は思いました。それが先生から苦笑されたあの表現です。

ただ、現在のように清浄化確認時期においては中間総括が厳しくなされるべきで、今までのような県知事に対する評価を封じる必要はなくなってきたかとも思っている昨今です。

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口蹄疫問題」カテゴリの記事

コメント

濱田さんだけではなく、コメント全てへのコメントをしています。
家畜共済はNOSAI制度(農業共済補償法)の範囲内で履行されており、また、法を超えての履行は出来ない。
制度の中でも評価額はまちまち。
NOSAI加入時点で税金が投入されているので、加入者が不公平を言うのは間違いとまでは言わないが不適当。
国が良くやっているというのは、被害全農家を視野に入れた対策を考えようとしている。
震災時は自己責任を押し通した。
以上が補足です。

濱田様
 おはようございます。種牛の特例、日本の畜産を守る、とワクチン接種を歯を食いしばってまとまって受け入れた農家の皆さんはどうなるのでしょうか。皆自分の1頭1頭は宝物でしたが口蹄疫の恐ろしさを肌で感じたから、あれだけの短い期間(3日ほど)で接種に合意して頂いたんです。東国原知事はその時も報道陣の前で、お涙頂戴の会見を開いただけです。接種への同意が難航したときも結局接種受け入れ農家が自ら他の農家の説得に当たりました。
 また特例で国に延命措置を求めるつもりなら、ワクチン接種受け入れ農家の同意が必要だと思います。国に県の種牛延命を知事と一緒に嘆願した児湯畜連参事や6200名の延命署名を各地で集めた人工授精師も分かってくれると思います。
 知事は私たちが自分で選んだ人ですが、ただの芸人です。こんな事していたら他の地域で何か有った時も大きな障害になるのではないでしょうか。県が国にごねて、kさんが県にごねて。
 種牛の価値も分かりますが、県が所有する別の優良種牛16頭も高原から高千穂へ16頭移動して存在します。特例自体を返上して両方とも定められた通りに処分すべきだと思います。
 

評価についてもう一つ。
家畜共済の評価を超える評価額がポンと提示されているのですから、家畜共済加入者には制度の評価の範囲だけで満額支給される、とでもなれば、それこそ加入者は不満爆発でしょう。
いずれにしても不満は「支払いが遅い」。
義援金の配分も、たいそう難儀されているようです。

shum34さん。ぜんぜんかみ合ってないですね。私の記事ちゃんと読みました?

農業共済制度は、農業災害補償法に基づく、国家保険的というか、国営農業保険とでも言うものですよね。
管理人様が言われるように、社会主義的色彩が強いのかな?というか、日本自体が自由主義と言いながら、社会主義的社会保障で今日までやってきて、その制度疲労が出始めていると言うべきか?
とにかく、そもそも米を対象にした、損失補てん的制度(100%補償ではない)で始まったと記憶しています。家畜共済は制度的には新しく、加入も任意であるると思います。確かに、共済掛金の半分近くは国が負担しますが、国営なら、それもあり?なのではないでしょうか?加入農家は、一応半分は自己負担していますので、それなりに負担意識があり、加入、未加入の不公平感を感じることもあるかもしれません。
共済にしろ、今の政府が始めようとしている所得補償にしろ、最終的には、この国の農業をどうしたいのか?どうとらえるのかが問題なではないかと思うのですが。それらの事は、今後の国会等での議論を待つしかないと思います。
それらを踏まえた上で、処分における補償の問題等も
既存の制度との整合性がとられたものになるべきだと思います。

近所には農家多いしNOSAIのバンはよく走っているので馴染みはあります。
しかし、米や野菜の被害(私が見聞きした以前の?な件は果樹の台風被害でした)を想定した現行システムでは上限額の問題もあり、畜産には(特に優良種牛などは)とても対応しきれない。
大雑把な話、車の全損・大破事故に「自賠責」だけで保証するようなものでしょう(ちょっと違うが)。
これが今の限界なんだと思います。(←別に批判はしておりません。でもほぼ100%の加入率が必要かと)

だから「生活防衛のための新たな共済保険」を作り上げられないかと思いました。
実際のところ掛け金が高くてやってらんないといった反対は想定してました。
そこはなんとか「知恵」を出して(できれば外部の人も入れて)考えていけば、新たなアイデアを探る道もあるんじゃないかと。

濱田様、JA組織率3割地域ですか!
20年程前に食管精度など研究していて「経営拡大化シミュレーション」「農協は長年の自民政権に次第に絡めとられた」「これからは自主流通米だ!」とやってた自分たちにしてみれば、独立心と理想の高い(認定基準とかで泣かされることも多かったでしょう)素晴らしい地域ですね!

今回発生した宮崎の激甚災害ともなると、国に出ばってもらうしかないのが現状。
全国の獣医師や自衛隊に存分に働いてもらうのは、大いに結構ですが、
大騒ぎになる前もパンデミック発生後の保障にしても、新しいシステムを構築して行ければと思います。

県知事の言動・ダブルスタンダードに関しては、今は言及を避けさせていただきます。

宮崎のみなさん、大雨もあり、お見舞い申し上げます。

かみ合っていないと思い、速効で補足を入れたんですよ。
日本農業、NOSAI制度だけで万々歳、ととれます?
NOSAI制度の是非はともかく、想定外の事態に対処できる制度ではない。
制度の範囲内では忠実に履行しようとしてジタバタしている。
全ての被害農家対象のセーフティネットが必要だし、検討されている。のろいけど。
震災の時の政府の態度を忘れていませんよ。
補足の補足。

「JAとNOSAI」は、濱田さんの閾値を下げる話題のようですね(^^;
「国民の支持」は税金を投入されている事を、加入者が自覚すべきこととして提示しました。
納税者がどう思おうと、選ばれた政治家が決めたなら、自分の票が死んでいようとも、それは国民の支持ですよね。
「評価」は、制度の程度の良さ、ではなく、加入畜の評価額。
直前コメントで「セーフティネットを検討している」のも、NOSAIではなく国です。
タームに過剰反応されていませんか?
NOSAIについてコメント付けたのは、そもそも論に置いて、イメージによる誤解があるように感じたので、制度について整理してみたつもりです。

「口蹄疫に関する緊急調査研究」の研究課題の公募について

http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/100709_8.htm

面白そうですね。

みなさんなら、何を頼んでみますか?

何度もすみません。
家畜共済の掛金は甲乙丙と言う区分があり、そのうち丙の部分が、伝染病等に対する掛金になっています。
その部分がないのなら、今回も何の問題ないのですが、それが有る為にごたごたしている訳です。
今後の補償制度構築の際に、そのような部分の改正等も必要になるとおもいます。

緊急調査研究。おもしろそうですね。今回は堆肥の問題がメインだと思いますが、野生動物の件、ハエ等の昆虫によるウイルス拡散の事など、調査研究されると今後の為になるのではにでしょうか?


横から失礼します。
濱田さん、初めまして。
shum34さんと濱田さんの共済認識が違ってませんか?
濱田さんの農協(JA)共済と、shum34さんの農業共済組合(NOSAI)の共済はまったく別物だという前提に立ち返ったら如何でしょう??

ただ、NOSAIに国の金が入っていることは事実ですけれど。

緊急調査研究は、8月上旬からですから、緊急性もないです。今必要なのは、高確率で不活性化を早期にできる方法を発信することです。 ウイルスが混入している可能性が排除できない状況で、堆肥へのといわれても、採用する農業者も少ないように思えますし。 実験室ででも、やればいいことです。

 それと、もっとも危機感を持たなければ、いけないのは、今回の獣医への対応でしょう。このような扱い方をしていれば、産業獣医、行政獣医を目指す方は、激減するでしょう。 修羅場になった場合に、女性では、制約もあります(獣医としての技能がということではなく)。 現在の獣医は、俺たちがやらねば、誰がやるで、やってますが、次の世代が、そうのように思うかはわからないですし。 小動物に行く可能性がたかまる事もです。

 医師の方は、皮膚科、眼科が増えつつあるわけです。

なんだか、私の記述ミスから濱田さんとshum34さんの齟齬や誤解を発生してしまってるような感じです。
もしそうであれば、皆様にお詫び申し上げます!

当方、農学をかじった経験から関心は一般消費者よりはあると思っていますし、宮崎県から遠く離れてますが、農家・農協・県庁職員などに親しい職員も多いです。
が、あくまで素人で、消費者側の存在であります。

shum34さんのコメントの最初の1行はいただけませんね。閾値を下げるとかどうとか…。
まあ、日本の農業・畜産をより良くして行きたいという共通のコンセンサスがあるんですから、あまり感情的にならずに考えていきましょう!

本当にこちらのブログは勉強になってます。
少しずつでも「考える人」が増えていけばいいと思います。

omizo様 みなさま
初めまして。私は協力頂いた獣医師の先生も被害者だと思います。県の初動のまずさをそのまま引きずったせいで、作業量が膨大になり1週間ルールも何も出来ない状態に追い込まれてしまっています。
都農の水牛でも現場の獣医師の先生が県(家保)に要請した検体確認の必要性を無視して、県(家保)が結果4月16日まで「口蹄疫ではないか」と考えもしなかった事が無防備な蔓延を招いて、4月20日以降の一斉感染に結びついたと思っています。さらに10年前には実施された周辺農場での一斉採血を、今回も現場の先生達は必要性を主張されたのに何故か今回は実施されませんでした。ここで蔓延状態を確認していればワクチン接種のタイミングを逃す事は無かったと思います。
 4月の大規模農場申告の段階で現場で意見が出ていたリングワクチンにしても一切家保から国にも上がっていませんでした。発生周辺3kmの外周でワクチン接種し、まずリングの内側を全て殺処分し、後にワクチン接種家畜も殺処分していれば、予算措置と家伝の「特例を国に上げていれば被害は少なくてすんだはずです。
 5月中旬に新たに計画し、いざワクチン接種に踏み切りましたが、接種後の食肉処理のキャパを考えもしない計画を誰が作ったのかが不思議です。いきなり国の対策本部の考えが変わったのが今でも不思議です。このワクチン接種の発案は宮崎県本部からでは有りません。
 家保でも地区によって対応の違いが有って、えびの地区(西諸地区)での発生時は10年前の発生時の対処みたいにとても的確で統率の取れた物でした。写真判断での殺処分にしても、その後の一斉確認(関連農場中心)実施にしても。今回の県(家保)の初動のまずさの鍵は、この家保毎に差が出た所を検証すればよく分かるのではないかと思っています。
 私のつたないコメントは表現が悪く、獣医師さんを非難していたのではありません。家保(県)の対応がまずくて、その事により感染が拡大しないかと心配していました。
 川南や新富など家畜ゼロ地帯に防疫措置のみでほぼ手付かずで残っていた堆肥の処理がまとめて動き出している時期に、知事が非常事態宣言の一部解除を宣言してしまって一般車両の消毒通過が一気に減りました。堆肥も本来は埋却すべきウイルス汚染物なのですが、それが出来ないくらいの膨大な量を発生させてしまったのですが・・・。そして制限解除が各地で進む事で(これは先が見えた事のサインですので喜ばしいのですが)、消毒ポイント自体が無くなって来ています。
 そして話題性のある種牛特例を言い出しています。これで堆肥の危険性の事が忘れられている事になってしまいとても心配しています。県種牛5頭の件もあんなに濃厚にウイルスと接していた状態で、本当にキャリアになっていないのか今の抗体検査だけで分かるのか心配しています。それを特例で果たして残すことが宮崎の為になるのか、どうお考えでしょうか?
 もちろん補償についても大事ですし、農家にとっては今後に関わる話ですので一番の関心ごとでもあります。でもそれと並行して、まだ終わった訳ではないウイルス拡散の危険が残っている事を忘れないで欲しいです。

濱田様 またコメント論点がずれましたがお許し下さい。今回の補償についてもワクチン接種に関して特別な補償を急場で作ってしまって混乱していました。誰に聞いても補償がどの位にるのか分からない状態です。殺処分の前には国(大臣)の代理人と県(知事)の代理人と共済の方(評価査定)が来られて査定がはっきりしました。

みやざき甲斐 さま

6例目とされる場所の、家保の不自然さです、31日検体採取で、4月2日には、検査終了。検体からの特定原体は不明とされ、22日の強制立ち入り検査まで保存されていることです。 ここで、他の検体採取と共の検査に出されるわけですが。

 原体不明の検体を、1ヶ月近くも保存していたことです。 自己の検査での不明であるなら、又は検出されずあれば、動物研に依頼か、処分が普通です。 なぜに、それほど長く検体保存をしていたか?。 また、他に、同時期に検体採取で、不明となった検体は存在しないか?。その場合は、検体の処分がなされているのでは?。仮に検体が保存されているなら、どうしたか?。

1例目が確認された時に、検体検査依頼を出していないか?。疑いがなかったいうなら、なぜに、長く検体を保存していたか?との整合性が取れません。

 この1例のみ、これほど長く保存していたか?。 この一例のみ、さかのぼって、情報発信なされていないか?。
  

例の5頭は、陰性の確立は高いとはもいますが、家伝法16条にほぼ違反しています。 公に違反を行ったのですから、大臣、知事は刑事告発の対象になっても、おかしくないです。

6例目については、検体の保存こと以外にも謎が多いですね。

1.3/31の時点で感染していたのであれば、確認できた中での初発は6例目になります。これはたいへん重要な情報のはずですが、5月の中旬頃まで、わかりやすい形で公表されることはありませんでした。

2.4/29に、疫学調査チームが現地に入って、1例目の牧場を視察していますが、なぜか6例目のことには触れていません。
http://koji.air-nifty.com/cozyroom/2010/04/430-ff49.html

3.たとえば、6/11の東国原知事ブログでは、都農町での発生時のことを振り返っているが、6例目が3月に発生していたことは、なぜか全く無視されている。
http://ameblo.jp/higashi-blog/day-20100611.html

4.農水省の公表では、3/31採取の1検体でPCR+とされてますが、宮崎県の公表を見ると、これがスワブ検体だったことがわかります。3/31の時点では「下痢」で家保が呼ばれたわけですが、血液は採らなかったのでしょうか?またスワブでどのような検査を行ったのでしょうか?など謎に包まれています。

5.1~5,7,8例目について、O型と確定していますが、6例目は公表がありません。

確認の経過
平成22年4月22日、1例目の飼料関係の疫学関連農場として、立入調査を実施。
調査の過程で、農場主からこれまでの臨床症状の聞き取りをもとに血液5検体を採取すると共に、別の検査で3月31日に採取していた検体、スワブ3検体と併せて計8検体を動物衛生研究所 海外病研究施設(東京都小平市)に送付した。
4月23日夕刻、農林水産省からPCR検査(遺伝子検査)でスワブ3検体中1検体(1頭分)で陽性との連絡を受け、疑似患畜と決定した。

スワブ検体での検査は、PCRでの遺伝子検査での特定です。 6例目は、症状が無かったので、5頭より血液採取。 3月31日に採取された、検体が3頭分で、これは、スワップと血液検体と思われます。排泄物の採取は不明ですが、食中毒を疑うなら、採取されていても不思議でありません。 4月22日の強制立ち入り検査で。採取された5頭は、血液だけのようです(症状が無いので、抗体検査としたのでしょう)、このときは、以前の症状があったモノからは、新たに採取していません。 1例目は、イバラギ病等検査とありますから、抗体検査は当然ですから、血液採取は行っていますし、海外病施設でPCRとされていますから、スワップは採取されていることです。

知事の
都農町で発生する第2例目は4月23日(水牛・豚44頭)である。この時も確認されてから2日で殺処分が終わっている。都農町内の第1例目と第2例目の位置関係や付き合い関係等、因果関係は興味あるところだが、当然、周辺の移動制限や消毒等は万全だった。『ただ、第1例目が確認される前の潜伏期間の認識は恐らく無かったと推察する。』

 
勿論、都農町内のそもそもの家畜の数、また、南には川南町が隣接しているので都農町だけに関係することではないが、都農に第3例目が発生するのは、第2例目から約2週間後の5月8日である。これをどう見るか? ここが一つのポイントのような気がする。この間、隣の川南町では爆発的に増えている。

 都農町の第3例目は全体では48例目の農家(牛・207頭)である。この時も3日で殺処分が完了している。周辺の防疫体制は万全であったにも関わらず、何故、2週間後に都農町で発生したのか?


しかし、農水からOIEへの報告では、初発は3月26日と報告されていますし、 横浜市衛生研究所   横浜市感染症情報センター では、
『また、2010年3月26日に発病した水牛から別の検査目的で2010年3月31日に採取して保管してあった検体について口蹄疫ウイルスが2010年4月23日のPCR検査(遺伝子検査)で検出されたため、2010年の宮崎県の口蹄疫の発生の始まりは、第一報の農場での始まりの2010年4月7日から2010年3月26日に早められました。2010年3月26日に発病した水牛の農場は宮崎県児湯郡都農町(こゆぐんつのちょう)大字水洗に所在する水牛・豚飼養農家(水牛42頭、豚2頭)です。直線距離にして第一報の農場から北西約600mに位置します。』 この情報は、どこからもたらされたものか?。
2010年5月10日増補改訂は、1例目の記載。2010年5月31日増補改訂は、6例目の記載。

http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/idsc/disease/fmd1.html

県から農水にもたらされた報告は、6例目を初発とされている事です。 不可思議です。

第6例目については、下痢発熱の症状に基づき検査をした…症状から口蹄疫は想定外、家保で病性鑑定は不可能…で原因不明の結論。
検体保存ですが、家保ではどのような物であれすぐに廃棄することは無いです。一応、数年から10年スパンで血清などを保存しています。
この保存血清のおかげで、ウイルス性疾病の過去への追求ができた例が豚にあります。

omizo 様、みやざき甲斐様。本記事のコメントのテーマは口蹄疫の共済金制度についてです。

本ブログコメント欄は、口蹄疫に関しては掲示板的使用を認めております。記事のテーマに則した討論も自由になさって下さい。

ただし、まったく記事のテーマからは逸脱した第6例の「疑惑」をめぐっての重複的な投稿をはいかがなものでしょうか。いけないとは申しませんが、節度をお持ちください。いずれこのテーマには記事で触れることになると思います。そのときに投稿いただけたら幸いです。

「みやざき甲斐」様。あなたの行動力と故郷を思う気持ちには常に共感しています。しかし、防疫関係者、あるいはその方法への批判、特定農場に対する批判はしっかりとした根拠を提示してください。もちろん固有名詞は伏せてくれていいのですが、情報ソースが明らかにならないと、信憑性に疑問符が付いてトラブルの原因となりますので、よろしくお願いします。

管理人様失礼を申し上げました。

濱田様
私のコメントから6例目の疑念について巻き起こしてしまい申し訳有りませんでした。今後コメントについては十分気を付けて、慎重に行います。
omizo様 コンタン様 現役養豚家様
お騒がせする事になり、申し訳有りませんでした。6例目についてはこちらのブログでテーマに上がった時にまた議論・検証させて頂けないでしょうか。
是非宜しくお願いします。

国庫金が投入されているから、よろしくないと、言うのは、少し違うでしょうね。 生産者の減少は、それを取り巻くシステムにかかわる方の減少にもなりますから。 確かに、大規模なところに集約されれば、良いと言うものでもないでしょうし。効率化は進むでしょうが、失業者を多く出しそうでもあります。

生産者の再建は、システムの維持に直結した話でもあるわけです。

 消費者が、システムの効率化を望むなら、それは、仕方ないことですが。 現在の国の状況で、失業者を多く出すことが、どうかもであります。借金抱えて、商売変えろと言われてもです。 日本に畜産はいらないとおもっている人はいないとは思いますが。 自由貿易で生き残れと言っている人は居そうですが。

感染症に自己責任と言われても、好きで感染する方も、通常は居ないです。 仮に長期間感染症で隔離され、そのために、私財を失った場合、感染は自己責任だからら、治療費など、自己負担といわれましても、公衆衛生のために隔離されてしまっているわけですから、隔離中の費用、退院後の生活の補助支援、労災支払い(個人事業主は、入れませんが)。最悪の場合は、生活保護の支給。 基本的に早期に、社会復帰ができるように、なされる必要はあります。 

 自己が感染症で、長期の隔離を余儀なくされた事を想定した場合。切り捨てられるのは、いやであると思いますが。 

omizoさんの「産業獣医、行政獣医を目指す方は、激減するでしょう」というのは、まさに近い将来直面するであろう、大きな問題だと思われます。

が、こうなれば畜産農家の子供を獣医にしていく事も、さらに必要になるかも知れませんね。

まあ、家畜人工授精師しか持てなかった私が言うのもあれですが。

一時webを覗けませんでした。
「閾値」は「沸騰点」と言い換えて良いです。
ある臨界点を超えると、感情がオーバーフローしてしまう。
その人の歩んできた道によって、特定の話題が出ると、熱くなりやすくなる。
閾値を下げる、は、そんな意味合いです。

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