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2010年7月13日 (火)

宮崎口蹄疫事件 その51  宮崎口蹄疫事件の疑問をリストアップしてみた

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とうとうこの宮崎口蹄疫事件のシリーズも50回を超えました。一般ブログでこれだけ長期間の連続シリーズをしている所はないんじゃないかな。
ま、それを記念してというわけではありませんが、いい機会ですので、この口蹄疫事件の疑問を思いつくままに書き出してみます。

なぜ初動が遅れたのか。家保はどのように動き、何に失敗したのか。
なぜ、確定診断が20日間も延びたのか。
それは組織構造上の必然だったのか、単なる現場ミスの累積にすぎなかったのか。

4月28日の試験場の豚の感染はどうして起きたのか。それが5月初めのアウトブレイクとどのような関係があるのか。

処分の著しい遅れはアウトブレイクと密接な関わりがあるが、なぜかくも大きな遅れをきたし、患畜の滞留を招いてしまったのか。

家保の防疫員はもっぱら処分に投入されていたが、その判断は正しかったのか。
防疫員による発生動向調査は的確に行われていたのか。

ワクチン投与はどのような判断で、誰がしたのか。その時期は的確であったのか。

なぜ国はこの事態を5月10日まで放置してしまったのか。
農水省疾病小委員会はどのような位置にあり、どのような対応をしたのか。
農水省消費安全局と地元家保とはどのような関係にあるのか。

農水省防疫官僚と農水大臣はどのようなやりとりをしていたのか。
情報は正しく大臣に届けられていたのか。
なぜ、農水省幹部は4月28日に最高指揮官たる大臣の不要不急の外遊を許したのか。

口蹄疫情報は官邸や関係諸官庁、組織に届けられていたのか。首相はどのような判断をしたのか。
関係諸方面の各省は口蹄疫対応をしたのか。

宮崎県知事の初動は正しかったのか。宮崎県知事は正しく口蹄疫を理解していたのか。
知事はパンデミックの状況と対応していたのか。
知事の種牛の判断は正しいのか。

補償方法に問題はないのか。特別措置法が切れた後、新たにどのような補償体制を取るべきなのか。

家伝法や防疫指針に問題はないのか。
英国や韓国の口蹄疫緊急対策とわが国はどこが違うのか。

今後この宮崎の口蹄疫事件を教訓にして、どのような防疫体制を作り上げていくべきか。
今後、口蹄疫防疫対策を見直す上で、国がすべきこと、県がすべきこと、地域がすべきこと、関係団体がすべきこと、そして個人農場がすべきことは何か。

まだまだ延々とこのりストは続きそうです。そのくらいこの事件は巨大であったし、そして分かっていない部分も多くあるのです。皆様も思いついたらコメントを下さい。
そのうち余力があれば、時系列とジャンル区分けをして分かりやすくしてみるのもいいかなと思っています。しかし、これをまともに書いていったら一冊本ができますなぁ。

まっ黒な津波のようだった口蹄疫の嵐が過ぎ去ろうとしている今、単なる責任のなすり合いではなく、冷静な総括を始めるべき時期です。

■写真 ホウズキが成りました。まだグリーンアップルです。

■追記 宮崎県参院選においても、ほぼ2倍の圧倒的な大差をつけられて民主党候補が破れました。これは国の口蹄疫対策を県民が信任していないことを意味します。
山田さん、篠原さんはしっかりこれを噛みしめて、ほんとうにいい政策を作り上げていって下さい。お願いします。

■追記その2 このところわがブログのもうひとつの大ジャンルであった沖縄を取り上げられませんでしたが、ここでも民主党は全敗という無残な姿をさらしてしまいました。
喜納昌吉さん(県連会長)も得票を半分に減らして落選。いいチャンスです。そもそも反戦運動にも取り組む音楽家のつもりが、音楽もやる与党政治家となった時点で考え直すべきでした。短い人生です。ミュージシャンに徹して下さい。
   -氏の顔がどんどん悪くなる一方なので、心を痛めている元ファンより-

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口蹄疫問題」カテゴリの記事

コメント

今後『また必ず発生する』との前提で、しっかり検証する必要がありますね。
初動・連絡指示系統・消毒薬等の蓄積と配布手段・応援の人員配置・埋却場確保・補償問題・侵入経路の特定と、全国レベルでのシミュレーション…。

頭痛いっす!
政治の縄張りとか独断専行とかもあるし…。

鶏や人の新型インフルエンザ防疫にも応用できそうなことがいっぱいありますね。
まさに、今そこにある危機です。

今回の口蹄疫において、どうしても検証総括すべきことの一つに、企業型畜産があると思いす。
個人による大規模化もありますが、企業による畜産経営が、今回の宮崎口蹄疫に及ぼした影響もしっかり検証、総括すべきではないでしょうか?

何度もすみません。
もう一つ大切な事を忘れていました。
第一通報者(農家、獣医師)の保護も議論の対象にすべきではないでしょうか?

10年前も今回も、何故か通報したものに対する誹謗中傷が、どこからともなく出てきます。鳥インフルの時も同様な図式があったような記憶があります。
その際は報道されたと記憶しますが、10年前および今回は、それらの報道はありません。しかし、やはり残念な結果になっているみたいです。
そのような事が繰り返されるなら、一番重要である早期摘発、早期処分が遅れ、また蔓延状態を作ってしまうのではないでしょうか?
この点は、しっかり議論されるべきだと考えます。

一宮崎人さんの視点は非常に重要です。このテーマはデリケートなんですが、今度も水牛農場がひどいめにあいました。また往診した獣医や家保もバッシングを浴びました。
このようなことがあると、ぜったいに通報をせずにもぐります。またはこっそりとワクチンを使ったりするようになります。このテーマは近々やります。

山形さんのおっしゃる全国的シミュレーションも重要です。これも別途やってみたい論点です。

 現地の言葉にならないつらさ、もらい被害なのに感染元もうやむやにされそう・・・
 農場主は金が入るからまだ良い・・・
従業員は失業・・・
濱田さんこのブログやめないで!!!!!!!
 豚農家と牛農家の児湯内での対立(悲しい)
牛と豚と鶏では微妙に立場が違うのは児湯にいれば、肌身に浸みてるってば!!!
濱田さんはこれからのことを考えているけど、児湯人は、ただ今の政治に翻弄されていることが、つらくて、飲んでます。あぐらや民主党が極悪なのは本当です。
農家のなかには、国から退職金が出たと喜んでいる者もいます。
でも、まっとうな者は、本当のことが伝わらないこの世が恐いのです。
 東国原はよく倒れないでいるだけりっぱだとおもいます。
濱田さんはこれからどうしたら良いか提案お願いします。早期発見キットなど、国も同じこと言ってましたね!

すいません。宮崎にも畜産にも何も関係ない者です。
ただ、ワクチン接種のことが納得いきません。 あの方法で良かったのか?
最悪、川南町、または豚さん限定では駄目だったのかなあと。
後、イギリスはなんであんなに広がったのでしょう?イギリスの例を知ってたので、素人考えで九州に広がると思ってました。
素人の疑問なので、論点ズレてたら、無視して下さい。
追伸 口蹄疫以外の記事も読みました。色々、興味深かったです。

初発農家や通報した家保の獣医師が非難の的にされる危惧は大いにあります。北海道でも2001年BSEの診断をした家保の若い女性獣医師が自殺しました。何例目だったか記憶が定かではありませんが、3~4例目で国中が大混乱しているさなかでの診断だったため、責任を感じての行動だったと思います。感染は獣医師のせいでは無いのに本当に残念だった事を思い出しています。今回の宮崎県内において、初発農家や通報獣医師がどのような立場に置かれているのか遠くにいては分かりませんが、BSEと違い「強伝染性」の口蹄疫は早期の通報が、その後の拡大を防ぐ唯一の手段である事を、全ての関係者が認識する必要があります。(今回は結果として大爆発してしまいましたが、別角度から見れば、今の所県内で押えこんだ事を評価しなければならないと思います)今朝の「アサズバ」で民間種雄牛の処分に関して知事と大臣の協議模様が放送されていました。コメンテーターも賛否両論ですが、県事業団の種雄牛を特例とした事が、尾を引いている事を話すコメンテーターはいませんでした。優先されるべきは、感染リスクを限りなくゼロにする事です。酷な言い方ですが、宮崎の畜産再建はその次に手をつけるべきものと思います。

>そのうち余力があれば、時系列とジャンル区分けをして分かりやすくしてみるのもいいかなと思っています
期待しています、是非、やってみてください。

今回の口蹄疫事件が終われば、いずれ報告書が出されるでしょうが、いっそのこと、その大本営発表の報告書とは別の、独自の報告書を是非作って欲しいです。

同じようなことを考えていた人が濱田さんの文章を引用しています。
コメントをつけている人が、どの問題を軸にしていけばいいか指摘しています。
http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/755.html

この人たちや、このブログの常連さん、他の優秀なブログを書いている方などを編集委員に採用して、是非作って欲しいです。

まずは試しにwikiを使ってまとめてみてはいかがでしょう。
wikiサービスは
http://atwiki.jp/
などがあります。

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