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2010年8月 5日 (木)

宮崎口蹄疫事件 その67  「みやざき甲斐」さんの重要なレポート

030

「みやざき甲斐」さんから重要なコメントを頂戴しました。内容に鑑みて全文を再掲載いたします。

[以下引用]

水牛農場が当初6例目からいきなり1例目に遡った経緯。農場側も獣医師も正直に調べてくれ、と訴えていたのに。
・3月31日採材:スワブ採材と採血検体
・3月31日の一例目発症と確定さかのぼった検査結果はスワブのみ。(県が報道陣へもコメント)
・なぜここだけ「侵入が3月中旬だった」と疫学調査チームは断定出来たのか。安愚楽牧場の遺伝子解析はどうなったでしょうか。水牛農場での3月31日の抗体検査のデータはいつ判明し、どこに行ったのか?

 宮崎のほかの地域でも「水牛が持っていた」「研修生を入れていたのを隠していたから蔓延させた」と結論しつつ有ります。
 日本でここでしか触れられなかったモッツアレラチーズを身体一つで作り上げてきた農家さんでした。県も視察するルートに組み入れていた様な農場です。今までとは手のひらを返した様な。県も知事も何も擁護する姿勢がなく、国の疫学チームの結論をそのままにしています。

地元でも、ネットでも奇妙に具体的に流れる噂。本人が、地元への配慮でやんわり否定されるだけにされていて。何も反論なされないので県内でも他の地域でも感染した水牛を持ち込んだ、という話さえ定着しつつあります。
そこへ国の疫学調査の発表内容です。

 本当は「大規模農場」で部外者からの発生申告で、発覚した時の遺伝子検査が解明のカギだと思います。(ここの大規模農場と水牛農場の飼料業者は共通しています。)
ブルーシートでウイルス隔離出来ないか検討する程の発症頭数。その時の採血からの遺伝子検査内容を発表せず、水牛農場のみを強調する国の姿勢、それに同調すらしている県の姿勢を疑問に思います。

 飛び火発生の時に細かく業者や農家を回った様に、今回も安愚楽牧場に関係する業者、獣医師、初発10件の農家全てを回ることを期待していました。意図的に調査チームの立ち入りポイントを決めている気がします。
 飛び火発祥の時も協力運送業者のせいにされかかっていました。それに打ち勝ったのも本人達の反論のおかげでした。再度疫学調査もやり直していました。

 担当獣医師の方も実名で取材に応じられて、勇気ある発信をなさっています。10年前の宮崎での口蹄疫で、発生をすぐに疑って検査を依頼された獣医師さんは、地元ですら「なんであんな大げさになる様に検査させたんだ」と非難されていました。あの時も県が主体的に初発についての具体的調査結果を公表しなかった事が影響し、やり場のない力が獣医師さんへ向かった様な感じでした。
 
 本来は初発でなかった可能性がまだ残っている農家を意図的に初発にしてしまう事になれば、今後もいよいよ感染疑いの農場が申告しにくくなってしまう事を危惧しています。

[引用終了]


このブログにお越しの方はご承知でしょうが、「みやざき甲斐」さんは地元で発生当初より、被災農家に対して献身的に地元を元気づけ支援をし続けた人です。私は氏のこの2カ月間の誠意溢れる人柄と活動を熟知しています。

また、コメントされる膨大な情報もネットから探してきたものは一切なく、自らが現地に出向き現地の人たちから直接に得たいわば「脚で稼いだ情報」で、非常に信頼性が高い内容でした。

今回のこの頂いた情報もそのひとつの集約点とでも言うべき内容です。何回にわけて考えていきたいと思います。

内容的には多岐にわたっており、整理をすれば以下になるかと思います。
■① 3月31日の水牛農場のスワブ採材と血清検査において、検査結果の公表がなぜかスワブのみで、血清検査が公表されていないこと。それにもかかわらず、疫学調査チームが「侵入は3月中旬」と断定し得たのか。

■②「大規模農場」と水牛農場との飼料配送会社のつながりの可能性。

■③「大規模農場」における疫学検査で、非常に大量の発生をみたにもかかわらず、遺伝子検査の結果を公表しない国と県の姿勢。

■④「大規模農場」からの感染拡大の疫学調査が徹底されておらず、恣意的に選択されている可能性。

■⑤水牛農場が実は初発ではない場合の可能性。

先日来、私は今回の事件が中途半端な疫学報告が、かえって宮崎県内の「噂」を固定してしまう危険を指摘し続けてきました。

また3月31日の疫学調査も水牛農場では、スワブと血清検査が同時に行われているにもかかわらず、スワブのみしか発表されないために過去に抗体が上がっていたのか不明瞭なまま「3月中旬」にまで遡って初発農場とされているいきさつの不透明さがあります。

なぜ「3月中旬」が初発なのかは、初発農場を確定する上できわめて重要である証拠なのにもかかわらず、その決定的とも言える疫学証拠が開示されていません。

また同様に、感染拡大をえびの市にまで拡げた安愚楽3農場の検査方法が非常に不徹底であり、恣意的であることも指摘されてきました。

今回の宮崎口蹄疫事件においては、家畜防疫員が殺処分に駆り出されてしまったために発生動向調査がほとんどされないという異常事態が前提としてあり、その結果が初発とされた水牛農場での検査結果の不透明さや、感染拡大のハブとなったと思われる安愚楽農場での恣意的な検体選択などにも現れています。

このような不透明かつ不徹底な調査がまかり通って真相解決を歪めています。困った現象です。

次回よりもう少し細かく検証いたします。

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コメント

力のあるアグラ牧場を庇って、
水牛農家=スケープゴートに仕立て上げつつある構図…という理解でよろしいのでしょうか?

なんか釈然としません。


みやざき甲斐さんの情報収集努力には、いつも敬服いたします!

頑張れ宮崎の畜産!
応援し続けますよ!!

昨日の国会で、農水大臣が、現行法に不備があったとしても、第一義的には、県の責任と発言されています。そうなると、県はやはり全力で、今回の口蹄疫禍の原因と感染経路を解明する必要があるのではないでしょうか?
宮崎の復興と、原因究明、これからの宮崎県に求められる大きな試練だと思います。

雑誌のインタビューで反論済みです>>>>

雑誌1誌で、反論しても、世間は、反論と見ないと思いますよ。

まだ、オフィシャルホームページで、お話された方が、反論としては、ベターかも。

マスコミ記者は、記事にするとき、本人のホームページは、確認されるはず。
そこに、何も書かれてなければ、売れる記事なら、書いちゃうのでは?
そこに、反論があれば、それを覆す取材を持たないと、デスクが記事の許可を出さないのが、普通でしょう。ゴシップ週刊誌は、別として。。

雑誌は、たとえば、週刊誌レベルで、反論しても、世間がどこまで信じるか?です。
うそでも、全国テレビ報道になると、世間は、信じます。やらせ報道でも何でもね。

無理矢理こじつけて初発にしたがる宮崎の人もどうかと思います。
>>>>これは、宮崎の人の責任なんでしょうか?農水が、出しているので、農水の問題なのでは?

マキさんの気持ちは、解りますが、正しいことでも、本人が、公表しない限り、他人は、わかりませんよ。

疫学調査報告書は農水の科学性の問題です。 
6例目は、3月31日に3頭からスワブ、血液、排泄物各1検体づつ採取・4月14日2頭の血液採取・4月21日なぜか、新たに5頭から血液採取、スワブ採取は不明。 31日分のスワブ3検体と新たに採取された5頭の血液検体、8検体を小平へ送付になっています。 変わった検体の送付です。症状がなければ、3頭から新たに血液採取されても良いとは思いますが。 発症が有ってもブワブからのPCRで検出できないウイルス量であるばあも有ります。 

6例目が3月中旬は、3月26日から、潜伏期間10日ほどをさかのぼってのような。

 6例目から1例目にはどのようにして感染が起こったかも現在不明ですし、10例目試験所には、どのように感染が起こったかもです。

7例目を言われますが、此処も初発でない可能性もあります。 

 と畜場、化製場・死亡獣畜取扱場もハブになりうります。 

牛ではIgMは感染後3~5日で検出され,5~10日でピークに達するが,長期間は持続しない。IgG1とIgG2は,IgMより4日遅れて出現し,感染後15~20日で最高値に達する。中和抗体の長期間の持続は主にIgGによるものである。粘膜上の感染免疫も主に牛で調べられている。粘膜上の中和抗体の主体はIgMとIgAで,感染後7日で咽頭液に検出される。感染後20~60日でも咽頭液に中和活性を持つIgAが検出されるが,これは局所で産生されたものと考えられている。キャリアー化した反芻獣の中和抗体価は,血清と咽頭液のいずれにおいても,キャリアー化していない個体のそれより高く長期間持続する。これは持続感染したウイルスの免疫刺激が継続するためと考えられている。感染後の細胞性免疫の関与は最近研究が開始されたばかりで体系的な解明はなされていない>>>>

と村上洋介氏の論文に書かれている。これによれば、抗体価IgGは、感染後、20日以上経過したあと、採取した検体でも、検出の可能性があることです。

現状、潜伏期間を7~10日と見て、海外悪性伝染病
防疫対策要領を適用しているが、第6例のみ、過去検体があったからのみをして、初発断定と決定してしまうには、飛躍しすぎと思います。可能性は、否定しませんが、断定までは、どうかと。。

7例目が、初発と断定する科学的根拠は、現状、私には、持ち合わせていません。

しかしながら、7.8.9例目は、獣医さんはじめ、農場出入り者が、全部社員であり、立ち入り検査時に、相当数の臨床所見が見られる患畜があったとの証言もあり(事実関係調査待ち、宮崎日日新聞で報道済み、他の農場に比べ、飼育頭数に対する臨床所見あり頭数比が、異常に多い?)、本来、臨床所見があれば、ただちに、通報されることを、前提に、検証していますから、そもそもの前提が、くずれてきております。

片や、潜伏期間でさかのぼり、もう一方は、通報遅れ期間を参入せず、また、前者は、過去採取の検体の抗体価から感染時を予測すると言う、比較基準がばらばらで、科学的根拠が薄いと考えますが。。

もちろん、omizoさま、ご指摘のように、感染経路が、点、線、面のように、単純化されてない可能性は、当然ありますが。。

「山形」さん、次回投稿時にアドレスを付記して下さい。よろしくどうぞ。

で、ごさいます
。携帯アドレスですが…
めんどくさくて すいません。

二階堂ドットコムさんにも誤解した記事書いてありましたね。時々、ん??何か裏を読めって?と思われる記事を出されます。
ところで、噂の牧場が訴えた時点で、先方は「受けてたつ」と仰ってた。証拠の幾つかがあるのではないでしょうか。期待してます。
噂の牧場は、旬刊が出るまで一切、口てい疫についてHPでは触れず、その前に、代表者の名前を早々に削除してました。(魚拓あり)旨く切り抜けられそうになった時、CM全国大放出、これは大変よくあるパターンです。「お礼」でしょう。
早く真実が公にされますように。

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