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宮崎口蹄疫事件 その106   山内一也先生の衝撃的提言 宮崎で使用されたワクチンはマーカーワクチンだった!?

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ああ、痛てぇ。農作業中に事故をやらかしました。いやなに単に雨でコンクリートの作業道でハデにコケてそこら中を打っただけですので、ご安心を。

これが機械相手だとしゃれでは済みません。農作業中の事故は実に多くて、その大部分はトラクターや刈り払い機などの事故です。これで事故るとこわい。指くらいならまだしも、転倒したトラクターの下敷きになったりすると命に関わります。

さて、どうも皆様のご意見をお聞きしても、今回の宮崎のケースでの「殺処分を前提にしないワクチン接種」は旗色が悪そうですが、もう少し口蹄疫ワクチンについて考えてみたいと思います。

口蹄疫ワクチンは、家畜全般をみわたしてももっとも進化が遅れているものです。鶏のNDなどは私が経験した10年前とは比較にならないほど進化しているのに対して、口蹄疫ワクチンは今なお発達が遅れています。

その最大の理由は、OIEが口蹄疫防疫戦略を殺処分を中心として確立したため、現実に清浄国にとって「使えない」分野となってしまったことです。

製薬会社からすれば、使ってもらえないような口蹄疫ワクチンを長期間かけて膨大なコストを支払ってまで開発する理由が薄いのです。

つまりは、使ってもらえないから口蹄疫ワクチンの進化が遅れている、だから製造会社も限られていて、在庫も少ないということになります。

「使えない」理由は以下であるようです。
[引用開始]

口蹄疫ワクチン(英国メリアル社製Aftopor)は存在するが、基本的に使用しない。その理由は

  1. 感染の診断が不可能になるので、その後の予防が著しく困難になる。また感染した動物と抗体の区別がつかないのでワクチンが投与された個体が生きている間は輸出相手国が輸入再開の許可を出さないケースが多く、産業への長期的打撃が大きい。
  2. 100%の効果がないので、感染源になったり偽の安心を生む。現在あるワクチンは(生体内での免疫の)有効期間が6ヶ月で、個別の型にしか効かない。新たに感染した場合、排除するのではなくキャリア(潜在保菌患畜)(1-2年という論文も存在)となり危険である。またウィルスの変異速度がはやく、免疫効果が未知数。
  3. 日本では、2010年以前に使用例がなく不安である。
  4. ワクチン接種された動物は食品に使えない。(?)
  5. 接種範囲の決定が困難である。
  6. ワクチン接種、診断、殺処分の3つを兼業ができるのは獣医師だけであり、流行期に過重な負担となり実行不可能に近い。

[引用終了 出典 Wikipedia]

とまぁ、これが口蹄疫ワクチンは存在しても清浄国にとっては「使えない」理由のようです。6ツ理由が並んでいますが、玉石混淆というか、1の「感染の診断が困難になる」を除いては、今回の宮崎県の「ワクチン接種⇒殺処分大戦略」を知っているだけに苦笑してしまうようなものも混ざっています。

使った例がないだの、接種したら肉が食えないだの、接種範囲が決められないだの、獣医師が足りないなどとグダグダと言っていても、その気になってやれば、要するに「出来る」のです(笑)。

言うまでもなく最大の理由は、ワクチン接種をすると自然感染との区別がつかないことだと思われます。だから、口蹄疫ワクチンを接種すれば、ほんとうに自然感染した個体と、ワクチン接種した個体に同様に抗体が出来てしまって見分けがつかなくなり、診断が不可能になる、というわけです。

だから、いったん接種してしまえば、ほんとうに感染していようといまいと、まとめて皆殺しだぁ、という実にダイナミックというか乱暴な方針が今回の宮崎で取られた方法です。

一見もっともらしい理由ですが、これも実はほんとうにそうなのか非常に怪しいのです。ご存じ、マーカーワクチンの存在を無視した政府方針だからです。

この議論に一石を投じられたのが、高名な山内一也先生(東大名誉教授)でした。先生はこう書いています。
[引用開始]

現在口蹄疫ワクチンの多くはマーカーワクチンです。宮崎で用いられたのも同じです

 マーカーワクチンではNSP抗体の検出に信頼性がなければなりません。そのため、NSP抗体を検出する検査法の開発は1994年からEUの支援のもとに始まっており、2001年には最初の市販の検査キットについて、5000頭ほどの家畜の血清についての信頼性確認の成績がOIEのアジア地域会議で報告されました。

 マーカーワクチンを接種し、NSP抗体が陰性であることを確認すれば殺さなくてすむようになったのです。OIE2002年の総会でNSP抗体陰性が確認されれば6ヶ月で清浄国に戻れるという条件を承認しました。
[引用終了 出典 予防衛生協会 口蹄疫の正しい知識 殺すためのワクチンから生かすためのワクチンへ」)

私はこれを読んで愕然としました。まず、宮崎県で接種された英国メリアル社のAftoporワクチンを、先生は明瞭にマーカーワクチンであったと書いているのです。先生ほどの防疫研究者がマーカーマクチンであったと断言していることを疑う根拠は、私にはありません。

そして、マーカーワクチンはNSP抗体が陰性であることが確認できる特性を持ち、したがって自然感染であるかどうか識別が出来るとされています。

また、OIEは2002年年次総会でNSP抗体陰性が確認されれば、6カ月間で清浄ステータスに復帰できるという条件を作ったとされていることです。

先生が上げられた3ツの理由のうち後二者は私も知っていました。問題は今回のメリアル社Aftoporワクチンがマーカーワクチンであったということです。これは東国原知事のブログ言説と符号します。

となると、先に述べたWikipediの6ツの条件、ほぼすべてが否定されてしまい、ワクチン接種しての殺処分に重大な疑問符がつくことになります。

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口蹄疫問題」カテゴリの記事

コメント

えええー!
マジっすか?
愕然というか、激しく脱力する話です。

何のためにあんなに沢山の牛や豚を殺して埋めたんだよ!

もう、枯れた涙がまた噴き出すような話じゃないですか!

投稿: 山形 | 2010年9月24日 (金) 08時52分

山内先生の言葉通りとすれば、大きな衝撃です。
ワクチン接種が国内初であり、国民や農家の風評を考慮し、ワクチン接種=殺処分と言う構図を描かないと、ワクチン接種牛肉が一般消費者に受け入れられない・・・との判断ではないでしょうか?
ワクチンの種類云々と言っても、一般市民はワクチン接種牛肉=感染している牛肉との理解になると思います。
また、これらの理解醸成をするには時間が不足しているとの政治判断かな?とも思います。

投稿: 北海道 | 2010年9月24日 (金) 09時39分

マーカーワクチンを使用したとして、3ABC検査を、その接種群に行って、その接種群を管理できる前提が必要になります。

日本の現地の畜産業は、繁殖、肥育、一貫、酪農と、入り乱れており、しかも、群として、区域を分けたりできるほど、農場が離れていない。

また、繁殖牛を他県で、肥育したり、その後、種牛として、宮崎に戻ってみたり、あるいは、肥育途中で、売却され、まったく遠方の食肉加工場でと殺され、食肉流通しているなど、牛だけをとらえても、長期間、監視し、管理することが、不可能でしょう。

海外のように、ワクチン接種家畜専用管理農場へ、放り込んで管理するなど、体制が、ワクチン接種を前提とした、食肉流通システムでないと、無理だと、思うのですが。。

大体、3ABC検査を、動物衛生研究所が、やる気があったのか?
無かったと思いますが。。

投稿: りぼん。 | 2010年9月24日 (金) 10時01分

りぼん様。もう少しご説明をしていただけませんか。3ABC検査など、私はよく理解できませんもので(汗)。

投稿: 管理人 | 2010年9月24日 (金) 10時21分

非マーカー口蹄疫ワクチン最大の問題が、使われない理由の1と2であることに異論はありませんが、では、マーカーワクチンなら1と2をクリアするかというと、大変疑問です。

食品安全に関する4はそう大きな問題ではありません。
油性アジュバンドに関しては、そんなに数多く種類があるわけではなく、既存ワクチンで同種のアジュバンドが使われていれば、比較的早くクリアできるでしょう。
それよりも、動薬法で認められた家畜用ワクチンに、口蹄疫ワクチンがはいっていないことの方がひっかかっているのでは?
元々使わないのが基本方針のワクチンであり、使っても接種家畜の市場流通は認めないのが前提ですから、安全試験など必要ないと。
安全試験の済んでいない物を接種した家畜を食用目的で流通させることはできない。

投稿: 現役養豚家 | 2010年9月24日 (金) 18時03分

安全試験の済んでいない物を接種した家畜を食用目的で流通させることはできない
>>>>>
これについては、食品安全委員会の食の安全ダイヤル担当、小林さまに、食品安全委員会の専門委員会で、検討して、いただけるように、正式に依頼しました。

油性アジュバンド入りワクチン使用について、今回の口蹄疫ワクチン以外にも、輸入人間用新型インフルエンザワクチンの使用時にも、あったのですが、アジュバンンドの国内認定問題については、検討しなければならないと言う認識は、あるようでした。

最近、豚用不活化ワクチンで、油性アジュバンド添加ワクチンを承認したと、言っておられました。

投稿: りぼん。 | 2010年9月24日 (金) 20時30分

3ABC検査手法については、omizoさんが、お詳しいので、お任せしたいのですが、遺伝子組み換え操作手法により、標的マーク蛋白質のポリ蛋白質の抗原組み換えをあらかじめすることで、自然感染ウイルスとの判別をよりわかりやすくしているように、思えます。

いわゆるテキストには、以下のような記述があります。
******************


このため,NS蛋白質に対する抗体検査手法は,ワクチン接種地域におけるキャリアー動物の摘発手法になる可能性があって,各国で研究が行われている.これまで,NS蛋白質のL,2B,2C,3A,3B,3C,3D,3ABCなどを遺伝子組換え技術や化学合成法で作製し,これらを抗原とした免疫拡散法,エライザおよびウェスタンブロット法などの抗体検出法が検討されている[13, 84].しかし,こうしたNS蛋白質を抗原とする抗体検出法には問題も残されている.すなわち,上記の各NS蛋白質の中には,3D蛋白質(VIA抗原)のようにウイルス粒子に微量が組み込まれ,結果としてワクチンを頻回接種した動物にも抗体が検出されるため特異性が乏しいものや[89],免疫原性が低く抗体が持続しないもの(L,2C蛋白質)などが存在する.1994~1997年にかけて,欧州委員会で実施されたNS蛋白質を利用した抗体検出法に関する共同研究によると(Dr. Mackay, 1997年欧州委員会口蹄疫防疫技術検討会),3ABCポリ蛋白質を抗原とした抗体検出法が最も有望視されている.しかし,現在のところ,こうした抗体検出法単味で抗体識別を行いキャリアー動物の摘発を図るのは困難で,プロバング法やPCR法との併用が不可欠と考えられている.しかしながら,NS蛋白質を用いる抗体検出法は,万一口蹄疫が発生した場合にもその後の清浄化技術に不可欠で,その研究は清浄国においても重要性を増している.
  4)ウイルス株の抗原解析
  タイプあるいはサブタイプの決定などウイルス株間の抗原の比較は,従来はモルモットで作製した免疫血清を用いて,補体結合反応または中和試験で行われてきた[46].この方法では,2株間の抗原的相関度Rは,で求める.rはヘテロ血清とホモ血清の抗体価の比率で示され,2種類の抗原についてr1とr2を求める.その結果,R値が70%以上を示した場合に同一タイプに分類され,ヘテロワクチンが有効とみなされる.一方,R値が32%以上70%未満の場合には異なるサブタイプに分類され,ヘテロワクチンの効果は不十分と判定される.またR値が32%未満の場合には,その程度に応じて著しく異なるサブタイプか,まったく異なるタイプに分類され,ヘテロワクチンの効果は無効と判定される.ところで,以上の分類方式は1967年に口蹄疫WRLにより提案されたものであるが,その後サブタイプ分類に関する諸問題が生じてきた.すなわち,(1)測定誤差や免疫動物の個体差によりR値の変動が時にサブタイプ分類の枠を越える場合があること,(2)ワクチン株の選択には広い抗原相関度を持つdominannt株がよいが,r1とr2の平均値で示されるRは必ずしもそのことを反映しておらず,ワクチン株の選択という観点からはむしろrを重要視すべきこと,(3)将来限りなく新しいサブタイプが出現する可能性があって,分類学上混乱が生じる,などの問題点である.このため,1976年に同じく口蹄疫WRLから,既存のサブタイプは存続させるが,将来のサブタイプは疫学的に重要なものに限定するとともに,ワクチン株の選択という観点からはR値よりr値を重視するよう提案がなされている[46, 68].

投稿: りぼん。 | 2010年9月24日 (金) 20時39分

口蹄疫ウイルスでの3ABC検査の直接の説明ではありませんが、下記のURLの模式図が、参考イメージになるのかも知れません。私は、検査センターの技師でも、医者でも、獣医でも、遺伝子学者でも、ウイルス学者でもありませんので、詳しい正しい説明は、そういう方に教えていただいてくださいませ。

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20070529/pr20070529.html

投稿: りぼん。 | 2010年9月24日 (金) 20時48分

>最近、豚用不活化ワクチンで、油性アジュバンド添加ワクチンを承認したと、言っておられました。

これはPCV2用ワクチンの事でしょう。
それ以外で油性懸濁アジュバンドでしたら、だいぶ以前…記憶の限りでは20年くらい前から??…使われています。

投稿: 現役養豚家 | 2010年9月24日 (金) 20時56分

そもそも、日本ではマーカーであろうとなかろうと、口蹄疫ワクチン接種をした家畜由来の食肉流通は,今後も認めないでしょう。
ワクチン非接種清浄国ステータスを堅持する諸外国でも、やむを得ず緊急ワクチン接種をした場合には、食品流通ルートには乗せず、すべて廃棄処分しています。

ワクチン接種肉を流通させない方針については、日本の畜産関係者ほとんどが同意するでしょうから、国も口蹄疫ワクチンを食品安全委員会に出す事もないでしょうし、そもそも必要がないと、私は考えます。

投稿: 現役養豚家 | 2010年9月24日 (金) 22時04分

ワクチン接種肉を流通させない方針については、日本の畜産関係者ほとんどが同意する>>>>つまり、ワクチン接種家畜は、全頭殺処分を今後も、続けるなら、
食品安全委員会の介入は、必要ないでしょうし、変異の早い口蹄疫ワクチンを精度を保って供給しつづけるには、多額の費用も必要でしょうから、覚悟も必要です。(ワクチン家畜を生かせておく方針から、途中で、元の殺処分方式に戻ることも、大変です)

今回は、マーカーワクチン接種により、殺処分回避というお題なので、そのつもりで、コメントしてます。

あくまで、すべて殺処分で、根絶するスタイルを今後も、採用するなら、農家さんが、早期発見、早期通報、即殺処分と言う体制がしやすいような法律を作らないと初動の遅れ=殺処分頭数の増加ですから、農水は、もっと、知恵を出してもらわないと。。。

投稿: りぼん。 | 2010年9月24日 (金) 22時23分

私は、3ABC法について、具体的説明が、できないので、残念ですが、それ以前の問題として、ウイルス発見技術の基本について、お互い理解しておかないと、誤解を生むのだと思います。私は、ネットサーフィンをしただけで、こういう理解をしただけで、検査技師ではないので、間違っていたら、ご指導願いたい。

まず、いわゆる報道で、口蹄疫ウイルスが、「PCRにより、陽性と判定された。」と言う意味について、考えれば、その先がなんとなく、想像がつくと思います。そして、この手の検査機器は、いわゆるコンピューター技術の発達とともに、急速に、検査能力などが変わってきており、 数年前に導入した機器と最新機器では、名前が同じでも、まったく違う検査能力があると見てよいと思います。
昔、ビル1棟を建て、電子計算室なんて、作った時代の機器が、今はノートパソコン1台、いや、携帯電話1台と同じ機能と言うくらいの性能の進歩があります。

PCR検査機器もたくさんの種類があり、たぶん、今回のRNA(A型らせん構造)1本鎖ウイルス解析には、RT-PCR(改良型リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応定量測定器?)Quantitative polymerase chain reaction, Q-PCRというものを今回は、使っていると想像しています。
これは DNA、cDNA または RNA の増幅が行われる前の総量を間接的に測る方法である。そして通常は目的の遺伝子配列が存在するかどうか、何コピー存在するのかを確かめる目的で利用される。3種類の方法があり、これらは難易度と詳細が異なる。他の PCR 同様、DNA試料は DNAポリメラーゼと温度変化によって増幅される。

アガロースゲル電気泳動、SYBRグリーン(二重鎖DNA染色)、蛍光プローブのうちのどれかがよく利用される方法である。後者2つはリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応を使いリアルタイムに分析が可能である。

初期発見時は、多種の方法で、解析したと思われるが、2010Jと名称がついた後は、たぶんこの中の蛍光プローブ法と他の方法を組み合わせた程度の解析で、済んでいると思われる。

蛍光プローブ法とは、WIKIによれば、

定量PCRの中で最も正確で信頼できる方法である。この手法では、増幅領域両端の2種類のプライマーに加えて、増幅領域内に相補的に結合する蛍光プローブを用いる。 増幅される DNA (B型らせん構造)に特異的なプローブを用いるので、目的の配列のみを定量できる。すなわち前述の方法の様にすべての二重鎖DNA に反応することはない。 通常はプローブはRNA (A型らせん構造)を基にし、蛍光レポーターとその隣りにクエンチャー(励起エネルギー吸収剤)を入れる。クエンチャーの近くのレポーターは蛍光が抑制される。従って蛍光がみられるのはプローブが分解した時のみである。この過程は使用する DNAポリメラーゼの 5' → 3' エキソヌクレアーゼ活性による。

プローブを加えて PCR を行う。
反応を開始して DNA が一本鎖化するとプローブがその相補配列(すなわちその鋳型DNA)へ結合する。
ポリメラーゼが働く温度になると、それはプライマーの結合した一本鎖DNAに相補鎖を作る。DNA の合成がプローブの位置に達すると、プローブはエキソヌクレアーゼ活性によって「上書き」される。結果、元あったプローブはバラバラになり個々のヌクレオチドとなる。すると蛍光レポーターはクエンチャーと分離するので、蛍光を発する。
PCR が進むごとに蛍光レポーターはクエンチャーから分離するので、蛍光ははっきりと幾何級数的に増加していく。これにより DNA (B型らせん構造)の最初の量を正確に計測することが可能である。

これをどうやって測定しているかの基本は、紫外線吸光分析という光の波長分析法で、染色体の部品であるDNA、RNAとも、紫外線である波長260nm付近に吸収極大を持ち、230nm付近に吸収極小を持つ。この吸光度はタンパク質の280nmよりもずっと大きいことを利用していると思われる。

DNA(デオキシリボ核酸)という染色体は、縦2本のはしご状に核酸塩基(アデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、チミン(T) の4種)が並んで、さらに、2重にねじれた構造模式図(B型らせん構造)を描くことが多いが、それが、たぶん、1重(A型らせん構造、単らせん)になったもの が、RNAであり、この場合、DNA核酸塩基のチミン(T)は、ウラシル(U)に置き換わっており、核酸塩基は、
アデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、ウラシル (U) の4種となる。

RNAは、リボ核酸(ribo nucleic acid)のことで、リボヌクレオチド(この言葉のヌクレチオドっていうのは、長い塩基の連続中の1単位だと思う。ヌクレチオが、鎖のように繋がった状態を、ポリヌクレチオという。)がホスホジエステル結合でつながった核酸である。RNAと略されることが多い。RNAのヌクレオチドはリボース、リン酸、塩基から構成される。基本的に核酸塩基としてアデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、ウラシル (U) を有する。RNAポリメラーゼによりDNAを鋳型にして転写(合成)される。各塩基はDNAのそれと対応しているが、ウラシルはチミンに対応する。RNAは生体内でタンパク質合成を行う際に必要なリボソームの活性中心部位を構成している。

生体内での挙動や構造により、伝令RNA(メッセンジャーRNA、mRNA)、運搬RNA(トランスファーRNA、tRNA)、リボソームRNA (rRNA)、ノンコーディングRNA (ncRNA)、リボザイム、二重鎖RNA (dsRNA) などさまざまな分類がなされる


つまり、口蹄疫ウイルスの中心球模式図からRNAのヌクレオチド (nucleotide)の模式部分中心にして、転写して、ミラーリングして、たくさんの鎖状のものを作り出し(増幅作業というらしい)、その後、それぞれの塩基が、蛍光表示されることで、塩基配列がわかるというものらしいです。

DNAとRNAはともにヌクレオチドの重合体(ポリヌクレオチド)である核酸であるが、両者の生体内の役割は明確に異なっている。DNAは主に核の中で情報の蓄積・保存、RNAはその情報の一時的な処理を担い、DNAと比べて、必要に応じて合成・分解される頻度は顕著である。DNAとRNAの化学構造の違いの意味することの第一は「RNAはDNAに比べて不安定である」。両者の安定の度合いの違いが、DNAは静的でRNAは動的な印象を与える。

化学構造の相違
DNAとRNAの化学構造の違いの第一は、ヌクレオチド中の糖は、RNAはリボースで、DNAは2'位の水酸基が水素で置換された2'-デオキシリボースである点にある。このため、DNAではリボースがC2'-エンド型構造を取るが、RNAでは2'位のヒドロキシ基の存在により立体障害が生じ、リボースがC3'-エンド型構造を取る。これに伴って、DNAはB型らせん構造を取りやすく、RNAはA型らせん構造を取りやすくなるという違いが生じる。この結果RNAのらせん構造はメジャーグルーブが深く狭くなり、マイナーグルーブが浅く広くなる。らせん構造についての詳細は、記事二重らせんに詳しい。

RNAは、DNAと比較すると一般に不安定である。RNAに存在する2'位水酸基の酸素には孤立電子対が2つあるため、例えば、塩基性条件下、隣接したリン酸は水酸基から求核攻撃を受け、ホスホジエステル結合が切れ、主鎖が開裂するなどDNAと比べて不安定である。この特性から、翻訳の役割を終えたmRNAを直ちに分解することが可能になる(バクテリアでは数分、動物細胞でも数時間後には分解される)。安定RNAでは1本鎖に水素結合を形成し、らせん構造となるなど、多様な二次構造、三次構造を取り、安定性を増している。

このように、RNA1本鎖ウイルスである口蹄疫ウイルスは、不安定で、塩基の配列組み合わせに、変化が見られ、抗原抗体反応であるワクチンを、どのような塩基配列変化にも耐えられるよう作り出すのが、難しいらしい。

余談だが、先のヌクレオチドを複数つなげると、アミノ酸にの構成コードになり、アミノ酸を複数つなげると蛋白質になるようだ。

この塩基構造を平面模式図でなく、3次元に立体化すると同じ塩基でも、塩基の付く角度が、ちがったりする、アルファ、ベーター、ガンマー位相、など区別するらしい。この組み合わせも、水素やOHなど、の位置関係で、安定塩基構造と、不安定塩基構造があるようだ。
安定塩基構造を人工的に、遺伝子操作技術でつくれば、マークになる。こういうことを、利用しているのではないかと想像している。

プロープやリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応など、調べていただけば、より、理解できると思います。

大体は、5月から調べはじめた素人の考えですが、本来は、専門家が、口蹄疫RNA1本鎖に限定して、噛み砕いて、ご説明願えるとありがたいです。

ウイルスの塩基分析は、私には、難しすぎて、わからないことばかりで、上手に、正しく説明できませんが、素人や高校生レベルだと、こんなぐらいの想像が、精一杯かな~。

専門家の先生、授業のように、教えてくださいませ。

だれも、コメントされないので、勝手にコメントしました。

投稿: りぼん。 | 2010年9月25日 (土) 22時57分

追加です。

遺伝子の解析などに用いられる分子を、プロープという。

リアルタイムPCR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/08/12 23:40 UTC 版)

リアルタイムPCR(Real-time PCR)は、定量PCR(Q-PCR)のひとつ。ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) による増幅を経時的(リアルタイム)に測定することで、増幅率に基づいて鋳型となるDNAの定量を行なう。

この定量は蛍光色素を用いて行われ、二種類の方法がある。二本鎖DNAに特異的に挿入(インターカレート)して蛍光を発する色素 (SYBR green) を用いる方法と、増幅するDNA配列に特異的なオリゴヌクレオチドに蛍光色素を結合させたプローブを用いる方法である。前者はあらゆる配列に対して同じ試薬を用いることができ汎用性が高いが、プライマー二量体のような非特異的な二本鎖DNAも計測してしまう欠点がある。後者は特異的な配列をもつ蛍光プローブを作成する必要があるが、任意の配列を特異的に定量できる利点がある。

しばしばリアルタイムPCRは逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)と組み合わせて少量のmRNAの定量へ使われ、これにより特定の時間、細胞、組織での遺伝子の発現をみることができる。この組み合わせによる技法を"定量RT-PCR" (quantitative RT-PCR) 法と呼ぶ。

医療での応用
従来のPCRやDNAプローブなどを用いたウイルスの定量は非常に誤差の大きい、測定感度の低いものであった。リアルタイムPCRの導入によってB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルスの定量は感度の高い、かつ迅速なものとなっており、現在では主となっている。また結核菌群の検査も製品化されている。

投稿: りぼん。 | 2010年9月26日 (日) 22時45分

現役養豚家さま

アジュバンド食品評価
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0630-9d.pdf

PCV2用ワクチンの事でしょう。>>>>これが、上記のワクチンの略称ですか?違うような感じもしますが。。

投稿: りぼん。パパ | 2010年9月29日 (水) 02時57分

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