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2010年11月10日 (水)

宮崎口蹄疫事件その135 なぜ「早期出荷」を認めてしまったのか?

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かねがね、この口蹄疫事件で不思議に思ったひとつに「早期出荷」があります。

移動制限や搬出制限を実施しており、殺処分のまっ最中の地域を通って早期出荷を認めています。

しかも5月31日から早期出荷が行われたのですが、その時点ではウイルスがウヨウヨまだ存在していたわけです。この感染が蔓延している移動禁止区域と搬出制限区域を通過して出荷させるという非常識な政策です。

宮崎県の地理からいって、児湯には南北に走る国道10号線という幹線ルートがあって、そこを通らないとどこにも抜けられないわけです。北と南で大きな川にはさまれていて、東西は海と山です。

この不便な地理的条件がある意味幸いして、他県に感染がいくことが妨げられたと思われます。もし児湯が交通の要衝で、高速道路が走っていて、えびの市のようにインターチェンジまであったらとんでもないことになったでしょう。たぶん九州一円に感染が飛び火したのは間違いないはずです。

ですから、えびの市に第7例の大型農場から飛び火したときにはドキッとした関係者も多かったのではないでしょうか。

私が経験した20年前のニューカッスル病などは、関東平野を瞬く間に席巻していきました。今回は平野部での伝染病でなくて、不幸中の幸いでした。

それはさておき、屠場に辿り着くためにはこの国道10号を使用することになります。この国道を利用する屠場はかなりの数になるはずです。

ウイルスが蔓延している制限区域を通過させて、早期出荷させるのならば、そもそも移動制限や搬出制限をする意味自体がありません。この時期は、絶対に家畜を動かしてはならない、これは防疫の鉄則なはずです。

それがあっさりと「特例」で認められてしまいました。その上、西都市や都城市に飛び火した後も依然として、移動制限区域内の屠場の稼働を認めています。

この「特例」を6月13日の疾病小委員会は認めてしまっているわけですが、その根拠がわかりません。「よく消毒すれば出荷できる」のなら、そもそも殺処分などはやる必要がないではないですか。

結果的に、屠場の能力が早々と限界に来て沢山の家畜を処分できなかったために、多数の家畜移動トラックが押し寄せることはなかったのが幸いしました。

そしてこの早期出荷もなんとなく立ち消えになってしまいました。やった理由もわかりませんが、終わった理由もまたうやむやなようです。

あのとき早期出荷で処理された肉は、たぶん今でも冷凍されたままで保存されているはずで、商品になるはずもありません。

万が一感染家畜の肉が混ざっていた場合、ぞっとします。たぶんほとぼりが冷めるのを待って破棄することになるのでしょうが、こんな危険を冒してまで何をしていたのか皆目理解できません。

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口蹄疫問題」カテゴリの記事

コメント

濱田様が「デーリィマン誌」を苦労して入手なさった事お疲れ様です。
こちらでは普通に手に入る物ですから、入手が難しい・・なんて想像できませんでした。申し訳ないです。
考えてみれば、当町には鶏は家庭の自家用程度だし、豚もいません。それらの専門誌を入手するには同じように苦労するかも知れませんね。
帯広市には「帯広畜産大学」があるので、その「生協」に行けば、月刊雑誌は無理かも知れませんが、専門書は在庫があるか取り寄せ可能とは思いますが。
今回の口蹄疫発生に伴う対応には、明らかにされていない?がいくつもあると思います。
早期出荷についても、何処の誰が指示・決定(やる、やらない)したのか、現地の関係者の方々にしか分からない事です。我々は想像するしかないです。
濱田様が仰る通り、再発防止のためにも現地からの情報が欲しい所ですね。

たぶんほとぼりが冷めるのを待って破棄することになるのでしょうが、こんな危険を冒してまで何をしていたのか皆目理解できません>>>>これこそ、強制ワクチン接種より、卑劣な行政行動と思います。なんの根拠も、見当たらない。つまり、埋却地が見つからないなら、出荷してしまえ。もし、市場に流れても、人体に影響ないなら、構わないのでは?と言う、政治家や行政らしい理屈?の成果でしょう。

さすが、この方法に、乗って、処理する農家さんは、少なかったようですね。やはり、農家さんなりに、納得できていなかったからでしょう。

このルールをどういう理屈で、行政が命令したのか、なぜ、追求がないのかも、不思議なことです。特に、マスコミ関係さんが、黙っているのが、不思議ですね。

早期出荷は自分の記憶ではリングワクチンと共に半径20km以内の搬出制限区域の家畜を出荷して緩衝地帯を作るために計画されたものです。肉は業者が買い上げる計画でしたが売れないと言う理由で国が買い上げる事になりました。しかし20km以内のと畜場しか使えず(周辺の反対により)家畜車が感染地域を通る事になりました。それによって感染が伝播した(消毒が不十分により)事例が発生しました。リスクの高さと出荷が長期間かかる事で(その他色々)中止になりました。
間違いが有りましたらすみません。

西都市の283例目と289例目は、早期出荷の際に家畜運搬車を介して感染した可能性が高い、とされていますが、よく考えると謎が多いです。

感染地帯を車で通っただけでは、感染する可能性はそんなに高くなかった筈です。(車で通っただけで簡単に感染するようなら、もっと広範に感染が拡大したでしょう。)

積み卸しの手順、消毒の手順などに不備があった可能性のほうが高いように思います。

今回の口蹄疫騒動の中で、種牛の特例移動と、早期出荷策は、最大の汚点ではないでしょうか?特に早期出荷策は愚策中の愚策で、農水がいかに現場を知らずに机上で物事をなしているかを示した例だと思います。ですから、その点をあまり突かれたくないのではないでしょうか?また、西都だけでなく日向の系統牧場の発症も、早期出荷によるものだと思われます。そして、その感染は都農の処理場をハブとしている可能性があるのではないでしょうか?それらの事は、全く追求されずに、結局、何もなかったかのように早期出荷策は立ち消えになりました。
それらの総括もされずにです。

リングワクチネーションという言葉の意味するところは、発生地帯の周りにリング状の緩衝地帯を作るという意味のはずです。その規模は、そのときで変わるでしょうが。
問題の早期出荷は、発生地帯から10km~20kmという搬出制限区域に相当するリング状の全ての家畜を早期出荷して、宿主のいない緩衝地帯を作るという意味だったはずです。無論、無謀(幼令畜の屠畜&出荷は無理など)がゆえにすぐに破綻しましたが。
どうして、両方とも行おうとしたのか。どうも分かりません。
▼当初、ワクチンの効果が不確かで、不安があった?
▼20kmという範囲で、封じ込めを図ろうとした?
▼殺処分より、屠畜の方が捗るとでも思ったのか?

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