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「デイリーマン」誌を入手しました!

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「北海道」様 から教えて頂いた「デイリーマン」をようやく入手できました。もちろん関東では普通に売っていません。北海道の札幌と帯広に会社があるようです。直接に電話をして取り寄せました。

「PIGジャーナル」誌にしかり、自分の専門外の専門誌を読むのは楽しいものです。そこにはまったく違う世界があります。

裏表紙を見て自動哺乳装置というのはそうかこうなっているのかとか、大型飼料給餌機の宣伝を見て、トラクターが牽引するんだとか、私のショボイ養鶏ではまったく縁がないものばかりで、眺めているだけでも面白いですね。

たぶん「北海道」さん(コメントありがとうございます!)の地域ではこんなデカイ機械を使っているんだろうな、こういう畜産もいいなぁ、オレは奥の細道に入ってしまったなぁ、などと思ってしまいました。

さて、この「デイリーマン」11月号の特集は口蹄疫です。私のブログによく登場していただいている広島大学名誉教授の三谷克之輔先生と、北海道を舞台に活躍をしておられる畜産コンサルタントの瀬野豊彦さんの座談会が載せられています。

詳しい紹介は次回からにしますが、一読して「POGジャーナル」誌とのあまりの違いに驚かされます。

たとえば冒頭の瀬野氏はこう言います。

「農場で飼育される家畜の全殺処分という処置にたいへん疑問をもっています。ことに酪農とか、和牛繁殖経営では、ここの農場は今日まで親子数代にわたって経営をきずいてきた(略)それが一瞬にして農場から家畜がいなくなってしまう」。

これと同様の声は全国の農場経営者にも強いと、瀬野氏は言います。

「農場ごとの家畜の抹殺に対して非常に強い疑問」が九州各地や全国の農場経営者からでていると言います。

政府のとったワクチン接種・全殺処分方針に対する、温度差という言葉ではかたずけられない養豚農家と牛農家の姿勢の違いを再認識させられた思いです。

今回の口蹄疫の検証は、養豚からだけ見ていても理解できません。また逆に牛関係から見ていても理解ができないでしょう。

しかし、現実には養豚関係者の組織的緊急対応が政府・山田大臣に届き、結果功を奏したわけですが、その影で牛関係者の言葉に出来ない思いもまたあったのではないかと思われます。

一方、感染拡大期において報道されるのは圧倒的に牛関係が多く、復興期でもまたそうです。養豚は防疫対策の主導権を明らかに握っていたにもかかわらず、ここでは逆に牛の影に隠れるようになっているように見えます。

そして、宮崎県では「PIGジャーナル」誌で現地養豚家が言うような、畜産王国・宮崎といっても、それはまず牛であって、豚は二の次であり、県の対応もまたそれに準じているという不満も、複雑な現地感情を育てているようです。

私は、いったんこのような「ねじれ」を脇において、牛関係者がなにを考えたのかを「デイリーマン」誌を参考に探っていきたいと考えています。

■蛇足的追記 「通りすがり」氏の再反論を24時間待ちましたが、ないようなので、待つことを打ち切ります。私としてもこんな不毛なことは続ける意味がありません。

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口蹄疫問題」カテゴリの記事

コメント

うーむ、やっぱり多角的視点を持つことって大切ですね。

もちろんそれぞれの当事者からの切実な主張はあるんでしょうがね。

宮崎の件でもテレビ報道は圧倒的に牛でしたからね。養豚関係者の主張(ピッグジャーナル誌)もこちらのブログでしっかり紹介されていたのは大いに意味があったと思います。

投稿: 山形 | 2010年11月 9日 (火) 07時55分

不活化ワクチンが、感染を広げない仕組みとか、2ヶ月しかワクチン効果がないとか、ワクチン抗体が出来る期間とか考えて、ワクチンで、ゾーン形成できるのは、ワクチン接種後、家畜種ごと、何日目なのか?
10kmというワクチン接種範囲の根拠とか、ウイルス株とワクチン株の相性とか、、

ワクチンで、殺処分が減らせると言う、具体的根拠が、知りたいところです。

ピッグジャーナルも、デイリーマンも、専門的なことは、別にして、ワクチンで、口蹄疫を止められるのかの、科学的根拠について、しっかり説明してほしいし、今回の2010Jとは、どんなウイルスだったのかも、知りたいところです。

正直、ワクチン万能なら、韓国も台湾も、なぜ、終息できないのか?とか。

投稿: りぼん。 | 2010年11月 9日 (火) 10時26分

ワクチンに絶対的期待を持つことはナンセンスです。
ワクチンが伝染病の万能薬的感覚は、甘い錯覚であると思います。
今回の口蹄疫ワクチンも単なる時間稼ぎに過ぎません。
株が云々など、さほど関係ないことです。とにかく処分する時間が稼げれば良かった。そして結果的に間に合ったから、終息できた。ただ、それだけです。
だから、ワクチンでなく、予防的殺処分でも、同じ結果になったでしょう。ただ、ただ殺すだけでは、畜主の同意が取りにくいから、ワクチンと言うクッションが使われました。
それを良く表しているのが、テレビで放送された、農家の『国の為、みんなの為』と言う言葉です。
ワクチンを打つ事で、農家が納得しやすくなった。今回のワクチンは、ただそれだけの物です。

投稿: 一宮崎人 | 2010年11月10日 (水) 00時15分

今回の口蹄疫ワクチンも単なる時間稼ぎに過ぎません>>>>そのことは、ワクチン接種時に、埋却地確保時間分、拡散スピードを抑制するためと言ってましたから、同じO型ワクチンを接種すれば、2010jに感染した後、ウイルスの増殖を抑えることが出来るような説明でしたよね。

ただ殺すだけでは、畜主の同意が取りにくいから>>>>
これは、家畜伝染病予防法に、擬似患畜が、出ていない農場は、同意なしで、殺せないと言う当時の法令がありましたよね。(特別措置法が成立前のとき)

農家が納得しやすくなった。今回のワクチンは、ただそれだけの物です。
>>>>>>それなら、なぜ、ワクチン接種範囲が、10kmという範囲なのか、農家は、説明を求めないのでしょうか?

本来、ワクチン接種で、時間を使うより、韓国のように、発生農場から半径500mと3kmと言う、距離だけで、殺処分した方が、殺処分頭数が、減る?のでは。。

家畜伝染病予防法を改正するなら、終息させるまでの殺処分頭数が、少ないように、改正することが、望ましいのでは?
そういう意味で、議論が、されないのはなぜでしょうか?

投稿: りぼん。 | 2010年11月10日 (水) 12時29分

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