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2011年2月19日 (土)

韓国殺処分現場の凄惨な実態が明らかになった    京畿道の調査で1割弱が違法埋却をしていたことが発覚

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[お断り] 本日の記事中写真はご覧にならないほうがいいかもしれません。

今までネット界では嫌韓的トーンで流されてきた情報ですが、この間、韓国紙大手の中央日報や朝鮮日報、そして国内では朝日新聞なども相次いで報じており、韓国の殺処分の現状であると認識せざるを得なくなりました。

韓国はいわば殺処分の強固な信奉者であり、殺処分のみが正しく、殺処分をすることだけが感染拡大を阻止し、清浄国復帰できる唯一の手段だと考えていました。

335万頭に及ぶ殺処分、北から南までくまなく覆い尽くされ、北朝鮮まで飛び火した感染拡大、14億ドル(1月22日現在)を超えて上昇し続ける経済損失、韓国畜産の崩壊、そして残されたものは埋却地の凄惨な状況でした。

昨年11月の発生以来、韓国は一説で1日数万頭以上という驚異的速度で殺処分を続けていると報じられてきました。しかし、それは手抜きの埋却処分だったことが次第に明らかになってきています。

地面が凍結しているために重機が定められた5メートルの深さを堀り、2メートルの覆土をかけずに、わずか1メートル程度で埋めてしまったり、河川周辺に埋める場合には鉄板などで補強することが決まっていたにもかかわらず守られておらず、死体から出た汚染物質が水系に流出しているケースが続出しました。

朝鮮日報(2月18日)はこう報じています。

「全国約4600カ所の埋却地の多くでずさんな管理が行われている実態が確認された。京畿道が調査を行った1844カ所の埋却地のうち、149カ所が処理作業におけるガイドラインに従わず、河川から30メートル以内に埋却地を設置しているほか、傾斜が急な地域も85カ所に達することが確認された」。

この調査は京畿道だけのもので、全体の4割ていどでの調査でしかありませんから、この違反処理件数は後日数倍以上に増加するでしょう。

このような手抜き埋却により、腐敗した死体の露出、悪臭ガスの流出、水系汚染、ワシや野犬などが群がり食い散らすという凄惨な風景が各地で見られるようになりました。

そして言うまでもなく、このようないいかげんな埋却をすれば、死体をついばんだ鳥類や野犬に感染拡大し、野生偶蹄類へと伝播したのは疑う余地がありません。

もはや朝鮮半島全域は、北から南まで済州島をのぞき口蹄疫ウイルスが常在した地域ととなり、一衣帯水のわが国はそれを前提に対策をたてねばならなくなりました。

また一方、殺処分そのものも拙速であったことがわかってきました。これは殺処分をするための薬剤が不足したために急遽中国から輸入したところその効果が薄かったためと言われています。

そのためにある殺処分現場では、家畜を生きながら埋却するという信じがたい事態も生じました。私はこの情報はかなり前から知っていましたが、複数の情報がとれるまで書かなかったのですが、どうやら真実なようです。その写真が下です。

頭を抱えたくなります。韓国は防疫だけの敗北ではなく、倫理的な敗北までもしてしまったのです。朝鮮半島全土はこの韓国の防疫の失敗で口蹄疫が常在する地域となりました。韓国畜産は崩壊の危機に瀕しています。

そして、殺処分で防御できなかった韓国はワクチン接種清浄国になります。

このような悲劇を隣国でみながら、韓国人タレントの事務所トラブルしか報じない日本のマスメディアは最低です。

かくして、世界の発生国で、今や殺処分だけにすがって口蹄疫とトリインフルの防疫を考えている国は、ほとんど唯一わが国だけとなりました。

殺処分は必ず埋却を伴います。この現実の埋却問題を見ることなく、殺処分を机上の疫学テーマでのみ考えているのが、動衛研などを中心とする疫学学界です。彼らはこの韓国の悲劇を見ているのでしょうか。何も感じないのでしょうか。よその国の出来事なのでしょうか。

私は、口蹄疫における緊急ワクチン接種の明確な規定づくりと、接種後の殺処分を拒否すべき時期になっていると思います。そのことにより、清浄国ステータス復帰までにロスするのはわずか3カ月間だけなのですから!

             ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■口蹄疫:韓国政府、埋却を最小限にとどめる方針

高温滅菌、焼却による処理を推奨へ

口蹄(こうてい)疫に感染した家畜の埋却地から流れ出た浸出水による地下水や土壌の汚染問題に関し、政府は今後、家畜の埋却を最小限にとどめ、すでに造成された埋却地のうち、崩壊や水質汚染の可能性が高い場所については、家畜の死骸を掘り出し再処理する案を検討する方針を打ち出した。

 環境部(省に相当)の関係者は「埋却作業に伴う2次的な環境汚染に備え、埋却地の数を最大限減らすというのが政府の方針だ。(予防ワクチンの接種により)抗体が形成されてから殺処分される家畜については、埋却ではなく高温滅菌処理(スチーム式加熱)または焼却(直接燃やす)によって処理するよう、地方自治体に通告した」と語った。

 現行の家畜伝染病予防法は、殺処分した家畜について、埋却または焼却によって処理するよう定めており、高温滅菌処理を行うためには法改正を経なければならない。
(朝鮮日報 2011/02/14 )

口蹄疫:農水部長官、ずさんな浸出水処理に困惑

 劉正福(ユ・ジョンボク)農林水産食品部(省に相当)長官は12日、江原道洪川郡化村面外三浦里を訪れ、口蹄(こうてい)疫で殺処分された家畜の埋却地を視察しながら困惑気味だった。模範的な埋却地として、記者とともに訪れたが、同部と環境部の埋却処理マニュアルに沿った対策がまったく行われていなかったからだ。

 韓牛(韓国伝統の肉牛)70頭が埋却された全長10メートル、幅5メートルの同地には、埋却地を知らせる看板が立てられていたが、家畜の腐敗により発生する浸出水を抜き取る排水管が設置されていなかった。この場合、ガスの圧力で浸出水が流出する恐れがある。

 浸出水が送られる貯溜槽は3メートルほど離れたところに設置されていたが、配水管ではなく、溝で埋却地とつながっていた。この場合、浸出水が周辺の土壌に流れ出る恐れがあり、雨が降った場合には浸出水と雨水が混ざり合うことになる。

 家畜が腐敗する際に発生するガスを抜き取る2本のガス管も誤って設置されていた。ガス管は雨水が入らないよう、地上に出た一番上の部分は「n」字でパイプを設置しなければならないが、カギ字になっていた。また埋却地に盛られた土も、春になって雨が降ると崩れやすい、きつい傾斜だった。

マニュアルでは、深さ5メートルに家畜の死がいを埋めた後、2メートル以上の盛り土で覆うことになっている。これについて洪川郡の関係者は「土が凍って、1メートルの深さまでしか掘ることができなかった」と釈明した。

 韓牛15頭を埋却した高さ5メートルほどの埋却地も、貯溜槽が排水管でつながっていなかった。

 また、車で5分ほどの所にある埋却地も問題が山積みだった。韓牛38頭と、別に16頭が埋却された場所には、浸出水を抜き取る排水管が設置されていたが、貯溜槽とはつながっていなかった。またガス管も「n」字型ではなく、カギ字で設置されていた。

 現場を視察した劉長官は困惑した表情で、ホ・ピルホン洪川郡守(郡の長)をはじめとする防疫関係者に対し「マニュアルを見たのか。浸出水の配水管を設置し、排水管を通じて貯溜槽につなぐようにしなければならない」と指摘した。

加えて「ガス管はn字型に設置し、異物が入らないようにすべきだ。埋立地の傾斜がきつく、雨が降った場合、浸出水が流出する可能性があるため、補完工事を実施しなければならない」と指示した。

 こうした指摘を受けた洪川郡の関係者は「現場では政府のマニュアル通りに行ったと話しているが、問題があったようだ。埋却地ごとに状況は異なるが、マニュアルに記載された事項を反映しなかった面もある」と述べた。
(朝鮮日報 2011/02/14 )

■【社説】浸出水の流出防止に総力を挙げよ

韓国政府が15日、口蹄(こうてい)疫で殺処分された牛の埋却地に関する総合計画を発表した。その主な内容は、「埋却地周辺から浸出水が流出した場合、警報が自動的に発令される」「埋却地から300メートル以内の地下水のモニタリング」「専門家チームを構成し3年間埋却地の管理を行う」というものだ。

 全国約4600カ所の埋却地の多くでずさんな管理が行われている実態が確認された。京畿道が調査を行った1844カ所の埋却地のうち、149カ所が処理作業におけるガイドラインに従わず、河川から30メートル以内に埋却地を設置しているほか、傾斜が急な地域も85カ所に達することが確認された。

京畿道南楊州市和道邑琴南里の場合、北漢江と合流するムクヒョン川から3メートルしか離れていない場所に埋却地があり、浸出水が漏れ出た場合、すぐさま漢江に流れ込む。

 畜産農家は、住民が嫌うこともあり、殺処分した家畜を自身が所有する農場の敷地に埋却するが、農場が河川のそばに位置するケースも多い。慶尚南道金海市翰林面の場合、ほとんどが河川と接した農場に豚の死がいを埋却した。また、急いで処理したため、豚の体の一部がむき出しになっている所もある。大雨が降ったり河川が氾濫した場合、死がいが河川に流れ出し、河川を汚染する恐れもある。

 そのため、河川周辺の埋却地には河川との間に鉄板を設置したり、穴を掘ってコンクリートを流し込む方法で遮断壁を設けるなど対策を行う必要がある。傾斜が急で豪雨時に崩壊の恐れがある所は、埋却した死がいを別の場所に移す必要がある。李始鍾(イ・シジョン)忠清北道知事は15日、市長・道知事対策会議で「300坪(約1000平方メートル)規模で深さ6メートルのコンクリート施設を設ければ、豚9万頭を処理することができる」と提案した。これは、検討に値する良いアイデアだ。

 衛生・環境面では、800-900度の高温で焼却する方式が最も安全だ。牛40頭または豚300頭しか処理できない移動式の焼却施設は、今回のように口蹄疫が全国的に広まった場合、対処が困難となる。

焼却処理は、臭いや排気ガスが発生するため住民が反対する可能性が高い。今後、口蹄疫ばかりでなく、鳥インフルエンザといった伝染病が発生する可能性は十分にある。一定規模以上の畜産農家に対して、浸出水汚染と崩壊の恐れがある埋却地の確保を義務化し、政府と自治体が費用を支援し、税金を減免する策を検討すべきだ。
(朝鮮日報  2011/02/16 )

口蹄疫:首都圏の飲用水源が危険

首都圏に暮らす2000万人の飲用水源である八堂ダムなど、漢江上流地域に位置する、口蹄(こうてい)疫に感染した家畜の埋却地のうち、大部分で浸出水が発生し、崩壊の危険にさらされていることが、現地の調査で明らかになった。

 環境部(省に相当)は11日、「(政府・自治体などで構成する)現場調査団が10日に京畿道楊平郡、南楊州市など、漢江上流にある埋却地32カ所を調査した結果、16カ所で崩壊などの恐れがあることが確認され、直ちに補強工事を行う必要がある」と発表した。このうち11カ所は漢江本流や支流につながる河川から、3~30メートルしか離れておらず、浸出水が流出した場合、汚染物質が漢江に流れ込む恐れがある。

 環境部は「これら11カ所の埋却地については、岩盤がある地中深くまで掘り進んで、地下に防水壁を設置するなどの大型補強工事を実施し、浸出水の流出を防ぐための対策を講じる」と話した。16カ所のうち4カ所は埋却地の周辺に排水路を設置するほか、1カ所は流失防止用擁壁工事が必要とみられている。

 政府は漢江上流地域の自治体による第1次予備調査の結果、補強工事が必要と判断された埋却地99カ所のうち、残り67カ所についても、今月14日までに調査を終える方針だ。
(朝鮮日報 2011/02/12 )

Photo *上の写真は朝鮮日報;配信ものではありません。

口蹄疫埋却地から悪臭…ワシ500羽集る

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17日午後2時、京畿道漣川郡百鶴面(キョンギド・ヨンチョングン・ベクハクミョン)ノゴク2里。ここはもともと大規模な畜産団地だった。しかし最近、村の畜舎はがらんとしていて、静けさが漂っている。

  畜舎の近くには100平方メートル規模にもならない小規模な口蹄疫家畜埋却地があちこちにできている。村の入口にある1カ所を除いた25カ所の畜産農家の韓牛・乳牛・豚がすべて埋却されたからだ。

  昨年12月21日に乳牛を埋めたという警告表示板が設置された50平方メートル規模の埋却地に近づくと、鼻を突くようなにおいがした。家畜の腐った死体から発生するガスを取り出すために設置したプラスチックパイプからは、呼吸できないほどの悪臭が出ていた。ここは傾斜のそばにあり、少しでも雨が降れば埋却地の浸出水が小川に流れ込むしかない。ここから3キロほどの下流には臨津江(イムジンガン)がある。

  埋却地の上空にはワシ(天然記念物第243-1号)100羽以上が2.5メートルほどある羽を広げて飛んでいる。一部のワシはエサを求めて埋却地周辺の地上に降りたり、10余メートルほどの高さで旋回している。村の住民ホン・ソンホさん(52)は「昨年12月末から埋却地で家畜の死体が腐るにおいがし始め、ワシが群がってきた」と話した。

  ワシの群れの飛行について300メートルほど移動すると、口蹄疫発生農家付近の畑に500羽ほどのワシが集まっていた。こちらは世界最大規模のワシの越冬地、民間人統制線内の坡州市長湍面巨谷里(パジュシ・チャンダンミョン・ゴゴクリ)チャンダン半島から18キロほどの距離にある。チャンダン半島には現在700羽ほどのワシが越冬中だ。

  現場に同行した韓国鳥類保護協会のハン・ガブス坡州市支会長(58)は「口蹄疫埋却地とその周辺のずさんな事後管理のため、ワシが民間人統制線の外側の農場と民家の周辺に集まっているようだ」と話した。ハン氏は「もし生き埋めにされた豚の死体が腐敗して膨張し、外に露出でもすれば、ワシがこれを食べて他の伝染病が広がるのではないかと心配している」と語った。

  京畿道利川市(イチョンシ)では実際、口蹄疫のために埋められた豚の死体が腐敗して膨張し、外に露出する例が相次いでいる。利川市によると、1日、戸法面(ホボプミョン)ジュミ里のA農場埋却地から豚の死体が出てきているという申告があった。腐敗しながら風船のように膨らんだ豚の死体が埋却地の外に出てきたのだ。

市は防疫要員を送って死体を埋め直したが、一週間後、同じ埋却地から豚の死体5-6頭がまた外に飛び出した。これまで6カ所の埋却地で同じ現象が発生している。市は、気温が上昇し、豚の死体が腐敗しながら発生したガスのために死体が膨らみ、埋却地の外に出てきたと推定している。
(中央日報2月18日)

■【社説】口蹄疫問題、最悪の状況も想定せよ

 口蹄(こうてい)疫の影響で1カ月前におよそ2000頭の豚を殺処分した京畿道のある養豚場周辺の山中で、子豚の死骸が野生動物に食い散らかされ、骨が露出した状態で放置されている様子がニュースで報じられた。また別の養豚場でも、4頭の子豚が家畜糞尿の上に捨てられている様子が報じられた。政府の調査チームが漢江上流にある32カ所の埋設地に対して現地調査を行ったところ、16カ所で浸出水が流出し、一部の埋設地は崩壊の危険にさらされていることが確認された。

 同じようなニュースが連日のように報じられる中、国民はウイルスの恐怖がすぐ近くにまで迫っているような不安を感じている。口蹄疫で殺処分された家畜の死骸を無防備に放置すれば、雑食性の野生イノシシなどがそれらを食い散らかすのは当然だ。そうなればウイルスは予想以上に早いスピードで、また広い範囲に感染するのは間違いない。

 口蹄疫は家畜伝染病の中でも感染力が最も強い。感染した動物の体組織の一部、体液、排泄物など全てが感染経路となり、牛乳からもウイルスが検出されている。感染した1頭の豚から1日に4億ものウイルスが放出されるとも言われており、飼料の牧草にウイルスが付着した場合、冬には9週間にわたり活性状態を保つという。

カラス、犬、猫、ネズミは口蹄疫に感染しないが、ウイルスの媒介となる可能性は高い。1967年に英国で発生した口蹄疫は空気感染し、ドーバー海峡を越えフランスに渡った。また1981年にも、デンマークからスウェーデンにまで海を越えて感染したというケースもある。獣医科学検疫院では空気感染の可能性は低いとしているが、最悪の状況を念頭に置いて、事態に対処すべきなのは言うまでもない。

 環境管理公団が2008年に15カ所の家畜埋設場所近くの地下水を調べたところ、7カ所で基準値以上の硝酸態窒素が検出された。また14カ所でも同じように大腸菌や一般細菌が検出された。硝酸態窒素は有機物で、特に子どもの体内に入ると顔色が真っ青になるチアノーゼや呼吸混乱などを引き起こす。

昨年1月に781頭の豚を地上に埋めて処分した江華郡では、埋設地の地下17メートルから、生物化学的酸素要求量(BOD)772ppmの浸出水が発生した。これは汚染度としてはゴミの埋設場に匹敵するレベルだ。

 防疫当局は埋設地の底に3センチ以上、死骸を埋めてから再び5センチ以上の高さまで酸化カルシウムをまくため、ウイルスが流出する危険性はないとしている。しかし家畜の死骸が腐敗することで発生するガスが排出口から放出される際、ウイルスも同時に流出する可能性があるとの指摘もある。夏の豪雨で傾斜地にある埋設場が崩壊し、家畜の死骸があふれ出して周辺の河川を汚染することになれば、想像するだけでも恐ろしい大災害になる。

 現在、4200カ所ある埋設地には320万頭の家畜の死骸が埋められている。この規模は、韓国ではかつて経験したことがなく、また世界的にもめったにない例だ。政府はさらなる極限状況を念頭に置いた上で、野生動物によるウイルスの拡散や埋設地の崩壊、浸出水の流出、地下水や河川の汚染などに備えて徹底した調査と対策に力を入れ、国民の不安を解消しなければならない。

(朝鮮日報 2011/02/12 )
水道水から血が! 韓国口蹄疫、ずさん殺処分で大騒ぎ
(朝日新聞 2011年2月18日)

【ソウル=箱田哲也】「血が混じっている水が出てきた」――。家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)が猛威をふるう韓国で、ずさんな殺処分が原因とみられる苦情が住民から相次いでいる。埋められた家畜の体液が土中にしみ出し、地下水や土壌を汚染しているのが特に深刻とみられている。全国で埋められた牛や豚は335万頭以上。韓国政府は、被害を食い止めようと必死だ。

 韓国政府は15日、口蹄疫や鳥インフルエンザのために家畜を埋却した場所が全国で4632カ所に上っており、2月末までに埋却地の点検を徹底する、と発表した。

 韓国メディアは連日、「水に血が混じって変な味がする」「埋却地から鼻が曲がるほどの異臭がする」といった周辺住民の声を大きく取り上げ、行政の適切な対応を促す。政界では野党も政府の無策ぶりを糾弾。民主党国会議員は、埋められた全ての家畜の体液の総量を人口で割ると、国民1人あたり1.2リットルにあたる量が予想されると警告した。

 汚染の原因は様々挙げられているが、あまりの殺処分頭数の多さに家畜を安楽死させる薬が底をついたことも指摘されている。政府は中国から急きょ薬を輸入したものの成分が弱かったことなどから、家畜を生きたまま埋却するケースが各地で相次いだという。李万儀・環境相は11日に出演したラジオ番組で「家畜が完全に死んでいないまま埋めれば、二重に敷いたビニールシートもツメや口で破れる恐れがある」と語った。

 季節が春に向かうことにも警戒が強まる。いったん埋めた豚が膨張して、土の中からはみ出てきた事例もすでに報じられている。気温が上がれば腐敗が進み、悪臭などが広がりかねない。埋却地自体の自然崩壊や大雨による流出の恐れも指摘される。

専門家らからは、家畜を焼却したり、切断したりして埋却すべきだとの声も出ているが、処理コストが膨れあがるのは避けられない。

 政府は埋却地の崩壊などは報告されていないとしているものの、南東部の慶尚北道の埋却地89カ所を調べたところ61カ所が何らかの補修の必要ありとの結果が出たことを明らかにした。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は最近、大統領府の幹部会議のたびに「地方自治体と協力し、水質汚染など環境問題が発生しないよう細心の注意を払わねばならない」とげきを飛ばすが、口蹄疫との戦いは、まだしばらく続きそうだ。

写真 天空の光ショー。

■ 追記 北海道様。ご本の紹介に感謝します。実はあれ私のタネ本です(笑)。りぼん様。ワクチンの件、ちょっと待って下さい。できたら明日あたりに書きます。

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コメント

あわわわ…こりゃ酷い。
韓国メディアもよく取材しましたね。取材チームもちゃんと消毒したのでしょうか…。
水道から血が…に関しては、浄水場設備がそんなに貧弱なのかと疑問も感じますが、地下水ならありえますね。

KARAが分裂騒動なんてどうでもいいです。日本のマスメディア(ワイドショー)ときたら、全くしょうがないなぁ。

話は逸れますが、茨城の養豚場の火災にお見舞い申し上げます。

朝日新聞の「水道水から血」はちょっと変な記事ですよね。
井戸水を濾過せず使う「簡易水道」のようなものかと思いますが…。

韓国では、一番多い時期は、1日10万頭以上を埋却しています。
1月末までの2ヶ月で約300万頭を埋却したわけですから、この間の平均は約5万頭/日です。
(宮崎の時は、一番多い日で11,000頭/日くらいでした。)

数が増えてからは、豚の多くは、安楽死もされず、生き埋めにされたようです。全く凄惨なことです。

青空です。凄惨を極める光景です。
韓国はここ数年の小規模発生の際にも埋設地の水質汚濁の問題が取沙汰されていました。法律の改正もされる方向であったと思いますので、既に重要視されている問題だと思っていました。
それらのバックボーンがある中での今回の各地のでの問題発生は残念ですが、私はこの問題が現地の意識不足やいいかげんさにより発生した問題ではないということも感じ、戦慄します。このレベルでの埋設処分規模が要求されれば、この手の問題は必ず発生し、且つ解決困難だということでしょう。口蹄疫が国内発生し蔓延すれば、ほぼまちがいなく同様の光景が日本で展開されるでしょう。

韓国にとって300万頭という途方もない家畜を山林が中心の国土に問題なく埋めるという方式は物理的に履行不可能です。確かに日本に比較して驚異的なスピードでの防疫処置完了のペースはただただ驚愕していましたが。
日本とて300万頭という規模で農地の近隣のみで埋めることなどは不可能でしょう。愛知県は比較的家畜の大きさの小さい養鶏ですら焼却を選んでいます。おそらく政令指定都市周辺もしくは関東圏では同様の対応が必要となるでしょう。しかし養豚、養鶏は家畜、飼料移動コスト軽減のため都市近郊、湾岸との交通アクセスを重視した立地が多く感染蔓延時まったく殺処分した後の対応が八方ふさがりになることを暗示しています。
思い出していただきたい、宮崎の口蹄疫の際は、農場から埋設地までわずか道路をまたぐことすら国賊のような扱いを受けました。
最大の難点は「移動できないこと」なのです。
これを解決する埋設地確保ができている農場等全体の3割にもみたないのではないでしょうか。こういった問題に対してただ農家に責任を押し付けている改正家畜伝染病予防法については愚策の極みです。発生を予見できていても無策なのですから尚のこと罪が重い。

今回の口蹄疫発生の直後であるにもかかわらず、トリインフルの発生において埋設地剪定が難航するという状態が発生すること自体、既に解決不可能な問題であると思い知らされます。濱田 様がいわれる通り、そもそも殺処分が大量に発生しないような防疫する方式を考えざれば畜産壊滅という最悪の結論を座して待つ形になるのではないでしょうか。

それにしても今もって、宮崎県は埋設地の問題、環境汚染の問題、ワクチンの問題、公平性の問題、一般人を含めた防疫体制によりなによりも外部に感染拡大を許さなかった覚悟と、それら両立困難な課題を政治、政府、マスコミ、他県関係者と極めて厳しい意見をぶつけられ国賊扱いでの辛辣な状況下、農業県としての矜持のみをたよりに闘い抜き、以後の問題を発生させず、清浄国のステータスを復活した成果について改め敬意を示させていただきます。

反面宮崎県の例は残念ながらスタンダード足り得ないと考えます。それほどの凄まじい行政、民間含めた防疫対策を履行できる地域はそう多くないと今回の韓国、国内トリインフルを見て実感しましたので。

写真からは、臭いが、わかりませんが、都市部、政令市で、このような臭いは、許されないでしょう。

都市近郊での埋却は、都会人の市民感情では、受け入れ不可能に、思えます。

犬の糞1個、猫の死体1匹、道路にあっただけで、すばやく、処理しないと、行政の電話は、鳴りますから。。

法令を決める人たちは、臭いなど、映像でわからないことを、知ってほしいですね。

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