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茨城県産農産物の放射能風評被害について

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昨夜、また大きな地震がきました。震源地は茨城県北部、震度5。もう余震という範疇ではありません。

特に茨城県北部が震源地となると、やはり東海村や大洗の原子力施設を考えないわけにはいきません。

現在の茨城県の原子力施設の稼働状況は以下です。完全に停止しています。ただし、福島第1原発のように、定期点検中で稼働していなかった4号機の使用済み燃料の冷却水の水位低下による温度上昇といったケースもあるので、かならずしも停止しているからといって安心な訳ではありません。

現在、茨城県が発表している県内原子力施設の稼働状況は以下です。http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/anzen/pdf/19shisetujyoukyou.pdf

平成23年3月
茨城県原子力安全対策課

主要施設施設の状況
JRR-2 異常なし(廃止措置中)
JRR-3 異常なし(停止中)
JRR-4 異常なし(停止中)
NSRR 異常なし(停止中)
TCA 異常なし(停止中)
FCA 異常なし(停止中)
STACY 異常なし(停止中)
ガラス固化技術開発施設
異常なし(定期検査中)

また、わが県産の農産物も含む農産物で厚労省の暫定基準値を超える2千ベクトルを超える1万5千ベトクルが検出されて大騒ぎになりました。

政府はこのように発表しています。(資料1参照)
004           [写真 波うつ]電信柱 素朴な疑問 これを今後どう直すのでしょう]

そして添付された検査記録はここからご欄になれます。http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110319_17/files/0121.pdf

基準値を超える数値は、以下です。
高萩市 ホウレンソウ  15,020ベクレル(Bq)/㎏(以下単位は同じ)
日立市 ホウレンソウ  14,000
常陸太田市 ホウレンソウ  8,830
大子町 ホウレンソウ  6,100
東海村 ホウレンソウ 9,840
ひたちなか市 ほうれんそう  8,420

一方茨城県はこのような調査結果を発表しました。(資料2)
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110319_17/

たしかに農産物に対する風評被害は許せるものではありません。私自身、有機農業団体の代表をしていた2000年に原子力燃料会社の放射能事故に遭遇し、ほぼ1年間風評被害に苦しめられた経験があります。

今回の場合、風評被害は上記の茨城県北部のみならず、茨城県産全域の農産物にも及ぶ可能性があります。(以上茨城県HPより)

事実、2000年時には私たちの鹿行郡はまったく影響がなかったにもかかわらず、ひとくくりで「茨城県産はこわい」と言われて徹底した敬遠にあいました。

ある見学会の折に、この時もほうれんそうだったような気がしますが、見学帰りの奥さんたちに気軽に「どうぞお土産で持ってかえって下さい」と呼びかけたところ、20人ほどいた人のただのひとりも手にしようともしませんでした。

そもそも「放射能汚染地」に来ること自体が恐怖だったのでしょう。ああ。このように風評被害とは尾ひれがつく化け物のような存在です。

客観的データがどうのではなく、まさに「こわい」というムードなのです。だからとらえどころがなくて危険なのです。

それと同時に、なぜ県北部でのみに集中して出ているのか、南部地域はただ測定してかっただけなのかも知りたいところです。

このような風評被害に対しては、データの完全な公開とデータへのアクセスフリーがなければなりません。

これに失敗すると、今までの国民の被災地への深い同情が、「こわい」という不安心理に転換してしまいます。今が分かれ目です。

        ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

資料1 農産品から暫定規制値超える放射能「健康に影響ない値」http://cnic.jp/files/earthquake20110311/CNICpresentation_20110319.pdf

図:被曝線量と体への影響拡大被曝線量と体への影響

 枝野幸男官房長官は19日の記者会見で、福島県内の牛乳と茨城県内のホウレンソウから、食品衛生法上の暫定規制値を超える放射性ヨウ素などが検出されたことを明らかにした。菅内閣は、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響と見て調査し、同原発から一定区域内の産品の摂取制限や出荷規制などの対応を検討する。

 枝野氏は、日本人の平均的な年間摂取量で、検出された放射性物質濃度の牛乳を1年間飲んだ場合でも被曝(ひばく)量は胸部CTスキャン1回分程度であり、ホウレンソウも同様の想定で被曝量は胸部CTスキャン1回分の5分の1程度、と説明。「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではないということを十分ご理解いただき、冷静な対応をお願いしたい」と呼びかけた。

 厚生労働省は19日、福島県と茨城県に対し、該当する牛乳とホウレンソウの入手先や流通先を調べ、その結果に基づき販売の禁止など必要な措置をとるよう要請した。

 厚労省によると、牛乳では、福島第一原発から30~40キロ離れた福島県川俣町の農場の3検体からヨウ素131が検出された。数値は1キロあたり1510ベクレル、1190ベクレル、932ベクレルと、いずれも規制値(同300ベクレル)の3倍以上だった。そのうち1検体からはセシウム137も検出されたが、規制値内だった。福島県は19日、川俣町内の酪農家17戸に対し、当分の間、同町内から牛乳を出荷しないよう要請した。

 茨城県によると、18日に福島県境に近い高萩市で採取したホウレンソウから、国が示した規制値(1キロあたり2千ベクレル)の約7.5倍にあたる同1万5020ベクレルのヨウ素131を検出。日立市や常陸太田市、東海村やひたちなか市、大子町の5地点のホウレンソウからも、3~7倍程度のヨウ素131が検出された。第一原発から各自治体の中心地は84~122キロ離れているという。高萩市のホウレンソウからは規制値を超す放射性セシウムも検出された。

 同県の橋本昌知事は19日、JAなどを通じ、ハウス栽培も含め県内全域で取れるホウレンソウすべての出荷を自粛するよう要請したことを明らかにした。県は「毎日15グラムを1年間食べ続けても健康に影響を及ぼすレベルではない」としている。

 政府は、厚労省に文部科学省や農林水産省、関係自治体などのデータを集約させ、原子力災害対策本部が調査結果を踏まえて対応を指示する。

 暫定規制値は、福島原発の事故を踏まえて政府が食品衛生法に基づき設けた、放射性物質で汚染された食品の出荷や販売を規制する基準。枝野長官は「通常から確定的な基準として数値を設定しておくべきだったと思っているが、そのことによって国民の健康被害を防ぐことについての影響はない」と述べた。 (朝日新聞3月19日)

■資料2 東京電力株式会社 福島第一原子力発電所事故に伴う県内農産物への影響について
公開日  2011年3月19日

 福島第一原子力発電所事故に伴い県内農産物の安全確認を行うため,18日にサンプルをとって分析を行ったところ,本日,19日に結果が出ましたので,ご報告いたします。

 その中で,ホウレンソウ(露地もの)については,放射性ヨウ素が厚生労働省の暫定規制値2千Bq(ベクレル)/kgを超える値が検出されました。
 2千Bq(ベクレル)/kgという規制値は,この値のホウレンソウを毎日100g食べ続けたとしても,直ちに健康に影響が出るレベルにはならないよう,十分余裕をもって設定された基準です。
 例えば,今回の調査結果で,最大1万5千Bq(ベクレル)/kgのホウレンソウがありましたが,これは仮に1年間,日本人の年平均摂取量で摂取し続けた場合でもCTスキャンによる被ばく線量の約1/5程度であり,健康に影響があるものではございません。

 また,この時期の茨城県のホウレンソウはハウス栽培が主体であり,露地ものはあまり出回っていない状況にあります。
 しかしながら,念のため,この結果を受け,市町村及び農業協同組合に対し,安全が確認されるまでホウレンソウの出荷・販売の自粛をお願いしたところです。

 なお,ネギについても同じ地点で調査しておりますが,規制値を上回るものはありませんでした。

 今後,ホウレンソウ以外の野菜についても調査地点を増やして調査を行い,市場には安全が確認されたものしか出荷されないようにしてまいりますので,ご安心ください。


■資料3 原子力資料情報室
福島第一原発で何が起きているのか(2011/3/19)

茨城県内の被災状況とライフライン情報(毎日更新しています)
茨城県被災関連HP
http://www.pref.ibaraki.jp/

ライフラインhttp://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0120.pdf
停電情報 http://teideninfo.tepco.co.jp/html/08000000000.html(現在更新停止中)
水道関連
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/suidou.pdf
道路規制状況http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/0110.pdf
鉄道、バスは昨日と変化ありません。
連絡先諸機関
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110314_01/
カスミ、イオンは平常営業しています。
ガソリンは今までどおり極度に逼迫しています。各自の粘り強い努力で見つけて下さい。

資料4 ■福島県から避難された方への放射線影響に関する留意事項 ・茨城県

公開日  2011年3月18日

基本的な考え方

1.避難指示の対象外の方(福島第一原発から半径20km以上離れている)や、福島県ですでに検査を済ませた方には、被ばく検査(表面汚染検査)は必要ありません。

《理由》放射線医学総合研究所で一昨日、昨日と東京電力や付近で作業をしていた方の被ばくの検査を行いましたが、これまで除染が必要となるような被ばくをしている方は一人もいらっしゃいませんでした。(放医研HPより)

2.福島第一原発から20km以内の方でも、すでに茨城県内に避難された住民の方々が、健康に影響を与えるような量の放射性物質に汚染された可能性はほとんどありませんが、微量の放射線物質が付着していることも想定して、まずは脱衣・除染を行ってください。

3.脱衣や除染が終わってもどうしても心配な方は、被ばく検査(表面汚染検査)を受けることもできます。
 検査は、急ぐものではなく、夜遅い場合は翌日でも大丈夫です。

茨城県の放射線量の状況 3月20日  8時00分現在(健康に影響はありません) http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110320_03/

●茨城義援金http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/soumu/zeimu/kifukin/indexsaigai.htm

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コメント

ちょっとしたマスコミ発表で、集団ヒステリー的な反応が起きること自体が一番怖いことです。

みなさん、冷静に考えて行動しましょう。

基準を越えたと言われるとなんだか恐ろしいと感じるかもしれませんが、昨日発表の程度では、一生食べ続けて発ガン率が数パーセント上がる程度です。
ただし、原子力災害の難しいところで、ちょっとの摂取でもゼロでは無いです。
それを言っていたら、加工食品の添加物も同様かそれ以上の危険性になるのですが、「放射能」と言われると過敏に反応しがちで風評被害が拡がります。

心配な人は、まず夜光塗料の時計などを処分して下さい。時計は食べませんから内部被爆しませんが…。

とにかく「知らないからなんとなく不安」として拡がるのが最大の問題です。

投稿: 山形 | 2011年3月20日 (日) 11時02分

マスコミは十勝沖地震(平成15年9月)の時も沢山入ってきて、様々な報道をしました。
被害状況や避難所の様子が主なものになりますが、中には平成13年のBSE、14年の冷夏、15年夏の台風そして地震被害と、三重苦・四重苦の農家を紹介してくれないか?などの問い合わせをしてきた新聞社もあります。
私が電話を受けたので確かですが、全国紙で一番部数が多い新聞社でした。(野球の球団も持っています)
現状では不謹慎な言葉ですが、「人の不幸は蜜の味」的な問い合わせに呆れたと同時に、記事はこんな風に作られているものなんだ・・・と言う事が分りました。
その時は当然激怒し電話を切りました。
このようなマスコミの傷ついた心に塩を塗る様な取材や記事が全国に、本当の事の様に報道される事の恐ろしさを実感した次第です。
残念ながら、そんな取材で得た情報を流すテレビや新聞が唯一の情報入手の手段しかないのも現実です。
頼りの国営放送もしかりです・・・・
今日午後に十勝管内にある「ヤマト運輸」の支店に行って確認して来ましたが、まだ宮城県 岩手県 福島県 茨城県への荷物受付は行っていませんでした。
青森県 秋田県 山形県分は受け付けていますが、地域によっては受付停止もあり、また配送センターまで引き取りが必要との事でした。まだ一般からの荷物は送れない状況で有ります。

投稿: 北海道 | 2011年3月20日 (日) 17時15分

安全だというなら…首相自ら食べて見せればいいんじゃない。以前にそういったパーフォーマンスをしておられたようですが。

投稿: トシボウ | 2011年3月21日 (月) 18時40分

品物をインターネットで販売してみてはどうですか?
青森県八戸市では、野菜がとても高いです。
欲しい人はほかにもたくさんいるのではないでしょうか?

投稿: 高橋 唯 | 2011年3月24日 (木) 18時58分

丹精込めて作られている作物を、この様な形で市場に受け入れられなくなるのは、とても悲しく感じています。今回の様な予測出来ない災害に、政府自体が動揺し、混乱している(いっぱいいっぱいなのでしょうが)そんな中、情報に振り回されてしまうのも致し方無い事なのかもしれません(子育てしている母ならばなおのこと‥)すみません。私ももっと冷静でいたいと思っています。皆さんも寒い中、お体に気を付けて下さい。1日でも早い原発の収束を祈って。原発現場の方々も頑張っておられます。信じて!

投稿: えこぽん | 2011年3月26日 (土) 09時43分

暫定規制値を超えたら即座出荷停止。でも食べても大丈夫って一体何?じゃ食べるよ。海に仕切りはない。魚は移動する。じゃ、そのうち全ての魚も出荷停止ラッシュか。魚・肉・野菜捨てる?いや、ダメです。こんな平成ボケだと日本の食料は無くなる。俺は食べられるなら食べる。食べられなければ食べない。こんな時こそ食べましょう(笑)勇気を持って平成維新を起こしましょう。東北の物買いましょうよ。

投稿: ヤッホー | 2011年4月 5日 (火) 23時38分

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