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2011年3月 4日 (金)

もうチキン・ゲームはこりごりだ!

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真っ白な消石灰をわが農場の入り口や鶏舎周りにぶちまけてから、他人が寄りつかなくなりました。今まで気軽に来ていた村の仲間や消費者の見学もパッタリとなくなり、いや平穏なこと。

おまけに家保から頂戴した立入禁止札も農場入り口に打ちつけておきましたから、いったいなんなのここはって感じです。もう竹矢来で、入り口をバッテンにしちゃおうかなどど女房殿と話しています。

車も石灰のはねでまだらとなり、わが家から出て行く車の轍が白く続きますから、車の出入りがよく分かります。

全国どこの養鶏場もこんなかんじでしょう。春の消石灰の雪景色を眺めつつ、カモが飛んで来ると空気銃でバーンと撃つ。当たりゃしないけど。ああ、春の雪見でカモ撃ちか、こりゃ風流だ。

養鶏場の子供も学校で変な目でみられるって話も聞こえてきました。季節性インフルエンザで学級閉鎖になどなろうものなら、まず養鶏場の子供がおかしな目でみられます。

去年、宮崎ナンバーで隣県に行くと白い目で見られたということを思い出してしまいました。宮崎の人たちの気持ちが肌で分かるようになりました。

鶏肉や鶏卵も消費がいっかな伸びません。通常はこれだけ各地の産地が軒並みに潰れているから供給量不足のはずのですが。

これは、養鶏に対する嫌悪感が消費者に深く刻まれてしまったからです。そりゃそうでしょう。毎日のように各地で大量殺戮をしている光景がお茶の間に飛び込んでくるんですから。

口蹄疫は宮崎だけの局地的な事件として封じ込められましたが、鳥インフルは全国化し、関東や近畿の大都市圏にいつ侵入するか、5月の渡り鳥がお帰りになる時までの文字どおりのチキン・ゲームです(←ああ悪いシャレ)。

池上パパが、意味「ヒトに伝染するとヤバイから殺処分しているんだ」って言っていましたが、それなら真っ先に養鶏農家から発病しますよ。毎日、イヤでも接しているんだから。

殺処分をする行政や自衛隊の人たちは、必ずインフルエンザ・ワクチンを接種して、タミフルもあらかじめ飲んでおきます。タミフルは、リエンザと並んで新型インフルの薬です。

家保も打て、打てといいますが、私はといえば。てやんでー、そんなもの可笑しくって打てるかって。発生源のトリに打てないのに、2次感染のヒトに打ったってしかたがないでしょうに。そう家保に言ったら、このひねくれ者という目で見られました。

家保も口にはしないが、こんな「竹槍と石」で鳥インフルを防御できるとは思っていないのです。こんな状況が続けば、続々と各地の体力がない養鶏場から休業、廃業に追い込まれていきます。農業現場にいるんだから。家保はそれを知っているはずです。

今の流れを見ていると、農水省防疫官僚たちの、ただひたすら防疫指針に則って粛々と殺しています、経済基盤を破壊し続けています、という話しか聞こえてきません。

一方、ワチクチンは口にするだけで感染が移ってしまうタブーのようですから、絶対にマスメディアも日本農業新聞ですら書かないわけです。特に日本農業新聞の沈黙ぶりは不可解極まります。唯一、業界紙の「鶏鳴新聞」のみが気を吐いている状況です。

まさに荒れ狂う感染拡大に対して、こちらはベタ凪。寂として声なし。

私もできるだけ各所に声をかけていますが、消費者はワクチンからの感染はありえない、というところから説明をしなければなりません。同業者は「こねぇことを祈るしかなかっぺよ。農水はなに言ってもムダだ」と沈黙します。

このブログで蟷螂の斧を構えるだけが私の武器です。

こうした閉塞状況は、2005年の茨城鳥インフルの時以上です。あの時は、違法ワクチン相手でしたから社会的な義憤がありました。

しかし今は、自分の農場に閉じこもって、立入禁止札をかけ、石灰で真っ白になって自分の農場に閉じ籠もり、タコ壺の中で怯えながら毎日を送るのです。こんな日があと何日続くのでしょうか。

喜田さん、大槻さん、そして農水省動物衛生課のお役人の皆さん、どうぞこのような農業現場に足をお運びになって下さい。それから得意の「ワクチン無用論」と「清浄国バンザイ論」を語るといい。

申し訳ない。今日は暗くなってしまいました。(ρ_;)うう

■写真 冬枯れの朝の菜の花です。

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コメント

なんだか秘密基地みたいですね。

養鶏農家の子供が・・・の下りは、胸が痛みます。
子供ってのは良くも悪くも馬鹿ですから、誰かが言い出すと陰湿なイジメになりかねない。
馬鹿な親が「あの子に近づいちゃダメ」とか言ってないといいですが…。

なんだかんだ言っても、国は結果責任を求められますから、ワクチン接種を認める事は飛行機でも飛び越えられない高さのハードルではないでしょうか?
最近では数十年前の使いまわしの注射針で感染した「肝炎訴訟」が象徴的であります。
一般国民は「インフルエンザ」と言う言葉だけで、イメージしますから、自分の身体にワクチンを接種するのと違い、食べ物から口に入る・・・と想像すると、拒否反応を起こしてしまうのではないでしょうか?
濱田様が仰る通り、消石灰と消毒薬、破れた網の補修で戦い抜くしか現時点対応策はなさそうです。

鶏肉や鶏卵も消費がいっかな伸びません。通常はこれだけ各地の産地が軒並みに潰れているから供給量不足のはずのですが。

>>>>愛知は、うずらに続いて、2回目の大規模殺処分ですから、あまり、消費者が、前回ほど、神経質ではないように思います。

なんたって、鶏卵、鶏肉は、安価ですから、食生活上、購入しない訳に行きません。

また、消費地と生産地が、非常に、接近しているため、生産地の状況が、ブラックボックスでなく、多少身近に見えることもありますが。。

流通業界が、ほとぼりが冷めるまで、愛知県産を嫌っているだけで、消費者自体は、安全宣言が出されれて、購買も、もとに戻ってきているように思います。

大手スーパーは、再発すると、商品を回収しないといけないので、そのリスクを避けている感はありますが、地鶏などは、おいしいので、だんだん復活してきているように思えます。

ただ、仕入れ値は、叩かれているのでしょうが。。

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