風評被害 今、どうしろというのか!?今、どうやって生きろと言うのか!東京電力と政府にはこれに答える義務がある!
私の村もホウレンソウの出荷は完全に止まりました。それも露地といって畑で栽培したものも、ハウスで栽培したものも一律に出荷停止、いや自粛だったっけ、同じことです。
「自粛」といえば聞こえがいいが、要はお上が出すなと、しかし「自粛」だからそりゃあんたが勝手に判断したんでしょう、と。言葉遊びもいいかげんにしろ!
いっそ茨城と福島、栃木の野菜は放射能で食ったら死ぬと言え!逆に安全ならば、菅首相が得意の政治的パフォアマンスで、こちらでズブ濡れになりながら福島の牛乳をラっパ飲みして、茨城のホウレンソウを食え!そうすれば支持率が10%上がることだろう。
菅首相!こういう時期に、こういう疲弊しきった被災地を痛めつける情報を出すからにはそのていどの覚悟があるんだろうな!
そして、うれしいことに今まで一度たりともわが県の被害状況を報じてこなかったマスコミ各社が一斉にわが県に押しかけてきました(もはや苦笑)。今頃になってなにをいまさら。茨城県民が震災直後で苦しんでいる時に来もしないで、こんなことだけ報じようと言うのですか。
いままで皆さん、テレビで一度くらい茨城の被災状況を見たことがありますか?わが県では自らのことを「忘れ去られた被災地」と自嘲しているのです。しかし、あまりに巨大な東北の被災状況に口をつぐんできました。
いや、オレらもひどかったが東北はもっと悲惨だ。皆んなでできるだけのことをしようと募金を集め、ひとことの文句も言わず黙々と立ち向かってきました。
しかし、今回の風評にはがまんできない!堪忍袋の緒が切れました!
補償は「めどがついたらしっかり準備する」(東京電力)だそうです。そんなことはあたりまえだ。なにを寝ぼけたことを言っているのか。その補償だって1年後のことでしょう。それまで東京電力という会社が持てばの話ですが。
被災地茨城は、今生きるための食、燃料、薬が切れているのです。「めどがついたら」とはいつのことか知らないが、何年か先に補償金の涙銭をもらってもにもならない。
今、どうするか!?今、どうやって生きろと言うのか!東京電力と政府にはこれに答える義務があります。
(写真 クリックすると大きくなります。紙面左の写真はひたちなか市の常磐線レールが写っています。100メートルにわたってゆがんでグニャグニャになっています。余震が続く中必死の復旧作業をしていますが、工事に必要な燃料、資材が底をついています)
12年前にも東海村原子力燃料会社の保放射能漏れ事故がありました。この時も今と一緒で、私の村まで含めて放射線が降ったというのでそれは散々な風評被害に会いました。
それにしても一生に二度までも放射線風評被害に遭遇するとは・・・!
あの時は、ホウレンソウのみならずすべての野菜と畜産物まで風評に会いました。風評被害の規模も茨城県全域におよびました。
私たち農家はほぼ1年間の間、茨城県産の農産物は怖いと言われ続け、茨城に行ったら雨に当たるなとまで言われました。当時、水戸ナンバーは放射能ナンバーだとまで言われたと若い奴が悔し泣きしていたことを思い出します。
福島や茨城の原発がどこに電気を送電しているのでしょうか?東京にではないですか。福島県民と茨城県民が巨大なリスクを背負っているのは誰のためですか?
みんな東京都民の皆さんのためですよ。その都民が人体にまったく影響の出ないレベルの暫定基準値を超えた茨城県産の農産物を怖がるという。
東京都民の文化的な暮らしが他県の危険負担の上に乗っていることを知ろうともしない。なんと身勝手な!なんというエゴイステックな!
■写真 シーサー。今日の私の気分です。
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■セシウム-137(137Cs)
半減期 30.1年
崩壊方式
ベータ線を放出してバリウム-137(137Ba)となるが、94.4%はバリウム-137m(137mBa、2.6分)を経由する。バリウム-137mからガンマ線が放出される。
生成と存在
セシウムの代表的な放射性同位体。天然では、ウラン鉱などの中のウラン238(238U)の自発核分裂によって生じるが、生成量は少ない。
人工的には、核分裂による生成が重要である。1メガトン(TNT換算)の核兵器の爆発で6,300兆ベクレル(6.3×1015Bq)が生じる。電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、14京ベクレル(1.4×1017Bq)が生じる。
図2に、スウェーデンのストックホルムにおける大気中濃度の時間変化を示す。
図2 セシウム-137大気中濃度の時間変化
古川路明、「放射化学」、朝倉書店(1994)、p.176
http://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-14545-8/
1970年まではアメリカと旧ソ連、それ以後は中国による大気圏内核実験の影響である。頻繁に核兵器実験が実施された1960年代前半に日本人は1日に1ベクレル以上を摂取していたと推定されている。
1986年4月26日に起こった旧ソ連のチェルノブイリ原発事故では、8京ベクレル(8.0×1016Bq)が放出された。1986年の急激な濃度の増加は、その影響である。期間が短いとはいえチェルノブイリ原発事故による濃度の増加は大きかった。
化学的、生物学的性質
「セシウム-134」を参照。
生体に対する影響
10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.13ミリシーベルトになる。また、1mの距離に100万ベクレルの小線源があると、ガンマ線によって1日に0.0019ミリシ-ベルトの外部被曝を受ける。
旧ソ連原発事故では、広い地域が1m2あたり50万ベクレル(5.0×105Bq)以上のセシウム-137で汚染された。そのような場所では、セシウム-137のみから1年間に1ミリシーベルト以上の外部被曝を受ける。事故直後は、短寿命放射能の存在と内部被曝の寄与で年間10ミリシーベルトをはるかに超える被曝を受けていた。ふつうの人は、そこに住むことはできない。(「ストロンチウム‐90」も参照)
再処理工場からの放出
セシウムは排気中にはほとんど入らない。排水中の放出量も低いはずであるが、フランスのラ・アーグ再処理工場からの2003年の排水中への放出量は、7580億ベクレル(7.58×1011Bq)だという。これは決して少ない量ではなく、六ヶ所村工場が稼動した時の放出は厳重に監視されねばならない。
再処理後に発生するガラス固化体の中に含まれるガンマ線を放出する放射能として重要である。「ガラス固化体の近くでは、10分間に死にいたる被曝をする」などといわれる時には、セシウム-137から放出されるガンマ線の影響が考えられている。処分開始から1,000年の間はセシウム-137に特に注意をはらわねばならない。
放射能の測定
試料を適当な容器に入れ、ゲルマニウム半導体検出器でガンマ線を測定するのがふつうの方法である。体内にあるものは、全身カウンターで測定できる。
(認定特定非営利活動法人 原子力資料情報室HPより)
http://www.cnic.jp/
■県民の皆様へ-雨が降っても健康に影響はありません
公開日 2011年3月21日
今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う、茨城県内での放射線の影響につきましては、現在までのところ、何らかの行動が必要とされるレベルのものではありませんので、冷静に行動してください。
なお、雨が降った場合には、一般的には観測される放射線の数値が上昇するとされておりますが、もともと県内で観測された値は最大でも0.015ミリシーベルト/時間程度(北茨城市で3月16日に測定)と極めて低いレベルにあります。このレベルは、仮に1日24時間雨の中に立ち続けたとしても、受ける放射線の量は0.36ミリシーベルトと、全身CTスキャン1回分の約19分の1(5.2%)であり、心配しなければならないレベルではありません。もちろん、雨に濡れないにこしたことはありませんが、万が一濡れてしまっても、神経質になられる必要はないレベルであると考えております。
それでもなお、ご心配な方は、国において、「次のような配慮をすれば、さらに安心です」とのことです。
(首相官邸ホームページより)
(1)特に急ぎの用事でなければ、雨がやんでから外出する。
(2)頭髪や皮膚が、あまり雨で濡れないようにする。
(3)頭髪や皮膚が雨に濡れても心配は無いが、気になる場合は、念のため流水でよく洗う。
■2011年03月22日 07時10分現在の茨城県内放射線状況 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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■平成23年3月21日
茨城県災害対策本部長
茨城県知事 橋本 昌
公開日 2011年3月21日
本日(3月21日),原子力災害対策本部長より,原子力災害対策特別措置法第20条第3項に基づき,茨城県のホウレンソウ,カキナ(栃木県で栽培される伝統野菜,本県では出荷されていない。)について「当分の間,出荷を控えるよう関係事業者に要請すること」との指示がありました。
県ではすでに,19日に市町村及び農業協同組合にホウレンソウの出荷・販売の自粛をお願いしていたところですが,改めて,ホウレンソウ及びカキナについて,当分の間,出荷を控えるよう市町村及び農業協同組合に通知しました。
これまでに暫定規制値を下回っていることが確認された次の品目については,安全が確認されておりますので,安心してお召し上がりいただきますようお願いいたします。
これまでの調査で安全であることを確認した品目
○露地栽培(5品目)
ネギ,キャベツ,レタス,レンコン,ハクサイ
○ハウス栽培(12品目)
トマト,イチゴ,キュウリ,ニラ,ミズナ,チンゲンサイ,ピーマン,
エシャレット,大葉,切りミツバ,セルリー,小玉スイカ
○水産加工品(2品目)
揚げかまぼこ,シラス干し
■県調査分析結果http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/nousanbutsu/20110321/files/kekka.pdf
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コメント
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本当に茨城県は「忘れられた被災地」ですね。
山形よりよっぽど被害が大きい上に余震が続き、ここにきて暫定基準値を越える放射能検出で急に注目されるなんて…東京のマスコミは腐ってます。
県単位での出荷停止や自粛といって、福島県でも100キロ以上離れた会津の山の中の酪農家さんが、搾乳したものを廃棄しなければならないなど正気の沙汰とは思えません。
東京でも茨城産どころか他産地のホウレン草まで売れないなど、典型的なマスヒステリーです。
山形でも一昨日から放射線レベルが急上昇しました。
恐いから福島や茨城産は絶対に食べないと言う輩もいましたが、今後の原発の動向次第ではどうするんだか。
東京電力に関しては、各国協調介入で円高阻止されたこともあり、まあまず倒産(一時国有化)となると思います。
今は福島第一原発を全力でなんとかするしかありません。
国も補償するとは言ってますが、いつどうやってやるというのか先が見えません。
ブログ主様、以下連絡帳的ですいません。
北海道様、
乳製品はじめ色んな物資は不足してますが、普段見掛けない物があったりして…よつ葉の「根釧牛乳」ってのが大量にあったので初めて購入しましたが、10日振りの牛乳という効果もあったかもしれませんが、濃くてすごく美味しかったです!
南の島様、皆様、
ご心配いただき有り難うございます。
山形はガソリン・灯油の行列など物資は不足してますが、太平洋側に比べたらなんてことありません。
暫く停電したり、場所によって断水したりしましたが、茨城県よりは遥かにマシな状態です。
お陰さまで燃料事情も今週中には改善される見込みです。
寒いですが、今はとにかく節約を心掛けます。
投稿: 山形 | 2011年3月22日 (火) 08時43分
マスコミでしか情報入手の手段しか無い人にしてみれば、テレビの報道は神の声に聞こえるかも知れません。報道する側にも時間的な制約はあるにしても、様々な立場の人が同じものを見たり聞いたりしている事を基本にして欲しいものです。
ACのコマーシャルで「思いは見えないが、思いやりは見える。心は見えないが心遣いは見える」と、飽きるほど流しているのにも関わらず、その流している放送局が、その影響を考えない報道をしている事にギャップを感じています。
山形様
よつ葉「根釧牛乳」は、北海道東部の「釧路・根室」の牛乳です。私の町の牛乳も「よつ葉乳業」に出荷していますが、十勝なので工場自体は別となります。この様な非常事態時でないと手に入らない・・と言うのはチョット残念ですが、美味しかったと言うコメントだけでうれしいです。
復興後にじっくりと味わってほしいです。
その北海道でも「包装資材不足」により、出荷抑制も視野に入れた対応が徐々に迫って来ており、予断は許されない状況ですが、現地からみれば幸せです。
燃料も食料も物流も徐々に回復して来ているようですが、まだまだ平時になるには時間がかかりそうです。それに加えての風評被害・・・我々農民にこれ以上何を求めているのでしょうか?
非現実的な話かも知れませんが、お台場に原発、奥多摩にダムを作って、都内の電力確保をしてもらう事が、必要なのでは無いのでしょうか?お台場では野菜も牛乳も生産していませんから、風評被害は起きないのでは?
この度の災害に「都」が、持っている積立金の多くを拠出する事が、これまでの恩返しになるのではないかと思っています。
投稿: 北海道 | 2011年3月22日 (火) 11時23分
本日やっと北海道から茨城県内行きの荷物が宅急便で送れる見通しが立ちました。
ヤマト運輸、佐川急便、郵便局もスタートしました。
普段より若干時間かかるようですが、特に郵便局は戸別配達も可能との事で、安心しました。
後は、岩手・宮城・福島ですが、この地域については未だ停止中です。
投稿: 北海道 | 2011年3月22日 (火) 22時15分
以前、宮崎は、随分、風評被害に晒されましたし、無理解な方や自分可愛さで大騒ぎする方に罵倒されました。
茨城に対しても危険な農作物を出荷しようなんて政府に圧力をかける馬鹿農家がいるがどうしたなんて言う訳の分からない方が出るのかもしれませんね。
早期の復興をお祈りします。
投稿: 市 | 2011年3月23日 (水) 23時58分
風評じゃないでしょ…。
基準値以内なら安全とか本気で思っているのか?
東京が~という前に、生産者としての使命を考えてみたら?
(因みに原発有りの県の者ですが。)
投稿: | 2011年10月19日 (水) 00時44分
青空です。
また珍妙な来客です。匿名でしかも初めての来訪コメントにもかかわらず、ブログ主様に挨拶もなく、突然全否定とは恐れ入ります。
実社会上はあってはならない無礼な振る舞い。
苦言を呈すのは自由だと思いますが実社会では許されない礼儀違反を平然とやってのける。
私は社会通念上のルールすら無視して書き込む輩は子供か、社会上そのルールすら必要としない輩の類と見ており相手にするのが馬鹿らしいと考える人間です。
書き込むなら最低限の礼儀をわきまえるべきでしょうが仕事で礼文の一つも書いたことのない人間には想像できない世界でしょう。こどもは寝る時間だと言いたくなるのですが。
しかし濱田様の記事に異をを唱える人も30人を越えますが、私の知る限り20件以上は社会常識をふまえない無礼な方々です。むしろ異を唱える人間がそのレベルの人間が中心なら安堵します。無視するにたる。
日本人は礼を失する輩は一人前とみない文化ですので、これらの無礼な意見にはいちいち反応することは不要だと感じます。子供に大人が取り合わないのと同じです。
子供側からは不満でしょうが、議論の遡上には最低限の常識を示してからの話でしょう。
匿名さん、貴方様は生産者の良識を求める前に、市民としての責任と義務を認識してから考えを示すべきでしょう。あと十年いると思いますが。話はそれからでは?。まずは目上の人に宛てる手紙の書き方から勉強して下さい。
失礼しました。
投稿: 青空 | 2011年10月19日 (水) 02時10分