茨城県の放射線測定値は東京新宿より低い! 被災地を苦しめる放射線風評を拡げるな!
東北地方が復興に向かっています。昨日は80歳のおばぁちゃんと16歳のお孫さんが救助されました。まさに奇跡です。おもわずバンザイを叫びました。まだまだ生きて救助を待っている人がいる希望が湧いてきました。
また東北への飼料の全国的な救援活動が活発化してきました。(資料1参照)
と書いた瞬間、ズドンっと来ました。たぶん震度2くらいでしょうか。NHKは報道もしません。このような余震が一晩に多い時で数回来ます。遠くのトラックの地鳴りですら、あ、来た!と縮こまります。
テレビで気温8.5と出たのを、マグネチュードと勘違いしてパニくりました(笑)。
こんな夜がもう10日間も続いています。たぶん東北の方々の避難所での眠りは浅いのではないかとお察しします。自宅で眠れる私たちは天国です。
さて、栃木、群馬でも放射性物質が検出されました。(資料2参照)
すでにわが茨城県でも検出されています。端的に、福島第1原発からの風による放射性物質の飛散があったのかということになります。
茨城県の検査記録はここからご欄になれます。http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110319_17/files/0121.pdf
基準値を超える数値は、以下です。
高萩市 ホウレンソウ 15,020ベクレム/㎏(以下単位は同じ)
日立市 ホウレンソウ 14,000
常陸太田市 ホウレンソウ 8,830
大子町 ホウレンソウ 6,100
東海村 ホウレンソウ 9,840
ひたちなか市 ほうれんそう 8,420
では、この野菜の検出値を同地点付近の放射性物質モニタリング・ポストの数値と比較してみることにします。
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110320_03/
■県北の高萩と北茨城のモニタリングポストの放射線量の数値をみます。大子は近辺なのでほぼ同一とみなされます。
単位はマイクロシーベルト(μSv)です。ちなみにナノシーベルト(nSv)で通常は計測されますが、東電、政府発表とマイクロシーベルトで統一します。
●18日20時10分 北茨城0.948 高萩0.242
●19日20時10分 0.846 0.226
●20日7時00分 0.808 0.217
これを見る限り安定した数値で推移しています。
■また同じ県北の21日6時40分現在のモニタリクポスト数値
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
●日立市大沼 1.17
●東海村押延 0.622
●ひたち那珂市阿字ヶ浦 1.260
■県南の21時6時40分現在の数値
●鉾田市荒地 1.018
●鉾田市縦山 1.930
県央つくば市の産業技術総合研究所つくばセンターの計測値
http://www.aist.go.jp/taisaku/ja/measurement/index.html
20日17時 0.09
以上の茨城県県北、県南、県央を比較すると、最大値が日立市1.17マイクロシーベルトで最低値がつくば市の0.09マイクロシーベルトでした。県南は県北とほとんどかわらないモニタリング数値です。茨城県の地理関係とモニタリング・ポストの配置は資料3をご覧ください。
なお、今回の福島第1原発の影響をうけるはずもない東京新宿区での放射線値は0.809であり、北茨城となんら変わりはありません。
■文部省による都道府県別環境放射能水準調査結果
http://eq.yahoo.co.jp/
栃木県(宇都宮市) ⇒ 1.318
埼玉県(さいたま市) ⇒ 1.222
東京都(新宿区) ⇒ 0.809
群馬県(前橋市) ⇒ 0.562
千葉県(市原市) ⇒ 0.313
神奈川県(茅ヶ崎市) ⇒ 0.182
とりあえずの今回の調査の結果としては、あくまで現時点においてですが、茨城県の農産物の基準値を超える放射線が福島第1原発の風による放射線の飛散である断定するに足る材料はありませんでした。
朝から細かい数値を見てくたびれたわりにはたいした結論ではありませんが、今の時点ではそういうところです。目薬さそうっと。
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■資料1 東北への飢えた家畜への救助飼料の搬送は、日本畜産界が総体で取り組んでいます。
日本農業新聞3月20日によれば、最大の供給ルートを握るJA全農は19日、北海道、鹿児島にあるJA系統の飼料工場から3ルートの船便を出し始めました。19、20にちの2日間で合計万6千万tを搬送します。
鹿児島県谷山工場からを山形・酒田港に、ホクレン苫小牧工場からは秋田港に、20にち酒田港から志布志工場から、苫小牧工場から秋田港経由で被災地に向かいます。
一方、陸路でもトラックでも、青森県八戸工場から東北各地に飼料のし搬出が始まっています。八戸工場は震災で損壊していましたが、製造済飼料を出し始めるまでに復旧しています。
新潟工場の供給も始まっており、JA全農は4月末には震災前の7割ていどまで回復させるとしています。がんばって下さい。頼りにしています。
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■資料2 栃木・群馬でもホウレンソウから放射性物質検出
読売新聞
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け実施した食品のサンプル調査で、栃木県でも宇都宮市など4市町のホウレンソウから暫定規制値の最大約2・8倍の放射性ヨウ素や、規制値の1・6倍にあたる放射性セシウムが検出された。
栃木県は20日、農業団体に対し、出荷品の自主回収と今後の出荷自粛を要請した。
群馬県でも規制値をやや上回る放射性ヨウ素などがホウレンソウから検出された。
(:3月20日)
■栃木での放射線数値はこのように発表されています。
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/houshasen.html
平成23年3月21日6時現在
- 栃木県保健環境センター 0.147 マイクロシーベルト/時
- 那須町役場 0.73 マイクロシーベルト/時
- 今市健康福祉センター 0.62 マイクロシーベルト/時
- 芳賀庁舎 0.10 マイクロシーベルト/時
- 小山庁舎 0.12 マイクロシーベルト/時
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■資料3 ■資料4 茨城県モニタリングポスト配置図と現在の測定値
2011年03月21日 11時30分の状況 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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資料4
図 日常生活で受ける放射線の量
(図中の数値は内閣府原子力安全委員会のパンフレットより
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コメント
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風評被害と集団ヒステリーを拡げるようなネットの書き込みが絶えません。
政府や保安院のあいまいな発表と「県単位での出荷停止」指示。さらに外国人の脱出が火を注いでると思います。
現在はプールの緊急冷却とポンプ能力の回復に全力を上げている状態で、炉心冷却には何ヵ月もかかるでしょう。
無駄な風評被害を拡げないために、なにより国や県の訴えと情報公開が必要です。
菅さんは東北視察など邪魔なことはせずに、カイワレの時のようにホウレン草を食って見せてほしいです。
2ちゃん等の大型掲示板は手の付けようがありませんが、身近なブロガーさんたちには丁寧に説明して「冷静になりましょう」と、火消しに回ってます。
夏場に核爆発でも起きるなら「シベリアにでも逃げろと」
しかし、政府の発表の仕方ももう少しどうにかならんかと…。
投稿: 山形 | 2011年3月21日 (月) 13時34分
ハマタヌさん頑張って!なんにも、できないけれど、これしか言えない。
震度情報が出るたびにそちらの地名が出るのでいかほどかと心配している。「気温8.5と出たのを、マグネチュードと勘違いしてパニくりました」ん~ん、そうだと思う。
あまりにも、広域で被害が甚大なので、茨城千葉に世の中の目が届いていない。ところが、放射能洩れでは俄然、福島はおろか茨城千葉が注目される。
風評被害は被害地に鞭打つように何年も続くことを、一兵卒の私は知っている。「消費者は神様ではない」これを喉元でぐっと抑える。「どうか安心してほしい」と(まるで最初のころの官房長官気休め会見内容)。
立場はどうあれ、今後どうなれ、原発の、今、起きている事態を決して忘れてはならない。
投稿: 余情 半 | 2011年3月21日 (月) 13時42分
おそらく廃業される農家さんもあるでしょう…
原乳の被爆レベルが基準値を越えるための、牛の殺処分、
つらいです。
投稿: やつ | 2011年3月21日 (月) 23時35分
青空です。
あろうことか政府は飲料水とホウレンソウの摂取制限を命じました。露地栽培もハウスも関係なく。
このままでは宮城県・福島県・茨城県、栃木県の農産物は供給できなくなってしまう。
口蹄疫やその他諸々でもそうですが、今の政府対応にはあきれてものが言えません。
しかも距離に関係なく県単位とは。
一体何の根拠で、この非常事態の下でこのような愚策の数々を打つのでしょうか。全体像と置かれている状況が把握できていないのでしょうか。このままでは東北と東京は飢え死にしてしまいます。
正直怒りを超えて殺意になりそうです。
投稿: 青空 | 2011年3月22日 (火) 00時55分
まだ、土壌汚染がまったく進行していないハウスと露地を同一に扱うのは、納得いきませんし、すでに、出荷された分も、無条件回収というのも納得いきませんね。もともと、高萩市 ホウレンソウ 15,020ベクレム/㎏が、何を意味するか、まったく説明がないです。
一応、この数値になったら、監視体制に入るための数値だとも、聞いてますが、マスコミも、そういう報道はしないですね。
これは、厚生労働省官僚の保身のため、農水省官僚の保身のために、政治家を動かしたとしか、思えません。
国民には、政府が悪いとしか、見えないでしょうが、本来、農水側は、農業畜産業を守る発言をすべき立場なのに、そういう配慮が見えないのが残念です。
「消費者は、神様?」。終戦直後は、農家が神様に、見えたのに。。。学校の校庭を芋畑にするにも、芋の苗をわけてもらえたからですし。
国内の農業がなくなったら、海に囲まれた日本には、住めないでしょう。
カイワレ首相以下、官僚、JAとかは、風評被害の防ぎ方を、口蹄疫、鳥インフル、、と、学習していないのでしょうか?
投稿: りぼん。 | 2011年3月22日 (火) 01時41分