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大挙して飛来した渡り鳥を考える

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さる2月28日午前7時40分頃、わが農場をかすめるようにして西から東の方向へ飛来したカモの大編隊が気になります。

カモ類の編隊移動を雁行(がんこう)と呼びますが、私の狭い知識では、いったん湖に到着した後は大規模な雁行をするものではないのです。ということは、新たな飛来ということになるのではないかと思われます。

私が見た2月28日朝の雁行は、おそらくは4編隊、1編隊がおおよそ10羽として50羽弱、それに縦列で約10羽が最後尾に続いていましたから、おおよそ6、70羽の規模でした。

Photo(写真  Wikipediaより引用 カオジロガンの雁行)

種類は、図鑑で調べているのですが、残念ながら特定できません。

私が気になるのは、たぶん東北地域からの移動だと思われる点です。おそらくは宮城県白石川近辺、あるいは同県の蕪栗沼の近辺からの飛来ではないでしょうか。

蕪栗沼は有名な渡り鳥の飛来地です。冬季には実に2万羽を超える渡り鳥が飛来して越冬します。

特にカモ類が多く、マガンだけで数万羽が飛来すると言われています。亜種のオオヒシクイなども多く飛来します。(蕪栗沼ぬまっこくらぶHPによる)

渡り鳥はこのような理由で渡ってくるとされています。

「寒い時期には暖かい場所へ、雨の降らない時期には雨の多い場所へ、子育てをする時期にはエサが豊富な場所へ、様々な理由から鳥たちは渡りをします。日本で見られる渡り鳥は寒さを避けるためと子育てのために渡りをする鳥たちです。

たとえば、日本で見られる水鳥たちの多くは夏の間シベリアで子供を育て、寒い冬を、日本や東南アジア、オーストラリアなどで過ごします。冬には凍りついてしまうシベリアも、夏の間は広大な湿原地帯が広がり、水鳥たちのエサになる植物や小動物が大量に発生するのです。」
(東アジア・オーストラリア地域渡り鳥水性重要棲息地ネットワークHPより引用)

さて、例年の渡り鳥の飛行ルートはシベリア方面から樺太経由で北海道に飛来し、一部の群は更に日本海側や東北に移動するとされています。

今年は例年より寒かったために、更に移動がひんぱんに行われました。これが今年鳥インフルが広範な範囲で発生した原因です。

冬の始まりである平成20年10月14日に北海道稚内市大沼で発見された渡り鳥からは既にH5N1が発見されていました。

今まではシベリアでは弱毒タイプで、渡った先で強毒に変異するものと言われていたのですが、既に初冬の時点で強毒性をもっいていたことが、関係者に衝撃を与えました。

つまり、シベリアも強毒タイプに変異しており、以後日本に飛来する渡り鳥は既に潜在的に強毒タイプの高病原性ウイルスを持つキャリヤーである可能性が高まったのです。

私はこれをもって、野鳥を不必要に警戒したりすることがいいとはまったく思いません。むしろそのような自然環境の中で経済活動をしているのだということを前提して対策を立てるべきです。

優美なコハクチョウを見て怯える、オオヒシクイが水辺に遊ぶ姿に恐怖する、愛嬌者のコガモが湖水を泳ぐ姿が怖い、そして一羽のパスファインダーに率いられて飛ぶカモたちの壮大な大編隊を呪わしく思う・・・誤っているのは私たち人間なのでしょうか、それとも野鳥なのでしょうか。

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警戒区分
  高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された状況に応じて適切に対応するため、環境省の判断により設定されます。

レベル1 通常の状態です。
レベル2 警戒している状態です。近隣国で高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された場合です。
レベル3 国内で高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された場合です。
   ※平成23年2月1日現在の宮城県内全域の警戒レベルは、環境省の指示によりレベル2とされています。



高病原性鳥インフルエンザウイルスに対し感染リスクの高い日本の野鳥種(10科33種
カイツブリ科(3種) カイツブリ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ
ウ科(1種) カワウ
サギ科(5種) ゴイサギ、アマサギ、ダイサギ、コサギ、アオサギ
カモ科(9種) シジュウカラガン、マガン(天然記念物)、コブハクチョウ、オオハクチョウ、コハクチョウ、マガモ、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ
タカ科(5種) オオタカ、ノスリ、サシバ、クマタカ、チュウヒ
ハヤブサ科(2種) ハヤブサ、チョウゲンボウ
クイナ科(2種) バン、オオバン
カモメ科(1種) ユリカモメ
フクロウ科(2種) ワシミミズク、コノハズク
カラス科(3種) ハシブトガラス、ハシボソガラス、ミヤマガラス

(宮城県HPより引用)

鳥インフル:野鳥対策を強化 法改正案提出へ

 鳥インフルエンザが、感染した野鳥から養鶏などに広がるのを防ぐため、政府は、都道府県が発生地周辺の人や車両の通行を制限したり、消毒を実施する規定を家畜伝染病予防法に盛り込む方針を固めた。松本龍環境相が25日の閣議後会見で明らかにした。今国会に同法改正案を提出する。

 鳥インフルエンザ対策をめぐっては、農林水産省が家きん類、環境省が野鳥を担当。しかし、野鳥の鳥インフルエンザ発生が家きん類に及ばないための対策が不明確だった。

 政府は今季、養鶏場で、渡り鳥が原因とみられる鳥インフルエンザが多発したことを重視、野鳥対策も同法で対応することにした。改正案ではこのほか、野鳥の感染確認も都道府県職員が検査できることや、農相と環境相の連携も明記する。【江口一】

毎日新聞 2011年2月25日 

■写真 西浦(霞ヶ浦)から筑波山を見る。

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