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2011年4月25日 (月)

チェリノブイリの後にスウェーデンが取った放射能汚染対策

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本日はT様からのご紹介により、スェーデンの取ったチェリノブイリ原子力事故の後の農業の汚染対策を転載させていただきます。
非常にわが国の農業にとって参考になる内容です。「スェーデンの今」ブログ様と、ご紹介いただきましたT様に感謝いたます。
「牧草を高めに刈る」という手法は、今日本でも「牧草は収穫して廃棄せよ」という方法が奨励されているだけに興味深いものです。
またベントナイトという除染物質の存在は、浅学ながらまった知りませんでした。
非常に興味深い内容で、詳しくは後日コメントさせていただきます。
ありがとうございました。
         ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
(以下引用 ゴチックは原文ママ)

1986年のチェルノブイリ原発事故によって放出された放射能は、風に乗ってまずスウェーデン上空へ流れてきた。その時に運悪く雨が降っていた地域では、雨に混じって放射能が舞い降り、土壌を汚染することになった。今回と次回は、畜産業・農業における汚染対策について。

事故直後に降り注いだ雨によって、スウェーデンの一部の地域では農地や牧草、飼料が汚染された。何も対策を施さなければ、それを食べた家畜の肉や牛乳が汚染され、それがそのまま店頭に並ぶ恐れもあった。だから、迅速な対策が求められた。しかし、当時は原発事故による農業汚染への対策が不十分で、関係者や専門家も戸惑い、時として相反するアドバイスがなされるなど混乱もあった。


【畜産農家は・・・?】

チェルノブイリ事故(4月26日)による放射能汚染がスウェーデンで発覚した4月28日から5月初めにかけての最初の懸念は、冬のあいだ屋内で飼っていた家畜を外の牧草地に出してもよいかどうか、ということだった。

事故直後の時点ではまだ国内各地の汚染の程度が分からなかったため、スウェーデン放射能防護庁家畜を外に出さないようにと全国の農家に通達した。汚染された牧草を食べることによって家畜の肉が汚染されたり、特に牛乳が放射能に汚染されることを恐れてであった。

その後、放射性物質が舞い落ちた程度と分布が分かると、家畜の放牧禁止令汚染がひどかった地域のみで維持された。ここでは次第に、各農家が前年から用意していた干草が底をつくようになったため、汚染されていない干草が全国各地から農業組合を通じて5月から6月にかけてこの地域に運搬された。しかし、それでも700ほどの農家では干草の供給が不十分だったため、農家はやむなく家畜を外に出して、牧草地に生えている牧草を食べさせるという決断を行ってしまった。


一方、乳業業界は許容できる放射性セシウムの含有量を厳しく設定していた(30ベクレル/kg)ため、放牧させてしまった酪農農家は牛乳を買い取ってもらえず、その処分に困った。一つの処分法は、ミネラルの多い土壌からなる農地に撒いて廃棄することだった。放射線防護庁によると、セシウムはミネラルに吸着しやすいため、植物によるセシウムの吸収を抑えることができるためだという。

(注:スウェーデン政府(放射線防護庁と食品庁)は一般の食料品の汚染上限を300ベクレル/kgと定めたのに対し、乳業業界はそれよりもはるかに厳しい30ベクレル/kgという上限を設けていた)

                農地に撒布される牛乳

さて、夏が終わり、牧草の刈り入れ時期が近づいてきた。農務庁が当初、酪農農家に送ったアドバイスは「牧草を刈り、それを牧草地の外に運んで廃棄せよ」というものだった。しかし、農家や農業組合はそれに異議を唱え、もっとよい方法があれば試したいと主張した。

彼らが提案したのは、牧草を高めに刈り取ることで、地表に残る腐りかけた前年の牧草や、土壌が、刈り取った牧草に混入するのを防ぐことだった。

ベントナイト粘土

家畜は上から順番に、羊、豚、肉用鶏、卵用鶏(肉)、卵用鶏(卵)

この実験では、の飼料(干草)にはベントナイト粘土を10%含有させ、豚や鶏の飼料(穀類)にはベントナイト粘土を5%含有させて与えた場合に、肉や卵に含まれるセシウムの量がどれだけ変化するかを調べている。結果は右から2列目に、utan=加えない場合med=加えた場合として示されている(単位はベクレル/kg)。

これから分かるように、羊では86%、豚では65%減るのに対し、鶏では減少率が低くなることが分かる。

また、ここには示されていないものの、乳牛であればベントナイト粘土を飼料に加えることによって、牛乳に含まれるセシウムの量が最大80%減るという。

ベントナイト粘土のほかには、鉄の化合物である
プルシアンブルーもセシウムの体内吸収を抑える効果があるとか。


<屠殺に先駆けて汚染のない飼料に切り替える>

上のグラフは、40日間飼育して屠殺した鶏の胸肉に含まれるセシウムの量を比較したもの

Ⅰ:放射性セシウムに汚染された飼料(セシウムの量は400ベクレル/kg、以下同様)に、ベントナイト粘土を添加(5%)して飼育中ずっと与えた。
Ⅱ:放射性セシウムに汚染された飼料に、ベントナイト粘土を添加せずに、飼育中ずっと与えた。
Ⅲ:飼育の最初のうちは汚染された飼料(ベントナイト粘土なし)を与えるものの、屠殺の5日前から汚染されていない飼料に切り替えた。
Ⅳ:飼育の最初のうちは汚染された飼料(ベントナイト粘土なし)を与えるものの、屠殺の10日前から汚染されていない飼料に切り替えた。
Ⅴ:飼育の最初のうちは汚染された飼料(ベントナイト粘土なし)を与えるものの、屠殺の15日前から汚染されていない飼料に切り替えた。
Ⅵ:飼育の最初のうちは汚染された飼料(ベントナイト粘土なし)を与えるものの、屠殺の20日前から汚染されていない飼料に切り替えた。

なるほど、汚染度に大きな違いが見られる。

出典:スウェーデンの防衛研究所・農務庁・食品庁・放射線防護庁・農業大学が共同で発表している『放射性物質が落下した場合の食品生産について』
Livsmedelsproduktionen vid nedfall av radioaktiva amnen)より

(引用終了)

■ベントナイト粘土http://en.wikipedia.org/wiki/Bentonite
Wikipedia英語版 日本語版には項目がありません。

ベントナイト 吸水性 アルミニウム phyllosilicate、一般に、ほとんど モンモリロ ナイトからなる不純 粘土 です。

さまざまな種類の bentonites、支配的な 要素カリウム (K)、 ナトリウム (Na)、 カルシウム (Ca) は、 アルミニウム (Al) などによって異なります。いくつかの nomenclatorial のベントナイトの粘土の分類です。ベントナイト通常風化 火山灰水の存在下で最もよくから形成されます。

ただし、用語ベントナイトとして tonstein と呼ばれるような粘土が使用されて起源不明の粘土層の。産業の目的のために、2 つの主要なクラス ベントナイトの存在は: ナトリウムとカルシウムのベントナイトです。

支配的な粘土種 イライトのときの 層序テフラ層序に、完全に devitrified 一般に K-bentonites として呼ばれます。

その他の共通の粘土は モンモリロ ナイト カオリナイトが一般的です。カオリナイト支配の粘土は、一般的に tonsteins として呼ばれます、 石炭と通常関連付けられています。

ベンナイト粘土は山形様のご教示で「クニミネ工業株式会社」が扱っております。農業改良にも製造しているとHPにはあります。

クニミネ工業HP
http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=127&agent=11&partner=nifty&name=%A5%E4%A5%D5%A1%BC&lang=euc&prop=900&bypass=2&dispconfig=

■写真 欅の若葉。つい先月まで丸坊主だったのにもう若葉が陽光にきらめいています。

■私の農場からも東北への支援物資を送り始めました。昨日は卵を50㎏お送らせて頂きました。もちろん事前に避難所と連絡を緊密にとった上ですからご心配なく。

■茨城県庁様。今度コメントを投稿される場合は所属とお名前を書いて下さいね。公務員が公務的内容を投稿される場合はHN不可です。

もっと怒っていい、東北!

Photo

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コメント

これは興味深い!
ベントナイト・ジークライトはゼオライト同様に昔から山形など東北で大量に産出してます。
製紙業(光沢剤)などに利用されてるとか、うろ覚えですが。

有効利用できれば良いのですが…。

ゼオライトは聞いていましたが、ベントナイトは初耳でした。
資源最貧国と言われている日本にも、有効なものがあるのですね。
昨日のテレビで、鹿児島湾の海底から「レアメタル」を発見した!と報道されていました。
海洋資源はまだまだ開発の余地はあると思います。後はコストが課題かな?

濱田様も「被災者から被災者へ」の支援スタートですか・・・・
被災地以外の地域から被災地へ、軽被災者から重被災者へと、支援の形は様々ですが、可能な範囲での支援を継続的に行って行く事が大切だと思っています。
人間とは勝手なもので、時間と共に薄れて行きますが、それを非難する事は出来ません。
ゴールは見えないけれど、被災者の方々が少しでも前を向いて歩きだせる様になるまで応援して行きたいと考えています。

連投ご容赦ください。
濱田様の素晴らしい「卵」は、被災地で大好評だと思いますし、きっと元気が出ると確信しています。
新鮮な牛乳や卵は必需品です。
少しでも元気になってくれればと願っています。

またまた連投になります。
宮崎のムッチー牧場のブログで「口蹄疫の疑いが否定できない牛の検体5頭分を動衛研送付」と記事になっていました。
どうか陰性であって欲しいと願っています。

ホームページ拝見しました。当社は食品添加物規格のベントナイトをワインの清澄用に輸入販売してきておりますが、恥ずかしながら除染に効果があるとは知りませんでした。可能なことなら、儲け度外視で苦労されている畜産農家さんに活用いただきたいものです。

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