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2011年4月29日 (金)

福島県NPOの小さくて大きな支援の取り組み  

032

今日は私が支援している福島県の「NPO田んぼ」(岩淵成紀理事長)の復興活動をお伝えします。

下の文にも出てくる「ふゆみず」とは「冬水」のことで、その名のとおり冬の間にも水を落とさず、水を張った状態のまま春のしろかきまで持っていきます。

こうすることによって、冬季に植物性プランクトンを糧とするさまざまな微生物、小生物が多く繁殖することがわかっています。

この豊かな生物相を得て、水田が本来持っていた多様な生き物の織りなす曼陀羅を作ろうとしています。そしてその命湧く田んぼを、さまざまな人たち、特に若い人たちに直接に体験してもらい、農とその世界を理解してもらうことを進めています。

活動についてはこちらからご覧ください。
NPO法人田んぼ URL:
http://www.justmystage.com/home/npotambo/

このNPO田んぼは福島県を活動拠点にしていましたが、今回の大震災で自らも被災しました。しかし、それにくじけることなく、このNPOをひとつのステーションとして、被災した人たちへの支援を活発に始めています。

その取り組みは単に支援物資を送るだけではなく、「未来の被災地の再生」に力を入れているのが特長です。

たとえば、被災地の学校の泥の除去や、失われた学用品を届けたり、また被災地やその外の高校生たちとをツイッターで結び合わせて、「避難所の御用聞き」を作ったりしています。

これは被災地に暮らす若い人たちが支援される立場から、被災地のジィちゃんパァチャンを助け、新たな地域を作る芽となる始まりです。

また、家屋を失った人たちのために、短期に暮らす仮設住宅ではなく(もちろんそれも政府の怠慢により非常に不足していますが)、バイオマス間伐材や自然エネルギーを取り入れた今後の再生される町づくりの基盤となる住宅を考えています。

被災地では膨大な瓦礫と化した木材などが放置されたままになっています。この瓦礫を脱塩し、「流域ペレット」として住宅の暖房などに使うことも計画しています。

そして多彩な被災者への癒しプロジェクトも始まっています。音楽、工芸、落語、演芸などを企画しています。

これに私が共感するのは、大震災により今失われてしまった街を、誰の力でどのようにして、どんな新たな町づくりをしていくのかという「未来」への視野が拡がっていることです。

これはともすれば大震災の被害と、頭上から離れない放射能の恐怖から、人が人らしく生きられる新しい町を作るなにかひとつのきっかけになるのではないでしょうか。

喪失感と恐怖から逃れるのには前に進むしかないのです。

被災者が「被災者」であることを止め、新しい町作りの環を自ら作ること、それがほんとうの復興なのではないでしょうか。

現在福島県被災地では、よくいわれるように支援物資が足りているなどということはまったくないそうです。

特に山間部ではひどい状況が続いています。ぜひこれらのNPOや避難所、あるいは県のボランティアセンターなどと連絡をとって支援物資をお送りください。物資によって足りているものといないものがあります。送られる前に一度連絡をとることをお勧めします。

          ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

皆さま

ヘドロをかぶった大谷のふゆみずたんぼのヘドロの部分を調査いたしましたのでご報告いたします。比較のために荒浜の松林内ヘドロも調査結果も添付します。

この結果、被災したふゆみずたんぼのヘドロは、ECも塩分濃度もかなり高いことがわかりました。

(略)
田んぼの復元についてもこのページを通じて 随時報告していきます。

http://www.justmystage.com/home/npotambo/satoako.html

                ■ 7つのプロジェクト
                -こころの通った支援活動-

1.教育プロジェクト
。支援物資を集めて、避難所や被災した個人宅の物資の必要な人々に迅速に届ける。

◦教科書・参考書や文具等の学用品を被災地の子供たちに届ける。

◦被災地の子供たちに家庭教師を派遣する。

◦被災地の校庭の泥の除去や、学校の復興のための学校再建の支援する。

◦被災地の学校に被災地情報発信用のコンピュータや携帯電話を届ける

2.被災地の高校生と世界の高校生を繋ぐtwitter・プロジェクト
◦被災地の高校生と支援の高校生を直接結ぶ
①被災地の高校生が近所や避難所のご用聞きになるような仕組みを被災地 の高校教師とともに立ち上げ、運営する。

② 被災地以外の高校生が近所に呼びかけて被災地の需要に応えて物資を送る仕組みを高校教師とともに立ち上げ、運営する。

◦国連大学と連携してESD International Year of Youth 2011活動の一環として大学生とともに活動する http://social.un.org/youthyear/

3.仮設じゃない生物多様性「復興住宅」・プロジェクト
◦被災地に持続可能なエネルギー(風力、太陽光、バイオマス発電)を利用した個人復興住宅を作成する仮設でない復興住宅プロジェクト。

また、集落の集会場となるコアーな施設を建設し、集落のコミュニテイーを維持し、その周辺に数十の小さな復興住宅を造る。

◦集会場のコアーとなる施設を地域の木材を利用し、地域の人々の研修施設、被災者 の就労の機会の場を提供する。

◦補助発電装置として、バイオデイーゼル発電機を利用する。

◦こころとからだの癒しの場、自然エネルギーを利用した共同足湯施設を併設する。

・生物多様性向上の概念を活かした設計を考える

4. 被災地の廃材と地域の素材を混合した流域ペレット・プロジェクト
◦被災地の柱や梁と倒れた松林の松、流域の葦、杉の間伐等をブレンドした流域の素材を利用した流域ペレットを作成する。

・塩水やヘドロに漬かった木材のモニタリング調査と脱塩の方法の検討を行う。
◦流域ペレットを暖房の材料として震災復興住宅に使う

5. 芸術・文化を通した心と体の癒し・プロジェクト
◦天使の癒し隊メンタルケアー・天使カフェによるアロマ、マッサージとヒーリング活動

・ひととひとのぬくもりを具体化する
◦癒しのクラシック小さな音楽会開催・さと・あこの小さな音楽会(豊岡市との共催事業)

◦落語で癒す(NPO法人メダカの学校との共催事業)・落語家による癒し活動を行う
◦復興と癒しのジャズ(豊岡市との共済事業)活動を行う
・絵本や絵画を通じた心の癒し活動を行う

(略)
7.東北再生のための生物多様性を活用した「東北再興銀行」プロジェクト

◦宮城のお酒、味噌、醤油などの伝統を守り、地域の材料を使用している加工食品の売上の一部を支援金へと活用する市民バンクの創設を行う。

◦震災復興の共通マークの作成と再生のためのコーズ・マーケティングシステムの確立する。

現在、NPO法人田んぼは、これらの活動を同時に行うことを考えています。
皆さんのご意見,ご協力をいただければ幸いです。

岩渕 成紀
NPO法人田んぼ理事長
〒989-4302宮城県大崎市田尻大貫字荒屋敷29-1
電話&fax;  0229-39-3212

■写真 今朝朝日を撮っていたらファインダーにわが家のワンコロが乱入。そのままパチリ。しかし無用に元気なやつらです。この後に、私の所に駈け寄ってきて、レンズをペロリ。可愛いバカです。

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コメント

写真いいですね!


このNPO法人、活動の幅が広いんですね。相当な労力と組織力があるものと思います。
水張り田んぼ、不耕起栽培と対極に当たるやり方だと思いますが、どっちがいいかとか私には判断つきかねます。
興味深いのは「瓦礫木材のペレット燃料化」
産廃処理などせずに分別して利用。コストの問題などはありますが有効利用できればなによりですね。

本当に頭を使って復興活動をしている人たちがいるのですね。
でも、おそらく、日本の人々の善意の多くが、中央募金会とか日本赤十字の募金に姿を変えてしまっていると思います。いつの日か届く義援金もきっと被災者の役に立つとは思いますが、いま現時点において被災者の支えにはなっていません。

私の住む南の島でも、自治体が住民に募金を盛んに呼び掛けています。役場は赤十字に全額送金するそうです。平均所得が200万円を下回るこの辺りの島々の多くの人が募金したと思います。

今回のブログ記事を読んで、これが本当に島からの有効な支援活動なのか?と思いました。
いつ届くか分からないお金より、集めたお金で島々の特産品を生産者から買って(3・4月ならジャガイモ・キャベツ・製糖工場で作られた黒糖やザラメ糖などあります。タンカンも3月中旬ごろまでならあったかな。)被災者に送った方が余程役に立つのではないかと思います。もちろん、被災者が必要としなければ話になりませんが・・・。
募金をどこかに横流しするだけよりかは、島の活性化に結びつけながら支援活動した方がいいと思うのは、間違っていますかね?

募金の課題は税対策?です。日本赤十字や中央募金会への募金は損金として扱われますが、例えばJA等が行っている各都道府県中央会への募金は損金として認められません。
その為私の町のJAでは、職員及び窓口募金は中央会に、組合員からの募金は町役場を通じて日本赤十字社に送り、募金者宛ての領収書を発行してもらう様です。
中央会の募金は被害に遭われた農業関係者への募金となる為であり、赤十字社は農業関係だけでなく被災者全員を対象としている為との事です。
(私も税金については詳しくありませんので、担当者に聞いたままの受け売りですが・・・・)
「南の島」さまの提案も有りですね。
ただ、支援する側の特産品が日持ちするのかどうか?物資が必要な避難者の所へスムーズに届くか?
現地で誰かがコーディネートしてくれるか?等々お金を送るのとは違った対応が必要になってきますね。


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