既に「計画的避難区域」が危険だと1カ月前に知っていた政府の不作為
毎日焼けたフライパンの上のポップコーン状態の茨城からの発信です。
まぁよく来ますね。よー飽きもせず、グラグラと。そのしつこさには感心しきり。そのひとつひとつが震度5、ときには6ですから、ああ毎日二日酔いのような気分。
ま、実際村の連中に聞いても「酔いつぶれて朝まで意識なしが一番」なんて言ってますがね。先日の夜の震度5も知らずにグワーと寝ていた猛者もいたりして(←私だったりして)。
さて、わが政府はどうしてやることなすことこう愚かなのでしょうか。初めは馴れていないしねぇ、こういうときは政府に協力しようなどという優しい気分だった私たち被災地の人間も、いいかげんうんざりします。
何にうんざりかと言えば、なにをやっても後手後手。おまけにひどい情報隠匿体質。
原子力事故で一番やってはいけないのは、情報隠匿だというのは柏崎刈羽原発事故や、もんじゅの事故での教訓じゃなかったのですか。東電がなにも学んでいなかったのは驚きませんが、政府までもとなると頭を抱えたくなります。
そして、初動で処理するのも危機管理のイロハのイです。初動でやらずもがなの「陣頭指揮」(←シロウトが行って何を陣頭指揮するんだか)に行ってしまい、帰京するやドッカーン。
米国にすら事故情報を正確に伝達せずに、技術支援もこじれにこじれてから頼むという見通しの甘さ。
しかもその理由が、「事故を小さく見せたい」、「国民の批判を浴びたくない」、「政権がもたない」という何とも言いようがないくだらん理由なのだから、開いた口がふさがりません。
はっきり言います。福島第1原発事故は天災などではありません。人災です。
政府も東電も天災にしたくてたまらないようです。今や10兆円とも言われる被災補償金を原子力賠償法を適用して、一般会計で処理してしまいたいようです。
一般会計ですって?なんのことはない、われわれ被災者の税金まで使って補償をするということです。たぶん消費税増税でもするんでしょうね。国民は踏んだり蹴ったりです。
冗談ではない。あんなド素人同然の対応をして、情報を隠匿したあげくは原子力安全委員会は3月の下旬の時点でレベル7だと知っていたというじゃないですか。知っていたが、レベル判定は保安院の管轄だからと言い逃れをする。(ソース 毎日新聞4月13日)
一時が万事です。気象庁は国会で河野太郎議員が追求するまで、事故以来測定し続けてきた放射線分布図を隠していました。
原子力安全委員会は、大枚の金を使ってスパコンでシミュレートしてきた放射線拡散分布図を隠匿してきました。
東電の広報担当官である枝野氏は「ただちに健康に影響はない」としか言わない。
あげく、1カ月もたってから、飯館村も「計画的避難区域」にします。「もう同心円はやめました」ですと。
政府の対応を時系列でみてましょう。(資料2参照)
3月12日 ・・・20キロ翌日に更に拡大
なんですか。これは?被災者を翻弄するのもいいかげんにしろ!
・飯館村 陸土 土壌 3月19日11時40分 300,000Bq/kg
・ 同上 3月20日12時40分 1,170,000
・川俣町 陸度 土壌 3月20日12時4分 151,000
この文科省の調査は3月19日から20日です。この数値は当然、直ちに政府中枢に伝えられていたはずです。にもかかわらず、更にそこから20日間もたって、「計画的避難区域に設定」だそうです。
ここまで住民の安全を無視しつづけてきたとなると、これは単なる無能では片づけられことではなくなりました。もはや政府による意図的不作為です。
すでにこの政府には解決能力は失われています。政権交代などする暇は今はないでしょうから、ともかく首相を降板させるべきです。このまま行くと、国民の生命が危ない。
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■資料1 原子力損害賠償法
原子力事故時の損害賠償の枠組みを定めており、電力会社は国が支払う賠償措置額の一定割合を「補償料」として国に納める。補償料率は損失の発生見込みなどを基に算定し、09年の改正では、民間保険で保険料率が低下傾向にあることを反映して料率を引き下げた。事故で賠償が必要になる可能性は極めて低いとの見方から、補償料は国の一般会計に入れられて使われている。
■資料2 政府の対応(時系列)
日 付 | 内 容 | 発表など |
---|---|---|
3月11日午後 | 福島原発3キロ内の地域に避難・避難指示。3~10キロの地域に屋内退避指示 | 官房長官記者発表 |
3月12日午後 | 避難指示を10キロ圏内に拡大 | 官房長官記者発表 |
避難指示を20キロ圏内に拡大 | 官房長官記者発表 | |
3月14日 | 原子力安全・保安院が、20キロ以内の住民へ屋内退避呼び掛け | 東奥日報 |
3月15日 | 20~30キロ圏内に屋内退避指示 | 官房長官記者発表 |
3月25日 | 20~30キロ圏内について、地元市町村に住民の自主避難の促進をお願い | 官房長官記者発表 |
3月28日 | 20キロ圏内の立ち入り規制の継続(一時帰宅の自粛を呼びかけ) | 官房長官記者発表 |
4月11日 | 20キロ圏外に計画的避難区域。1か月メド退避促す | 産経新聞「枝野長 |
■資料3 「国に裏切られた」 計画避難に住民ら怒り
(産経新聞4月13日)
「何で今さら」。福島第1原発事故で11日、政府が新たに「計画的避難区域」の対象にすると発表した福島県の飯舘村や葛尾村、浪江町の全域と川俣町と南相馬市の一部。住民らはこれまで高い放射線量の中で不安な生活を続けていた。
避難の指示もなく「安全」と言い続けた政府が、事故から1カ月もたって出した、あいまいな指示。「国に裏切られた気分だ」。怒りと悲痛な声が上がった。
1カ月をめどに避難するように求める計画的避難区域に指定された飯舘村。11日午後、村役場で開かれた説明会では住民から強い訴えが飛んだ。「補償はどうなるのか」「いつ戻ってこられるのか」
経営者の一人は「地域に密着してやってきた。退去すれば信頼を失い、廃業になってしまう。逃げることはできない」と涙を浮かべた。自治会長の細山利文さん(62)は「自主避難とは違い、長期的になる可能性が高い。何百頭も牛を飼っている人もいる。生活の基盤をどうするのか、住民には村からちゃんと説明してほしい」と訴えた。
菅野典雄村長は「大変残念な状況だ。国などと交渉し、できるだけ村に基盤を残していけるように努力したい」と説明した。
妻と2人でプラスチック製品の製造業をしている坂本徳さん(60)は「これから工場を見つけて再開したとしても何千万円もかかる。避難するつもりはない」ときっぱり。一方、自動車関係製造業の庄司正良さん(68)は「風評被害で取引先から『大丈夫か』といわれていた。(放射線量の)数値が高くなっているのを見て、避難した方がいいのか考えていたところだった」と頭を抱えた。
村内で働く女性(52)は「『大丈夫、大丈夫』と言いながら結局避難させるのか。これだけの地域が避難対象になったら、福島県はなくなってしまうのではないか」と政府の対応への不満を口にした。
「計画的避難区域」と、屋内退避や自主的避難を求める「緊急時避難準備区域」の両方に一部が指定された福島県南相馬市は「情報を収集しているところ」と対応に追われた。
南相馬市で避難生活を送る男性(60)は疲れた様子で、「計画避難とか緊急避難とかいわれても内容がよく分からない。避難所生活にも慣れてきたのに、またドタバタするのは勘弁してほしい」と話した。
■資料4 SPEED1(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の測定した放射性物質分布図
![002_edited1_2 002_edited1_2](http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/images/2011/04/13/002_edited1_2.jpg)
■資料5 土壌文科省 福島県ダストサンプリング測定結果http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/25/1304007_2510.pdf
■枝野氏、避難区域見直し「同心円ではない」
(産経新聞4月11日)
枝野幸男官房長官は11日午前の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所から20キロ圏内に出している避難指示区域の対応について、「同心円的な対応ではなく、放射線量は風向きや地形で影響されるので、累積した放射線量の観点から安全確保の措置が必要だ。地元と相談しながら進めている」と述べ、20キロ圏外の地域でもモニタリング結果などから地域ごとに指示を出す検討を進めていることを明らかにした。
一方、屋内退避としている20~30キロ圏に関しては「常時、屋内退避の必要性はないが、大量の放射線物質が出る場合に備えて詰めをしている」と、一部地域については屋内退避を解除する可能性を示唆した。
避難指示を指定している半径20キロ圏の警戒区域指定については「最終的には決まっていない」と述べるにとどめた。
原発の状況については「事態が悪化して大量の放射性物質(放射能)が新たに出る可能性は相当低くなった」と述べた。
■東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故・トラブルに対するINES(国際原子力・放射線事象評価尺度)の適用についてhttp://www.meti.go.jp.cache.yimg.jp/press/2011/04/20110412001/20110412001.html
■福島第1原発:事故賠償補償料足りず 差額、国民負担に
(毎日新聞 4月13日)
原発事故の損害賠償制度を定めた原子力損害賠償法(原賠法)に基づき、電力会社が毎年国に納めた補償料が、1962年の制度開始から2010年度まで累計で約150億円しかないことが12日、分かった。東京電力福島第1原発事故で、国は最低でも1200億円を支払う必要があるが、これまで受け取った補償料では足りず、不足分は国民負担で賄うしかない。現行制度では大規模事故への備えが十分ではないため、政府は賠償措置額の増額や補償料率の引き上げなど制度を見直す方向で検討する。
原賠法では、原子力施設ごとに、事故時に国が支払う上限額が「賠償措置額」として決められている。同法が初めて適用された99年の東海村臨界事故では、約154億円の賠償金のうち、核燃料加工会社の賠償措置額10億円が国から支払われた。発電所の賠償措置額は1カ所当たり1200億円で、今回の事故で福島第1原発と同第2原発が賠償の対象になれば、国の負担は最大2400億円に膨らむ。
原発の賠償措置額は当初は50億円だったが、法改正で段階的に引き上げられ、09年の改正(10年1月施行)では、東海村事故を受けて600億円から1200億円に倍増した。ただ、措置額を引き上げると、保険料に相当する電力会社の補償料負担も重くなるため、09年改正では補償料率を「賠償措置額の1万分の5」から「1万分の3」に引き下げ、電力会社の負担を2割増に抑えた。
福島第1・第2、柏崎刈羽の3発電所を運転する東電の納付額は現在、年間1億数千万円、他の電力会社からの分も含めると、年間の補償料総額は8億~9億円とみられる。補償料は別会計で積み立てられる保険のような仕組みではなく、政府の一般会計に入れられているため、支払いも一般会計から出すことになる。
これまで補償料率は「今回のような大規模の原発災害を想定せずに設定していた」(文部科学省幹部)。今回の事故で「原発のリスクに比べ、電力会社の負担が低すぎる」との意見が強まっており、賠償措置額や補償料率など、制度の抜本的見直しは不可避だ。ただし、電力会社の負担増は電気料金に跳ね返るため、政府は消費者の負担との兼ね合いもにらみながら議論を進める。【永井大介】
●茨城県放射線テレメータ・インターネット表示局
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
*単位はナノグレイ/時です。マイクロシーベルトにするには1000分の1にしてください。
たとえば東海村石神254とあれば、0.254マイクロシーベルトとなります。
*「カーム」とあるのは、風向きが静穏のことです。
蛇足 本日の大爆笑ニュース
なんとまぁ、時もあろうに!
東京電力 地球環境大賞を受賞!
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110225/trd11022505010002-n2.htm
がんばろう、東北!
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コメント
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一般国民は、官房長官・保安院・安全委員会・東電の記者会見及び、各テレビの解説委員(専門家)からの情報しか入手できませんし、その情報がその時点で最も新しく且つ正しい情報として聞くしかありません。
100ある情報の100全てなのか、30とか50しか公表していないのかの判断はできません。
後からになって「この様になっていた」と言われても「今頃何故?」となるのは当然です。
事前調整も無く記者会見のみで「避難地区拡大」や「計画避難地域」と言われても、具体的な指示がなければ動きようもありません。
いつ・どこに・どうやって・人は・家畜は?仕事は?・・とちょっと考えただけでも、やらなければならない事は沢山有ります。
いっそ、通信機能を保持した上で、内閣政府・保安院・安全委員会・東電幹部全てが、原発近くのビル(あるかどうか分かりませんが)にでも引っ越して、自分の目で確認しながら対策を練り、記者会見したらどうでしょうかね?
どうせ役に立たない今の内閣であれば、被曝してどうなろうが、世の中の損失にはならないでしょう。
投稿: 北海道 | 2011年4月13日 (水) 08時40分
これだから現政府は…
あくまで「念のため」で同心円設定したはずが、シミュレーションと米軍の観測データが極めて類似しているにも関わらず、今頃の通達。
本当に「念のため」なら、とっくに発動させていたはずでしょう。
まあ、菅政権がさっさっと総辞職してたらどれだけ好転してるかも疑問ですが。
今頃になって地方選挙を受けて政局にしようとする内ゲバが続いてますな…。
そして、菅と執行部は政権にしがみつきたいと。
北海道様。昨年口蹄疫で大変な目にあった宮崎の皆様へ。
一昨日の原発10キロエリアの牛舎のスクープがネットに動画アップされてます。
放置されて痩せ衰え泣き叫ぶホルスタイン。
子牛たちはほとんどは既に倒れて死んでます。
農場主はやむを得ずいち速く脱出せざるをえなかったのでしょうが(それは責められません)…涙がとまりません。
安楽死や埋却すらさせてやれなかった悪夢的光景です。
酷い映像なので、観るかは各自で判断して下さい。
投稿: 山形 | 2011年4月13日 (水) 09時33分
今回の事故で茨城の農家で中国人研修生が帰国して収穫できなくなったとありますが私は問題だと思います。彼らの部屋を見ましたがいかに酷使されているか分りました。給料も安いです。茨城の農業は中国人研修生がいないと成り立たないのでしょうか?これで茨城の農産物が安全であっても胸をはって買ってくださいと言えますか?中国人研修生が過労死したというのは工場でもありますが。茨城はこれを機に中国人研修生への待遇改善を求めます。
投稿: 麻布 | 2011年4月13日 (水) 14時43分
つい最近までは、中国人の研修者は3年間が限度で、1年目は研修期間となり、日当も安く働く事になりますが、その分1ヶ月に○○日以上は、研修(講義なども含む)を受けさせる事が義務付けされています。2年目3年目は通常の労働者扱いとなり、その地域の最低賃金等は保障され、健康保険など福利厚生も対応する必要が出てきます。3年間が終了すると帰国する事になります。
近々はどのような条件が課せられているのか詳細は分かりませんが、以前手がけた時の概要はそんな感じでした。
茨城での条件は分かりませんから、個別にコメントはできませんが、入国管理の面からそれほど大きくは変わっていないのではないでしょうか?
投稿: 北海道 | 2011年4月13日 (水) 16時29分
さて中国人の研修生ですが自分の所は雇っていないのでよく分かりませんが(茨城県です)
普通に給料はもらってるはずですよ?もちろん人によっては酷い扱いをしているところはあるかもしれませんがそれを全体的にそうだと決め付けられても困ります。自分の知っている所では普通に住む場所を提供されて食事も3回とって日本人の手伝いに比べれば安いのかもしれませんが給料も普通にもらっているはずです。
彼らの生活があまりよくないようにみえる原因は恐らく給料のほとんどを中国に送金してるからでしょう。自分らのものを買わないでほとんど送金してしまうのですから。着ているものや普段使っているものが汚くなるのは自然だと思いますが。洗濯しようが少ない枚数を使い続ければ元々泥や砂まみれになるわけですから。
投稿: 銀の狐 | 2011年4月13日 (水) 20時38分
追記としてそもそも研修生以外にもかなり外国人の労働者は意外にかなりいるんですよ?
少なくとも震災前は街をあるけば10人以上中国人やら他国の外国人が出稼ぎにきてるのをよく見ましたから・・。それに生活だって下手なアルバイターやらフリーターより給料面では優遇されています。こちらとしても日本人を雇うよりよく働きますし給料だって日本人を雇う並はでています。それもさっき言ったとおり彼らは出稼ぎにきてるわけであり給料のほとんどを本国に送ってしまうわけです・・・。結果貧乏暮らしをしているようにみえるわけです。
それが今回の震災によってほとんど帰国してしまったわけですから人手が足らなくなったとしても不思議ではありません。そもそも日本人をバイトで雇うにしろ・・・現状はそんな払う金額ほど稼げるわけでもなく(価格暴落のため)
外国人に比べれば労力が少ないわけですから。
(つらい・きつい・それに対しての給料が安い)
の3kが揃った仕事に日本人がバイトに来ると言う事自体がほとんどありえません。
投稿: 銀の狐 | 2011年4月13日 (水) 20時50分
「下士官兵は優秀、下級将校は普通、上級幹部は愚劣」
日本人には意思がない。
だから、意思決定ができない。
神の意思による災害は天災、人の意思によるものは人災。
意思という概念がなければ、天災と人災の区別も定かではない。
人の行動を納得できるものに改めることも容易ではない。
指導力は、指導者の社会意思の決定力である。
意思そのものがなければ、社会問題は指導者による解決を見ない。
「首相はオーケストラの指揮者だが、誰も指揮者を見ていない」ということは、一個人の意思に構成員が意識を集中できないことを意味している。
問題を解決する能力のない人たちが、事態を台無しにする力だけを持っている。だから、世の中は難しい。
問題を解決しようとしても、先送りと積み残しに終始する。なりゆき任せになる。
「そのうち、何とかなるだろう」ということか。
未来の内容が定かに考えられないと、起こる事態は想定外のことばかり。
目の前に事態が現われてからでは、その対策は後手後手に回る。
未来のことは、未来時制の構文の中で述べられる。
日本語には、時制がなく、未来時制もない。
だから、その計画も場当たり的というか、行き当たりばったりになる。主体性がない。
日本人は、拙速主義である。場当たり的なトントン葺きの家づくりが得意である。
大ブタさんのわらの家をつくる。災害に強い小ブタさんの煉瓦の家は作らない。
作る暇などないからである。
日本人は、過去と未来に挟まれたごく狭い時空の中にあくせくと生活している。
精神を集中すると、その刹那も永遠に見えてくる。
前後の見定めのない自分の話が永遠の真理を話しているような気持ちになるところが不思議なところである。
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812
投稿: noga | 2011年5月 5日 (木) 02時49分