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2011年4月15日 (金)

土壌や水に降った放射性物質をどう除去するのか?

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本日は鹿児島県のS様から頂戴した、活性炭を使った放射性物質の除去の方法をご紹介します。

今後、福島県や茨城県などにおいては土壌や飲料水に入った放射性物質の除去を真剣に考えねばならないことになりました。

活性炭のような多孔質の素材は確実にかなりの放射性物質の除去効果があると思われます。活性炭は身近で簡単に手に入り、Sさんのご紹介のような2ℓのペットボトルで家庭でも簡単に作れるのがミソです。 

私たち農業者にとって、畑や水田に降ったと思われる放射性物質をどうやって除去するのかが今後の大きなテーマとなってきています。

低レベルならばそのまま地表5㎝以下の汚染されていない土壌と混合することで希釈することが可能だと言われています。

では高レベルならどうするのかです。一般的には客土することが指導されています。

今まで長い時間と手間をかけて作ってきた土壌を剥ぐという行為自体が、農家にとって自分の人生の否定のようなものです。耐えがたい苦痛となります。

それをどうにか「ならぬ堪忍、するが堪忍」と飲み込んだとして、表土を地表5㎝からはぎ取るとしましょう。問題はそれからです。

現実問題として、どこにこんな大量の放射性物質を帯びた土壌を引き受けてくれる奇特な地域があるでしょうか。

たぶん、ありません。結局、自分の畑の一角に大きな穴でも掘って、水系を汚染しないようななんらかの遮蔽物を置いてそこに捨てるしかなくなります。口蹄疫の埋却処分をもっと大がかりにしたものだと思えばいいと思います。

他に手はないのだろうかと思っていたところ、新潟大学の野中先生の堆肥やゼオライトを使った除去方法があることがわかりました。

ゼオライトは多孔質の資材でよく堆肥作りに用いられます。多孔質の穴ひとつひとつがいわば微生物の住処となって地中の菌相を豊かにしていきます。

堆肥も同様の原理で、堆肥中のバークなどの木質やゼオライトなど多孔質の微生物の絶好の住処となります。

これら、ゼオライト、活性炭、バークなどの多孔質の資材はいずれも優れた放射性物質の吸収資材となりうると思います。

これらを地表表面に大量に散布し、あまり5㎝以下の清浄な土壌とかき混ぜないようにしながら投入し、撹拌することもひとつの放射性物質除去の手段ではないかと思われます。

もうひとつはクリーニング・プランツ(清浄化植物)です。チェリノブイリではスラブ地方で大量に栽培されているヒマワリなどが使用されたと聞いた事があります。

クリーニング・プランツとなる条件としては、丈が高くなり、一定の大きな面積を面で植えることができ、栽培が簡単な事も重要な条件です。栽培過程で手間がかかってしまうと手を入れる時に、作業者が二次汚染をしてしまいます。大型の植物のほうが吸収率は高いでしょう。

関東で、その条件で思いつくのはソルゴーか、菜種、ヒマワリといったところでしょうか。他にも牧草類などに適したものが沢山あると思います。

ただし、通常の汚染物質と違って放射性物質は二次汚染をする可能性かあるので、よほど収穫には注意する必要があります。農家としてはどうしても搾油のひとつもしたいところですがあきらめたほうが無難です。

客土を拒否した場合、これら多孔質資材の投入やクリーニング・プランツの活用などで、放射性レベルを少しずつ下げていくしかないのかもしれません。

いずれにせよ、このようなことを農業者に強いる原子力事故に対していいようのない怒りをおぼえるのは私だけではないでしょう。

 ■写真 またまた椿です。椿は中毒症状があるのでしょうか。今度は満開の桜を背景に撮ってみました。

         ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

以下、Sさんのメールから転載いたします。

はじめましてよろしく。

水道水の放射能除去についてメール差し上げます。

活性炭は水の中の放射能を除去するという知見があると厚生省はいっています。

福島原発に近いところでは長い間放射能が入っているかもしれない水を飲まざるをえません。

うちには活性炭があるのですが手作りで除去装置ができるのではないかとかんがえて
います。

方法は

2LのPET容器のキャップに5ミリぐらいのあなをあけます。

容器の底は切り取ります。

炭が漏れないようにキャップ内側に布を少しおきます。

容器に活性炭を1L入れ、上から1L水を入れ、ろ過します。


実際には鹿児島では除去のテストはできません。

また放射能の計測ができません。

この方法が有効であることが分かれば活性炭(1キロ1500円ぐらい)だけあれば
だれでも除去装置をもつことができます。

濱田さんの周りでこのテストと計測を試みる人がいないでしょうか?

活性炭はさしあげます。

計測についてはルートを探さないといけませんが生活クラブが計測室を持っていま
す、また県の機関が計測してくれるとよいがとおもいます。

首都圏放射線量マップ
http://www.j-cast.com/2011/03/18090608.html

多くの地域の放射量をみることができる便利なサイトです。

がんばれ,東北!

がんばれ、農家!

Photo

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コメント

活性炭やゼオライトの、放射性ではないセシウム(着色)を使った実験で見事に吸着するのをテレビで見ました。
ゼオライトは日本国内にほぼ無尽蔵に埋蔵量があるので期待できそうですが、その後の処理はどうするんでしょうねえ。
同様に菜の花作戦やヒマワリ作戦も、やるなら放射性物質が浅い位置にあるうちに早くやるのが良いのでしょうが、いくら種への蓄積は少ない(食用油やバイオ燃料に使用できる)とはいっても収穫作業事態で被曝の危険は残ります。

難しいですねえ。
とにかく原発の危機的状況がなんとかならないと…。

テレビや新聞を見ていて、「低レベルの政治家と高レベルの放射性物質」は要らない!!と言うのが正直な所です。
今、何に集中して取り組まなければならないのか、誰を何処に結集して対応しなければならないのか?全く状況が分かっていないと感じています。
行政が縦割りなら縦割りでも構いません。今すぐに連携を取れ!なんて言っても時間の無駄であり、省益優先がすぐ変われる訳でもありません。
夫々が担当する業務を素早く実行する事が求められています。
その為には、強いリーダー(各方面に目配せ出来得る人間)が必要です。
「国難」と言ったのはいいが、行政の混乱ぶりを見ていると、「終っている・・・」としか思えません。
仮に「北の某国」が原子爆弾を首都に落としたとしたら、どんな対応になるのでしょうか?
赤子の手をひねる・・・ようなものでしょう・・・

本気で核撃ち込んでくるなら、敦賀湾近辺、首都圏、ズバリ福島だけで十分です。
パニックの連鎖でどうにもならなくて、物流・経済は死に絶えます。

いや、首都や周辺大都市ねらったのが、外れて山形に墜ちるんじゃね?なんて10年前は冗談で言ってたんですがねぇ…。


その現在も空自はスクランブルを繰り返し、米軍は警戒を続けています。
ありがたい話ですよ。

青空です。こんばんは。

原発は行ったり戻ったりですが放射能の量は低位で推移しています。このままなんとか封じ込めてほしい。
地獄の釜のふたが閉まらないことには福島県と茨城県の農業再開の手立てが進められません。東北、福島、茨城の貴重な農業地帯のダメージは深刻です。地震や津波でダメージを受け早期再建ができないのに、この上原発問題で生産できないとは。さらに減反とは恐れ入ります。

このままでは野菜も米も満足な供給量を確保できなくなります。ちなみに宮城県は8500ヘクタール(町歩)を失いました。

農家自身による除去努力も必要ですが、私としては、国家と東電による放射能汚染土壌の引取りを彼らの責任で行ってもらいたいと思います。

いっそ原発の前と後ろにでも剥ぎ取った土を積み上げあの原発を地中封印し墓でも立ててやりたい気持ちです。

いつも読んでいます。
茨城県在住の農家です。
昨日、ネットでサツマイモを栽培して葉から現在進行形のて大気中から降ってくるセシウムを吸収し、地下の根(イモ)からも土壌中のセシウムも吸収させる。
サツマイモは、カリウム(K)の吸収が旺盛なので、
セシウムも同属なため、窒素(3)-リン酸(10)
ーカリ(0)での栽培をし、地上部の葉・ツルを畑より撤去し、イモも掘り出す。地上・地下部のセシウムを取り出せる・・・・・・・と、こんな事例でした。
しかし、イモは食べられませんが。

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