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2011年4月 4日 (月)

福島県農業技術通達 「耕してはならない」  福島県、茨城県は無期限の「農業禁止」に突入するのか?

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福島県農水部の原発事故に関する技術指導か出ました。

衝撃的内容です。 先だってご紹介した新潟大学農学部の野中昌法教授のおっしゃるとおりのことが現実になりました。

「耕うん作業については、現在、放射性物質が表層にとどまっている状態と思われることから、これ以上拡散させないため、当面耕うんを行なわないで下さい。」

要するに「耕すな」、「何も作るな」ということです。更に言えば、農業は当分の間やるなということです。

そして「当分の間」がどこまでつづくかまったく誰にも判りません。これを書いた福島県のお役人にも分からないし、政府・東電にすら分からないでしょう。

「とりあえず、農業はするな」という指導だけです。この「とりあえず農業はするな」指導にわが茨城県も追随する可能性が大です。 

福島県は4月6日までに土壌検査をして結果を公表するとしていますが、この短期間では非常にラフなサンプリングしかできないと思われます。 

本来は事実上福島県は、耕作放棄の指導をしているわけですから、その重大さは自覚しているはずです。(それにしては単なる「技術指導」という軽い形式には疑問がありますが) 本来は土壌検査のやり方やルールを明らかにして1年程度かけてしっかりとした放射性物質の土壌に対する影響を調べたことでしょう。

当然わずか1週間ていどの土壌検査では全体像をなぜたものにすぎず、逆に誤解や誤った解釈が跋扈してしまうことも了解済みなはずです。

にもかかわらず土壌検査をして、6日までに「今後の農業の進め方」を通知すると言っている以上、もはや時間的余裕がまったくないということです。時間的余裕はゼロです。いやマイナスです。

この4月第1週は農事暦ではもう田んぼの耕起がとおに始まっていて、一部では田んぼに水を入れて代かきを始めている時期です。

今年は大震災の影響で、わが村でも田んぼに水を導くパイプラインが地中で寸断されたために大幅に作業が遅れてはいました。

また一部の田んぼでは液状化現象が発生して砂と泥水の沼地のようになった所もあります。しかし農家はめげずにこつこつとパイプラインを修繕し、液状化した田んぼもくりかえしトラクターをいれてならしている真っ最中でした。

苗は育苗の真っ最中で仕上がりの段階に近づいています。苗は冷蔵庫になど入れて多少発芽を遅らせることは可能ですが、それも限界があります。徒長した苗は廃棄せざるをえないでしょう。

一方、畑作に関しては、仕方がない現在時点で畑やハウスにある作物は諦めよう、無理に売っても箱代も出ないし、万が一消費地の自治体が放射線測定でもして暫定基準値をオーバーするようなことにでもなったら一大事だ、という認識が進んでいました。

事実、関西圏でわが村の水菜から検出されて、県が追加調査して安全宣言を出すというスッタモンダの事件もありました。あんなことが起きるなら、さっさと潰してしまおうとしている矢先でした。

潰してはならない、潰すと放射性物質がより深く地中に入ってしまって始末に悪いという野中先生の知見が伝えられて待ったがかかり、そして今回の福島県の「技術指導」です。

福島県と茨城県の農業は混乱のまっただ中にあります。百歩譲って、今ある出荷は諦める事ができたとしても、春の種まきができなくなるということは6月以降収穫の作物が一瞬で消え失せるということになります。

夏収穫のトマト、きゅうり、ナス、ピーマンなどが出せないとなると・・・年間作付けをそこに絞ってきた農家が多いだけに呆然としています。

茨城県は未だ結論を出していません。しかし今週中がタイムリミットですからなんらかの指導を出してくるはずです。

おそらくは福島県と同様の「耕起禁止」通達ではないかと思われます。その瞬間、わが県においても史上誰も経験したことのない無期限の「農業禁止」という事態に突入することになります。ここまで事態が深刻だと怒るとか哀しむとかいうよりボーとしてしまいます。

          ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■福島県東北地方太平洋沖地震及び東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う農作物等に関する農業技術情報(第8報)http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/01gijutu230401.pdf
平成23年4月1日
福島県農林水産部

1 営農に関する考え方
県におきましては、原発事故に伴う放射性物質による土壌汚染及び営農への影響等に
ついて、国等と連携しながら鋭意検討を進めているところです。
これらの状況を踏まえ、農家の皆さんには予定している農作業を延期し、しばらく様
子をみていただくようお願いします。
作業の遅れに伴う技術対策については、随時、情報を提供しますので、これらの情報
を参考に営農計画を立てていただくようお願いします。

2 農作物等に関する当面の技術対策
(1)共通
ア県内の土壌の状況については、国と連携を図りながら下記により調査を実施してお
りますので、各作物の作付けや栽培管理については、その結果等をふまえて判断して
ください。
<<<農用地の土壌分析について>>>
県内農用地における土壌分析を開始しました。
調査地点は、各市町村毎に最低1地点含まれるように選定し、70地点のサンプルを
採取しました。
今後、分析結果に基づき、4月6日を目途に今後の農作業の進め方について情報を
提供する予定です。

なお、土壌調査の実施方法とサンプルの採取地点については、以下のURLを参照し
てください。
URL
http://www.pref.fukushima.jp/keieishien/kenkyuukaihatu/gijyutsufukyuu/05gensiryoku/susumekata_230331.pdf
イ耕うん作業については、現在、放射性物質が表層にとどまっている状態と思われる
ことから、これ以上拡散させないため、当面は耕うんを行わないでください。今後の
対応については、情報が入りしだい、随時、提供していきます。
ウ実施した生産に関する記録については、記帳しておくようお願いします。
エ県では、3月29日に「福島県防霜対策本部」を設置しました。今後は、凍霜害の危
険性が高い時期に入りますので、防霜対策をお願いします。なお、福島県のホームペ
ージに「凍霜害等気象災害防止対策」を掲載しましたので、参照して下さい。
URL
http://www.pref.fukushima.jp/keieishien/kenkyuukaihatu/gijyutsufukyuu/04toku_joho/tousougai_taisaku_h230329.pdf
(2)水稲
ア水稲育苗(種子予措、浸種作業、播種、育苗)の各作業行程を見直し、田植えを遅
らせても良いように計画してください。
イこのため、水稲の播種作業を遅らせる必要があります。塩水選や浸種作業は播種時
期に合わせて計画してください。
ウ平年における県内水稲の播種及び田植えの終期は表1のとおりですので、この時期
を目安に播種作業を計画してください。

エ浸種を開始していた場合の対応策

● 浸種を中断し、軽く水切りを行い、ビニール袋に入れ、JA等の大型冷蔵庫など
で5℃前後に保ちます。この方法では約2週間は保存が可能です。
なお、JAによってはこのような施設が無い場合もあるので、このような方法を
とる場合は、可能かどうかあらかじめJA等に相談してください

■茨城県地震及び原発事故に伴う茨城県農産物の技術対策について(第1報)
茨城県農政企画課

公開日  2011年3月29日

このたびの東北地方太平洋沖地震及び東京電力福島第一原発事故により本県農産物に大きな被害や影響が及んでいます。これらの被害や影響を少しでも軽減できるよう技術対策をとりまとめましたので、今後の営農に活用ください。
 なお、今後、情報の集積状況などに応じて順次更新してまいります。

水稲

地震災害対策

 地域によって状況が異なりますので、水田への通水時期については、土地改良区と調整のうえ、浸種作業を行ってください。
(1)田植えの遅延対策について
 既に浸種が始まっている場合、種子の保存や苗の劣化を防止する技術を組み合わせることにより、1ヶ月近く田植えを遅らせることができます。
ア 浸種の中断と保存方法
次のいずれかの方法により播種時期を遅らせることができます。

  • 種籾をビニール袋などに入れて冷蔵保存するか(2週間程度有効)、又は氷水に浸したままで低温に保ちます(1週間程度有効)。
  • 種籾の入った網袋を広げて陰干しします(1週間程度有効)。

 なお、1日程度の浸種ならば乾かしても問題ありません(1ヶ月程度有効)。
イ 田植え作業を10日程度延期するための育苗管理

 5月上旬の田植えを10日程度遅らせると、育苗後期に葉が黄化してきますので、1箱当たり2.5~5gの硫安を追肥します。
ウ 移植時期と収量の関係について
○あきたこまち
 4月下旬の田植えに比べ、5月中下旬の田植えでも5パーセント程度の減収に抑制できます。
○コシヒカリ
 5月上旬の田植えと比べ、5月下旬で5パーセント程度の減収に抑制できますが、6月下旬でも密植にすれば15から20パーセント減収にとどまります。
(2)液状化等被害水田の対策について
ア 被害程度が小さい場合

  • 田面の高低差が10cm未満なら、代かきによる均平作業で修正できます。
  • 液状化をおこした圃場では、噴砂を表土と混合します。整備後に土壌診断を行い、土壌改良資材や肥料を施用します。

イ 被害程度が大きい場合
 高低差が10センチメートル以上ある圃場では、レーザーレベラー等による再整備が必要になります。
(3)塩害軽減対策について

 海水の流入した水田は、灌漑水で湛水と落水を数回繰り返し、塩類を洗い流します。さらに、代かきをしてから落水すると、除塩効果が高まります。

野菜

地震災害対策

(1)燃料不足への対応

  • やむをえず設定温度を下げる場合は、カーテンを午後早めに閉めるなど保温に努めてください。
  • 暖房機の設定温度を変える場合、変更は徐々に行い、作物のストレスを和らげてください。

(2)草勢の回復
 地震後、草勢は回復しつつありますが、果菜類ではこまめな収穫を行い、着果負担を軽減するとともに、必要に応じて液肥の葉面散布を行ってください。

原発事故対策

(1)共通事項

  • 植え付け時はなるべくマルチを利用し、野菜への土の付着を少なくします。
  • 出荷調製時には、野菜に付着した土やほこりを良く取り除き、可能な場合は洗浄してください。・さらに、葉菜類については、外葉をできるだけ取り除いてください。

(2)施設野菜
 換気は最小限にとどめてください。ただし、換気を少なくすると施設内の湿度が高まり、灰色かび病が発生しやすくなるので、湿度管理には注意してください。
(3)露地野菜

  • 粉じん等を避けるため、なるべくべたがけ資材を利用してください。
  • 収穫中は、収穫物をほ場に長時間放置せず、屋内の施設に取り込んでください。

出荷自粛を求められた作目(ホウレンソウ、カキナ、パセリ)の廃棄方法について

○出荷自粛を求められている野菜の廃棄は、当面、次の方法により行ってください。

  • すきこみや焼却は行わないでください。
  • すでに刈り取ったものは1箇所に集めて保管してください。
  • まだ刈り取っていないものは、そのまま放置してください。

畜産

地震災害対策

(1)構築物の破損への対応
 畜舎の周囲や餌タンク、堆肥舎等の構造物について、傾斜や破損・亀裂、機能上の障害の有無を確認し、補修の必要な箇所がある場合は応急措置を行ってください。
(2)給与飼料等の切り替え上の注意
 配合飼料等の切り替えが必要な場合は、給餌飼料の急変が家畜へ悪影響を及ぼさないよう徐々に給与割合を変更するなど注意してください。

原発事故対策

(1)放牧
 放牧は、当面の間、行わないでください。
(2)飼養管理上の注意

  • 乾牧草(サイレージを含む)を給与する場合は、事故の発生前に刈り取り、保管されたもののみを使用してください。
  • また、事故の発生時以降も屋内で保管されたものを使用してください。
  • 屋外で保管されたものはラップ等の包材により外気と遮断されたものを使用してください。これらを使用する際は、包材の外装を念のため布でふきとったり、水洗いするなどしてから包材を開けてください。
  • 家畜の飲用水については、井戸水や水道水を利用するほか、貯水槽にふたをするなど降下する粉じんなどの混入を防止してください。

出荷自粛を求められた原乳(生乳)の廃棄方法について

  • 出荷自粛を求められている原乳(生乳)の廃棄は、当面、自己所有地に集中的に埋設してください。
  • なお、廃棄に窮する場合には、産廃施設での処分のほか、「急速乾乳法(一発乾乳法)」により乾乳を行うことを念頭に置いてご相談ください。

その他

  • 当面作付け予定のない農地は耕耘・整地などの作業を控えてください。
  • 生産、販売、廃棄に関する記録については、記帳しておくよう注意してください。

         ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■現在の空間放射線測定値状況状況
放射線テレメータ・インターネット表示局
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html

自分と家族の安全は自分で守ること、これが原則です。デマにまどわされず、自分で自分と家族の身を守りましょう!

*単位はナノグレイ/時ですのでマイクロシーベルトにするには1000分の1にしてください。
*「カーム」は風速、風向きが「静穏な状態」を指します。

■茨城県放射線測定モニタリングポスト位置Hp10tizu_2

2011年04月04日 05時50分現在の空間放射線測定値状況状況
測定局(グラフ表示) NaI線量率
nGy/h
風向 風速
m/s
東海村石神 266 西北西 2.2
東海村豊岡 248  西  1.9
東海村舟石川 143 北北西 3.1
東海村押延 199 北北西 1.5
東海村村松 215 北北西 1.3
那珂市横堀 153 北東 1.2
那珂市門部 214 北北東 0.5
那珂市菅谷 134 北北西 1.4
那珂市本米崎 173 ---- ----
那珂市額田 138 ---- ----
那珂市鴻巣 174 カーム カーム
那珂市後台 187 ---- ----
那珂市瓜連 131 ---- ----
ひたちなか市馬渡 280 北北西 3.1
ひたちなか市常陸那珂 369 東北東 1.9
ひたちなか市阿字ヶ浦 233  北  2.5
ひたちなか市堀口 474 西北西 0.6
ひたちなか市佐和 267 ---- ----
ひたちなか市柳沢 235  北  1.9
日立市久慈 362 カーム カーム
日立市大沼 348 北北東 0.9
常陸太田市磯部 184  西  1.9
常陸太田市真弓 126 ---- ----
常陸太田市久米 94 カーム カーム
常陸大宮市根本 132 北北西 0.6
大洗町大貫 285 北西 1.4
大洗町磯浜 236 ---- ----
鉾田市造谷 338 北西 1.4
鉾田市荒地 285 北北西 1.5
鉾田市田崎 227 ---- ----
鉾田市樅山 457 ---- ----
鉾田市上富田 193 ---- ----
鉾田市徳宿 206 北東 0.6
茨城町広浦 339 北北西 2.0
茨城町海老沢 226 北北西 0.9
茨城町谷田部 161 ---- ----
水戸市吉沢 145  北  0.8
水戸市大場 166 北西 2.1
水戸市石川 172  北  2.6
三菱原燃 113 ---- ----
原燃工 311 ---- ----
空間線量率(nGy/h)    風速(m/s)

共にがんばろう、東北!

Ganbare

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原子力事故」カテゴリの記事

コメント

少なくとも現在茨城県のピーマンに関しては回復傾向にあります。それでもまだ3分1程度の価格になっていますが・・。茨城県でも土壌野菜以外では多分耕作禁止令はでないのではないのかなぁと予想してますが・・・原発に近いエリアの野菜はどうなるか分かりませんね・・・確かに・・。
保障もあてにできないですし・・・。正確なしかも迅速な対応と保障などを早く発表してほしいものです。

いよいよ、春耕期が迫ってきました。北海道十勝では、4月中旬から、牧草地への肥料散布、堆肥散布が始り、20日~25日頃から、ジャガイモ・甜菜(砂糖用)の植付(播種)が開始されますので、まだ若干時間はあります。。
都府県の特に野菜関連は、濱田様が仰る通り目前と言うより近々の農作業開始かと想像しています。
また、田んぼの関係も同じですね。
災害被害の報道で、見える被害と見えない(関係者で無いと気が付かない)被害があります。関係者(団体)からの発信が必要だし、重要だと思います。

耕起禁止なら、畜産農家と耕種農家の連携も崩れる訳ですね。
畜産農家、その大量の堆肥は、どうするんでしょうか。
他県に持っていくんでしょうか。いや、焼却するんでしょうか。
堆肥は、一例ですが、サイクルになっている全てのものが、上手く廻らないことになる気がします。

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