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2011年5月30日 (月)

農業者は自分のために放射能測定をしよう

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昨日は台風くずれの大雨でした。今日もダダ降りです。朝からご丁寧にも雷までなっています。

私たちの仕事は傘をさしてオツにすましていては仕事にならないので、カッパに野球帽という格好でやることになります。

実際には、ある程度以上の強さの雨ですともうずぶ濡れですね。3月か4月でしたら、さすがの私もいやーな気分だったと思います。

ご近所の観測点で0.21マイクロシーベルトとか計測されていては、やはりノンシャランではいられなかったでしょう。雨は放射能対策の鬼門ですからね。

一般の方にはあまりわかって頂けていないようですが、農家はおそらくはすべての市民の中で真っ先に被曝します。(←この被曝っていう字なんとかならんか。まるで原爆を被爆したみたいじゃないか)

放射性物質が降下した作物をじかに触る、表土に触る、トラクターでうねって粉塵を吸い込むなどと、放射性物質と接触しまくっています。

しかも悪いことには、ふつうの市民より野外にいる時間がはるかに長いために放射線に暴露したり、放射性雨に打たれたりする機会が多いのです。

だから私は農家こそが放射能に敏感にならなければならないと思っています。不必要に怖がる必要はありませんが、正しい放射能知識を身につけないと自分だけではなく家族まで危険にさらす可能性があります。

ここが、放射能問題を簡単に風評被害一般で語れない理由です。

私たちもつい目先の経済的打撃のほうに目がいってしまって、補償問題 や売れる売れないの問題に限定しがちですが、自らの健康にはねかえる事として捉えないと危ない。

農業者は、風評被害に拘泥するあまりつい放射能被害を低く見る側につきたがります。すべての低レベル放射線も危ないなどと言うと、経済的自殺行為だからです。

セシウムもすぐに体外排出されますから大丈夫ですよ、などと消費者に言いたくなるのも気分としては分かります。

しかし、ほんとうにそうなのかどうなのかは私にも分かりません。しかし、いずれにせよ真っ先にやられるのは私たち農業者だと心しましょう。

もうかなりの団体で始まっていることですが、まずは農業団体で簡易計測器を共同購入して作物や表土の数値を知ることです。

これには土壌分析の手法が役に立つでしょう。畑の四方と中央から表土下5センチ程度をすくい取って検査器にかけます。

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野菜は洗わずに外葉をはずさずに計測します。洗ったり外葉をはずしたい気持ちは重々理解できますが、目的は「正しい現実を知る」ことで、消費者向けアピールではないのです。

トラクターはロータリーの刃にこびりついた土を調べてみます。

また天候によっても左右されますから、晴天と降雨の後も図ってみます。数値が安定しているのなら安心です。

後は近くの観測点の数値を照らし合わせてみます。空中放射線量と土壌放射線量はかならずしも一致しないのがわかるでしょう。観測点データはあくまでも指標のひとつにすぎません。

またできるのなら、自宅の周辺も計測してみるといいかもしれません。

飯館村に入ったNPOの人の話によると、庭も中央部より水が溜まりやすい端の方や、家屋も雨樋の下などが放射性物質の溜まりやすい場所のようです。

まずは怖がるより客観的な数値を知ることです。いたずらに「安全だ」と言い張るよりそのほうが前向きなのではないでしょうか。

 

■写真 選択竿の上のアマガエル様。神妙な顔がおかしいですね。

■私のひいきのサッカー鹿島がズンドコです。試合数がひとつ少ないのですが、なんとケツから3番です(号泣)。ああ、神はここでも茨城を見放したのかぁ!

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コメント

私は隣県在住で農業を応援する者ですが、
地方とはいえ都市住民として、農業者のこんな当たり前な危険に思いが至らなかったのが恥ずかしいです。

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