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土壌放射能汚染マップづくりが始まった! ただし問題も

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私がかねてから唱えていた土壌放射線量マップを政府が着手するそうです。(資料1参照)

これは文科省、農水省、経済産業省の3省連結の共同プロジェクトで、内閣府総合科学技術会議が主導するとのことです。

また他に日本原子力研究開発機構や大学、自治体などの25研究機関が連携するとされています。

おお、やっとやる気になったか!ミニ・オールジャパンの陣容じゃないですか。ひさしぶりに期待していますよ。いままで裏切られっぱなしだったので、今度は信じましょうゾ。

プロジェクトではこんなことをするそうです。
①大気、土壌、農地の3種類の放射能濃度マップを、福島県を中心に作成する。
②放射性物質の濃度が高い農地を浄化する技術を開発する。

●予算としては放射性物質の分布調査に7.1億円。
①予算内容としては、大気や農地の放射能調査マップの作成。
②大気や土、川の詳しい調査。
③放射性物質の移動ルートの把握。

●次に、農地の浄化技術の開発に4.9億円。各種技術を組み合わせた最適な浄化法の確立。
①代かき後の強制落水などによる土壌表面の除去。
②カリウムの施肥による作物の移行防止。
③ゼオライトなど吸着剤を使った除去。
④ヒマワリや牧草栽培による除去。

とまぁこんな内容です。

いままで、土壌放射線量の測定は、文科省が中心となって行われてきていたのですが、当然のこととしてこれだけ福島、茨城、千葉を中心とした農地に放射性物質が降って巨大な風評被害を出したわけですから、農水省が乗り出すのは遅すぎたくらいです。土壌といえば農水省でしょうが。

問題は経済産業省ですね。なんで隠れもしない原発推進の司令塔がかんでくるのでしょうか。どうせ東電の巨額補償金がらみのためのデータ取りなんでしょうが、なんかイヤダ。

篠原孝さん(農水副大臣)のブログをみると、氏はチェリノブイリにも行き、すっかり脱原発派になっておられました。

わかりますよ。農業や水産業からしてみれば、原発なんてなにひとついいことはありません。今回の福島第1原発の事故では、産業部門としては最大の被害者なのではないでしょうか。

文科省にしてもそうです。校庭の放射線量規制値をいきなり20倍にしてしまうという唖然とする暴挙を仕出かしましたが、あの決定の裏には親元から離して学童疎開を出したくないという悶々の葛藤があったことと思われます。

ただし愚行は愚行で、きわめつけの愚行です。放射線に対して感受性が高い生育期の子供を、20ミリシーベルトの環境中に置いて大丈夫だとする科学的な根拠はありません。

「子供と妊婦を守る」というのが原子力災害避難の原則中の原則のはずです。この文科省の決定は児童と親、そして自治体を恐怖させたのみならず、5年後、10年後に晩発性障害となって呪われることでしょう。

遅くはありません。文科省は直ちにこの通達を撤回して元の規制値に戻し、校庭や公園の除染を即刻始めるべきです。

文科省は子供の護民官なのですよ!それを忘れないでください。長年にわたって原発推進教育をやってき罪滅ぼしをしてください。

さて、私はこのプロジェクトを歓迎するものの、残念ながらツーレイト、ツーリトルだと言わざるを得ません。

まず予算規模です。放射線量分布マップの作成で7.1億、農地浄化技術の研究テ4.9億、しめて12億ですか。少ないなぁ。

農業予算や経産省がらみの事業など、ちょっと大規模になれば20億、30億は当たり前。箱ものを作れば100億、200億があたりまえなのに、3県の農業の運命がかかっている放射能対策にたった12億ですか。

たぶん、福島県内の放射能マップ作りと、飯館村での小規模実験でおしまいでしょうね。茨城県や千葉県などの調査は今年度中は無理ということになります。

まったく農水省のボケかげんには毎度のことながらうんざりします。どうして財務省から茨城、千葉の2県の調査費用も分捕ってこないのか?!この2県はどうでもいいということでしょうか。

そして水産業の放射能被害についてもどうするつもりでしょうか。福島第1から放出された汚染水は拡散しながら潮に乗って広範囲の汚染をもたらします。

この拡散状況の調査や、魚介類に対する影響は、現在福島県と茨城県の調査船がおこなっていますが、自治体には限界があります。早急に国が乗り出して大規模な調査をしないと大変なことになるでしょう。

また、避難区域の除染は政府の念頭をかすめもしなかったようです。経産相は避難民に対して、帰れるのは6カ月先だ9カ月先だと空手形を切っているのですから、そのために今するべき放射能除染作業をおこなっておかねばなりません。

簡単にたいした予算もかけずにできるのは、ヒマワリの種の散布です。空中散布すれば、広域に播種できます。地上での機械散布もできます。

ヒマワリの放射能除去効果はチェリノブイリでも実証されており、今この時期を逃すと播種する時期を失します。ヒマワリの時期を失すると次は菜種ですが、ぜひクリーニング・プラントを使った放射能除去を今するべきです。

子供手当てにいまだ政府は固執しているようですが、2兆円ともいわれる巨費、あるいは原子力対策費とされる500億円超の財源をこの原発災害対策に使うべきでしょう。

今です、今!今やらないと時期を失してしまいます。どうしてこうも政府の腰は重いのだろうか!

写真 カラスノエンドウの裏にニホンミツバチがいますが、見えますか?

追記 今朝鶏舎に行ってみたら、なんとの野犬の襲撃に会って一挙に60数羽を殺されていました。一番生む若いトリです。へなへな~。大損害だぁ(涙)。彼女らの霊に合掌。

      ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

資料1 日本農業新聞5月20日 Photo

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コメント

少ない予算ながらも、いよいよスタートですね。
どこまでできるかは不透明ですが・・・・・
専門家ではないので、子供(妊婦)達に対する影響が20ミリシーベルトが大丈夫なのか、どうかは分かりませんが、数値が低いに越した事はありません。
親から離れる(疎開)のが良いとか悪いとかの事ではなく、子供たちに対する影響を出来得る限り低下させる事を優先して欲しいです。
それが後々過剰な対応だったとなっても、国民誰もが理解してくれると思います。
今始まった事ではないですが、国会と霞が関と言う所は、空気を読むのが下手ですね・・・って言うか読めないのですね。
口蹄疫の時も何度も使ったフレーズですが、何を優先するか・・・です。
報道で新たな事実が知らされる度に、情報隠匿含めて国民と行政の距離が益々離れて行く事を、ひしひしと感じています。

投稿: 北海道 | 2011年5月21日 (土) 10時50分

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投稿: modern poet | 2011年5月21日 (土) 20時19分

現内閣官房は、子供手当どころか、現物支給と言うか、こども園構想の待機児童対策費用ですら、現状、ゼロ回答です。内閣府のホームページ上では、民主党と現内閣は、小宮山氏や鈴木寛氏を始めとして、りっぱな政策提言をされているようですが、予算は、ゼロ回答ですね。(結局、震災復興より優先して、死守するはずの子供関係政策すら、まったく実行できない状況です。おおうそつきってことです)

つまり、原発対応も、放射線対策も、子供手当も、震災復興も、何もかも、少ない予算どころか、具体的なスキームと予算配分は、全滅ってことです。

マップ作りは、結構なことですが、そのマップで、どう具体的対策をとるのか?決められないでしょうし、決める気もないと思います。

無責任の塊ですね。

子供手当をばらまいて、その子供が、放射線で、健康被害を将来だしたなら、お金をばらまく意味は、民主党のパフォーマンス以外には、何もないでしょう。手当より、子供の健康の方が大事でしょ。

早く、普通の人間の感覚を持った内閣になってもらいたいものです。何党でも、よいですから。。

社会保障と税の問題解決のため、消費税10%にしたいそうですが、10%にしたところで、現状よりよくなる。あるいは、現状を維持できるスキームは、持ち合わせていないってことです。ただ、国民に、負担を強いることだけしか、中身がないのです。

投稿: りぼん。 | 2011年5月21日 (土) 21時28分

国に政治家(政治家という名称は彼らに相応しくない)、日本に失望中です。
名誉と欲とお金に眼が眩んで政治家になった方々も、有事の際にはなんとしても子供たちだけは最優先で助けると思ってた。
でも優先されたのは東電。そして国の経済。

地産地消すすめるなら毎日検査するべきです。水だって3月にすら週2のみ(私の在住の地域)。魚も土も中途半端な検査。
土なんて限りなき西寄り。
いま検査や補償に税金を使わずいつ使うんだ。

子供たちは遠足に福島県や栃木県。内容は野山散策。雨に濡れてもカッパ着て決行。
休ませるのが母親ですか。
母親として出来る限りはしてきましたが、学校行事に口も挟みましたがもう限界です。

諦めるか引越すか。
ローンもある中日々苦渋です。20ミリシーベルトから1ミリシーベルトに戻せば動けるのに。
危機感ゼロの茨城北部からでした。

投稿: 茨城北部より | 2011年5月22日 (日) 10時53分

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