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2011年7月 7日 (木)

「低線量被曝の時代」を生き抜くために最初にしなければならないのは除染です!

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放射能はなくなることはありません。ウイルスのように高温高圧をかけても死ぬことはありません。いや彼らに死という概念すらないのです。

そもそも放射能は無生物ですから「常にある」のです。このように「常にある」放射能と向かい合って生きる時代、これが現代、そしてこの地です。

逃げられる人たちは逃げ出したらいいと思います。子供を沖縄こ逃がすのもいいでしょう。

日本はいまや大分のシイタケにまで検出されくましたから、日本の食物を食べることを拒否することもいいでしょう。それはその人のまさに生きる権利です。誰も否定できません。

ただひとつ言えることは、いつまで逃げることが出来るのかということです。いつまで逃げて、逃げて、逃げ回ることが出来るのかということです。

多くの人間は逃げることが出来ません。生きていくために仕事があるし、第一生まれ育った土地を人は簡単には捨てられないからです。

また戻ることが出来るからいったんは捨てられるのであって、帰ることの出来ない旅に出ることはある意味で悲劇ですらあります。

放射能はなくなることはありません。いつまでもそこにいます。ですからいったんこの地を恐怖し、逃げることを生き方とした人たちには帰還という言葉はなくなるのです。

放射性セシウム134、137の半減期はおおよそ30年。人の人生の半分よりやや少ない時間です。

私のような歳の人間にとっては生涯こいつらとつきあうことを覚悟せねばならない時間です。私に晩発性障害がでるとしても、それは一般のガンの発生ともはや見分けがつかないでしょう。

もし今私に保護せねばならない子供がいたのならば、大いに悩むでしょう。しかし、おそらく私は子供を「逃がす」選択をすることはない思います。

子供が40代になるまで放射性セシウムはなくなることはありませんから、逃げても無駄だからです。

彼らはこの「放射能の時代」、正確に言えば「低線量被曝の時代」を生き抜いていかねばならない宿命の下にあるのです。

実は私たち昭和30年代育ちの子供たちもそうでした。

当時米ソの大気圏内核実験により、地球規模の放射能汚染が生まれました。現在の関東圏よりはるかに高い放射生物質が長期間フォールアウトしました。

私たち洟垂れは雨が降ると「ハゲるぞ」などと冗談を言ったものでした。雨傘を使わないで濡れて帰ると、いつもは優しい母が真っ青になってすぐに身体を洗ってくれたものでした。

私の住んでいた地域のすぐそばには米軍基地があったので、森の向こうの基地の方角に、毒々しく赤い巨大なきのこ雲がそそり立つ悪夢をよく見たものです。

核の時代に生きるとはそういうことです。核の時代の恐怖とはそういう悪夢と暮らすことなのです。

しかし、それでもなお人は生きねばなりません。生き延びねばなりません。

そのために全力を使い果たさねばなりません。低線量放射性物質は甲信越、中部、関西圏でも検出されています。

原子力発電所は全国に点在しています。この安全性が確認されたと政府は言いますが、そのようなことを信じているおめでたい人は玄海町長だけでしょう。いや、彼も心の底では信じてはいないはずです。

もはや現代日本に白い手袋は存在しない。私たちは好むと好まざるとを問わず「低線量の時代」を生き抜かねばならないのです。

しかし、放射性物質はなくなることはないが、「持ち出す」ことや「希釈する」ことは可能です。

私はひとりの農業者として農地の除染プログラムを作りました。これをこの夏から始めていきます。

そしてその都度計測を行い、毎年除染プログラムを更新していきます。たぶん政府はビタ一文の助成も出さないでしょう。

政府は頼りにしていません。農業者の使命だと思って続けていくことになるでしょう。この除染活動が3年で済むか、5年かかるか、果たして10年になるのか、まったく未知です

確かにヨーロッパの除染記録は知ることが出来ますが、セシウムと決着しやすい東関東の粘土質の土質がどのように影響するかまっいたく予測がつかないからです。

私たち農業者は低線量時代をそのようにして生きていくしかないのです。

では消費者はどうしたらいいのかでしょうか。よくコメントにあるようにドイツやベラルーシの線量規制値を比較して政府の暫定規制値を批判するのもいいでしょう。

野菜はよく洗って、魚はストロンチウムが骨にたまるのではずして食べるのもいいでしょう。国産食料を食べない自由すらあります。

究極は遠方に逃げることです。もっとも私にはそれは解決にはつながらないように見えます。

私たちがこの日本という土地で生きていくためには、批判を繰り返して白い手袋を探し求めても時間稼ぎをしているだけなのです。

やるべきことは、放射性物質で汚れた土地を浄化することです。市民が生産者と連帯して、除染活動を各地で行うことです。農地も都市も浄化することです。

本来この除染は国家の義務なはずてす。国民の健康を守るのは国家の重要な働きだからです。そのために私たちタックス・ペイヤーは高い税金を払っているのです。

しかし今の政権はそれをまったく忘れ去り、権力の亡者と化しています。彼らは信用出来ません。期待しても無駄です。

次の国民の選択で、しっかりと放射性物質と向き合って除染を掲げる候補者を選ばねばなりません。

高邁な国家のエネルギー政策の議論など除染をしながら話し合っていけばいいのです。再生エネ法など後の後です。目の前に危機があるのに、今はそんな時じゃない。

ともかくフォールアウトした放射性物質を除染をすること。子供を守ること。母親の心配を少しでも取り除くこと。農業者の健康を守ること。これが最優先です。

そして原子力発電所を拙速な基準で運転再開するのではなく、しっかりとした安全基準が満たされる時まで運転を凍結することです。

なにから今すぐに着手しなければならないことなのかをはっきりさせて、この「低線量の時代」を生き抜くしかありません。

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原子力事故」カテゴリの記事

コメント

原発再稼働にストレステストを加える事が大臣から発表されました。また、九電社員による「やらせメール」も報道されていました。
再稼働の先陣を切らせようとした思惑も、チョットつまずきましたが、この先どう落とし所を見つけるのか?

それはさておき、濱田様が仰る通り今回の事故で、これから長い期間放射線と付き合って行かなければならない運命を背負わされました。原発から近距離・中距離・遠距離は関係なく、濃い・薄いの問題ですし、その濃さ(薄さ)も人によって考え方は様々です。
先ずは、自分の行動範囲内の線量を知る事と、食物の線量に関する正しい知識を持つ事ではないでしょうか?
消費者が選択できるように、正確なデーターと安全性に関する正しい知識を広報する必要があります。
果たして、誰の言う事を信じてくれるのか・・・・
新聞・テレビ・週刊誌・ネット等など情報媒体は数多くあり、夫々がバラバラの見解で報道しています。
国も信用できない・・・となれば、誰を頼ったら良いのか・・・悩みは尽きません。

のらりくらりと、もう菅政権の命脈は尽きてます。
民主の現主流派にも見放されて、「刀折れ矢尽きるまで…」とっくに3月に尽きてます。

おそらく彼には今回の大震災は「天命」ではなく「天恵」だったことでしょう。
あの写真とキャプションだけの3月12日の号外の片隅に、小さく菅首相が総連系団体から政治献金と出てました。
そして、政府の機能不全の中に「北朝鮮系団体に7千万もの寄付」
さすがは庶民派ですね。
貧乏でも日本を破壊するための工作員だと説明する右寄り主張の方がはるかに説得力あります。

貴方の厚顔無恥さは日本の憲政史に残る権力居座りとして歴史に残ることでしょう。
もういい加減にしようよ菅さん。辞めてノンビリ余生を過ごしなよ。1杯付き合うゼ。


さて、濱田さん毎日お疲れさまです。
暑いなか、身体壊さないでくださいね。寝起きに水。作業中も小まめに水分補給を忘れないで下さい。

農業・林業は除染も難しいし時間もかかる闘いです。
特にセシウムは粘土質に結着しやすいと。関東ローム層の農地や山林には厳しいです。

おっしゃるように、バイ菌などと違って、放射性物質は煮ても焼いても汚染を続ける厄介な代物です。
除染を進めてコツコツとやっていくしかありません。
最後は何処に持っていくのか…それこそ国策でやるべきことなのでしょうが、国(各省庁)に策無し。

現実には農地や山林に最終処分場を作って深く埋め、100年は掘られないように子孫に事故の教訓を語り継ぐしかないでしょう…。

流言飛語も目立ちます。
山形県は宮城県から水産物の汚泥(腐った魚)を3万5千トン受け入れ焼却処理します。

ちょうど酒田市では父兄の要請でプールや公園の放射線測定開始。

またちょうど宮城の海岸で津波被災した自動車の酒田港リサイクルセンターへの受け入れ開始。

これらを纏めて脚色し、『宮城県から放射能を押し付けられる!とんでもない話だ!』てな感じで、mixiなどでは露骨に拡散しようとしてる輩がいます。

すべて『被災地のエゴによる放射能汚染拡散だ』とか。

悪質なデマが、悪意あるネットユーザーによって拡散推奨されてます。

放射能とは全く関係のない話ですが、無知なユーザーが不安がって噂が拡がる。
これこそ風評被害です。

http://www.chuden.co.jp/resource/ryokin/ohi_over_backend2008.pdf

東電だけでなく、関電、中電どころか、ガス会社、製鉄会社など、再生可能電気エネルギー会社も、原子炉の廃炉処分費などを負担することになっています。

まあ、福島の処理費用と、全国の50基近い原子炉の経費や、その地元を懐柔する一切の費用など、燃料棒の処理費用も、電気代(たとえ、東電から購入しなくても)か、税金かで、まかなうことに、なっていますね。

じゃあ、まず、集まった、それらの費用を除染なり、福島県民の健康調査費用なり、使えばよいですよね。

これらのお金が、数兆円あるそうですから。。

初めてコメントします。濱田さん、あの首相は、相変わらず、居直りを続けていますね。

政治家やめて、組長前復興大臣とか個性的なメンバーと一緒にでも、お遍路に出かけてしまった方が、世の中の為になると思うのは私だけでしょうか?

今の偽政者に欠けているのは、命に対する謙虚さです。
新エネルギー法案もですが、それよりももっと大切なものがあります。
地味で地道かもしれませんが、土壌改善と徹底した除染対策です。

現在の政府は、目立たないから、やろうとは思わないだろうけど、被災地の視点で考えるとそういう地味だけどとても重要なことだと思います。

そういう視点がないことが、残念ですね。

放射性廃棄物の最終的な処分方法が決まらないと、除染した後の比較的放射線量が高い物質の持って行きように困りますね。地下に埋めても、地下水を汚染する可能性はありますし、自分の住んでいる土地の近くに埋められるのを歓迎する人はいないでしょうし。
もっとも、あの広い国土を持つアメリカ合衆国でさえ放射性廃棄物の最終処分の方法は決まってないくらいだから、日本でも決まらないのは無理のない話ですが。
最近はモンゴルなんて話も出ていますが、そんな事をしてよいものかどうか。

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